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ペガシス皮下注90μg、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
  • ○B型慢性活動性肝炎におけるウイルス血症の改善

用法・用量

  • <C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善>

    • 使用にあたっては、HCV-RNAが陽性であることを確認したうえで行う。
    • 通常、成人にはペグインターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)1回180μg(インターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)として)を週1回、皮下に投与する。
    • 本剤の投与に際しては、患者の状態を考慮し、減量、中止等の適切な処置を行うこと。
  • <B型慢性活動性肝炎におけるウイルス血症の改善>

    • 使用にあたっては、HBV-DNA量の測定等によりウイルスの増殖を確認したうえで行う。
    • 通常、成人にはペグインターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)1回90μg(インターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)として)を週1回、皮下に投与する。なお、年齢、HBV-DNA量等に応じて、1回の投与量を180μgとすることができる。
    • 本剤の投与に際しては、患者の状態を考慮し、減量、中止等の適切な処置を行うこと。

禁忌 

【警告】

  • 本剤の投与により間質性肺炎、自殺企図があらわれることがあるので、患者に対し副作用発現の可能性について十分説明すること。[2.2、8.6、8.10、9.1.5、11.1.1、11.1.2参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 小柴胡湯を投与中の患者[10.1参照]
  • 2.2 間質性肺炎の既往歴のある患者[間質性肺炎が増悪又は再発することがある。][1.、8.10、11.1.1参照]
  • 2.3 自己免疫性肝炎の患者[肝炎が重症化することがある。][9.1.8、11.1.6参照]
  • 2.4 本剤の成分又は他のインターフェロン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.5 低出生体重児、新生児、乳児、3歳未満の幼児[9.6、9.7.1参照]
  • 2.6 ワクチン等生物学的製剤に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 アレルギー素因のある患者[7.6参照]
9.1.2 心疾患のある患者又はその既往歴のある患者
心機能が増悪することがある。[7.6、11.1.7参照]
9.1.3 高血圧症の患者
脳出血があらわれることがある。[7.6、11.1.9参照]
9.1.4 痙攣発作のある患者
症状が増悪することがある。[7.6、11.1.11参照]
9.1.5 中枢・精神神経障害のある患者又はその既往歴のある患者
中枢・精神神経障害が増悪することがある。[1.、7.6、8.6、11.1.2参照]
9.1.6 骨髄機能抑制のある患者
重度の白血球減少、血小板減少を起こすことがあり、感染症や出血傾向を合併しやすい。[7.6、7.7、8.1、8.2、11.1.3参照]
9.1.7 糖尿病の患者又はその既往歴、家族歴のある患者、耐糖能障害のある患者
糖尿病[1型又は2型]が増悪又は発症しやすい。[7.6、8.11、11.1.12、11.1.19参照]
9.1.8 自己免疫疾患(ただし自己免疫性肝炎を除く)又はその素因のある患者
定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、慎重に投与すること。疾患が増悪又は顕性化することがある。[2.3、7.6、11.1.6参照]
9.1.9 体重50kg未満の患者
観察を十分に行うこと。ヘモグロビン減少や血小板減少等の副作用が発現しやすい。[7.6、7.7、8.1参照]
9.2 腎機能障害患者
重度の腎機能障害のある患者ではより重篤な障害に至ることがある。[7.6、8.4、11.1.4、11.1.16、16.6.1参照]
9.3 肝機能障害患者
重度の肝機能障害のある患者ではより重篤な障害に至ることがある。[7.6、8.4、11.1.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠アカゲザルに対し、胎児期初期から中期にかけてインターフェロン アルファ-2a 100、500、2,500万IU/kg/日を投与したところ用量依存性の流産誘発作用がみられている。
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。[2.5、9.7.1、16.5.2参照]
9.7 小児等
9.7.1 低出生体重児、新生児、乳児、3歳未満の幼児には投与しないこと。本剤に含まれているベンジルアルコールの過剰曝露に関連した新生児、乳児の死亡が報告されている。[2.5、9.6参照]
9.7.2 3歳以上の幼・小児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.3 5~17歳のC型慢性肝炎患者を対象とした海外臨床試験において、治療期間中に体重増加の遅れ及び身長の伸びの遅れが認められたとの報告がある。
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら、慎重に投与すること。国内外で実施された臨床試験において、加齢に伴い重篤な副作用の発現頻度が高くなる傾向が認められている。

8.重要な基本的注意

<効能共通>
8.1 好中球減少、血小板減少、貧血を起こすおそれがあるので、血液学的検査を本剤の投与開始後1週間は週2回以上、以後、投与開始後8週間までは毎週、その後は4週間に1回以上、定期的に行い、投与終了後も検査値が回復するまで定期的に行うこと。なお、血球減少が顕著な場合等には、頻回に検査値の確認を行うこと。[7.7、9.1.6、9.1.9、11.1.3参照]
8.2 本剤投与中は、感染症、出血症状(歯肉出血、鼻出血、皮下出血、紫斑等)、貧血に関連する症状の有無を十分確認すること。[7.7、9.1.6、11.1.3、11.1.8参照]
8.3 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、溶血性尿毒症症候群(HUS)があらわれることがあるので、定期的に血液検査(血小板、赤血球等)及び腎機能検査を行うなど観察を十分に行うこと。[7.7、11.1.4参照]
8.4 肝機能障害、腎機能障害を起こすおそれがあるので、生化学的検査は4週ごとに定期的に行うこと。[9.2、9.3、11.1.5、11.1.16参照]
8.5 本剤の投与初期において、インフルエンザ様症状に関連した発熱が一般に報告されているが、高熱を呈する場合もあるので、発熱に対してあらかじめ十分に配慮すること。なお、持続する発熱は感染症による可能性もあるため、特に好中球数が低下している患者では注意すること。
8.6 抑うつ、自殺企図をはじめ、躁状態、攻撃的行動、不眠、不安、焦燥、興奮、攻撃性、易刺激性等の精神神経症状発現の可能性について患者及びその家族に十分理解させ、これらの症状があらわれた場合には直ちに連絡するよう注意を与えること。[1.、9.1.5、11.1.2参照]
8.7 過敏症等の反応を予測するため十分な問診を行うとともに、あらかじめ本剤によるプリック試験又は皮内反応試験を行うことが望ましい。
8.8 網膜症があらわれることがあるので、定期的に眼底検査を行うなど観察を十分に行うこと。本剤投与中に視力低下、視野中の暗点、あるいは他の眼症状が出現した場合には、速やかに眼科医の診察を受けるよう患者を指導すること。[11.1.19参照]
8.9 めまい、錯乱、傾眠、疲労を発現することがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転、機械の操作になるべく従事させないよう注意すること。
8.10 間質性肺炎、肺浸潤、呼吸困難が発症することがあるので、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には直ちに連絡するように患者に対し注意を与えること。[1.、2.2、11.1.1参照]
8.11 糖尿病[1型及び2型]が増悪又は発症することがあるので、定期的に検査(血糖値、尿糖等)を行うこと。[9.1.7、11.1.12、11.1.19参照]
8.12 甲状腺機能亢進又は低下が増悪又は発症することがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.13参照]
8.13 乾癬が増悪又は発症することがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.15参照]
<B型慢性活動性肝炎におけるウイルス血症の改善>
8.14 B型慢性活動性肝炎においては、投与終了後に著しいトランスアミナーゼ上昇[ALT≧500IU/L]があらわれるおそれがあるので、投与終了後も定期的に肝機能検査を行うこと。[11.1.5参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 本剤は他の製剤との混注を行わないこと。
14.1.2 外箱開封後は速やかに使用すること。
14.1.3 残液は廃棄すること。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 本剤は皮下注射のみに使用すること。
14.2.2 注射部位は毎回変更し、同一部位への反復注射は行わないこと。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤を長期投与する場合には、臨床効果及び副作用の程度を考慮して投与を行い、効果が認められない場合には投与を中止すること。なお、48週を超えて本剤を投与した場合の有効性・安全性は確立していない。
7.2 C型慢性肝炎において、本剤の投与期間は、臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定するが、投与12週で効果が認められない場合には投与を中止すること。
7.3 B型慢性活動性肝炎において、本剤の投与期間は、臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定すること。本剤による標準的な治療期間は48週間である。[17.1.2参照]
7.4 B型慢性活動性肝炎において、本剤の投与量として180μgを選択する際には、患者の年齢、HBV-DNA量、臨床効果、副作用の程度等を考慮しながら慎重に決定すること。
7.5 本剤の投与は、下表の臨床検査値を確認してから開始すること。
検査項目投与前値
好中球数1,500/μL以上
血小板数90,000/μL以上
ヘモグロビン量10g/dL以上
7.6 本剤の減量又は中止を必要とする中等度から重度の副作用(臨床検査値異常を含む)が報告されているので、重度の副作用を発現する可能性の高い患者又は投与開始前の臨床検査値が上記の基準に近い患者では、投与開始から2週間は原則入院させること。[9.1.1-9.1.9、9.2、9.3参照]
7.7 本剤投与中は、定期的に血液学的検査を実施し、好中球数、血小板数、ヘモグロビン量の減少が発現した場合には、下表を参考にして用量を調整すること。ただし、血小板数が25,000/μL未満を示した場合は、本剤による治療の中止を考慮すること。[8.1-8.3、9.1.6、9.1.9、11.1.3、11.1.4参照]
C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
検査項目数値本剤
好中球数750/μL未満90μgに減量
500/μL未満中止
血小板数50,000/μL未満90μgに減量
25,000/μL未満中止
ヘモグロビン量8.5g/dL未満中止
B型慢性活動性肝炎におけるウイルス血症の改善
検査項目数値本剤
好中球数750/μL未満半量に減量
500/μL未満中止
血小板数50,000/μL未満半量に減量
25,000/μL未満中止
ヘモグロビン量8.5g/dL未満中止

5.効能又は効果に関連する注意

<C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善>
5.1 HCV-RNAが陽性であること、及び組織像又は肝予備能、血小板数等により、慢性肝炎であることを確認すること。
<B型慢性活動性肝炎におけるウイルス血症の改善>
5.2 HBV-DNA量の測定等によりウイルスの増殖を確認すること、及び組織像又は肝予備能、血小板数等により、肝硬変を伴わない慢性活動性肝炎であることを確認すること。また、ガイドライン等、最新の情報を参照し、本剤の使用が適切と判断される患者に投与すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男子36名に本剤90、180及び270μgを各投与群12名ずつ、単回皮下投与注1)した際の血清中濃度は、いずれの群も投与後約70時間で最高値に達し、その後、緩やかな一相性の消失を示した。消失半減期(t1/2)の平均値はそれぞれ40時間、33時間、43時間であった。Cmax、AUCinfは投与量に比例して増加し、初回投与時の体内動態は線形性を示すことが示唆された。
単回皮下投与後の血清中濃度推移(平均±標準偏差)
薬物動態パラメータ
投与量(μg)
90
n=11注2)
180
n=11注2)
270注1)
n=12
Tmax(hr)72.0±17.870.9±36.673.0±41.1
Cmax(ng/mL)6.56±3.010.7±4.2720.4±8.68
t1/2(hr)40.2±16.2注3)32.5±31.242.8±27.7
AUCinf(ng・hr/mL)1000±455注3)1530±11103100±1500
CL/F(mL/hr)126±102注3)212±197110±64.0
平均±標準偏差
注1)承認された用法・用量はC型慢性肝炎においては1回180μgを週1回皮下投与である。また、B型慢性活動性肝炎においては1回90μgを週1回皮下投与、年齢、HBV-DNA量等に応じて、1回180μgとすることができる。
注2)定量限界以下あるいは定量限界付近で推移した被験者各1例は除外した。
注3)消失相が算出できない被験者が1名いたため、n=10とした。
16.1.2 反復投与
C型慢性肝炎患者90例に本剤90μg(33例)又は180μg(57例)を週1回24週間投与注4)した際、血清中濃度の蓄積率は、約2-3倍であり、4-8週間で定常状態に到達した。なお、B型慢性活動性肝炎患者の薬物動態は、C型慢性肝炎患者のものと同様であった。
注4)承認された用法・用量は1回180μgを週1回皮下投与である。
16.3 分布
雄ラットに[14C]PEG-IFN1.3mg/kgを単回皮下投与した際、放射能は緩やかに各主要組織に分布し、腎臓、肺、脾臓、副腎、肝臓、骨髄が主であった。最も高い放射能濃度を示した組織は、皮膚(投与部位を含む)以外では腎臓であり、唯一血中を超える放射能濃度を示した。
また、妊娠13日目のラットに[14C]PEG-IFN6.5mg/kgを皮下投与後、放射能は緩やかに各組織中に分布したが、胎児の放射能濃度はわずかであった。
16.5 排泄
16.5.1 尿糞中排泄
雄ラットに[14C]PEG-IFN1.0mg/kgを単回皮下投与した際、投与後14日までに、尿中に35%、糞中に4.3%の放射能が排泄され、尿中排泄が主であった。尿中への排泄は投与初日から認められ、1日あたりの排泄は7%を超えることはなかったが、14日目においても1%以上の排泄が確認された。
16.5.2 乳汁中移行
授乳ラットに[14C]PEG-IFN6.5mg/kgを単回皮下投与した際、母動物血清並びに乳汁中放射能濃度は、いずれも投与後48時間で最高濃度に達した後、ほぼ同様な推移で消失したが、血清中放射能と乳汁中放射能のAUC比較で乳汁中の放射能は血清中の約1/25と低かった。[9.6参照]
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害者における薬物動態
腎機能障害者24名及び健康成人6名に本剤90μgを単回皮下投与して薬物動態を検討したところ、クレアチニン・クリアランスが20mL/minを超える患者では、健康成人と薬物動態パラメータは同様であった。
ただし、透析患者に本剤45、90、135又は180μgを単回皮下投与注1)したところ、曝露量は用量比例的に増加し、135μg投与した時の曝露量は健康成人に180μg投与した場合と同様であった(外国人データ)。[9.2参照]
16.7 薬物相互作用
チトクロムP-450(CYP)分子種への影響について、酵素活性の良好な被験者を対象に、CYPにより特異的に代謝されるDapsone(CYP3A4)、Debrisoquine(CYP2D6)、Mephenytoin(CYP2C19)、Theophylline(CYP1A2)、Tolbutamide(CYP2C9)の薬物動態を、本剤180μgを週1回4週間投与する前と投与後で比較した。TheophyllineのCmaxに本剤の影響は認められなかったが、AUCinfは反復投与前と比べ約25%増加した。よって本剤は、CYP1A2で代謝される薬物の血中濃度を上昇させる可能性があるため、併用には注意が必要であることが示された。CYP1A2以外の代謝活性に本剤の影響は認められなかった(外国人データ)。[10.2参照]

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
小柴胡湯
(ツムラ小柴胡湯エキス、クラシエ小柴胡湯エキス、テイコク小柴胡湯エキス等)
[2.1参照]
間質性肺炎があらわれることがある。機序は不明であるが、間質性肺炎の発現例には小柴胡湯との併用例が多い。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
テオフィリン
アンチピリン
[16.7参照]
左記の薬剤の血中濃度が高まることが報告されている。
テオフィリンのAUCが約25%増加したとの報告がある。テオフィリンの血漿中濃度を測定し、テオフィリンの用量を調節すること。
肝チトクロムP450(CYP1A2)の活性を抑制し、肝臓での各種医薬品の代謝を抑制すると考えられている。
免疫抑制療法移植患者(腎・骨髄移植等)における免疫抑制療法の効果が弱まることがある。移植片に対する拒絶反応が誘発されると考えられている。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
(すべて頻度不明)
11.1.1 間質性肺炎、肺浸潤、呼吸困難
発熱、咳嗽、呼吸困難等の臨床症状を十分に観察し、異常が認められた場合は、速やかに胸部X線等の検査を実施し、本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[1.、2.2、8.10参照]
11.1.2 うつ病、自殺念慮、自殺企図、躁状態、攻撃的行動
抑うつ、自殺企図があらわれることがある。また、躁状態、攻撃的行動があらわれ、他害行為に至ることがある。不眠、不安、焦燥、興奮、攻撃性、易刺激性等があらわれた場合には投与を中止するなど、投与継続の可否について慎重に検討すること。また、これらの症状が認められた場合には、投与終了後も観察を継続することが望ましい。[1.、8.6、9.1.5参照]
11.1.3 汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少(2,000/μL未満)、血小板減少(50,000/μL未満)、貧血、赤芽球癆[7.7、8.1、8.2、9.1.6参照]
11.1.4 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、溶血性尿毒症症候群(HUS)
血小板減少、貧血、腎不全を主徴とするTTP、HUSがあらわれることがある。[7.7、8.3、9.2参照]
11.1.5 肝炎の増悪、肝機能障害
黄疸や著しいトランスアミナーゼ上昇[ALT≧500IU/L]を伴う肝機能障害があらわれた場合には速やかに投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.4、8.14、9.3参照]
11.1.6 自己免疫現象
自己免疫現象によると思われる症状・徴候[肝炎、溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、潰瘍性大腸炎、関節リウマチ、SLE、血管炎、フォークト・小柳・原田病、各種自己抗体の陽性化等]があらわれることがある。[2.3、9.1.8参照]
11.1.7 心筋症、心不全、狭心症、不整脈(心室性頻脈等)、心筋梗塞、心内膜炎[9.1.2参照]
11.1.8 敗血症
易感染性となり、敗血症、肺炎があらわれることがある。[8.2参照]
11.1.9 脳出血[9.1.3参照]
11.1.10 脳梗塞、肺塞栓症
11.1.11 意識障害、痙攣、てんかん発作、見当識障害、昏睡、せん妄、錯乱、幻覚、認知症様症状(特に高齢者)[9.1.4参照]
11.1.12 糖尿病[1型及び2型]
増悪又は発症することがあり、昏睡に至ることがある。[8.11、9.1.7参照]
11.1.13 甲状腺機能異常
甲状腺機能亢進又は低下が増悪又は発症することがある。甲状腺機能の管理が難しい場合には、投与の中止を考慮すること。なお、甲状腺機能異常等で本剤中止後もなお処置の継続を必要とした症例が報告されている。[8.12参照]
11.1.14 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、多形紅斑
11.1.15 乾癬
増悪又は発症することがある。[8.13参照]
11.1.16 急性腎障害、ネフローゼ症候群[8.4、9.2参照]
11.1.17 消化管出血(下血、血便等)、消化性潰瘍、虚血性大腸炎
11.1.18 ショック
11.1.19 網膜症
網膜出血や糖尿病網膜症の増悪に注意すること。[8.8、8.11、9.1.7参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上1%以上5%未満1%未満頻度不明
発熱及びインフルエンザ様症状発熱(20.1%)、倦怠感(18.4%)、頭痛(14.5%)、関節痛筋痛、悪寒脱力
消化器食欲減退、下痢・軟便嘔気、腹痛、口内炎及び口腔内潰瘍形成、腹部不快感、便秘、嘔吐、味覚異常口渇、歯肉出血、腹部膨満、歯痛、胃炎、口唇炎、消化不良、歯肉炎、歯周炎、舌炎、口内乾燥、嚥下障害膵炎(腹痛、アミラーゼ上昇、リパーゼ上昇)
筋・骨格背部痛、筋・骨格硬直、四肢痛筋骨格痛、筋痙攣、頚部痛、筋脱力、骨痛、関節炎、関節硬直筋炎
精神・神経系睡眠障害(不眠症)めまい、感覚減退、易刺激性、異常感覚傾眠、気分変動、集中力低下、不安、末梢性ニューロパシー、記憶障害、知覚過敏、顔面神経障害、健忘、攻撃性、失神、振戦、神経過敏、性欲減退、嗜眠悪夢
皮膚脱毛症、そう痒症、発疹湿疹、紅斑、蕁麻疹皮膚乾燥、多汗、皮膚炎、皮下出血、白癬、皮脂欠乏性湿疹、中毒性皮疹、寝汗、光線過敏症
血液血小板数減少(28.6%)、好中球数減少(28.0%)、白血球数減少(21.1%)、リンパ球数減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少、赤血球数減少貧血、リンパ球数増加、好酸球数増加PTT延長
循環器動悸高血圧、胸痛、潮紅
肝臓ALT上昇、AST上昇γ-GTP上昇、LDH上昇脂肪肝、Al-P上昇、ビリルビン上昇胆管炎
腎臓蛋白尿陽性血尿陽性、頻尿、排尿障害、BUN上昇
呼吸器咳嗽咽喉頭痛、鼻・咽頭炎、鼻漏、鼻出血、咽頭不快感喀痰、咽頭紅斑、くしゃみ、鼻閉、扁桃炎、嗄声
網膜出血、網膜の微小循環障害注2)、眼の炎症(結膜炎等)、眼痛眼精疲労、結膜充血、眼の異常感、眼そう痒症、眼乾燥、霧視角膜潰瘍
その他注射部位反応注3)トリグリセライド上昇、感染症(細菌・真菌・ウイルス等)の誘発又は増悪、電解質異常(カルシウム、リン等)、熱感、体重減少、TSH上昇、浮腫・腫脹、CRP上昇、疲労、冷感、血糖上昇疼痛、異常感、T4上昇・減少、T3上昇・減少、耳鳴、耳閉感、尿路感染、胸部不快感、血清総蛋白増加・減少、TSH減少、血中アルブミン減少、リンパ節症、月経異常、アレルギー性鼻炎、外耳炎、痔核、耳痛、難聴、中耳炎、無力症、勃起機能不全、慢性甲状腺炎、サルコイドーシス
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