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ミニリンメルトOD錠25μg、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 男性における夜間多尿による夜間頻尿

用法・用量

  • 成人男性には、通常、1日1回就寝前にデスモプレシンとして50μgを経口投与する。

禁忌 

【警告】

  • 本剤の抗利尿作用により過剰な水分貯留に伴う低ナトリウム血症を引き起こす可能性があり、また、デスモプレシン酢酸塩水和物を使用した患者で重篤な低ナトリウム血症による痙攣が報告されていることから、患者及びその家族に対して、水中毒(低ナトリウム血症)が発現する場合があること、水分摂取管理の重要性について十分説明・指導すること。[8.1、8.2、11.1.1参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 低ナトリウム血症の患者又はその既往歴のある患者[低ナトリウム血症が増悪又は発現するおそれがある。][11.1.1参照]
  • 2.2 習慣性又は心因性多飲症の患者(尿生成量が40mL/kg/24時間を超える)[低ナトリウム血症が発現しやすい。][5.、11.1.1参照]
  • 2.3 心不全又はその既往歴あるいはその疑いがある患者[低ナトリウム血症が発現しやすい。また、心不全が増悪又は発現するおそれがある。][5.、8.3、11.1.1、11.1.2参照]
  • 2.4 利尿薬による治療を要する体液貯留又はその既往歴のある患者[低ナトリウム血症が発現しやすい。][8.3、11.1.1参照]
  • 2.5 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群の患者[低ナトリウム血症が発現しやすい。][11.1.1参照]
  • 2.6 中等度以上の腎機能障害のある患者(クレアチニンクリアランスが50mL/分未満)[5.、9.2.1参照]
  • 2.7 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
  • 2.8 チアジド系利尿剤、チアジド系類似剤、ループ利尿剤を投与中の患者[10.1参照]
  • 2.9 副腎皮質ステロイド剤(注射剤、経口剤、吸入剤、注腸剤、坐剤)を投与中の患者[10.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 高血圧を伴う循環器疾患、高度動脈硬化症、冠動脈血栓症、狭心症の患者
血圧上昇により症状を悪化させるおそれがある。
9.1.2 下垂体前葉不全を有する患者
低ナトリウム血症が発現しやすい。[11.1.1参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 中等度以上の腎機能障害のある患者(クレアチニンクリアランスが50mL/分未満)
投与しないこと。血中半減期の延長、血中濃度の増加が認められ重篤な副作用が発現することがある。[2.6、16.6.1参照]
9.2.2 軽度の腎機能障害のある患者(クレアチニンクリアランスが50~80mL/分)
血中半減期の延長、血中濃度の増加が認められ重篤な副作用が発現することがある。[16.6.1参照]
9.8 高齢者
患者の状態を勘案してデスモプレシンとして25μgから投与を開始することも十分に検討すること。また、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。低ナトリウム血症が発現しやすい傾向がある。[7.1、11.1.1、17.3参照]

8.重要な基本的注意

8.1 本剤投与中に低ナトリウム血症による水中毒症状を来すことがあるので、以下の点に注意すること。[1.、11.1.1参照]
・飲水制限を行い、点滴・輸液による水分摂取量も考慮すること。
・本剤投与開始前に血清ナトリウム値の測定を行い、投与の適否を判断すること。
・本剤投与中は投与開始又は増量から1週以内(3~7日)、1ヵ月後、及びその後は定期的に血清ナトリウム値の測定を行い、血清ナトリウム値が急激な低下を認めた場合や目安として135mEq/L未満を認めた場合には、投与を中止すること。
・本剤投与中は定期的に患者の状態を観察し、水中毒を示唆する症状(倦怠感、頭痛、悪心・嘔吐等)が認められた場合には、直ちに投与を中断し、血清ナトリウム値を測定すること。
8.2 低ナトリウム血症による水中毒症状の発現及び重篤化を避けるために患者及びその家族に以下の点について十分説明・指導すること。[1.、11.1.1参照]
・本剤の投与初期には頻回の血液検査(血清ナトリウム値測定)が必要であり、医師の指示に従い検査を受けること。
・食事を含め、投与の2~3時間前より起床時迄の水分の摂取は最小限とすること。過度に水分を摂取してしまった場合は本剤の投与を行わないこと。
・水分や電解質のバランスが崩れ、水分補給が必要となる急性疾患(全身性感染症、発熱、胃腸炎等)を合併している場合は本剤の投与を中断すること。
・低ナトリウム血症による水中毒を示唆する症状(倦怠感、頭痛、悪心・嘔吐等)があらわれた場合には直ちに投与を中断し、速やかに医師に連絡すること。
・他院や他科を受診する際には、本剤投与中である旨を担当医師に報告すること。
8.3 本剤投与開始前に臨床検査及び問診を実施し、本剤投与により低ナトリウム血症が発現するおそれがある基礎疾患(心不全や体液貯留を伴う疾患等)が認められた場合には、本剤の投与を行わないこと。[2.3、2.4参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 本剤はブリスターシートから取り出して服用すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
14.1.2 本剤は開封したとき水分と光に不安定なため、乾いた手で使用直前にブリスターシートから取り出すこと。
14.1.3 ブリスターシートから取り出す際には、裏面のシートを剥がした後、ゆっくりと指の腹で押し出すこと。欠けや割れが生じた場合は全量服用すること。通常の錠剤に比べてやわらかいため、シートを剥がさずに押し出そうとすると割れることがある。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 年齢、体重、血清ナトリウム値、心機能等の状態から低ナトリウム血症を発現しやすいと考えられる場合には、デスモプレシンとして25μgから投与を開始することを考慮すること。[9.8、11.1.1、17.3参照]
7.2 夜間多尿による夜間頻尿の治療における飲水制限などの生活指導及び行動療法の必要性、並びに本剤投与中の低ナトリウム血症の発現予防における水分管理の必要性を考慮し、本剤は水なしで飲むこと。なお、本剤は口の中(舌下)に入れると速やかに溶ける。
7.3 投与開始後8週から12週を目安に、症状の改善が認められない場合は、本剤の投与中止を考慮すること。

5.効能又は効果に関連する注意

本剤投与は、以下の精査及び治療等を行った上でも、夜間多尿指数注)が33%以上、且つ夜間排尿回数が2回以上の場合にのみ考慮すること。
・夜間頻尿の原因には、夜間多尿の他に、前立腺肥大症、過活動膀胱等の膀胱蓄尿障害等があることから、夜間頻尿の原因が夜間多尿のみによることを確認すること。前立腺肥大症及び過活動膀胱で夜間頻尿の症状を呈する場合には当該疾患の治療を行うこと。その上で、夜間頻尿の症状が改善しない場合には、次に示す夜間多尿の精査及び治療を行った上で、本剤の投与の可否を考慮できる。
・夜間多尿の原因となる疾患(高血圧症、糖尿病、心不全、腎不全、肝胆道疾患、睡眠時無呼吸症候群など)があることに留意し、本剤投与前に血圧測定、心電図、血液・尿検査等の臨床検査や問診等を実施すること。これらの疾患が認められた場合は、当該疾患の治療を行うこと。[2.3、2.6参照]
・飲水制限などの生活指導及び行動療法を行うこと。[2.2参照]
注)夜間多尿指数:24時間の尿排出量に対する夜間の尿排出量の割合

16.薬物動態

16.1 血中濃度
日本人健康成人男性に本剤60、120、240μg注)(各6人)を水負荷の条件下で単回経口投与したときの血漿中デスモプレシン濃度推移は下図のとおりである。
薬物動態パラメータを下表に示した。投与量60、120、240μgに応じてAUC及びCmaxの増加が認められた。
薬物動態パラメータ
パラメータ60μg120μg240μg
AUCt(pg・h/mL)23.25±4.4850.84±7.46139.90±10.99
AUCinf(pg・h/mL)35.61±9.0161.95±9.96150.24±14.17
Cmax(pg/mL)16.57±2.5233.26±1.4656.80±8.80
Tmax(h)0.71±0.100.88±0.140.79±0.19
t1/2(h)1.63±0.562.13±0.662.00±0.15
本剤を水を用いずに舌下で溶解して投与(平均値±標準偏差)
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
日本人健康成人男性16人に本剤120μg注)を食後に経口投与したとき、空腹時と比較し平均AUCtは27%に、平均Cmaxは26%に減少した。
16.3 分布
16.3.1 体組織への分布
外国人健康成人男性23人にデスモプレシン1.78μgを単回静脈内投与注)した結果、定常状態における分布容積は26.5Lであった。
ラットに125Iで標識したデスモプレシン0.2μgを点鼻投与し、30分後に放射能濃度を測定したところ、甲状腺>膀胱>腎臓>肝臓の順での分布が認められた。
16.3.2 蛋白結合率
限外ろ過法により、ヒト血清タンパクに対する2~100pg/mLの125Iで標識したデスモプレシンの結合率をin vitro試験にて検討したところ、結合率は74.0%~76.3%であった。
16.4 代謝
ヒト及びラット肝ミクロソームを用いたin vitro試験においてデスモプレシンは肝臓ではCYP450による代謝はほとんどないことが示された。したがって、in vivoにおいてヒトのCYP450で代謝される可能性は低いと考えられた。一方、ラット肝臓組織ホモジネートを用いたin vitro試験においては、デスモプレシンの代謝物の生成が認められており、本剤の一部は肝臓で代謝されると考えられる。
16.5 排泄
外国人健康成人男性23人にデスモプレシン1.78μgを単回静脈内投与注)した結果、全身クリアランスは7.6L/hであった。外国人健康成人男女6人にデスモプレシン1.78μgを単回静脈内投与した結果、52%(44%~60%)が未変化体として尿中に排泄された。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
外国人成人男女22人を対象として、デスモプレシンの薬物動態に対する腎機能障害の影響を検討した。デスモプレシン1.78μgを腎機能の正常者(クレアチニンクリアランス:>80mL/分、5人)、軽度の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス:50~80mL/分、6人)、中等度の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス:30~49mL/分、5人)及び高度の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス:5~29mL/分、6人)に単回静脈内投与注)した結果、腎機能障害の重症度に応じて全身クリアランスが低下し、正常者に比べ軽度、中等度及び高度の腎機能障害患者ではそれぞれ0.7倍、0.4倍、0.3倍に低下した。また、正常者に比べ軽度、中等度及び高度の腎機能障害患者では、AUCはそれぞれ1.5倍、2.4倍、3.7倍に増加し、消失相半減期はそれぞれ1.4倍、2.4倍、3.2倍に延長した。[9.2.1、9.2.2参照]
16.7 薬物相互作用
外国人健康成人男女20人にロペラミド投与後にデスモプレシン400μg注)を含有する錠剤(デスモプレシン錠:国内未承認)を経口投与した場合、デスモプレシン錠を単独で投与した場合と比較して、デスモプレシンのAUC、Cmaxはそれぞれ3.1倍、2.3倍に増加した。また、エリスロマイシン投与後にデスモプレシン錠を投与した場合には、デスモプレシンのAUC、Cmaxに有意な変化は認められなかった。[10.2参照]
注)本剤の承認された用法及び用量は「成人男性には、通常、1日1回就寝前にデスモプレシンとして50μgを経口投与する。」である。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
チアジド系利尿剤
トリクロルメチアジド含有製剤(フルイトラン、イルトラ)、ヒドロクロロチアジド含有製剤(ヒドロクロロチアジド、エカード、ミカトリオ、ミコンビ、コディオ、プレミネント)、ベンチルヒドロクロロチアジド含有製剤(ベハイド)
チアジド系類似剤
インダパミド(ナトリックス)、トリパミド(ノルモナール)、メフルシド(バイカロン)、メチクラン(アレステン)
ループ利尿剤
フロセミド(ラシックス)、ブメタニド(ルネトロン)、トラセミド(ルプラック)、アゾセミド(ダイアート)
[2.8、11.1.1参照]
低ナトリウム血症が発現するおそれがある。いずれも低ナトリウム血症が発現するおそれがある。
副腎皮質ステロイド剤(注射剤、経口剤、吸入剤、注腸剤、坐剤)
プレドニゾロン(プレドニン)、プレドニゾロンリン酸エステルナトリウム(プレドネマ)、プレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム(水溶性プレドニン)、ベタメタゾン含有製剤(リンデロン、セレスタミン)、ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム(リンデロン)、デキサメタゾン(デカドロン)、デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム(デカドロン)、デキサメタゾンパルミチン酸エステル(リメタゾン)、ヒドロコルチゾン(コートリル)、ヒドロコルチゾンリン酸エステルナトリウム(ハイドロコートン)、ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム(ソル・コーテフ)、トリアムシノロン(レダコート)、トリアムシノロンアセトニド(ケナコルト-A)、ブデソニド含有製剤(パルミコート、シムビコート、ビレーズトリエアロスフィア)、ベクロメタゾンプロピオン酸エステル(キュバール)、メチルプレドニゾロン(メドロール)、メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム(ソル・メドロール)、メチルプレドニゾロン酢酸エステル(デポ・メドロール)、モメタゾンフランカルボン酸エステル(アズマネックス)、フルチカゾンプロピオン酸エステル含有製剤(フルタイド、アドエア、フルティフォーム)、フルチカゾンフランカルボン酸エステル含有製剤(アニュイティ、レルベア、テリルジー)、シクレソニド(オルベスコ)、コルチゾン酢酸エステル(コートン)、フルドロコルチゾン酢酸エステル(フロリネフ)
[2.9、11.1.1参照]
低ナトリウム血症が発現するおそれがある。機序不明。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
三環系抗うつ剤
(イミプラミン塩酸塩等)
選択的セロトニン再取り込み阻害剤
(フルボキサミンマレイン酸塩等)
その他の抗利尿ホルモン不適合分泌症候群を惹起する薬剤
(クロルプロマジン、カルバマゼピン、クロルプロパミド等)
[11.1.1参照]
低ナトリウム血症による痙攣発作の報告があるので、血清ナトリウム値等をモニターすること。抗利尿ホルモンを分泌し、体液貯留のリスクを増すことがある。
非ステロイド性消炎鎮痛剤
(インドメタシン等)
[11.1.1参照]
低ナトリウム血症による水中毒症状が発現するおそれがあるため、倦怠感、頭痛、悪心・嘔吐等の発現に注意すること。体液貯留のリスクを増すことがある。
ロペラミド塩酸塩
[11.1.1、16.7参照]
本剤の血中濃度が増加し、薬効が延長するおそれがある。抗利尿作用が持続することで、体液貯留/低ナトリウム血症のリスクを増すおそれがある。
低ナトリウム血症を起こすおそれがある薬剤
(スピロノラクトン、オメプラゾール等)
[11.1.1参照]
低ナトリウム血症が発現するおそれがある。いずれも低ナトリウム血症が発現するおそれがある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 低ナトリウム血症(0.8%)
低ナトリウム血症による脳浮腫、昏睡、痙攣等の重篤な水中毒症状があらわれることがある。異常が認められた場合には投与を中止して、水分摂取を制限し、必要な場合は対症療法を行うなど、患者の状況に応じて処置すること。低ナトリウム血症が認められた患者では、投与を再開しないこと。[1.、2.1-2.5、7.1、8.1、8.2、9.1.2、9.8、10.1、10.2参照]
11.1.2 うっ血性心不全(頻度不明)
うっ血性心不全の初期症状(下腿浮腫、急激な体重増加、労作時息切れ、起座呼吸など)の発現に注意し、これらの症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。うっ血性心不全が認められた患者では、投与を再開しないこと。[2.3参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.5~5%未満0.5%未満頻度不明
代謝および栄養障害血中ナトリウム減少、BNP増加
神経系障害頭痛、浮動性めまい、傾眠情動障害、攻撃性、悪夢、異常行動
胃腸障害便秘、口内乾燥、下痢悪心、腹部不快感、口腔浮腫、口唇浮腫
一般・全身障害および投与部位の状態末梢性浮腫、顔面浮腫、浮腫疲労
血管障害血圧上昇
腎および尿路障害血中尿素増加
肝胆道系障害肝機能異常
皮膚および皮下組織障害発疹、じん麻疹、全身性そう痒感、湿疹
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