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ジョイクル関節注30mg

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 変形性関節症(膝関節、股関節)

用法・用量

  • 通常、成人1回1シリンジ(ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウムとして1回30mg)を4週間ごとに関節腔内に投与する。

禁忌 

【警告】

  • 本剤投与により重篤なショック、アナフィラキシーが発現することがあるので、本剤は、緊急時に十分な対応のできる準備をした上で投与し、投与後も十分な観察を行うこと。[8.1、11.1.1参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分、ジクロフェナクナトリウム及びヒアルロン酸ナトリウムに対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等により誘発される喘息発作)又はその既往歴のある患者[9.1.2参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 投与関節部に皮膚疾患又は感染のある患者
関節内感染を誘発するおそれがある。
9.1.2 気管支喘息のある患者(アスピリン喘息又はその既往歴がある患者を除く)
アスピリン喘息でないことを十分に確認すること。
気管支喘息患者の中にはアスピリン喘息患者も含まれている可能性があり、それらの患者では重症喘息発作を誘発するおそれがある。[2.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。他の非ステロイド性消炎鎮痛剤の外皮用剤を妊娠後期の女性に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。また、本剤を単回膝関節腔内投与したラットにおいて、胎盤・胎児移行性が認められている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のラットにおける単回膝関節腔内投与時に乳汁中への移行が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤投与により重篤なショック、アナフィラキシーが発現することがあるので、投与に際しては、緊急処置を取れる準備をすること。投与中及び投与後は患者の状態を十分に観察すること。
また、ショック、アナフィラキシーが発現する可能性があること、及びその徴候や症状について患者又は家族等に十分に説明し、異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう、患者等を指導すること。[1.、11.1.1参照]
8.2 本剤の投与により、ときに局所痛があらわれることがあるので、投与後の局所安静などを患者に指示すること。
8.3 本剤が関節腔外に漏れると疼痛を起こすおそれがあるので、関節腔内に確実に投与すること。
8.4 投与関節の炎症又は関節液貯留が著しい場合は、本剤の投与により局所炎症症状の悪化を招くおそれがあるので、炎症症状を抑えてから本剤を投与することが望ましい。

14.適用上の注意

14.1 薬剤投与前の注意
14.1.1 本剤を箱又はブリスター包装の状態で冷蔵庫から取り出し、遮光下で室温に戻してから投与すること。
14.1.2 関節液の貯留があるときには、必要に応じ穿刺により排液すること。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 本剤は関節腔内に投与するので、厳重な無菌的操作のもとに行うこと。
14.2.2 本剤は粘稠なため、22~23G程度の注射針を用いて投与することが望ましい。
14.2.3 注射針をルアーロックにしっかり固定すること。
14.2.4 ブリスター包装を開封後は速やかに使用すること。
14.3 薬剤投与後の注意
14.3.1 本剤は1回使用の製剤であり、再使用しないこと。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
健康成人(6例)に本剤30mgを単回膝関節腔内投与したときの血漿中ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウム及びジクロフェナクの薬物動態パラメータは以下のとおりであった(日本人データ)。
薬物動態パラメータ(6例)
薬物動態パラメータジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウムジクロフェナク
Cmaxa)(ng/mL)d)0.808(12.8)
Tmaxb)(h)d)24.00(12.00,24.05)
AUC0-168ha)(ng・h/mL)d)64.46(14.1)
AUC0-∞a)(ng・h/mL)d)74.87c)(14.5)
t1/2a)(h)d)61.52(31.5)
a)幾何平均値(幾何CV[%])b)中央値(最小値,最大値)c)5例d)投与後28日までの全時点で定量下限未満(<0.2μg/mL)であったため算出不可
16.3 分布
ウサギに14C-ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウム5mgを単回膝関節腔内投与したとき、放射能は速やかに膝関節組織に分布した。
16.4 代謝
ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウムは、主にジクロフェナクの遊離とヒアルロン酸の低分子化により代謝される。
健康成人(6例)に本剤60mg注)を単回膝関節腔内投与したとき、主な血漿中代謝物は低分子化したヒアルロン酸が結合しているジクロフェナク、ジクロフェナク及びその類縁体(代謝物)であった(外国人データ)。
注)承認を受けた用法及び用量:30mgを4週間ごとに関節腔内に投与
16.5 排泄
健康成人(6例)に本剤30mgを単回膝関節腔内投与したとき、投与されたジクロフェナクの2.8%が、投与後7日までにジクロフェナク又は低分子化したヒアルロン酸が結合しているジクロフェナク等として尿中に排泄された(日本人データ)。
ラットに14C-ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウム0.5mgを単回膝関節腔内投与したとき、投与後70日までの尿中及び糞中への放射能排泄率は、それぞれ52.5%及び43.0%であった。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ニューキノロン系抗菌剤
ノルフロキサシン、シプロフロキサシン等
痙攣を起こすおそれがある。痙攣が発現した場合には、気道を確保し、ジアゼパムの静注等を行う。ニューキノロン系抗菌剤が脳内の抑制性神経伝達物質であるGABAの受容体結合を濃度依存的に阻害し、ある種の非ステロイド性消炎鎮痛剤との共存下ではその阻害作用が増強されることが動物で報告されている。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(0.4%)[1.、8.1参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1%~5%未満0.1%~1%未満頻度不明
神経系障害頭痛、振戦
心臓障害動悸
呼吸器、胸郭および縦隔障害呼吸困難
胃腸障害悪心、嘔吐
皮膚および皮下組織障害蕁麻疹、そう痒症、発疹、紅斑、血管性浮腫
筋骨格系および結合組織障害筋骨格痛、筋肉痛、四肢不快感
一般・全身障害および投与部位の状態注射部位関節痛倦怠感、発熱、注射部位関節腫脹
臨床検査γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加、肝機能検査異常
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