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レカルブリオ配合点滴静注用

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • <適応菌種>

    • 本剤に感性の大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、緑膿菌、アシネトバクター属
      ただし、カルバペネム系抗菌薬に耐性を示す菌株に限る
  • <適応症>

    • 各種感染症

用法・用量

  • 通常、成人には1回1.25g(レレバクタムとして250mg/イミペネムとして500mg/シラスタチンとして500mg)を1日4回30分かけて点滴静注する。

禁忌 

【警告】

  • 本剤の耐性菌の発現を防ぐため、「5.効能又は効果に関連する注意」及び「8.重要な基本的注意」の項を熟読の上、適正使用に努めること。
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 他のβ-ラクタム系抗生物質に対し重篤な過敏症(アナフィラキシー等の重度の全身性アレルギー反応)の既往歴のある患者
  • 2.3 バルプロ酸ナトリウム投与中の患者[10.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 他のβ-ラクタム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者[8.2.1参照]
9.1.2 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者[8.2.1参照]
9.1.3 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者
観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。
9.1.4 てんかんの既往歴あるいは中枢神経系障害を有する患者
痙攣、呼吸停止、意識障害、呼吸抑制等の中枢神経症状が起こりやすい。[11.1.1参照]
9.2 腎機能障害患者
減量等を考慮すること。痙攣、呼吸停止、意識障害、呼吸抑制等の中枢神経症状が起こりやすい。[7.1、11.1.1参照]
9.3 肝機能障害患者
肝障害が悪化するおそれがある。[11.1.4、16.6.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。イミペネム及びシラスタチンはヒト母乳中へ移行することがある。レレバクタムはラットの母乳中へ移行することが報告されているが、ヒト母乳中へ移行するかどうかは不明である。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
腎機能等、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。生理機能が低下している高齢者では副作用があらわれやすい。本剤は腎排泄型の薬剤である。なお、他の抗生物質(セフェム系、アミノグリコシド系等)を投与した高齢者において、ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれたとの報告がある。[16.6.3参照]

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の使用は、感染症の治療に十分な知識と経験を持つ医師又はその指導の下で行うこと。
8.2 本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。[11.1.2参照]
8.2.1 事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。[9.1.1、9.1.2参照]
8.2.2 投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
8.2.3 投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。
8.3 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
8.4 重篤な肝障害があらわれることがあるので、定期的に検査を実施するなど観察を十分に行うこと。[11.1.4参照]
8.5 重篤な血液障害があらわれることがあるので、定期的に検査を実施するなど観察を十分に行うこと。[11.1.6参照]
8.6 重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を実施するなど観察を十分に行うこと。[11.1.7参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 本剤は静脈内投与の前に希釈すること。
14.1.2 本剤は水溶性が低いため、以下の希釈手順に従うこと。
(1)本剤1バイアルにつき、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液100mLの点滴バッグから注射筒2本にそれぞれ約10mL抜き取り溶解用液とする。本剤は、乳酸塩とは化学的に不安定であるので、乳酸塩を含んだ溶液に溶解しないこと。
(2)1本目の溶解用液約10mLをバイアルに加えて溶解する。この溶解液を直接投与しないこと。
(3)溶解液をよく振り混ぜた後、溶解液入りバイアルから全量を抜き取り、残量約80mLの点滴バッグに注入し、希釈する。
(4)空のバイアルに2本目の溶解用液約10mLを加えてよく振り混ぜ、バイアル内に薬剤が溶け残っていないことを確認した後全量を抜き取り、点滴バッグに注入し、希釈液が澄明となるまで振り混ぜる。
14.1.3 腎機能障害のある患者(CLCRが90mL/min未満)に対して用量調節を行う場合は、手順に従い希釈液を調製した後、点滴バッグから下表を参考に余剰分を抜き取り、廃棄すること。
CLCR本剤1回あたりの投与量調製後の100mL点滴バッグからの抜き取り量抜き取り後の点滴バッグ内容量
60~89mL/min1g1)20mL80mL
30~59mL/min0.75g2)40mL60mL
15~29mL/min0.5g3)60mL40mL
血液透析中の末期腎不全患者0.5g3)60mL40mL
1)本剤1g(レレバクタム200mg、イミペネム400mg、シラスタチン400mg)2)本剤0.75g(レレバクタム150mg、イミペネム300mg、シラスタチン300mg)3)本剤0.5g(レレバクタム100mg、イミペネム200mg、シラスタチン200mg)
14.1.4 配合変化を起こすので、プロポフォールとの混合は避けること。
14.1.5 調製後は30℃以下では4時間以内、2~8℃では24時間以内に使用し、凍結させないこと。
14.1.6 本剤の使用前には目視で粒子状物質及び色調の変化がないか確認すること。希釈後の液は無色から黄色を呈するが、色の濃淡は本剤の効力には影響しない。溶液に粒子状物質や変色があった場合は使用しないこと。
14.1.7 寒冷期には希釈後の液を体温程度に温めて使用すること。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 腎機能障害のある患者[クレアチニンクリアランス(CLCR)が90mL/min未満]に対しては下表を参考に本剤の用量を調節すること。また、腎機能が変動している患者では、CLCRを確認すること。[9.2、16.6.1参照]
クレアチニンクリアランス(CLCR本剤投与量
60~89mL/min1回1g1)を1日4回投与
30~59mL/min1回0.75g2)を1日4回投与
15~29mL/min1回0.5g3)を1日4回投与
血液透析中の末期腎不全患者1回0.5g3)を1日4回投与(血液透析実施日は透析終了後速やかに投与)。
1)本剤1g(レレバクタム200mg、イミペネム400mg、シラスタチン400mg)2)本剤0.75g(レレバクタム150mg、イミペネム300mg、シラスタチン300mg)3)本剤0.5g(レレバクタム100mg、イミペネム200mg、シラスタチン200mg)*Cockcroft-Gault式により推定したCLCR※いずれの用量も30分かけて投与する。
7.2 CLCRが15mL/min未満で血液透析をしていない患者における臨床推奨用量の根拠となるデータは得られていない。

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 本剤は、AmblerクラスA又はクラスCのβ-ラクタマーゼの関与が考えられる原因菌による感染症に投与すること。[18.1、18.2.2参照]
5.2 髄膜炎患者での安全性及び有効性は検討されていない。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 健康成人
(1)単回投与
日本人健康成人男性にレレバクタム(125~500mg)とイミペネム(500mg)・シラスタチン(500mg)を点滴静注で併用単回投与注)した際のレレバクタム、イミペネム及びシラスタチンの血漿中濃度推移を図1、2及び3に、薬物動態パラメータを表1に示す。レレバクタムのCeoi及びAUC0-∞は用量に比例して増加した。また、レレバクタムのt1/2に用量依存的な変化は認められなかった。
図1 日本人健康成人男性にレレバクタムとイミペネム・シラスタチンを点滴静注で併用単回投与した際のレレバクタムの血漿中濃度推移(平均値+標準偏差)
図2 日本人健康成人男性にレレバクタムとイミペネム・シラスタチンを点滴静注で併用単回投与した際のイミペネムの血漿中濃度推移(平均値+標準偏差)
図3 日本人健康成人男性にレレバクタムとイミペネム・シラスタチンを点滴静注で併用単回投与した際のシラスタチンの血漿中濃度推移(平均値+標準偏差)
表1 日本人健康成人男性にレレバクタムとイミペネム・シラスタチンを点滴静注で併用単回投与した際の薬物動態パラメータ[幾何平均(幾何平均に基づく変動係数%)]
レレバクタムイミペネムシラスタチン
用量125mg250mg500mg500mg500mg
例数66666
AUC0-∞(μg・hr/mL)14.4
(5)
29.6
(12)
63.4
(14)
49.0
(9)
40.0
(18)
Ceoi(μg/mL)7.23
(16)
15.0
(9)
32.6
(12)
34.3
(8)
36.5
(11)
CL(mL/min)145
(5)
141
(12)
131
(14)
160
(9)
196
(18)
t1/2(hr)1.55
(0.227)
1.71
(0.194)
1.72
(0.202)
1.11
(0.105)
0.865
(0.102)
イミペネム及びシラスタチンは、レレバクタム250mgとの併用時の値*Ceoi:静脈内投与終了時の血漿中濃度※t1/2:算術平均(標準偏差)
(2)反復投与
日本人健康成人男性にレレバクタム(250mg又は500mg)とイミペネム(500mg)・シラスタチン(500mg)を点滴静注で6時間ごとに14日間併用反復投与注)した際の定常状態でのレレバクタム、イミペネム及びシラスタチンの薬物動態パラメータを表2に示す。薬物動態パラメータは、単回投与時と反復投与時で類似しており、蓄積はわずかであった。
表2 日本人健康成人男性にレレバクタムとイミペネム・シラスタチンを点滴静注で併用反復投与した際の定常状態での薬物動態パラメータ[幾何平均(幾何平均に基づく変動係数%)]
レレバクタムイミペネムシラスタチン
用量250mg500mg500mg500mg
例数3633
AUC0-6hr(μg・hr/mL)25.9
(6)
54.4
(11)
42.7
(1)
34.7
(8)
Ceoi(μg/mL)17.6
(19)
34.0
(10)
37.6
(20)
39.2
(18)
CL(mL/min)161
(6)
153
(11)
184
(1)
226
(8)
t1/2(hr)1.73
(0.0720)
1.90
(0.134)
1.02
(0.0482)
0.721
(0.106)
イミペネム及びシラスタチンは、レレバクタム250mgとの併用時の値*Ceoi:静脈内投与終了時の血漿中濃度※t1/2:算術平均(標準偏差)
16.1.2 院内肺炎又は人工呼吸器関連肺炎患者、複雑性腹腔内感染症又は複雑性尿路感染症患者
日本人及び外国人被験者から得られたレレバクタム及びイミペネムの血漿中濃度データを用いて、それぞれ母集団薬物動態解析を実施した。日本人の院内肺炎又は人工呼吸器関連肺炎患者、及び複雑性腹腔内感染症又は複雑性尿路感染症患者に、本剤を点滴静注で6時間ごとに反復投与した際の定常状態でのレレバクタム及びイミペネムの薬物動態パラメータを表3に示す。
表3 日本人の院内肺炎又は人工呼吸器関連肺炎患者、及び複雑性腹腔内感染症又は複雑性尿路感染症患者に本剤を点滴静注で反復投与した際の母集団薬物動態解析に基づく定常状態での薬物動態パラメータ[幾何平均(幾何平均に基づく変動係数%)]
院内肺炎又は人工呼吸器関連肺炎患者複雑性腹腔内感染症又は複雑性尿路感染症患者
レレバクタムイミペネムレレバクタムイミペネム
例数26268180
AUC0-24hr(μg・hr/mL)202.4
(51.1)
241.5
(32.8)
132.2
(27.7)
187.7
(22.4)
Cmax(μg/mL)19.2
(30.9)
32.5
(23.8)
16.0
(24.1)
30.1
(25.8)
CL(L/hr)3.5
(82.5)
5.8
(60.3)
5.8
(41.5)
8.2
(31.1)
t1/2(hr)1.8
(0.9)
0.6
(0.1)
1.2
(0.5)
0.6
(0.1)
*t1/2:算術平均(標準偏差)
16.3 分布
レレバクタムのヒトでの血漿蛋白結合率は約22%であり、イミペネム及びシラスタチンのヒトでの血清蛋白結合率はそれぞれ約20%及び40%であった(in vitroデータ)。
日本人健康成人男性(3例)にレレバクタム(250mg)とイミペネム(500mg)・シラスタチン(500mg)を点滴静注で6時間ごとに14日間併用反復投与した際の定常状態での分布容積(幾何平均)は、レレバクタムで24.0L、イミペネムで16.2L、シラスタチンで14.0Lであった。
健康成人(16例)にレレバクタム(250mg)とイミペネム(500mg)・シラスタチン(500mg)を点滴静注で6時間ごとに計5回併用反復投与した際、レレバクタムとイミペネムの血漿中曝露量に対する肺上皮被覆液への浸透(蛋白結合率で補正)は同程度で、レレバクタムで54%、イミペネムで55%であった(外国人データ)。レレバクタムは、ヒトにおける臓器・組織移行性は肺を除いて検討されていない。
イミペネムは、ヒトの喀痰、前立腺、腎、胆嚢、胆汁、腹腔内滲出液、子宮、骨盤死腔滲出液、骨髄、羊水、乳汁等への移行が認められている。
16.4 代謝
イミペネムを単独投与した際、腎の酵素dehydropeptidase-I(DHP-I)により代謝され、ヒト尿中に排泄されるイミペネムの量は少なかった。シラスタチンはこの酵素の阻害剤であり、腎でのイミペネムの代謝を抑制する。
レレバクタムは主に未変化体として腎排泄され(投与量の90%超)、ほとんど代謝されない。ヒト血漿中で検出された薬物関連物質は、レレバクタム未変化体のみであった(外国人データ)。
16.5 排泄
レレバクタム、イミペネム及びシラスタチンは主に腎臓から排泄される(外国人データ)。
健康成人(6例)にレレバクタム(250mg)とイミペネム(500mg)・シラスタチン(500mg)を反復投与した際、レレバクタムは投与量の90%超が未変化体としてヒト尿中に排泄された。レレバクタムの平均腎クリアランスは135mL/minであり、血漿クリアランス(148mL/min)と同程度であったことから、レレバクタムのほぼすべてが腎臓から排泄されると考えられた。レレバクタムの非結合形の腎クリアランスは糸球体ろ過量を上回っていたことから、レレバクタムの腎排泄には糸球体ろ過だけでなく能動的尿細管分泌が関与し、能動的尿細管分泌が総クリアランスの約30%を占めると考えられた。また、健康成人にレレバクタム(250mg)とイミペネム(500mg)・シラスタチン(500mg)を反復投与した際、イミペネムの63%及びシラスタチンの77%が尿中に未変化体として排泄された。イミペネム及びシラスタチンの腎排泄には、糸球体ろ過及び能動的尿細管分泌の両方が関与する。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害者
軽度、中等度及び重度腎機能障害者、血液透析中の末期腎不全患者並びに腎機能正常者にレレバクタムとイミペネム・シラスタチンを点滴静注で併用単回投与した際の薬物動態パラメータを表4に示す。軽度、中等度及び重度腎機能障害者におけるレレバクタムのAUC(幾何平均)は、腎機能正常者と比較して、それぞれ1.6、2.2及び4.9倍高かった。イミペネムのAUC(幾何平均)はそれぞれ1.4、1.5及び2.5倍高く、シラスタチンのAUC(幾何平均)はそれぞれ1.6、1.9及び5.6倍高かった。血液透析中の末期腎不全患者では、レレバクタム(67~87%)、イミペネム(66~87%)及びシラスタチン(46~56%)は血液透析により除去された(外国人データ)。[7.1、13.参照]
表4 軽度、中等度及び重度腎機能障害者、血液透析中の末期腎不全患者並びに腎機能正常者にレレバクタム(125mg)とイミペネム(250mg)・シラスタチン(250mg)を点滴静注で併用単回投与注)した際の薬物動態パラメータ[幾何平均(幾何平均に基づく変動係数%)]
腎機能障害の程度レレバクタムイミペネムシラスタチン
AUC0-∞(μg・hr/mL)Ceoi(μg/mL)AUC0-∞(μg・hr/mL)Ceoi(μg/mL)AUC0-∞(μg・hr/mL)Ceoi(μg/mL)
軽度腎機能障害25.0
(16.9)
8.47
(12.5)
25.9
(16.6)
13.2
(26.2)
29.0
(23.7)
17.3
(18.7)
正常15.7
(12.7)
7.67
(23.8)
17.6
(15.3)
11.4
(19.6)
17.2
(11.0)
13.7
(14.6)
中等度腎機能障害37.3
(14.6)
7.55
(26.3)
30.6
(17.5)
12.5
(27.5)
38.1
(18.6)
16.1
(28.4)
正常17.6
(33.8)
7.60
(29.1)
20.1
(25.6)
12.3
(25.8)
20.0
(28.2)
14.9
(24.8)
重度腎機能障害82.0
(36.3)
8.56
(19.6)
50.3
(26.7)
14.6
(16.6)
112
(57.3)
20.0
(15.9)
正常17.4
(11.7)
6.96
(18.4)
20.4
(15.3)
11.7
(20.8)
19.9
(17.4)
14.2
(19.4)
ESRD
(透析直後)
146
(97.9)
16.4
(337.4)
57.4
(80.4)
27.7
(399.6)
250
(105.1)
35.1
(296.5)
ESRD
(透析前)
27.2
(55.0)
5.98
(25.9)
18.4
(20.3)
9.68
(26.8)
65.2
(73.0)
13.2
(26.4)
正常16.0
(16.8)
7.22
(12.4)
18.5
(17.3)
11.6
(13.1)
17.9
(18.7)
14.5
(16.7)
ESRD:末期腎不全、Ceoi:静脈内投与終了時の血漿中濃度、CLCR:クレアチニンクリアランス各腎機能障害の分類ごとにn=6。ただし、ESRD(透析前)のレレバクタム及びシラスタチンのAUC0-∞はn=5
腎機能障害の分類
健康被験者:CLCR≧80mL/min/1.73m2軽度腎機能障害者:50<CLCR<80mL/min/1.73m2中等度腎機能障害者:30≦CLCR≦50mL/min/1.73m2重度腎機能障害者:CLCR<30mL/min/1.73m2ESRD患者:血液透析中
16.6.2 肝機能障害者
レレバクタム、イミペネム及びシラスタチンは主に腎臓から排泄されるため、レレバクタム、イミペネム及びシラスタチンの曝露量は肝機能障害による影響を受けないと考えられる。[9.3参照]
16.6.3 高齢者
高齢の健康被験者(60~75歳)にレレバクタム(125mg)及びイミペネム(500mg)・シラスタチン(500mg)を点滴静注で併用単回投与注)した際のCeoi及びAUC0-∞は非高齢の健康被験者(18~45歳)と比較して、レレバクタム、イミペネム及びシラスタチンでそれぞれ1~19%及び39%、-18~20%及び8~43%並びに-22~14%及び9%高かった(外国人データ)。[9.8参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 臨床薬物相互作用試験
健康成人(14例)に本剤[レレバクタム(250mg)・イミペネム(500mg)・シラスタチン(500mg)、単回静脈内投与]とプロベネシド(1g、単回経口投与)を併用した際、臨床的に意味のある薬物相互作用は認められなかった(表5)(外国人データ)。[16.7.2参照]
表5 健康被験者に本剤を単独及びプロベネシド1g単回経口投与との併用で単回静脈内投与した際のレレバクタム、イミペネム及びシラスタチンの薬物動態パラメータの比較
レレバクタムイミペネム
GMR90%CIGMR90%CI
AUC0-∞1.24(1.19,1.28)1.16(1.13,1.20)
Ceoi1.06(1.00,1.12)1.07(1.01,1.13)
GMR:最小二乗幾何平均比(併用投与/単独投与)、CI:信頼区間*Ceoi:静脈内投与終了時の血漿中濃度
また、健康被験者を対象とした臨床薬理試験から、レレバクタム、イミペネム及びシラスタチンとの間で、薬物相互作用は認められなかった(外国人データ)。
16.7.2 In vitro試験
レレバクタムは有機アニオントランスポーター(OAT)3、OAT4、Multidrug and toxin extrusion protein(MATE)1及びMATE2Kの基質である。
In vitroで、プロベネシドはOAT3を介したレレバクタムの取込みを阻害し、そのIC50は1.9μMであった。しかしながら、臨床的に意味のある薬物相互作用は認められなかった。[16.7.1参照]
注)承認された用法・用量は、「通常、成人には1回1.25g(レレバクタムとして250mg/イミペネムとして500mg/シラスタチンとして500mg)を1日4回30分かけて点滴静注する」である。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
バルプロ酸ナトリウム
デパケン
[2.3参照]
本剤との併用により、バルプロ酸の血中濃度が低下し、てんかんの発作が再発することがある。機序不明

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ガンシクロビル痙攣の発現が報告されている。機序不明
ファロペネムナトリウムファロペネムの血中濃度が上昇するおそれがある。動物実験(ラット)において、シラスタチンにより代謝酵素(DHP-I)が阻害され、ファロペネムの血中濃度が上昇することが報告されている。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 中枢神経症状
痙攣、呼吸停止、意識障害、意識喪失、呼吸抑制、錯乱、不穏(いずれも頻度不明注1))等の中枢神経症状があらわれることがある。[9.1.4、9.2参照]
11.1.2 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明注1)
初期症状として、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗又は呼吸困難、全身潮紅、浮腫等があらわれることがある。[8.2参照]
11.1.3 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明注1)
11.1.4 重篤な肝障害
劇症肝炎、肝炎、肝不全、黄疸(いずれも頻度不明注1))等の重篤な肝障害があらわれることがある。[8.4、9.3参照]
11.1.5 気管支痙攣、間質性肺炎、PIE症候群(いずれも頻度不明注1)
喘息発作及び誘発等の気管支痙攣、また発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.6 重篤な血液障害
汎血球減少症、骨髄抑制、無顆粒球症、溶血性貧血(いずれも頻度不明注1))等の重篤な血液障害があらわれることがある。[8.5参照]
11.1.7 重篤な腎障害
急性腎障害、尿崩症(いずれも頻度不明注1))等の重篤な腎障害があらわれることがある。[8.6参照]
11.1.8 偽膜性大腸炎(頻度不明注1)
血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.9 血栓性静脈炎(頻度不明注1)
注1)配合成分である注射用イミペネム水和物・シラスタチンナトリウムで報告されている副作用

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

3%以上3%未満頻度不明注1)
感染症及び寄生虫症カンジダ症
血液及びリンパ系障害好酸球増多
代謝及び栄養障害高血糖食欲不振、ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)
精神障害幻覚、譫妄、激越
神経系障害全身性強直性間代性発作ジスキネジア、しびれ感、振戦、頭痛、味覚異常
血管障害潮紅
胃腸障害舌変色、口内炎、腹痛、下痢、嘔気、嘔吐
皮膚及び皮下組織障害発疹、そう痒、蕁麻疹、紅斑
腎及び尿路障害乏尿、血尿、頻尿
一般・全身障害及び投与部位の状態発熱、注入部位紅斑倦怠感、浮腫、胸痛、注射部位の疼痛及び硬結
臨床検査腎クレアチニン・クリアランス減少顆粒球減少、好塩基球増多、リンパ球増多、血小板減少・増多、赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少、AST上昇、ALT上昇、LDH上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇、尿ウロビリノーゲン上昇、BUN上昇、血清クレアチニン上昇、血中アミラーゼ上昇、血清ナトリウム低下、血清カリウム上昇・低下

注1)配合成分である注射用イミペネム水和物・シラスタチンナトリウムで報告されている副作用

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