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ユニツキシン点滴静注17.5mg/5mL

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 大量化学療法後の神経芽腫

用法・用量

  • フィルグラスチム(遺伝子組換え)及びテセロイキン(遺伝子組換え)との併用において、通常、ジヌツキシマブ(遺伝子組換え)として1日1回17.5mg/m2(体表面積)を10~20時間かけて点滴静注する。28日間を1サイクルとし、1、3、5サイクルは4~7日目、2、4、6サイクルは8~11日目に投与する。

禁忌 

【警告】

  • 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、小児のがん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.4 生殖能を有する者
妊娠可能な女性に対しては、本剤の投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。[9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていない。本剤の標的であるGD2は、ヒト胎児において脳、神経幹細胞及び骨髄間葉系幹細胞に発現が認められており、本剤の作用機序から、本剤が投与された場合、胎児に悪影響を及ぼす可能性がある。[9.4、18.1参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト母乳中への移行に関するデータはないが、ヒトIgG抗体は、ヒト乳汁中に排出されることが知られている。

8.重要な基本的注意

8.1 毛細血管漏出症候群があらわれることがあるので、本剤の投与中は定期的に血圧、体液バランス、尿比重、体重、血清アルブミン値の測定を行う等、患者の状態を十分に観察すること。[8.3、11.1.4参照]
8.2 低血圧があらわれることがあるので、本剤の投与中は頻回に血圧測定を行う等、患者の状態を十分に観察すること。[8.3、11.1.5参照]
8.3 infusion reaction、毛細血管漏出症候群、低血圧等があらわれることがあるので、本剤の投与前には、必要な静脈内輸液を行うこと。[8.1、8.2、11.1.1、11.1.4、11.1.5参照]
8.4 骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤の投与中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.7参照]
8.5 電解質異常の発現が報告されているので、本剤の投与中は定期的に血清中電解質検査(カリウム、ナトリウム、マグネシウム等)を行うこと。[11.1.8参照]
8.6 眼障害があらわれることがあり、失明に至った例も報告されているので、本剤の投与中は定期的に眼科検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.3参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 バイアル内の溶液の濁り、粒状物質又は着色が認められた場合は、使用せず廃棄すること。
14.1.2 無菌環境下において、本剤(17.5mg/5mL)から正確な投与量をとり日局生理食塩液50~250mLに加え、0.044~0.52mg/mLの希釈範囲となるように調製すること。
14.1.3 希釈の際は、静かに転倒混和し、振らないこと。
14.1.4 本剤の希釈液は、凍結を避け2~8℃で保存し、調製から4時間以内に投与を開始すること。
14.1.5 本剤のバイアルは、1回使い切りである。未使用残液は、適切に廃棄すること。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 投与は点滴静注のみとし、急速静注は行わないこと。[7.1参照]
14.2.2 点滴時間が20時間に到達した時点で投与を終了し、残液は廃棄すること。[7.1参照]

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤は1時間あたり0.875mg/m2で点滴静注を開始し、患者の忍容性が良好な場合、投与開始20~40分以降は1時間あたり1.75mg/m2で点滴静注する。副作用のため減速した場合は、最大20時間で投与終了とする。[14.2.1、14.2.2参照]
7.2 本剤投与による疼痛を軽減させるため、本剤の投与前から投与2時間後まで、オピオイド鎮痛剤を投与すること。[11.1.2、17.1.1参照]
7.3 本剤投与によるinfusion reactionを軽減させるため、本剤の投与前に、抗ヒスタミン剤及び解熱鎮痛剤を投与すること。[11.1.1、17.1.1参照]
7.4 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を参考に、本剤を減速、中断、中止すること。
副作用発現時の調節基準
事象重症度注)処置
infusion reactionGrade 1又は2初回発現発現時の投与速度の50%に減速する。
回復後、投与速度を1時間あたり1.75mg/m2まで漸増できる。
2回目以降の発現投与を中断する。
回復後、発現時の50%の投与速度で再開できる。
Grade 3初回発現投与を中断する。
気道に影響のない血管性浮腫及び他の症状を伴わない軽度の気管支痙攣の場合、回復後、発現時の50%の投与速度で再開できる。
2回目発現投与を中断し、同日は再開しない。
回復し、かつ投与継続が適切と考えられる場合には、翌日以降、綿密なモニタリング下でステロイドを前投与した上で、発現時の50%の投与速度で再開できる。
3回目発現投与を中止する。
Grade 4投与を中止する。
低血圧以下のいずれかに該当する場合
・症候性
・収縮期血圧80mmHg未満(12歳以上)、70mmHg未満(1歳以上12歳未満)、65mmHg未満(1歳未満)
・収縮期血圧がベースラインから15%以上の低下
初回発現投与を中断する。
回復後、発現時の50%の投与速度で再開できる。血圧が安定している場合は、発現時の投与速度まで漸増できる。
2回目以降の発現投与を中断し、同日は再開しない。
翌日以降、回復した場合は、発現時の50%の投与速度で再開できる。
毛細血管漏出症候群Grade 3投与を中断する。
回復後、発現時の50%の投与速度で再開できる。
Grade 4初回発現投与を中断し、同一サイクルでは再開しない。
回復後、次のサイクル以降、発現時の50%の投与速度で再開できる。
2回目発現投与を中止する。
疼痛投与開始から1時間以内に発現した疼痛発現時の投与速度の50%に減速する。
回復後に、投与速度を漸増し、発現時の投与速度まで漸増できる。
投与開始から1時間以降に発現したコントロール不良の疼痛投与速度を減速する。
翌日以降、減速した速度で投与を開始し、発現がなければ、発現時の投与速度まで漸増できる。
眼障害Grade 2初回発現投与を中断する。
回復後、発現時の50%の投与速度で再開できる。
2回目発現投与を中止する。
Grade 3又は4投与を中止する。
感染症Grade 3又は4投与を中断し、同一サイクルでは再開しない。
回復後、次のサイクル以降、発現時と同一の投与速度で再開できる。
末梢性感覚ニューロパチーGrade 3又は42週間以上持続する場合投与を中止する。
末梢性運動ニューロパチーGrade 2以上全身性の筋力低下が認められる場合投与を中止する。
注)GradeはNCI-CTCAE ver4.0に準じる。

5.効能又は効果に関連する注意

臨床試験に組み入れられた患者のリスク群、腫瘍の状況等について「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 反復投与
(1)日本人における成績
大量化学療法を含む集学的治療歴のある神経芽腫患者注1)に、フィルグラスチム及びテセロイキンとの併用下で本剤17.5mg/m2を第1サイクルの第4~7日目に静脈内投与したときの血漿中濃度推移及びPKパラメータは以下のとおりであった。
注1)臨床試験においてPKが評価された患者の年齢は3~10歳であった。
本剤の血漿中濃度推移
本剤のPKパラメータ
nCmax(μg/mL)tmax注2)(h)AUC0-24h(μg・h/mL)AUCinf(μg・h/mL)t1/2(h)CL(L/h)Vz(L)
616.7±2.7582.3(81.9,83.4)178±25.12,164±180注3)66.4±8.43注3)0.0237±0.00563注3)2.27±0.580注3)
平均値±標準偏差注2)中央値(範囲)注3)n=5

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 infusion reaction(100%)
発熱、嘔吐、咳嗽、蕁麻疹、過敏症、悪心等を含むinfusion reactionがあらわれることがある。
重度のinfusion reactionがあらわれた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。[7.3、8.3参照]
11.1.2 疼痛(81.3%)
腹痛(62.5%)、四肢痛(18.8%)、頚部痛(12.5%)、筋骨格痛(6.3%)、背部痛(6.3%)等の疼痛があらわれることがある。[7.2参照]
11.1.3 眼障害(37.5%)
失明(頻度不明)、羞明(頻度不明)、瞳孔散大(頻度不明)等の眼障害があらわれることがある。[8.6参照]
11.1.4 毛細血管漏出症候群(頻度不明)[8.1、8.3参照]
11.1.5 低血圧(12.5%)[8.2、8.3参照]
11.1.6 感染症(43.8%)
医療機器関連感染(12.5%)等の重篤な感染症があらわれることがある。
11.1.7 骨髄抑制(93.8%)
好中球減少(81.3%)、貧血(81.3%)、血小板減少(75.0%)、リンパ球減少(43.8%)、白血球減少(18.8%)等の骨髄抑制があらわれることがある。[8.4参照]
11.1.8 電解質異常(75.0%)
低リン酸血症(43.8%)、高カリウム血症(31.3%)、高ナトリウム血症(31.3%)、低カリウム血症(25.0%)、低ナトリウム血症(25.0%)、高マグネシウム血症(12.5%)、高カルシウム血症(6.3%)、低マグネシウム血症(頻度不明)等の電解質異常があらわれることがある。[8.5参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

50%以上10%以上~50%未満10%未満頻度不明
胃腸障害便秘(75.0%)、下痢(56.3%)口内炎、鼡径ヘルニア口唇炎、口角口唇炎、肛門出血、下部消化管出血、イレウス、肛門の炎症、膵炎、齲歯、口唇乾燥、消化管浮腫、舌障害、舌発疹、大腸炎、肛門周囲紅斑、上部消化管出血、吐血
一般・全身障害および投与部位の状態顔面浮腫(81.3%)、倦怠感(68.8%)末梢性浮腫、浮腫、限局性浮腫、疲労カテーテル留置部位そう痒感注射部位反応、全身性浮腫、注射部位そう痒感、注入部位血管外漏出
代謝および栄養障害低アルブミン血症(93.8%)、食欲減退(68.8%)脱水、高尿酸血症、低血糖、高トリグリセリド血症、高血糖
肝胆道系障害ALT増加(87.5%)、AST増加(81.3%)、GGT増加(81.3%)血中ビリルビン増加Al-P増加
腎および尿路障害血中尿素増加(50.0%)白血球尿、血中クレアチニン増加、蛋白尿血尿尿閉、尿量減少、尿路出血、腎出血
臨床検査体重増加ヘマトクリット増加、尿中ブドウ糖陽性体重減少、心電図QT延長、アミラーゼ増加、リパーゼ増加、リンパ球数増加、尿中ケトン体陽性
呼吸器、胸郭および縦隔障害低酸素症、発声障害鼻出血、アレルギー性鼻炎、喘鳴、肺水腫鼻漏、鼻閉、呼吸困難、口腔咽頭不快感、呼吸抑制、胸水、上気道の炎症、気道出血
皮膚および皮下組織障害そう痒症、皮膚乾燥、発疹、湿疹斑状丘疹状皮疹、多形紅斑、紅斑、全身性剥脱性皮膚炎、点状出血皮脂欠乏性湿疹、水疱性皮膚炎、皮膚剥脱、汗疹、紫斑、剥脱性皮膚炎、皮膚腫脹
神経系障害頭痛熱性痙攣横断性脊髄炎、振戦、末梢性感覚ニューロパチー、味覚異常、痙攣発作、末梢性ニューロパチー
その他高血圧、心臓障害、心不全、挫傷、擦過傷、脾腫、心室性不整脈、不安、激越、不眠症、回転性めまい、聴覚障害、包茎、頻脈、出血、播種性血管内凝固
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