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メグルダーゼ静注用1000

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • メトトレキサート・ロイコボリン救援療法によるメトトレキサート排泄遅延時の解毒

用法・用量

  • 通常、グルカルピダーゼ(遺伝子組換え)として50U/kgを5分間かけて静脈内投与する。なお、初回投与48時間後の血中メトトレキサート濃度が1μmol/L以上の場合は、初回と同じ用法及び用量で追加投与することができる。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施していない。本剤は薬理作用により葉酸を分解するため、本剤の投与により母体に葉酸欠乏が生じる潜在的リスクがあり、母体の葉酸が欠乏した場合、胎児に神経管閉鎖障害が生じるとの報告がある。[18.1参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有用性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤の母乳中への移行に関するデータはない。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤投与後もロイコボリン救援療法を継続すること。また、ロイコボリン救援療法の併用にあたっては、以下の点に注意すること。
8.1.1 ロイコボリンは本剤投与の前後それぞれ2時間以上の間隔を空けて投与すること。[16.7.1参照]
8.1.2 ロイコボリンの用法・用量は、以下のとおりとすること。[12.1参照]
・本剤投与後48時間以内の投与では、本剤投与前と同一とすること。
・本剤投与後48時間以降の投与では、各測定時点における血中メトトレキサート濃度に基づき決定すること。
8.1.3 ロイコボリン救援療法の継続の要否は複数回の血中メトトレキサート濃度の測定値に基づき判断すること。海外臨床試験において、本剤投与後に血中メトトレキサート濃度が低下した後、再度上昇した例が報告されている。
8.2 本剤投与後も支持療法(尿のアルカリ化、十分な水分補給等)を継続すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 本剤1バイアル(1,000U)を日局生理食塩液1mLで溶解した液(濃度1,000U/mL)を、適量の日局生理食塩液にて希釈して使用する。溶解の際は、静かに転倒混和し、振らないこと。
14.1.2 溶解液に濁り、粒状物質又は着色が認められた場合は使用せず廃棄すること。
14.1.3 溶解後は速やかに使用すること。溶解後やむをえず保存する場合は、バイアル内にて2~8℃で保存し、調製から4時間以内に投与を開始すること。
14.1.4 本剤のバイアルは1回使い切りである。未使用残液は、適切に廃棄すること。
14.2 薬剤投与時の注意
本剤投与前後に静脈ラインのフラッシングを行うこと。

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 ロイコボリン救援療法及び支持療法(尿のアルカリ化、十分な水分補給等)が実施されている患者に投与すること。
5.2 本剤がメトトレキサートの効果を減弱させるおそれがあることから、患者の状態等を考慮して本剤投与の要否を慎重に判断すること。なお、投与にあたっては、以下の血中メトトレキサート濃度を目安とすること。
本剤投与の目安となる血中メトトレキサート濃度
メトトレキサート投与開始後時間急性腎障害の徴候なし急性腎障害の徴候あり
24時間50μmol/L以上
42時間5μmol/L以上1μmol/L以上
48時間2μmol/L以上0.4μmol/L以上
5.3 臨床試験で組み入れられた患者の腎機能等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回及び反復投与
<健康成人>
日本人健康成人16例に本剤20注)又は50U/kgを5分間かけて静脈内投与し、初回投与46~50時間後に、初回投与時と同一用量の本剤を5分間かけて静脈内投与したときのグルカルピダーゼの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
注)本剤の承認された用量は、50U/kgである。
血漿中グルカルピダーゼ濃度推移(平均値±S.D.)
グルカルピダーゼの薬物動態パラメータ
(平均値±S.D.)
用量(U/kg)投与回数Cmax(μg/mL)t1/2(h)AUCinf(μg・h/mL)CLtot(mL/min)Vd,ss(mL)
201回目1.03±0.0987.38±0.479.74±0.604.19±0.402,270±240
2回目0.75±0.1797.45±0.588.71±0.724.71±0.622,690±580
501回目2.43±0.3367.25±0.4122.4±3.424.70±0.922,490±430
2回目1.83±0.1837.38±0.4621.2±2.554.95±0.912,790±390
各用量群:n=8
<メトトレキサート排泄遅延患者>
日本人のメトトレキサート・ロイコボリン救援療法の施行によりメトトレキサート排泄遅延が認められた成人患者(15歳以上)8例に、本剤50U/kgを5分間かけて静脈内投与したときのグルカルピダーゼの薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
グルカルピダーゼの薬物動態パラメータ
(薬物動態解析患者)(平均値±S.D.)
患者数(n)Cmax(μg/mL)t1/2(h)AUCinf(μg・h/mL)CLtot(mL/min)Vd,ss(mL)
82.43±0.7945.60±0.8015.5±2.796.49±1.392,290±713
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
本剤50U/kgを5分間かけて静脈内投与したとき、腎機能が正常な被験者(8例)に対する重度(クレアチニンクリアランスが30mL/min未満)の腎機能障害患者(4例)のグルカルピダーゼのCmax及びAUCinfの最小二乗平均値の比は、それぞれ0.931及び1.04であった。また、尿中に未変化体はほとんど検出されなかった(外国人データ)。
16.6.2 小児等
日本人のメトトレキサート・ロイコボリン救援療法の施行によりメトトレキサート排泄遅延が認められた小児患者(15歳未満)7例に、本剤50U/kgを5分間かけて静脈内投与したときのグルカルピダーゼの薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
グルカルピダーゼの薬物動態パラメータ
(薬物動態解析患者)(平均値±S.D.)
患者数(n)Cmax(μg/mL)t1/2(h)AUCinf(μg・h/mL)CLtot(mL/min)Vd,ss(mL)
72.19±0.3425.62±0.7716.4±4.163.20±1.471,150±601
16.7 薬物相互作用
16.7.1 その他
(6S)-ロイコボリン、(6S)-5-メチルテトラヒドロ葉酸(ロイコボリンの活性代謝物)及びペメトレキセドはグルカルピダーゼの基質であることが示された(in vitro)。[8.1.1参照]

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 過敏症(6.7%)
アナフィラキシー(頻度不明)等の重篤な過敏症があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5~10%未満頻度不明
臨床検査血中ビリルビン増加
腎および尿路障害結晶尿
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