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オンデキサ静注用200mg

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 直接作用型第Xa因子阻害剤(アピキサバン、リバーロキサバン又はエドキサバントシル酸塩水和物)投与中の患者における、生命を脅かす出血又は止血困難な出血の発現時の抗凝固作用の中和

用法・用量

  • 通常、成人には、直接作用型第Xa因子阻害剤の種類、最終投与時の1回投与量、最終投与からの経過時間に応じて、アンデキサネット アルファ(遺伝子組換え)として、以下のA法又はB法の用法及び用量で静脈内投与する。
    • A法

      • 400mgを30mg/分の速度で静脈内投与し、続いて480mgを4mg/分の速度で2時間静脈内投与する。
    • B法

      • 800mgを30mg/分の速度で静脈内投与し、続いて960mgを8mg/分の速度で2時間静脈内投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 血栓塞栓症のリスクの高い患者
以下のような患者等では血栓塞栓症の危険性が増大するおそれがあるため、本剤投与の可否は治療上の有益性と危険性を考慮して判断すること。これらの患者は臨床試験において除外されている。[11.1.1参照]
・出血性イベントの発現前7日以内に乾燥濃縮人プロトロンビン複合体製剤、遺伝子組換え活性型血液凝固第VII因子製剤、全血製剤、新鮮凍結血漿又は血漿分画製剤の投与を受けた患者
・出血性イベントの発現前2週間以内に血栓塞栓症又は播種性血管内凝固の診断を受けた患者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤は、医学的に適切と判断される標準的対症療法の実施とともに使用すること。
8.2 止血後は、血栓塞栓症のリスクを低減するため、患者の状態を十分に観察し、抗凝固療法の再開の有益性と再出血のリスクを評価した上で、できる限り速やかに適切な抗凝固療法の再開を考慮すること。[11.1.1参照]
8.3 ヘパリン抵抗性を示すことがあるので、ヘパリンによる抗凝固が必要な手術・処置の状況下で本剤を投与するにあたっては、本剤投与の要否を慎重に判断すること。
周術期に本剤を使用し、ヘパリン抵抗性を示す症例が国内外で報告されている。その中には、ヘパリンの抗凝固作用が十分に得られず、人工心肺回路が血栓で閉塞し、重篤な転帰に至った症例も認められる。[10.2参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 投与に必要なバイアル数を準備する。本剤は無菌的に調製を行うこと。
14.1.2 20G以上の注射針を装着した注射筒を用いて、1バイアルあたり20mLの注射用水で溶解し、10mg/mLの濃度とする。
14.1.3 注射針をゴム栓の中央に刺入し、気泡が生じないように注射用水をバイアルの壁面に沿って流れるように静かに注入する。
14.1.4 バイアルを立てた状態でゆっくりと溶液を回転させて完全に溶解する。バイアルは振とうしないこと。
14.1.5 溶解液は無色~微黄色の澄明~わずかに乳白光を呈する液である。溶解液に微粒子や変色がないか目視で確認すること。微粒子又は変色が認められた場合には使用しないこと。
14.1.6 20G以上の注射針を装着した注射筒を用いて、投与量に応じて必要量の溶解液をバイアルから採取する。バイアルから採取した溶解液は希釈せずに使用すること。点滴バッグによる投与を行う場合は、ポリオレフィン製又はポリ塩化ビニル製の点滴バッグを用いることが望ましい。
14.1.7 用時調製し、調製後は速やかに使用すること。また、残液は廃棄すること。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 輸液ポンプ又はシリンジポンプを用い、蛋白結合性の低い0.2又は0.22μmのインラインフィルター(ポリエーテルスルホン製等)を通して投与すること。
14.2.2 他の薬剤と混合しないこと。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤は、直接作用型第Xa因子阻害剤の種類、最終投与時の1回投与量、最終投与からの経過時間に応じて、以下のとおり投与すること。
直接作用型第Xa因子阻害剤の種類直接作用型第Xa因子阻害剤の最終投与時の1回投与量直接作用型第Xa因子阻害剤の最終投与からの経過時間
8時間未満又は不明8時間以上
アピキサバン2.5mg、5mgA法A法
10mg、不明B法
リバーロキサバン2.5mgA法
10mg、15mg、不明B法
エドキサバン15mg、30mg、60mg、不明B法
7.2 再出血又は出血継続に対する本剤の追加投与の有効性及び安全性は確立していないため、他の止血処置を検討すること。

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 本剤は直接作用型第Xa因子阻害剤(アピキサバン、リバーロキサバン又はエドキサバントシル酸塩水和物)の種類、最終投与時の1回投与量、最終投与からの経過時間、患者背景(直接作用型第Xa因子阻害剤の薬物動態に影響する可能性がある腎機能等)等から、直接作用型第Xa因子阻害剤による抗凝固作用が発現している期間であることが推定される患者にのみ使用すること。
5.2 本剤はアピキサバン、リバーロキサバン又はエドキサバントシル酸塩水和物以外の抗凝固剤による抗凝固作用の中和には使用しないこと。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
外国人健康成人に本剤400mgもしくは800mgを単回静脈内投与したときのアンデキサネット アルファの薬物動態パラメータを以下に示す。
投与量(mg)例数Cmax(μg/mL)AUC0-∞(μg・h/mL)t1/2(h)CL(L/h)Vss(L)
4004962.4(13.2)62.7(13.6)a3.90(0.994)a6.66(1.40)a9.78(2.49)a
80050122(28.1)131(31.2)b4.32(0.806)b6.50(1.79)b9.31(2.96)b
算術平均値(標準偏差)、a:42例、b:46例Cmax:最高血漿中濃度、AUC0-∞:投与後0時間から無限大時間までの血漿中濃度-時間曲線下面積、t1/2:消失半減期、CL:全身クリアランス、Vss:定常状態における分布容積
直接作用型第Xa因子阻害剤(アピキサバン、リバーロキサバン又はエドキサバン)の血漿中濃度が定常状態に到達した日本人健康成人にアンデキサネット アルファをA法もしくはB法で単回投与したときのアンデキサネット アルファの薬物動態パラメータを以下に示す。
直接作用型第Xa因子阻害剤本剤の用法・用量例数Cmax(μg/mL)AUC0-∞(μg・h/mL)t1/2(h)CL(L/h)Vss(L)
種類用法・用量
アピキサバン5mg1日2回A法a697.5(17.1)265(35.8)3.57(0.32)3.38(0.49)3.68(0.53)
10mg1日2回A法d6103(15.7)261(45.8)5.70(7.09)3.46(0.67)3.69(0.94)
10mg1日2回B法a6139(14.2)364(8.51)11.7(20.6)4.83(0.11)8.44(8.43)
リバーロキサバン15mg1日2回A法d1089.5(14.6)222(26.5)23.3(45.1)4.00(0.43)14.9(29.1)
15mg1日2回B法b6162(29.6)458(147)3.20(0.51)4.10(1.00)4.77(1.71)
エドキサバン30mg1日1回A法c8101(11.5)241(29.0)19.4(22.3)3.71(0.46)6.62(5.18)
60mg1日1回A法d8103(23.9)244(49.1)2.13(0.61)3.74(0.81)3.12(0.88)
60mg1日1回B法a8178(25.4)520(75.9)3.62(0.36)3.45(0.53)3.44(0.37)
60mg1日1回B法c8168(24.3)479(59.1)4.46(0.59)3.72(0.44)3.71(0.69)
算術平均値(標準偏差)、a:直接作用型第Xa因子阻害剤の最終投与3時間後、b:直接作用型第Xa因子阻害剤の最終投与4時間後、c:直接作用型第Xa因子阻害剤の最終投与90分後、d:直接作用型第Xa因子阻害剤の最終投与8時間後Cmax:最高血漿中濃度、AUC0-∞:投与後0時間から無限大時間までの血漿中濃度-時間曲線下面積、t1/2:消失半減期、CL:全身クリアランス、Vss:定常状態における分布容積

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
未分画ヘパリン
ヘパリンナトリウム
ヘパリンカルシウム
低分子ヘパリン
エノキサパリンナトリウム
ダルテパリンナトリウム
パルナパリンナトリウム
[8.3参照]
ヘパリンの抗凝固作用が減弱し、ヘパリン抵抗性を示すことがある。In vitroデータから、本剤がヘパリン-アンチトロンビンIII複合体に作用し、ヘパリンの抗凝固作用を減弱させることが示唆されている。
フォンダパリヌクスナトリウムフォンダパリヌクスの抗凝固作用が減弱することがある。In vitroデータから、本剤がフォンダパリヌクス-アンチトロンビンIII複合体に作用し、フォンダパリヌクスの抗凝固作用を減弱させることが示唆されている。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 血栓塞栓症
虚血性脳卒中(1.5%)、脳血管発作、心筋梗塞、肺塞栓症(各0.8%)、脳梗塞、塞栓性脳卒中、心房血栓症、深部静脈血栓症(各0.6%)、脳虚血、急性心筋梗塞、頚静脈血栓症(各0.4%)、一過性脳虚血発作、腸骨動脈閉塞(各0.2%)等の血栓塞栓症があらわれることがある。[8.2、9.1.1参照]
11.1.2 Infusion reaction(0.4%)
潮紅、熱感、咳嗽、呼吸困難等のInfusion Reactionがあらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1%未満
心臓障害心停止
一般・全身障害及び投与部位の状態発熱
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