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エラプレース点滴静注液6mg

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他剤形 薬剤一覧

効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ムコ多糖症II型

用法・用量

  • 通常、イデュルスルファーゼ(遺伝子組換え)として、1回体重1kgあたり0.5mgを週1回点滴静脈内投与する。

禁忌 

【警告】

  • 1.1 本剤の投与によりinfusion reactionのうち重篤なアナフィラキシー、ショックが発現する可能性があるので、緊急時に十分な対応のできる準備をした上で投与を開始し、投与終了後も十分な観察を行うこと。また、重篤なinfusion reactionが発現した場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。[7.、8.1、8.2、11.1.1参照]
  • 1.2 重症な呼吸不全又は急性呼吸器疾患のある患者に投与した場合、infusion reactionによって症状の急性増悪が起こる可能性があるので、患者の状態を十分に観察し、必要に応じて適切な処置を行うこと。[7.、9.1.2、11.1.1参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対しアナフィラキシーショックの既往歴のある患者[8.1、8.2、11.1.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 本剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者[8.1、8.2参照]
9.1.2 重症な呼吸不全又は急性呼吸器疾患のある患者
患者の状態を十分に観察し、必要に応じて適切な処置を行うこと。急性呼吸器疾患のある患者のうち、発熱がみられる患者では、投与日を遅らせることを考慮すること。Infusion reactionによって症状の急性増悪が起こる可能性がある。[1.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある患者には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)において胎児へ移行することが報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)において乳汁中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
5歳未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤はたん白質製剤であり、アナフィラキシーショックが起こる可能性が否定できないため、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、このような症状の発現に備え、緊急処置を取れる準備をしておくこと。[1.1、2.、9.1.1、11.1.1参照]
8.2 本剤投与により、infusion reaction(頭痛、発熱、発疹、そう痒症、紅斑、蕁麻疹、高血圧等)が発現することがある。Infusion reactionが現れた場合、投与速度の減速又は投与の一時中止、適切な薬剤治療(副腎皮質ホルモン剤、抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛剤又は抗炎症剤等)、もしくは緊急処置を行うこと。また、次回投与以降は、本剤投与前に抗ヒスタミン剤や副腎皮質ホルモン剤の投与を考慮すること。[1.1、2.、7.、9.1.1、11.1.1参照]
8.3 IgG抗体産生が予測されるため、定期的にイデュルスルファーゼ(遺伝子組換え)に対するIgG抗体検査を行うことが望ましい。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 調製方法
以下の通り調製すること。
(1)患者の体重に基づいて0.5mg/kgの用量で本剤の投与量を算出し、投与に必要なバイアル数を決定する。
(2)調製前に本剤の変色及びバイアル内に異物が含まれていないか各バイアルを目視検査すること。本剤は無色澄明、又はわずかに乳白色の溶液である。変色の見られるものまたは異物が混入しているものは使用しないこと。本剤の急激な振盪は避けること。
(3) (1)で算出した必要数量のバイアルから、本剤の投与量を取る。
(4)本剤の全投与量を日局生理食塩液100mLで希釈する。日局生理食塩液の輸液バッグに本剤を添加し、静かに混和する。急激な振盪は避けること。
(5)必要量を抜き取った後のバイアル内の残液は、施設の手順に従って廃棄すること。
14.1.2 本剤は保存剤を使用していないので、希釈液は速やかに使用すること。遅くとも希釈後8時間以内に投与を完了することとし、やむをえず保管する場合には2~8℃で24時間以内とすること。
14.1.3 他剤との混注を行わないこと。
14.1.4 各バイアルは一回限りの使用とすること。
14.1.5 本剤は0.2μmのインラインフィルターを通して投与すること。

7.用法及び用量に関連する注意

日局生理食塩液で希釈した後に投与すること。下の表を参考に1~3時間かけて投与すること。なお、本剤の投与開始初期の時点では、投与速度は、患者の忍容性を十分確認しながら段階的に上げ、投与することが望ましい。Infusion reactionが発現するおそれがあるため、一部の患者には長時間かけて点滴静注する必要があるが、その場合は8時間を超えないようにする。[1.1、1.2、8.2、11.1.1参照]
3時間投与の例
投与速度投与時間備考
8mL/時15分間バイタルサインを測定し、安定していれば次の段階の速度まで上げる。
16mL/時15分間
24mL/時15分間
32mL/時15分間
40mL/時2時間投与終了までこの速度で投与する。

5.効能又は効果に関連する注意

中枢神経系症状に対する有効性は認められていない。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
ムコ多糖症II型患者12例を対象とした臨床第1/2相試験において本剤の薬物動態を検討した。血清中イデュルスルファーゼ濃度はELISA法により測定した。本剤0.15、0.5及び1.5mg/kgを1時間の点滴静注にて単回投与したとき、血清中濃度-時間曲線下面積(AUC)は増量比率以上に増加した(外国人データ)。
16.1.2 反復投与
本剤の推奨用法・用量(本剤0.5mg/kgを毎週1回3時間の点滴静注にて投与)の薬物動態パラメータを、臨床第2/3相試験で本剤0.5mg/kgを毎週1回又は2週間に1回あるいはプラセボを週に1回52週間、ムコ多糖症II型患者96例(日本人患者4例を含む)に反復投与し、投与1週目及び27週目に測定した(表)。投与1週目及び27週目のパラメータに顕著な差は認められなかった。
薬物動態パラメータ(平均値(SD))
0.5mg/kg、毎週3時間点滴投与
薬物動態パラメータ初回投与時27回目投与時
Cmax(μg/mL)1.5(0.6)1.1(0.3)
AUC(min・μg/mL)206(87)169(55)
t1/2(min)44(19)48(21)
Cl(mL/min/kg)3.0(1.2)3.4(1.0)
Vss(%BW)21(8)25(9)

重大な副作用 

以下のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 重度のinfusion reaction(本剤投与中又は本剤投与開始24時間以内に発現する本剤投与と関連する反応)(頻度不明)
アナフィラキシー(呼吸窮迫、低酸素症、低血圧、血管浮腫、発作等)を起こすことがある。投与中あるいは投与終了後は、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、副腎皮質ホルモン剤の投与及び気道確保等の適切な処置を行うこと。特に重度及び難治性のアナフィラキシーが発現した患者では、初回発現24時間以降にも、アナフィラキシーが発現する可能性があるので、観察期間を延長し、適切な薬剤治療を行うこと。[1.1、1.2、2.、7.、8.1、8.2参照]

その他の副作用 

以下のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上5%未満頻度不明
血液およびリンパ系貧血、リンパ節炎、血小板減少症
精神系不安
神経系頭痛、浮動性めまい、振戦意識レベルの低下、知覚過敏
流涙増加アレルギー性結膜炎、霧視
耳および迷路回転性眩暈
心臓不整脈、チアノーゼ、動悸
血管高血圧、潮紅、低血圧
呼吸器、胸郭および縦隔咳嗽、頻呼吸、喘鳴音呼吸困難、鼻閉、気管支痙攣、咽頭炎、肺塞栓症、鼻漏
胃腸腹痛、悪心、下痢、舌腫脹上腹部痛、胃腸炎、軟便
皮膚および皮下組織発疹、そう痒症、蕁麻疹、そう痒性皮疹、紅斑斑状皮疹、湿疹、顔面浮腫
筋骨格系および結合組織関節痛、筋痛、筋痙攣、頚部痛、背部痛、骨痛
腎および尿路遺尿、夜間頻尿
全身障害および投与局所発熱、末梢性浮腫悪寒、倦怠感、冷感、局所の炎症、注射部位関節腫脹、疼痛、異物感注射部位腫脹
臨床検査血中アルカリホスファターゼ増加、血中乳酸脱水素酵素増加、血中ビリルビン増加、血中尿酸増加、ヘモグロビン減少、心拍数減少、心拍数増加
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