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アムヴトラ皮下注25mgシリンジ

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー

用法・用量

  • 通常、成人にはブトリシランとして25mgを3ヵ月に1回皮下投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 肝移植後の患者
肝移植後の患者を対象とした臨床試験は実施していない。
9.2 腎機能障害患者
重度の腎機能障害患者及び末期腎不全患者を対象とした臨床試験は実施していない。[16.6.1参照]
9.3 肝機能障害患者
中等度及び重度の肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。[16.6.2参照]
9.4 生殖能を有する者
妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊方法を行うよう指導すること。[9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。母体の血清中TTR又は血清中ビタミンA濃度の低下が胎児に及ぼす影響は不明である。妊娠ラットを用いた胚・胎児発生試験において、30mg/kgで母動物の体重及び/又は体重増加並びに摂餌量への有害作用、また、早産率及び着床後胚損失率の増加が認められた。10mg/kg以上で胎児体重に有害な減少がみられた。[9.4参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤は、血清中トランスサイレチン(TTR)タンパク質を減少させることにより、血清中ビタミンAの減少を招くことから、ビタミンAを補給するように患者に指導すること。なお、1日推奨用量は約2500IUであり、推奨用量を超えて補給しないこと。また、ビタミンAの欠乏により、眼症状(例:夜盲)等が発現するおそれがあるため注意すること。[12.1参照]
8.2 トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー患者は、心筋症等の心症状を伴うことが多い。本剤との因果関係は明らかではないが、心臓関連死等が報告されているので、本剤投与中は定期的に心機能検査(心電図、心エコー等)を行う等、患者の状態を十分に観察すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤投与前の注意
14.1.1 外観に異常を認めた場合や、溶液に変色や不溶性微粒子が認められた場合には、使用しないこと。なお、本剤は、無色~黄色澄明である。
14.1.2 冷蔵保存したシリンジは、使用前に個装箱に入れたまま室内で約30分間放置して室温に戻すこと。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 投与部位は、腹部、大腿部又は上腕部とすること。同一部位への繰り返し投与は避け、投与毎に投与部位を変えること。
14.2.2 皮膚が敏感な部位、皮膚に異常のある部位(傷、発疹、発赤、硬結等)には注射しないこと。
14.2.3 本剤は1回使用の製剤であり、1回に全量を使用し再使用しないこと。使用後は針が格納されるため、分解しないこと。

7.用法及び用量に関連する注意

本剤の投与が予定から遅れた場合は、可能な限り速やかに投与を行い、以後、その投与を起点とし、3ヵ月間隔で投与すること。

5.効能又は効果に関連する注意

本剤の適用にあたっては、最新のガイドラインを参照し、トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーの診断が確定していることを確認すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人健康成人12例に、本剤25mg及び50mgを単回皮下投与したときの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータを以下に示す。
日本人健康成人における本剤単回皮下投与時の平均血漿中濃度-時間
日本人健康成人における本剤単回皮下投与時の血漿中薬物動態パラメータ
薬物動態パラメータ(単位)25mg(6例)50mg(6例)
Cmax(μg/mL)0.120(0.0488)0.218(0.0690)
tmax(h)4.00(2.00,6.00)3.00(0.50,4.02)
t1/2(h)2.24,6.36a4.61b(NC)
AUC0-t(μg・h/mL)1.04(0.148)1.86(0.247)
AUC0-∞(μg・h/mL)1.14,1.26a1.61b(NC)
CL/F(L/h)19.8,22.0a31.0b(NC)
平均値(標準偏差)、tmaxは中央値(範囲)、2例以下は個別値a:n=2、b:n=1、NC:算出せず本剤の申請用量は25mg/日である。
16.1.2 反復投与
トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー患者122例に本剤25mgを3ヵ月に1回皮下投与したときの、初回投与(投与1日目)及び投与4回目(投与253日時点)における血漿中薬物動態パラメータを以下に示す。
本剤反復皮下投与時の血漿中薬物動態パラメータ
薬物動態パラメータ(単位)初回投与(投与1日目)投与4回目(投与253日目)
Cmax(μg/mL)0.11(0.09)
(120例)
0.12(0.07)
(108例)
AUC0-24(μg・h/mL)0.79(0.31)
(20例)
0.80(0.28)
(19例)
平均値(標準偏差)
16.3 分布
本剤のヒト血漿タンパク結合率は、本剤濃度の増加に伴い減少した(0.5μg/mLで78%、50μg/mLで19%)(in vitro)。本剤25mgを投与したとき、ヒト血漿タンパク結合率は80%超であると考えられた。
トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー患者等182例から得られた血漿中濃度に基づく母集団薬物動態解析の結果、本剤の中央コンパートメントにおける見かけの分布容積は、10.1Lと推定された。
16.4 代謝
本剤は、エンドヌクレアーゼ及びエキソヌクレアーゼによる加水分解を介して代謝される。ヒト血漿中には本剤の主要な代謝物は認められなかった。
16.5 排泄
日本人健康成人6例に本剤25mgを単回皮下投与したとき、投与量に対する投与後24時間後までの尿中排泄率(平均値)は20.3%であった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
本剤25mgを3ヵ月に1回皮下投与したとき、血漿中濃度の曝露量(Cmax及びAUC)及びベースラインから投与18ヵ月までの血清中TTR濃度の減少率は、軽度腎機能障害患者(ベースライン時のeGFR[mL/min/1.73m2、以下同様]が60以上90未満、34例)及び中等度腎機能障害患者(ベースライン時のeGFRが30以上60未満、10例)では、腎機能が正常な患者(78例)と比較して臨床的に重要な違いは認められなかった。[9.2参照]
16.6.2 肝機能障害患者
本剤25mgを3ヵ月に1回皮下投与したとき、血漿中濃度の曝露量(Cmax及びAUC)及びベースラインから投与18ヵ月までの血清中TTR濃度の減少率は、軽度肝機能障害患者(ベースライン時の総ビリルビンが基準値上限以下かつASTが基準値上限超、又は総ビリルビンが基準値上限超から基準値上限の1.5倍以下の患者、8例)では、肝機能が正常な患者(114例)と比較して臨床的に重要な違いは認められなかった。[9.3参照]
16.8 その他
16.8.1 薬力学
日本人及び外国人トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー患者に、本剤25mgを3ヵ月に1回反復皮下投与又はパチシラン0.3mg/kgを3週間に1回反復静脈内投与したときの血清中TTR濃度のベースラインからの変化率の推移を以下に示す。
本剤及びパチシラン反復投与時の血清中TTR濃度のベースラインからの変化率の推移

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

3%以上1~3%未満頻度不明
眼障害ドライアイ、強膜変色
胃腸障害消化不良
一般・全身障害および投与部位の状態注射部位反応疲労、末梢性浮腫
臨床検査ビタミンA減少
筋骨格系および結合組織障害関節痛、四肢痛
呼吸器、胸郭および縦隔障害呼吸困難(呼吸困難、労作性呼吸困難、発作性夜間呼吸困難)
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