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バクニュバンス水性懸濁注シリンジ

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる者における肺炎球菌(血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、22F、23F及び33F)による感染症の予防
  • ○小児における肺炎球菌(血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、22F、23F及び33F)による侵襲性感染症の予防

用法・用量

  • <高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の者における肺炎球菌による感染症の予防>

    • 1回0.5mLを筋肉内に注射する。
  • <肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳未満の者における肺炎球菌による感染症の予防>

    • 1回0.5mLを皮下又は筋肉内に注射する。
  • <小児における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防>

    • ・初回免疫

      • 通常、1回0.5mLずつを3回、いずれも27日間以上の間隔で皮下又は筋肉内に注射する。
    • ・追加免疫

      • 通常、1回0.5mLを1回、皮下又は筋肉内に注射する。ただし、3回目接種から60日間以上の間隔をおく。

禁忌 

【禁忌】

予防接種を受けることが適当でない者

  • 2.1 本剤の成分又はジフテリアトキソイド含有ワクチンに対するアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者
  • 2.2 明らかな発熱を呈している者
  • 2.3 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
  • 2.4 上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者

注意 

9.特定の背景を有する者に関する注意

9.1 接種要注意者(接種の判断を行うに際し、注意を要する者)
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判定を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
9.1.1 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
免疫抑制療法を受けている等、免疫能が変化している者では本剤への免疫反応が低下することがある。[10.2参照]
9.1.2 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者[9.2、9.3参照]
9.1.3 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
9.1.4 過去に痙攣の既往のある者
9.1.5 本剤の成分又はジフテリアトキソイド含有ワクチンに対してアレルギーを呈するおそれのある者
9.1.6 血小板減少症、凝固障害のある者、抗凝固療法を施行している者
筋肉注射部位の出血のおそれがある。
9.2 腎機能障害を有する者
接種要注意者である。[9.1.2参照]
9.3 肝機能障害を有する者
接種要注意者である。[9.1.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。
9.6 授乳婦
予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤がヒト母乳中に移行するか否かは不明である。
9.7 小児等
<肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる者における肺炎球菌による感染症の予防>
9.7.1 3歳未満の者を対象とした臨床試験は実施していない。
<小児における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防>
9.7.2 生後6週未満の者を対象とした臨床試験は実施していない。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤は「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用すること。
8.2 被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察(視診、聴診等)によって健康状態を調べること。
8.3 被接種者、その介護者又は保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応や体調の変化、さらに高熱、痙攣等の異常な症状を呈した場合には速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤接種時の注意
14.1.1 接種時
(1)本剤を他のワクチンと混合して接種しないこと。[7.1参照]
(2)冷蔵庫から取り出し常温になってから速やかに使用すること。
(3)使用前に、本剤を水平に保持し、よく振り混ぜて均一な乳白色の懸濁液にして速やかに使用すること。
(4)使用前には必ず、粒子状物質又は変色がないかを確認すること。粒子状物質や変色が認められた場合には、使用しないこと。
(5)注射針の先端が血管内に入っていないことを確かめること。
14.1.2 接種部位
<効能共通>
(1)他のワクチンと同時に本剤を接種する場合、異なる部位に注射すること。[7.1参照]
(2)筋肉内注射時の接種部位は、通常、成人には上腕の三角筋中央部、1歳以上の小児には上腕の三角筋中央部又は大腿前外側部、1歳未満は大腿前外側部とし、接種前にアルコール等で消毒する。なお、臀部又は主要な神経幹及び血管が存在する可能性のある部位には注射しないこと。
<小児における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳未満の者における肺炎球菌による感染症の予防>
(3)皮下注射する場合の接種部位は、通常、上腕伸側とし、接種前にアルコール等で消毒する。
14.1.3 筋肉内注射時
<効能共通>
筋肉内注射にあたっては、組織・神経等の損傷を避けるため下記の点に注意すること。
・針長は筋肉内接種に足る長さで、神経、血管、骨等の筋肉下組織に到達しないよう、各被接種者に対して適切な針長を決定すること。
・神経走行部位に接種しないこと。
・注射針を刺入したとき、激痛の訴えや血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。

7.用法及び用量に関連する注意

<効能共通>
7.1 同時接種
医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる。[14.1.1、14.1.2、17.1.5参照]
<小児における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防>
7.2 接種対象者・接種時期
本剤の接種は2か月齢以上18歳未満の間にある者に行う。
標準として2か月齢以上7か月齢未満で接種を開始すること。ただし、3回目接種については、12か月齢未満までに完了し、追加免疫は12か月齢以降、標準として12~15か月齢の間に行うこと。
また、接種もれ者に対しては、以下の接種間隔及び回数により接種することができる。[17.1.6参照]
(1)7か月齢以上12か月齢未満
・初回免疫
1回0.5mLずつを2回、27日間以上の間隔で皮下又は筋肉内に注射する。
・追加免疫
1回0.5mLを1回、2回目の接種後60日間以上の間隔で、12か月齢以降、皮下又は筋肉内に注射する。
(2)12か月齢以上24か月齢未満
・1回0.5mLずつを2回、60日間以上の間隔で皮下又は筋肉内に注射する。
(3)24か月齢以上18歳未満
・1回0.5mLを皮下又は筋肉内に注射する。
7.3 肺炎球菌結合型ワクチンの接種スケジュールの中で、沈降13価肺炎球菌結合型ワクチンにより接種を開始後、途中で本剤による接種に切り換える場合には、残りの接種回数を本剤により接種すること。

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 本剤に含まれている血清型以外の肺炎球菌による感染症又は他の起炎菌による感染症を予防することはできない。
5.2 ジフテリアの予防接種に転用することはできない。
5.3 肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる者とは、以下のような状態の者を指す。
・慢性的な心疾患、肺疾患、肝疾患又は腎疾患
・糖尿病
・基礎疾患若しくは治療により免疫不全状態である又はその状態が疑われる者
・先天的又は後天的無脾症
・鎌状赤血球症又はその他の異常ヘモグロビン症
・人工内耳の装用、慢性髄液漏等の解剖学的要因により生体防御能が低下した者
・上記以外で医師が本剤の接種を必要と認めた者

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
免疫抑制療法
放射線照射
代謝拮抗剤
アルキル化剤
細胞毒性剤
コルチコステロイド
タンパク質製剤
免疫調節剤
[9.1.1参照]
抗体産生反応が低下する可能性がある。免疫抑制的な治療を受けている者は免疫機能が抑制され、本剤に対する免疫応答が低下していることがある。

重大な副作用 

次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(頻度不明注1)
ショック、アナフィラキシーを含む重度のアレルギー反応があらわれることがある。
注1)本剤との因果関係を示す症例が臨床試験では報告されていないため頻度不明とした。
11.1.2 痙攣(熱性痙攣を含む)(0.3%注2)
注2)発現頻度は小児を対象とした臨床試験に基づき算出した。

その他の副作用 

次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
<高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の者における肺炎球菌による感染症の予防>

10%以上注3)1~10%未満注3)
神経系障害頭痛
筋骨格系および結合組織障害筋肉痛、関節痛
一般・全身障害および投与部位の状態注射部位疼痛(76.9%)、注射部位腫脹、注射部位紅斑、疲労注射部位そう痒感、発熱

注3)発現頻度は、017試験(免疫能が正常な18~49歳の成人のうち、肺炎球菌感染症に対するリスク因子を1つ又は2つ以上持つ部分集団のデータ)、018試験(HIVに感染した18歳以上の成人を対象とした試験)及び019試験(肺炎球菌ワクチン接種歴がない成人のうち、65歳以上の部分集団のデータ)に基づき算出した。

次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
<小児における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳未満の者における肺炎球菌による感染症の予防>
2歳未満

10%以上注4)1~10%未満注4)1%未満注4)
代謝および栄養障害食欲減退
精神障害易刺激性(56.4%)
神経系障害傾眠
一般・全身障害および投与部位の状態注射部位紅斑(66.2%)、注射部位硬結(60.9%)、注射部位腫脹(50.9%)、注射部位疼痛、発熱(38℃以上)(55.6%)注5)蕁麻疹注射部位蕁麻疹

注4)発現頻度は、033試験、024試験(7~11か月齢、12~23か月齢の部分集団のデータ)及び統合解析[027試験(本剤4回接種の第5群の部分集団のデータ)、029試験及び031試験]に基づき算出した。
注5)40℃以上の発熱の発現頻度は3.2%である。

次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
<小児における肺炎球菌による侵襲性感染症の予防又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18歳未満の者における肺炎球菌による感染症の予防>
2歳以上

10%以上注6)1~10%未満注6)
代謝および栄養障害食欲減退
精神障害易刺激性
神経系障害頭痛傾眠
筋骨格系および結合組織障害筋肉痛関節痛
一般・全身障害および投与部位の状態注射部位疼痛(60.9%)、注射部位腫脹、注射部位紅斑、注射部位硬結、疲労発熱(38℃以上)、蕁麻疹

注6)発現頻度は、024試験(2~17歳の部分集団のデータ)、023試験(鎌状赤血球症を有する5~17歳の被験者を対象とした試験)及び030試験(HIVに感染した6~17歳の被験者を対象とした試験)に基づき算出した。

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