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アドトラーザ皮下注150mgシリンジ

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎

用法・用量

  • 通常、成人にはトラロキヌマブ(遺伝子組換え)として初回に600mgを皮下投与し、その後は1回300mgを2週間隔で皮下投与する。

禁忌 

【警告】

  • 本剤の投与は、適応疾患の治療に精通している医師のもとで行うこと。
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 寄生虫感染患者
本剤を投与する前に寄生虫感染の治療を行うこと。また、患者が本剤投与中に寄生虫感染を起こし、抗寄生虫薬による治療が無効な場合には、寄生虫感染が治癒するまで本剤の投与を一時中止すること。本剤はIL-13を阻害することにより2型免疫応答を減弱させ、寄生虫感染に対する生体防御機能を減弱させる可能性がある。
9.1.2 長期ステロイド内服療法を受けている患者
本剤投与開始後に経口ステロイドを急に中止しないこと。経口ステロイドの減量が必要な場合には、医師の管理下で徐々に行うこと。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤はヒトIgG4モノクローナル抗体であり、ヒトIgGは胎盤関門を通過することが知られている。また、本剤を妊娠カニクイザルへ投与した場合、胎盤を通過して胎児に移行することが確認されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁への移行は不明であるが、本剤はヒトIgG4モノクローナル抗体であり、ヒトIgGは乳汁中に移行することが知られている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤投与中の生ワクチンの接種は、安全性が確認されていないので避けること。
8.2 本剤が疾病を完治させる薬剤でなく、本剤投与中も保湿外用剤等を併用する必要があることを患者に対して説明し、患者が理解したことを確認したうえで投与すること。
8.3 本剤の投与開始にあたっては、医療施設において、必ず医師によるか、医師の直接の監督のもとで投与を行うこと。自己投与の適用については、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を実施した後、本剤投与による危険性と対処法について患者が理解し、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。自己投与の適用後、本剤による副作用が疑われる場合や自己投与の継続が困難な状況となる可能性がある場合には、直ちに自己投与を中止させ、医師の管理下で慎重に観察するなど適切な処置を行うこと。また、本剤投与後に副作用の発現が疑われる場合は、医療機関へ連絡するよう患者に指導を行うこと。使用済みの注射器を再使用しないよう患者に注意を促し、すべての器具の安全な廃棄方法に関する指導の徹底を行うとともに、使用済みの注射器を廃棄する容器を提供すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤投与前の注意
14.1.1 投与30分前を目安に冷蔵庫から取り出し、外箱から出さずに、室温に戻しておくこと。
14.1.2 溶液が濁ったり、変色したり、粒子がみられた場合及びシリンジに損傷や汚染がみられた場合には、本剤は使用しないこと。
14.1.3 注射の準備ができるまで本剤の針キャップを外さないこと。針キャップを外したら直ちに投与すること。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 皮下注射は、大腿部、腹部又は上腕部に行うこと。腹部へ投与する場合は、へその周りを外して投与すること。同一箇所へ繰り返し注射することは避けること。
14.2.2 正常な皮膚の部位に注射すること。皮膚が敏感な部位、皮膚に圧痛、損傷、挫傷又は瘢痕のある部位、アトピー性皮膚炎の強い炎症を伴う部位には注射しないこと。
14.2.3 他の薬剤と混合しないこと。
14.2.4 本剤は1回使用の製剤であり、再使用しないこと。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤による治療反応は、通常投与開始から16週までには得られる。16週までに治療反応が得られない場合は、投与中止を考慮すること。

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 ステロイド外用剤やタクロリムス外用剤等の抗炎症外用剤による適切な治療を一定期間施行しても、十分な効果が得られず、強い炎症を伴う皮疹が広範囲に及ぶ患者に用いること。[17.1.1、17.1.2、17.1.3参照]
5.2 原則として、本剤投与時にはアトピー性皮膚炎の病変部位の状態に応じて抗炎症外用剤を併用すること。
5.3 本剤投与時も保湿外用剤を継続使用すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人健康成人に本剤150mg注2)、300mg又は600mgを単回皮下投与したときのトラロキヌマブの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
血清中濃度推移(平均値±標準偏差)
本剤150mg注2)、300mg又は600mgを単回皮下投与したときの薬物動態パラメータ
投与量(mg)Cmax(μg/mL)Tmax(day)AUC0-∞(μg・day/mL)t1/2(day)
150注2)(8例)24.4±5.56.0(3.0-7.0)752±18320.0±2.1
300(8例)45.6±8.95.0(5.0-9.0)1501±38320.9±2.8
600(8例)105±217.1(3.0-9.1)3641±132824.6±7.3
算術平均±標準偏差、Tmaxは中央値(最小値-最大値)
注2)本剤の承認用量は初回600mg、その後は1回300mgを2週間隔。
16.1.2 反復投与
日本人アトピー性皮膚炎患者に、本剤300mg(初回のみ600mg)を2週に1回(Q2W)で16週間反復皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は114.6±48.6μg/mLであった。
16.1.3 母集団薬物動態解析
母集団薬物動態解析により推定された中央コンパートメントの分布容積(VC)及び末梢コンパートメントの分布容積(VP)はそれぞれ2.7L及び1.4Lであり、半減期は22日であった。
また、母集団薬物動態解析により推定された皮下投与時の絶対的バイオアベイラビリティは76%であった。
16.4 代謝
トラロキヌマブはペプチド及びアミノ酸に分解と推定される。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 重篤な過敏症(頻度不明)
アナフィラキシー等の重篤な過敏症があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上5%未満
感染症及び寄生虫症上気道感染(上咽頭炎、咽頭炎を含む)、結膜炎
注射部位注射部位反応(紅斑、疼痛、腫脹等)(11.7%)
血液及びリンパ系障害好酸球増加症
眼障害アレルギー性結膜炎、角膜炎
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