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ベイフォータス筋注50mgシリンジ、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 1.生後初回又は2回目のRSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)感染流行期の重篤なRSウイルス感染症のリスクを有する新生児、乳児及び幼児における、RSウイルス感染による下気道疾患の発症抑制
  • 2.生後初回のRSウイルス感染流行期の1.以外のすべての新生児及び乳児におけるRSウイルス感染による下気道疾患の予防

用法・用量

  • 生後初回のRSウイルス感染流行期には、通常、体重5kg未満の新生児及び乳児は50mg、体重5kg以上の新生児及び乳児は100mgを1回、筋肉内注射する。
  • 生後2回目のRSウイルス感染流行期には、通常、200mgを1回、筋肉内注射する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者[8.1、11.1.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 血小板減少症、凝固障害等の出血リスクを有する患者、抗凝固療法を受けている患者
止血を確認できるまで投与部位を押さえるなど慎重に投与すること。出血により重篤な状態を招くおそれがある。
9.1.2 急性感染症又は発熱性疾患のある患者
中等度から重度の急性感染症又は発熱性疾患がある場合は、本剤の投与による有益性が危険性を上回ると医師が判断した場合を除き、本剤の投与を延期すること。一般に、軽度上気道感染症等の軽度な発熱性疾患は本剤の投与延期の理由とはならない。
9.1.3 体重1.6kg未満の児
臨床試験において体重1.6kg未満の児への投与経験はない。母集団薬物動態モデルによるシミュレーションにおいて、体重1.6kg未満の児におけるニルセビマブの曝露量は、体重1.6kg以上の児よりも高くなることが予測された。体重1.6kg未満の児への本剤の使用については、有益性と危険性を慎重に検討すること。

8.重要な基本的注意

8.1 アナフィラキシーを含む重篤な過敏症反応が他のIgG1モノクローナル抗体でまれに報告されている。臨床的に重大な過敏症反応又はアナフィラキシーの兆候や症状が認められた場合には、適切な処置を行うこと。[2.1、11.1.1参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤投与前の注意
14.1.1 使用前に不溶性異物や変色がないことを目視により確認すること。濁り、変色又は不溶性異物が認められる場合は使用しないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 通常、大腿前外側部に筋肉内注射すること。臀筋への投与は坐骨神経を損傷するおそれがあるため、避けること。
14.2.2 本剤の200mg投与時や心肺バイパスを用いた手術後の補充投与時において、本剤を同一箇所へ繰り返し投与することは避け、投与毎に注射部位を変えること。
14.2.3 組織・神経等への影響を避けるため下記の点に注意すること。
・針長は筋肉内接種に足る長さで、神経、血管、骨等の筋肉下組織に到達しないよう、各投与対象者に対して適切な針長を決定すること。
・神経走行部位を避けるよう注意して注射すること。
・注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。
14.2.4 本剤は単回使用の製剤であり、再使用しないこと。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 心肺バイパスを用いた心臓手術により本剤の血清中濃度が低下するため、術後安定した時点で速やかに、以下の通り補充投与することが望ましい。
<本剤の初回投与から90日未満の場合>
生後初回のRSウイルス感染流行期における補充投与は体重に応じて50mg又は100mg、生後2回目のRSウイルス感染流行期における補充投与は200mgとする。
<本剤の初回投与から90日以上経過している場合>
生後初回のRSウイルス感染流行期における補充投与は体重に関係なく50mg、生後2回目のRSウイルス感染流行期における補充投与は100mgとする。

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 重篤なRSウイルス感染症のリスクを有する新生児、乳児及び幼児に使用する場合、以下のいずれかに該当することを確認した上で投与すること。
○生後初回のRSウイルス感染流行期の、流行初期において
・在胎期間28週以下の早産で、12カ月齢以下の新生児及び乳児
・在胎期間29~35週の早産で、6カ月齢以下の新生児及び乳児
○生後初回及び生後2回目のRSウイルス感染流行期の、流行初期において
・過去6カ月以内に慢性肺疾患の治療を受けた24カ月齢以下の新生児、乳児及び幼児
・24カ月齢以下の血行動態に異常のある先天性心疾患の新生児、乳児及び幼児
・24カ月齢以下の免疫不全を伴う新生児、乳児及び幼児
・24カ月齢以下のダウン症候群の新生児、乳児及び幼児
5.2 本剤の投与に際しては、学会等から提唱されているガイドライン等を参考とし、個々の症例ごとに本剤の適用を考慮すること。
5.3 既に発症したRSウイルス感染症に対する本剤の治療効果は確立されていない。
5.4 本剤の臨床試験において、免疫不全を伴う児の一部で、健康な児と比べて血清中ニルセビマブの速い消失が認められた。この原因は明確ではないが、血中タンパク質喪失を伴う病態(例:慢性肝疾患、悪性腫瘍、ネフローゼ症候群、HIV感染症、オーメン症候群及び移植片対宿主)と関連している可能性がある。また、ダウン症候群の児の一部でも、健康な児と比べて血清中ニルセビマブの速い消失が認められた。これらの児では本剤の有効性が減弱する可能性があるため、他剤の使用も含め、本剤の投与可否を慎重に判断すること。[16.5参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
乳幼児を対象とした第III相国際共同試験(D5290C00004試験)、第II/III相国際共同試験(D5290C00005試験)及び第II相国際共同試験(D5290C00008試験)で承認用量を投与した際の血清中ニルセビマブ濃度は以下のとおりであった(日本人を含む国際共同試験データ)。
乳幼児に本剤を筋肉内投与したときの血清中ニルセビマブ濃度(μg/mL)(日本人を含む国際共同試験データ)
試験シーズン投与集団投与量Day 8Day 31Day 151
D5290C000041正期産児及び後期早産児
(在胎期間35週以上)
50mg94.7±24.9
(40)
73.7±19.7
(470)
20.3±7.44
(618)
100mg166±25.5
(59)
114±35.0
(878)
31.1±13.0
(969)
D5290C000051早産児コホート
(在胎期間35週0日以下)
50mg127±22.0
(13)
82.7±23.5
(95)
22.7±12.6
(176)
100mg181±35.0
(3)
109±33.0
(65)
34.5±10.3
(120)
CLD/CHDコホート50mg102±22.7
(5)
85.4±19.2
(46)
23.9±13.0
(77)
100mg157±23.9
(3)
105±33.1
(56)
36.2±16.5
(94)
2CLD/CHDコホート200mg260±49.2
(11)
154±72.0
(108)
51.2±25.0
(202)
D5290C000081免疫不全を伴う乳幼児50/100mg142±31.2
(15)
84.3±36.7
(47)
24.7±13.8
(39)
2200mg209±34.4
(11)
131±56.8
(50)
32.6±19.1
(44)
平均値±標準偏差(例数)
16.2 吸収
健康成人に本剤100mg又は300mgを単回筋肉内投与注)した際の最高血清中濃度到達時間(中央値)は6日(範囲:1~28日)であり、300mgを単回筋肉内投与注)した際の絶対バイオアベイラビリティは77.3%であった(外国人データ)。
注)本剤の承認用法及び用量は50mg若しくは100mg(生後初回)又は200mg(生後2回目)を筋肉内注射である。
16.5 排泄
母集団薬物動態解析で推定したニルセビマブの消失半減期は約71日であり、体重5kgの小児におけるクリアランス推定値は3.42mL/dayであった。
第II相国際共同試験(D5290C00008試験)において、免疫不全を伴う新生児、乳児及び幼児に本剤を単回筋肉内投与したとき、血清中ニルセビマブ濃度が低い被験者が96例中24例で認められた。血中タンパク質喪失状態の兆候が示唆された14例(慢性肝疾患5例、悪性腫瘍3例、オーメン症候群、HIV感染症及び移植片対宿主病各2例、ネフローゼ症候群1例、うち1例ではオーメン症候群と移植片対宿主病を併発)では血清中ニルセビマブ濃度の急速な低下が認められた。
第II/III相国際共同試験(D5290C0005試験)において、ダウン症候群の新生児、乳児及び幼児に本剤を単回筋肉内投与したとき、血清中ニルセビマブ濃度が低い被験者が11例中3例で認められた。[5.4、17.3.2参照]

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 重篤な過敏症反応(頻度不明)
アナフィラキシーを含む重篤な過敏症反応があらわれることがある。[2.1、8.1参照]
11.1.2 血小板減少(頻度不明)

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1%~1%未満
皮膚発疹
その他注射部位反応、発熱
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