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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 本態性高血圧症(軽症~中等症)

用法・用量

  • 通常、成人には1日1回1カプセル(カルテオロール塩酸塩として15mg)を朝食後に経口投与する。なお、効果が不十分な場合には1日1回2カプセル(カルテオロール塩酸塩として30mg)まで増量することができる。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者[気管支筋収縮作用により、喘息症状の誘発、悪化を起こすおそれがある。]
  • 2.3 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者[アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。]
  • 2.4 高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(II、III度)、洞不全症候群、洞房ブロックのある患者[刺激伝導系に対し抑制的に作用し、症状を悪化させるおそれがある。]
  • 2.5 心原性ショックの患者[心拍出量抑制作用により、症状が悪化するおそれがある。]
  • 2.6 肺高血圧による右心不全のある患者[心拍出量抑制作用により、症状が悪化するおそれがある。]
  • 2.7 うっ血性心不全のある患者[心収縮力抑制作用により、症状が悪化するおそれがある。]
  • 2.8 低血圧症の患者[降圧作用により症状を悪化させるおそれがある。]
  • 2.9 未治療の褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者[7.、9.1.7参照]
  • 2.10 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 うっ血性心不全のおそれのある患者
観察を十分に行い、ジギタリス剤を併用するなど慎重に投与すること。心収縮力抑制作用により、症状を悪化させるおそれがある。
9.1.2 特発性低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、長期間絶食状態の患者
血糖値に注意すること。低血糖症状を起こしやすく、かつ症状をマスクしやすい。
9.1.3 徐脈、房室ブロック(I度)のある患者
心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。
9.1.4 末梢循環障害のある患者(レイノー症候群、間欠性跛行症等)
末梢血管収縮作用により、症状が悪化するおそれがある。
9.1.5 甲状腺中毒症の患者
休薬を要する場合には徐々に減量し、観察を十分に行うこと。急に投与を中止すると、症状を悪化させることがある。また、頻脈等の中毒症状をマスクすることがある。
9.1.6 異型狭心症の患者
類薬で症状を悪化させたとの報告がある。
9.1.7 褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者
本剤の単独投与により急激に血圧が上昇することがある。[2.9、7.参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
薬物動態の影響等で副作用が出現するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者
薬物代謝の遅延等で副作用が出現するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。[2.10参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
9.7 小児等
9.7.1 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2 低血糖症状があらわれた場合には、経口摂取可能な状態では角砂糖、あめ等の糖分の摂取、意識障害、痙攣を伴う場合には、ブドウ糖の静注等を行い、十分に経過観察すること。小児用カルテオロール塩酸塩製剤で、低血糖による意識障害、痙攣が報告されている。
9.8 高齢者
以下の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
・一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)。
・休薬を要する場合は、徐々に減量すること。[8.2参照]

8.重要な基本的注意

8.1 投与が長期にわたる場合は、心機能検査(脈拍、血圧、心電図、X線等)を定期的に行うこと。特に徐脈になったとき及び低血圧を起こした場合には減量又は中止すること。また、必要に応じアトロピン硫酸塩水和物を使用すること。なお、肝機能、腎機能、血液像等に注意すること。
8.2 β遮断剤を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないよう注意すること。特に高齢者においては注意すること。[9.8参照]
8.3 手術前24時間は投与しないことが望ましい。
8.4 めまい・ふらつきがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者(特に投与初期)には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
14.1.2 本剤は徐放性の製剤であるため、かまずに服用するように指導すること。

7.用法及び用量に関連する注意

褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者では、α遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断剤を併用すること。[2.9、9.1.7参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
健康成人男性に本剤を1回1カプセル(カルテオロール塩酸塩として15mg)1日1回(朝食後)、ミケラン錠5mgを1回1錠1日3回(毎食後)9日間クロス・オーバー法にて反復経口投与し、血漿中カルテオロール濃度を測定した。本剤は投与開始3日目には定常状態に達し、最低~最高血漿中濃度範囲は10~50ng/mLで血漿中半減期は7~10時間であった。定常状態の本剤とミケラン錠5mgの血漿中濃度の推移を図にした。
図 健康成人男性6名にミケランLAカプセル15mgを1回1カプセル、1日1回(朝食後)又はミケラン錠5mgを1回1錠、1日3回(毎食後)をそれぞれ9日間経口投与した際の最終投与日の血漿中カルテオロール濃度推移
16.2 吸収
正常胃液酸度又は低胃液酸度の健康成人男性に本剤を空腹時及び食後1回経口投与し、薬物速度論的パラメータを検討したところ、本剤は胃液酸度及び食事の影響を受けにくいことが確認された。
16.3 分布
ヒト血漿蛋白結合率は約15%であった(in vitro、平衡透析法)。
16.4 代謝
カルテオロールは、ヒト肝ミクロゾームチトクロームP450の分子種のうち、主としてCYP2D6により代謝され、8-ヒドロキシカルテオロールが生成される(in vitro)。なお、代謝物に未変化体をしのぐ薬理作用・毒性は認められていない。
16.5 排泄
健康成人男性に本剤を1カプセル経口投与した時、その50~70%が未変化体として尿中に排泄された。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤
レセルピン等
過剰の交感神経抑制を来すことがあるので、減量するなど慎重に投与すること。相加的に交感神経抑制作用を増強させる。
血糖降下剤
インスリン
トルブタミド
アセトヘキサミド等
血糖降下作用が増強することがある。また、低血糖症状(頻脈、発汗等)をマスクすることがあるので、血糖値に注意すること。低血糖に伴う交感神経系の症状をマスクしたり、β遮断作用により低血糖の回復を遅れさせる。
カルシウム拮抗剤
ベラパミル塩酸塩
ジルチアゼム塩酸塩
徐脈、房室ブロック等の伝導障害、うっ血性心不全があらわれることがある。併用する場合には用量に注意すること。相互に作用が増強される。
クロニジン塩酸塩
グアナベンズ酢酸塩
クロニジン塩酸塩、グアナベンズ酢酸塩投与中止後のリバウンド現象を増強するおそれがある。β遮断剤を先に中止し、クロニジン塩酸塩、グアナベンズ酢酸塩を徐々に減量すること。クロニジン塩酸塩はα2受容体に選択的に作用し、ノルアドレナリンの遊離を抑制しているため、急激な中止によって血中カテコラミンの上昇が起こる。この時、β受容体遮断薬を併用すると上昇したカテコラミンの作用のうち、β受容体刺激作用が遮断され、α受容体刺激作用だけが残り、急激な血圧上昇が起こるおそれがある。グアナベンズ酢酸塩も作用機序から同様な反応が予想される。
クラスI抗不整脈剤
リン酸ジソピラミド
プロカインアミド塩酸塩等
過度の心機能抑制があらわれるおそれがあるので、減量するなど注意すること。相加的に心機能抑制作用を増強させる。
ジギタリス製剤徐脈、房室ブロック等の伝導障害があらわれるおそれがあるので、心機能に注意すること。相加的に心刺激伝導抑制作用を増強させる。
非ステロイド性抗炎症剤
インドメタシン等
本剤の降圧作用が減弱するおそれがある。非ステロイド性抗炎症剤は、血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成・遊離を阻害する。
降圧作用を有する他の薬剤
降圧剤
硝酸剤等
降圧作用が増強するおそれがある。
併用する場合には、用量に注意すること。
降圧作用を増強させる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 房室ブロック、洞不全症候群、洞房ブロック、洞停止等の徐脈性不整脈、うっ血性心不全(又はその悪化)、冠攣縮性狭心症(いずれも頻度不明)
定期的に心機能検査を行い、必要に応じ、減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.2 失神(頻度不明)
高度な徐脈に伴う失神があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満頻度不明
循環器めまい・ふらつき・立ちくらみ、動悸、息切れ、胸痛低血圧、徐脈
精神神経系頭痛・頭重感、眠気、不眠、耳鳴、抑うつ感振戦、不安感、悪夢、耳の蟻走感
消化器嘔気、腹部膨満感、胸やけ、心窩部痛鼓腸、腹部不快感、下痢、食欲不振、腹痛、便秘、口内炎
呼吸器上気道閉塞感、呼吸困難、咳・痰、喘息様症状
目がしょぼつく、霧視、涙液分泌減少
過敏症皮疹皮膚そう痒感
肝臓AST、ALT、LDHの上昇
その他倦怠感、浮腫、手足のしびれ、下肢冷感、発汗、冷汗、鼻出血、腓腸筋痙攣(こむらがえり)血糖値の低下、頻尿、筋肉痛、血清CK値の上昇、脱力感、ほてり、疲労感、総コレステロール値の上昇、中性脂肪値の上昇、血糖値の上昇
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