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キシロカインポンプスプレー8%

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 表面麻酔

用法・用量

  • リドカインとして、通常成人では8~40mg(1~5回の噴霧)を使用する。
    なお、年齢、麻酔領域、部位、組織、体質により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分又はアミド型局所麻酔薬に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 全身状態が不良な患者
生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下していることがある。[8.2.5参照]
9.1.2 心刺激伝導障害のある患者
症状を悪化させることがある。
9.1.3 扁桃炎等で充血している患者
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
中毒症状が発現しやすくなる。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者
中毒症状が発現しやすくなる。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
幼児(特に3歳以下)には、低用量から投与を開始する等、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。麻酔効果の把握が困難なため高用量又は頻回投与されやすく、中毒を起こすことがある。[8.2.5参照]
9.8 高齢者
患者の全身状態の観察を十分に行う等、慎重に投与すること。一般に生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下している。[8.2.5参照]

8.重要な基本的注意

8.1 まれにショックあるいは中毒症状を起こすことがあるので、本剤の投与に際しては、十分な問診により患者の全身状態を把握するとともに、異常が認められた場合に直ちに救急処置のとれるよう、常時準備をしておくこと。
8.2 本剤の投与に際し、その副作用を完全に防止する方法はないが、ショックあるいは中毒症状をできるだけ避けるために、以下の点に留意すること。
8.2.1 患者の全身状態の観察を十分に行うこと。
8.2.2 麻酔部位に応じ、できるだけ必要最少量とすること。特に他のリドカイン製剤と併用する場合には、総リドカイン量を考慮し過量投与とならないよう注意すること。
8.2.3 気道内表面麻酔の場合には、吸収が速いので、できるだけ少量を使用すること。
8.2.4 外傷、びらん、潰瘍又は炎症部位への投与は吸収が速いので注意すること。[13.参照]
8.2.5 前投薬や術中に投与した鎮静薬、鎮痛薬等による呼吸抑制が発現することがあるので、これらの薬剤を使用する際は少量より投与し、必要に応じて追加投与することが望ましい。なお、高齢者、小児、全身状態が不良な患者、肥満者、呼吸器疾患を有する患者では特に注意し、異常が認められた際には、適切な処置を行うこと。[9.1.1、9.7、9.8参照]
8.3 本剤の投与により、誤嚥・口腔内咬傷の危険性を増加させるおそれがあるので注意すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤投与前の注意
14.1.1 ボトルの初回開封時は、製品添付の新しいノズルを使用すること。
14.1.2 ノズル接合部に緩みがあると、噴霧時にノズル管又はノズル先端部が脱落又は飛び出す可能性があるので、以下の点に注意すること。
(1)ノズルを曲げる等、ノズル根元及び先端部に無理な力を加えないこと。
(2)使用前には、ノズルの両端を軽く引っ張り、根元及び先端部に緩みのないことを確認すること。
(3)使用直前に空噴霧する際には、噴霧状態とノズル先端部に緩みのないことも確認すること。
(4)緩んだノズル、変形したノズル、噴霧できないノズルは使用しないこと。
14.1.3 ノズルの先端を切ると噴射パターンが変わるので、切らないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 気管チューブには噴霧しないこと。本剤を気管チューブに噴霧することにより、気管チューブのカフ部分の破損(ピンホール)、及びチューブのマーキングが消失することがある。
14.2.2 本剤使用時は添付のノズルを装着し、ノズル内に溶液が充満するよう、患部に噴霧する前に火気に注意して、少なくとも5回空噴霧した後に麻酔部位に噴霧する。麻酔部位に噴霧する際には溶液が霧状となるようノズルを強く押すこと。
14.2.3 残液量が少なくなった場合はチューブの先端が下側になるようにして使用すること。
14.3 薬剤投与後の注意
14.3.1 使用後のノズルの取り扱いは、以下の点に注意すること。
(1)ノズルのクリーニング
ノズルは使用後そのまま放置しておくと、薬液がノズルの中で結晶化し目詰まりを起こすことがあるので、使用後にエタノール(消毒用エタノール等)で浸漬すること。
(2)ノズルの消毒
患者に使用した後、別の患者に使用する場合にはエタノール(消毒用エタノール等)に浸漬する等により消毒したノズルを使用すること。

7.用法及び用量に関連する注意

ノズルを1回押すごとに溶液0.1mL(リドカインとして8mg含有)が噴霧される。通常1~5回の噴霧(溶液0.1~0.5mL:リドカインとして8~40mg)で十分である。広範な部位を麻酔する場合及び麻酔効果をさらに長時間持続させる場合には、噴霧回数を適宜調節する。ただし一時に25回(リドカインとして200mg)以上の噴霧は避けること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
咽頭・気管内への投与後の吸収は速く、患者に10%リドカイン(100mg)又は5%リドカイン(50mg)溶液注1)を気管内及び咽頭部に噴霧したとき、血漿中濃度は投与後5~20分に、自発呼吸患者の50mg投与群では0.55±0.29μg/mL、100mg投与群では1.03±0.25μg/mL、調節呼吸患者(100mg投与群)では1.60±0.38μg/mLの最高濃度を示した(外国人データ)。
外国人患者に10%又は5%リドカイン(100mg、50mg)溶液を気管内及び咽頭部に噴霧後の血漿中濃度(平均値±標準偏差)
16.2 吸収
消化管からの吸収率は高いが、吸収時に肝臓で代謝されるために血中濃度の上昇への寄与は少ない。
16.3 分布
リドカイン2μg/mLの血漿蛋白結合率は約65%で、α1-酸性糖蛋白及びアルブミンと結合する。血液/血漿中濃度比は約0.8であることから、血球への分布は少ないと考えられる。妊婦にリドカイン塩酸塩を硬膜外投与注2)したとき、臍帯静脈血液中濃度と母体血漿中濃度の比は0.5~0.7で、胎盤を通過する。
16.4 代謝
リドカインは、主として肝臓でN-脱エチル体monoethyl glycinexylidide(MEGX)に代謝された後、glycinexylidide(GX)、2,6-xylidineに代謝され、投与量の約70%が4-hydroxy-2,6-xylidineとして尿中に排泄される。
16.5 排泄
リドカイン塩酸塩250mg注1)を健康人に経口投与したとき、24時間後までの尿中放射能排泄率は投与量の83.8%、未変化体は投与量の2.8%であった(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 高齢者
高齢者にリドカイン塩酸塩50mgを静脈内投与後注2)の終末相半減期は140分を示し、若齢者の81分に比べて延長した(外国人データ)。
16.6.2 心不全患者、腎不全患者及び肝機能低下患者
心不全患者及び腎不全患者にリドカイン塩酸塩50mgを静脈内投与後注2)の消失半減期は、健康人に比べ有意な変動はなく、肝機能低下患者では約3倍に延長した(外国人データ)。
注1)本剤の承認された用量は、通常成人では8~40mgである。
注2)本剤の承認された効能・効果は表面麻酔である。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
クラスIII抗不整脈剤
アミオダロン等
心機能抑制作用が増強するおそれがあるので、心電図検査等によるモニタリングを行うこと。作用が増強することが考えられる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(頻度不明)
徐脈、不整脈、血圧低下、呼吸抑制、チアノーゼ、意識障害等を生じ、まれに心停止を来すことがある。また、まれにアナフィラキシーショックを起こしたとの報告がある。
11.1.2 意識障害、振戦、痙攣(いずれも頻度不明)
意識障害、振戦、痙攣等の中毒症状があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。[13.参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

頻度不明
中枢神経注)眠気、不安、興奮、霧視、眩暈等
消化器注)悪心・嘔吐等
過敏症蕁麻疹等の皮膚症状、浮腫等

注)このような症状があらわれた場合は、ショックあるいは中毒へ移行することがある。

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