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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 高血圧症(本態性、腎性等)、悪性高血圧、心性浮腫(うっ血性心不全)、腎性浮腫、肝性浮腫

用法・用量

  • 通常、成人にはベンチルヒドロクロロチアジドとして、1回4~8mgを1日2回経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。
    維持量として、1週2~3回間歇投与する。
    ただし、高血圧症に用いる場合には少量から投与を開始して徐々に増量すること。また、悪性高血圧に用いる場合には、通常、他の降圧剤と併用すること。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 無尿の患者[無尿の患者に無効であり、また、本剤投与により高窒素血症を起こすおそれがある。]
  • 2.2 急性腎不全の患者[9.2.1参照]
  • 2.3 体液中のナトリウム・カリウムが明らかに減少している患者[本剤のナトリウム・カリウム排泄作用により、体液中濃度が更に減少し、電解質失調を悪化させるおそれがある。][11.1.2、11.1.3参照]
  • 2.4 チアジド系薬剤又はその類似化合物(例えばクロルタリドン等のスルフォンアミド誘導体)に対する過敏症の既往歴のある患者
  • 2.5 テルフェナジン又はアステミゾールを投与中の患者[QT延長、心室性不整脈を起こすおそれがある。また、他の利尿剤(ループ利尿剤)でテルフェナジンとの併用によりQT延長、心室性不整脈を起こしたとの報告がある。]
  • 2.6 デスモプレシン酢酸塩水和物(男性における夜間多尿による夜間頻尿)を投与中の患者[10.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 重篤な冠動脈硬化症又は脳動脈硬化症の患者
急激な利尿があらわれた場合、急速な血漿量減少、血液濃縮をきたし、血栓塞栓症を誘発するおそれがある。
9.1.2 本人又は両親、兄弟が痛風、糖尿病の患者
血中尿酸値、血糖値を上昇させることがあるので、痛風又は糖尿病の症状を悪化あるいは誘発させるおそれがある。
9.1.3 下痢、嘔吐のある患者
電解質失調があらわれることがある。
9.1.4 高カルシウム血症、副甲状腺機能亢進症の患者
高カルシウム血症あるいは副甲状腺機能亢進症による高カルシウム血症を悪化させるおそれがある。
9.1.5 減塩療法時の患者
低ナトリウム血症を起こすおそれがある。[11.1.2参照]
9.1.6 交感神経切除後の患者
本剤の降圧作用が増強される。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 急性腎不全の患者
投与しないこと。急性腎不全の患者に無効であり、また、本剤投与により高窒素血症を起こすおそれがある。[2.2参照]
9.2.2 重篤な腎障害のある患者
高窒素血症を起こすおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 進行した肝硬変症の患者
肝性昏睡を誘発することがある。
9.3.2 肝疾患・肝機能障害のある患者
肝機能を更に悪化させるおそれがある。
9.5 妊婦
妊娠後期には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。チアジド系薬剤では、新生児又は乳児に高ビリルビン血症、血小板減少等を起こすことがある。また、利尿効果に基づく血漿量減少、血液濃縮、子宮・胎盤血流量減少があらわれることがある。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。類薬でヒト母乳中に移行することが報告されている。
9.7 小児等
乳児は電解質バランスがくずれやすい。
9.8 高齢者
以下の点に注意し、少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。
・急激な利尿は血漿量の減少をきたし、脱水、低血圧等による立ちくらみ、めまい、失神等を起こすことがある。
・心疾患のある高齢者、特に心疾患等で浮腫のある高齢者では、急激な利尿は急速な血漿量の減少と血液濃縮をきたし、脳梗塞等の血栓塞栓症を誘発するおそれがある。
・一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。
・低ナトリウム血症、低カリウム血症があらわれやすい。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の利尿効果は急激にあらわれることがあるので、電解質失調、脱水に十分注意し、少量から投与を開始して、徐々に増量すること。
8.2 連用する場合、電解質失調があらわれることがあるので定期的に検査を行うこと。
8.3 夜間の休息が特に必要な患者には、夜間の排尿を避けるため、午前中に投与することが望ましい。
8.4 降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
デスモプレシン酢酸塩水和物
ミニリンメルト(男性における夜間多尿による夜間頻尿)
[2.6参照]
低ナトリウム血症が発現するおそれがある。いずれも低ナトリウム血症が発現するおそれがある。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
バルビツール酸誘導体起立性低血圧を増強することがある。これらの薬剤の中枢抑制作用と利尿剤の降圧作用による。
あへんアルカロイド系麻薬起立性低血圧を増強することがある。あへんアルカロイドの大量投与で血圧下降があらわれることが報告されている。
アルコール起立性低血圧を増強することがある。血管拡張作用を有するアルコールとの併用により降圧作用が増強されることがある。
カテコールアミン
ノルアドレナリン
アドレナリン
カテコールアミンの作用を減弱することがある。手術前の患者に使用する場合、本剤の一時休薬等を行うこと。血管壁の反応性を低下させ、また交感神経終末からの生理的ノルアドレナリンの放出を減少させることが報告されている。
ツボクラリン及びその類似作用物質
ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物
パンクロニウム臭化物
ベクロニウム臭化物
これらの薬剤の麻痺作用を増強することがある。手術前の患者に使用する場合、本剤の一時休薬等を行うこと。利尿剤による血清カリウム値の低下により、これらの薬剤の神経・筋遮断作用を増強すると考えられている。
降圧作用を有する他の薬剤
ACE阻害剤
β遮断剤
ニトログリセリン等
降圧作用を増強するおそれがある。降圧剤の用量調節等に注意すること。作用機序の異なる降圧作用により互いに協力的に作用する。
ジギタリス製剤
ジゴキシン等
ジギタリスの心臓に対する作用を増強し、不整脈等を起こすことがある。血清カリウム値に十分注意すること。利尿剤による血清カリウム値の低下により多量のジギタリスが心筋Na-K ATPaseに結合し、心収縮力増強と不整脈が起こる。マグネシウム低下も同様の作用を示す。
キニジン徐脈を起こすおそれがある。尿をアルカリ性にし、非解離型キニジンの割合が増し、キニジンの血中濃度が上昇することがある。
糖質副腎皮質ホルモン剤
ACTH
グリチルリチン製剤
低カリウム血症が発現することがある。両薬剤ともカリウム排泄作用をもつ。
糖尿病用剤
SU剤
インスリン等
糖尿病を悪化(糖尿病用剤の作用を減弱)させることがある。機序は明確ではないが、利尿剤によるカリウム減少により膵臓のβ細胞のインスリン放出が低下すると考えられている。
炭酸リチウム振戦、消化器愁訴等、リチウム中毒を増強することがある。血清リチウム濃度に注意すること。利尿剤は腎におけるリチウムの再吸収を促進し、リチウムの血中濃度を上昇させる。
コレスチラミン利尿降圧作用の減弱。コレスチラミンの吸着作用により、本剤の吸収が阻害される。
非ステロイド性消炎鎮痛剤
インドメタシン等
利尿降圧作用の減弱。非ステロイド性消炎鎮痛剤のプロスタグランジン合成酵素阻害作用により、腎内プロスタグランジンが減少し、水・ナトリウムの体内貯留が生じて本剤の作用と拮抗する。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 再生不良性貧血(頻度不明)
11.1.2 低ナトリウム血症(頻度不明)
倦怠感、食欲不振、嘔気、嘔吐、痙攣、意識障害等を伴う低ナトリウム血症があらわれることがある。[2.3、9.1.5参照]
11.1.3 低カリウム血症(0.1~5%未満)
倦怠感、脱力感、不整脈等を伴う低カリウム血症があらわれることがある。[2.3参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満頻度不明
精神神経系めまい、知覚異常 等
血液白血球減少、血小板減少、紫斑 等
肝臓肝炎
代謝異常低マグネシウム血症、低クロール性アルカローシス、血中カルシウムの上昇等の電解質失調、血清脂質増加、高尿酸血症、高血糖症
過敏症発疹顔面潮紅、光線過敏症 等
消化器食欲不振、悪心、胃部不快感嘔吐、下痢、便秘、膵炎、唾液腺炎 等
視力異常(霧視等)、黄視症 等
その他倦怠感、インポテンス、全身性紅斑性狼瘡の悪化、筋痙攣
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