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ナーブロック筋注2500単位

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 痙性斜頸

用法・用量

  • 通常、成人にはB型ボツリヌス毒素として以下の用量を緊張筋注)に筋肉内注射する。緊張筋が複数ある場合は、分割して投与する。
    • ・初回投与の場合には、合計で2500~5000単位を投与する。
    • ・効果不十分または症状再発の場合には、合計で10000単位を上限として再投与することができる。ただし、2ヵ月以内の再投与は避けること。
    • 注)緊張筋:胸鎖乳突筋、斜角筋、僧帽筋、肩甲挙筋、頭板状筋、頭半棘筋等

禁忌 

【警告】

  • 1.1 本剤の有効成分は、ボツリヌス菌によって産生されるB型ボツリヌス毒素であるため、使用上の注意を熟読した上で、用法・用量を厳守し、痙性斜頸以外には安全性が確立されていないので絶対使用しないこと。頸部以外の筋痙直、流涎過多、頭痛及び注射部位が不明なジストニーの患者で、本剤による治療中に因果関係を否定できない死亡例の報告がある。
  • 1.2 本剤の投与は、講習を受けた医師で、本剤の安全性及び有効性を十分理解し、高度な頸部筋の解剖学的知識、筋電図測定技術及び本剤の施注手技に関する十分な知識・経験のある医師が行うこと。本剤による治療中に因果関係を完全に否定できない死亡例の報告がある。また、呼吸障害、嚥下障害等頸部関連筋に関する副作用があらわれるおそれがある。
  • 1.3 本剤の投与により、呼吸困難があらわれることがある。嚥下障害から嚥下性肺炎を引き起こし、また、投与部近位への拡散により呼吸機能低下に至ったとする報告がある。[8.1.5、11.1.2参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 全身性の神経筋接合部の障害をもつ患者(重症筋無力症、ランバート・イートン症候群、筋萎縮性側索硬化症等)
    [本剤は筋弛緩作用を有するため、病態を悪化させるおそれがある。]
  • 2.2 高度の呼吸機能障害のある患者
    [本剤の投与により、病態を悪化させるおそれがある。]
  • 2.3 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 神経疾患を有する患者
嚥下困難等を有する患者では、投与筋以外の遠隔筋に対する影響と考えられる副作用のリスクが増加するため特に注意すること。[8.3、13.1、15.2.2参照]
9.1.2 慢性の呼吸器障害のある患者
病態を悪化させるおそれがある。
9.1.3 重篤な筋力低下あるいは萎縮がある患者
症状を悪化させるおそれがある。
9.4 生殖能を有する者
男性及び妊娠する可能性のある女性においては、投与中は避妊を考慮する。[8.1.8、9.5、15.2.1参照]
9.5 妊婦
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。類薬(A型ボツリヌス毒素)において、妊娠中の患者で胎児の死亡が報告されている。[8.1.8、9.4、15.2.1参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
少量(承認用量の下限)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では筋肉量の減少及び生理機能の低下等が認められる。また、使用成績調査及び外国の臨床試験において、高齢者では口渇・口内乾燥、嚥下障害が多く認められている。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の投与に際しては、患者又はそれに代わる適切な者に、次の事項について文書を用いてよく説明し、文書による同意を得た後、使用する。
8.1.1 本剤の有効成分は、ボツリヌス菌によって産生されるB型ボツリヌス毒素である。また本剤は、米国産ウシ由来成分(心臓)を製造工程に使用しており、本剤による伝達性海綿状脳症伝播の理論的リスクを完全には否定できないため、治療上の有益性と危険性を十分に検討した上で本剤を投与すること。
8.1.2 本剤の投与は対症療法であり、効果は通常3~4ヵ月で消失し、投与を繰り返す必要がある。
8.1.3 本剤の投与を長期間繰り返した場合、中和抗体の産生により、効果が認められなくなることがある。
8.1.4 日常生活を制限されていた患者は、本剤投与後、過度の筋収縮を伴う労作を避け、活動を徐々に再開する。
8.1.5 特に本剤投与後1~2週間は、嚥下障害、声質の変化、息苦しい等の発現に留意するとともに、発現が認められた場合には、直ちに医師の診察を受ける。[1.3、11.1.2参照]
8.1.6 本剤投与後、姿勢の変化により今まで緊張していなかった筋が緊張することがある。
8.1.7 本剤投与後、3~4ヵ月の間に呼吸困難、脱力感等の体調の変化があらわれた場合には、直ちに医師の診察を受ける。
8.1.8 男性及び妊娠する可能性のある女性においては、投与中は避妊を考慮する。妊娠中の安全性は確立しておらず、類薬で胎児の死亡が認められている。[9.4、9.5、15.2.1参照]
8.1.9 他の医療施設でボツリヌス毒素の投与を受けている場合には、治療対象疾患及び投与日を必ず申し出る。
8.2 本剤投与後、抗体が産生されることにより、耐性が生じるおそれがある。効果の減弱がみられる場合には、抗体検査の実施を考慮し、抗体が産生された場合には、投与を中止すること。
8.3 ボツリヌス毒素の投与により、投与筋以外の遠隔筋に対する影響と考えられる副作用があらわれることがあり、嚥下障害、肺炎、重度の衰弱等に伴う死亡例も報告されている。[9.1.1、13.1、15.2.2参照]
8.4 本剤投与後、脱力感、筋力低下、めまい、視力低下があらわれることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
8.5 本剤はできるだけ少量(承認用量の下限を参照)から投与を開始することが望ましい。なお、疾患の重症度に応じて高い用量を投与しても、効果は期待できない場合がある。
8.6 本剤ではA型ボツリヌス毒素製剤と比べ口渇・口内乾燥及び嚥下障害があらわれる割合が高いため、これらの症状の発現に留意するとともに、患者に対してもこのような症状が認められた場合には直ちに医師の診察を受けるよう指導すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 本剤を希釈する場合には生理食塩液のみを用い、希釈後は速やかに使用すること。なお、希釈後は冷凍しないこと。
14.1.2 変性するので泡立ちや激しい攪拌を避けること。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 組織・神経などへの影響を避けるため、下記の点に注意すること。
(1)神経走行部位を避けるよう注意すること。
(2)注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり血液の逆流を見た場合には、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
(3)注射部位に疼痛、硬結をみることがある。
14.3 廃棄時の注意
処置後、残った薬液は、0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて失活させた後、密閉可能な廃棄袋又は箱に廃棄する。また、薬液の触れた器具等は同様に0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて失活させた後、密閉可能な廃棄袋又は箱に廃棄する。
14.4 汚染時の対処
14.4.1 本剤が飛散した場合は吸収性素材で拭き取った後に、0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液で拭き、乾かす。
14.4.2 本剤が皮膚に付着した場合は、0.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液で洗い、水で洗い流す。
14.4.3 本剤が眼に入った場合は、水で洗い流す。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤の力価(単位)は、本剤特有のもので、他のボツリヌス毒素製剤(A型ボツリヌス毒素製剤)とは異なること、また換算もできないことに留意し、必ず本剤の投与量を慎重に確認してから投与すること。
7.2 緊張筋が深部であるなど、触診で緊張筋の同定が困難な場合には、筋電計を用いて注意深く目標とする部位を同定すること。
7.3 効果が認められない場合は、用量及び投与部位について再検討した上で次の投与を行うこと。
7.4 本剤投与筋の筋緊張が低下した後、その協働筋側の緊張が亢進し、異常姿勢をきたすことがあるため、初回投与以降も緊張筋を注意深く同定して投与すること。
7.5 初回及び再投与により全く効果が認められない場合は、より高頻度・高投与量で投与を行っても効果が期待できない場合があるため、本剤の投与中止を考慮すること。
7.6 筋ごとの適切な部位及び投与量に留意し、注射すること。臨床成績等から、以下のような投与部位及び投与量が推奨されている。
投与筋初回投与量注3)、投与部位数最高投与量注4)
胸鎖乳突筋注1)625~1500単位を2ヵ所以上に分割4000単位
斜角筋500~1250単位2500単位
僧帽筋750~2000単位を2ヵ所以上に分割4000単位
肩甲挙筋注2)625~1250単位2500単位
頭板状筋1000~2500単位を2ヵ所以上に分割5000単位
頭半棘筋500~1250単位2500単位
注1)胸鎖乳突筋に投与する場合は、嚥下障害発現のリスクを軽減するため、両側への投与を避けること。注2)肩甲挙筋へ投与する場合は、嚥下障害及び呼吸器感染のリスクが増大するおそれがあるので注意すること。注3)各筋に対し、初めて投与する場合の投与量を示す。注4)各投与部位への投与量の上限は通常1000単位までとし、最大でも2500単位を上限とすること。
7.7 他のボツリヌス毒素製剤(A型ボツリヌス毒素製剤)を投与後に本剤を使用する場合には、少なくとも他のボツリヌス毒素製剤の用法及び用量で規定されている投与間隔をあけるとともに、患者の症状を十分に観察した上で、効果が消失し、安全性上の問題がないと判断された場合にのみ投与すること。A型ボツリヌス毒素製剤の投与後3ヵ月以内に本剤を投与した場合の有効性及び安全性は確立されていない。先に投与された他のボツリヌス毒素の効果が消失する前に本剤を投与した場合には、神経筋接合部の麻痺等が増強し、呼吸困難、嚥下障害等の重篤な副作用が発現するおそれがある。[10.2参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
ラットに125I-B型ボツリヌス毒素を単回筋肉内投与(24000単位/kg)したときの血液中放射能濃度は、0.5時間後に最高値として、投与量の3.7%にあたる放射能が認められた。
16.3 分布
ラットに125I-B型ボツリヌス毒素を単回筋肉内投与(24000単位/kg)したときの投与部位の筋肉中の放射能濃度は投与後5分に99.76%を認めた。
16.5 排泄
ラットに125I-B型ボツリヌス毒素を単回筋肉内投与(24000単位/kg)したときの放射能濃度の消失半減期は15.7時間であった。投与後24時間以内に投与放射能の56%が尿中に排泄された。

併用注意 

他のボツリヌス毒素製剤
A型ボツリヌス毒素製剤
[7.7参照]
神経筋接合部の麻痺等が増強し、過剰な筋弛緩があらわれることがあり、呼吸困難、嚥下障害等を発現するリスクが高まるおそれがある。本剤と他のボツリヌス毒素製剤(A型ボツリヌス毒素製剤)の同時投与は原則として避けること。本剤と他のボツリヌス毒素製剤を同時投与した経験はなく、有効性及び安全性は確立していない。
本剤及びこれらの薬剤は、ともに筋弛緩作用を有するため作用が増強されるおそれがある。
筋弛緩作用を有する薬剤
骨格筋弛緩剤
ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物
ダントロレンナトリウム水和物等
スペクチノマイシン塩酸塩水和物
アミノグリコシド系抗生物質
ゲンタマイシン硫酸塩
フラジオマイシン硫酸塩等
ポリペプチド系抗生物質
ポリミキシンB硫酸塩等
テトラサイクリン系抗生物質
リンコマイシン系抗生物質
抗痙縮剤
バクロフェン等
抗コリン剤
ブチルスコポラミン臭化物
トリヘキシフェニジル塩酸塩等
ベンゾジアゼピン系薬剤及び類薬
ジアゼパム
エチゾラム等
ベンザミド系薬剤
チアプリド塩酸塩
スルピリド等
過剰な筋弛緩があらわれるおそれがあり、呼吸困難、嚥下障害等を発現するリスクが高まるおそれがある。
本剤及びこれらの薬剤は、ともに筋弛緩作用を有するため作用が増強されるおそれがある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 アナフィラキシー(頻度不明)
本剤投与後に患者の状態を十分観察し、呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫(顔面浮腫、喉頭浮腫等)、蕁麻疹、そう痒感等のアナフィラキシーが認められた場合には、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行うこと。
11.1.2 呼吸障害(頻度不明)、嚥下障害(18.2%)
嚥下障害から嚥下性肺炎をきたし、重篤な呼吸困難に至ったという報告が、また、本剤の投与部近位への拡散により呼吸機能低下があらわれることがあるので、特に投与後1~2週間は嚥下障害、声質の変化、呼吸障害等の発現に留意するとともに、発現が認められた場合には、適切な処置を行うこと。[1.3、8.1.5参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上1~5%未満1%未満頻度不明
過敏症蕁麻疹そう痒感、発疹、血管浮腫
呼吸器咽頭不快感、発声障害喘息、咽喉乾燥
消化器口渇(13.6%)、口内乾燥便秘、下痢、悪心、嘔吐、上腹部痛、唾液欠乏、口の感覚鈍麻消化不良
筋骨格頸部痛、肩部痛、筋骨格硬直、背部痛、筋力低下、筋炎、関節痛、筋痛
投与部位注射部位疼痛熱感、異常感
精神神経系頭痛振戦、感覚鈍麻
肝臓Al-P上昇、ALT上昇、AST上昇
循環器高血圧
血液白血球数増加、好中球数減少
眼の異常感、羞明、眼乾燥眼瞼下垂、霧視、調節障害
その他異物感、CK上昇倦怠感、皮膚乾燥、排尿困難、尿路感染、圧迫感斜頸増悪、無力症
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