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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 静注用フローラン0.5mg

    • 肺動脈性肺高血圧症
  • 静注用フローラン0.5mg(溶解液付)

    • 肺動脈性肺高血圧症
  • 静注用フローラン1.5mg

    • 肺動脈性肺高血圧症
  • 静注用フローラン1.5mg(溶解液付)

    • 肺動脈性肺高血圧症

用法・用量

  • 静注用フローラン0.5mg

    • 用量設定(投与開始時)

      • 本剤は専用溶解液を用いて溶解し、通常、成人にはエポプロステノールとして1分間当り2ng/kgの投与速度で精密持続点滴装置(シリンジポンプ又は輸液ポンプ)により、持続静脈内投与を開始する。患者の状態(症状、血圧、心拍数、血行動態等)を十分観察しながら15分以上の間隔をおいて1~2ng/kg/分ずつ増量し、10ng/kg/分までの範囲で最適投与速度を決定する。
        最適投与速度の決定にあたっては、増量時における潮紅(軽微なものを除く)、頭痛、嘔気等の副作用の発現が重要な指標となる。このような症状が軽度でも認められた場合にはその後の増量を中止し、それらの症状が消失しない場合には15分以上の間隔をおいて2ng/kg/分ずつ減量すること。
    • 継続投与

      • その後は最適投与速度で維持し、定期的に患者を観察し症状に応じて投与速度を適宜調節するが、その場合も患者の状態(症状、血圧、心拍数、血行動態等)を観察しながら15分以上の間隔をおいて1~2ng/kg/分ずつ増減する。
  • 静注用フローラン0.5mg(溶解液付)

    • 用量設定(投与開始時)

      • 本剤は専用溶解液を用いて溶解し、通常、成人にはエポプロステノールとして1分間当り2ng/kgの投与速度で精密持続点滴装置(シリンジポンプ又は輸液ポンプ)により、持続静脈内投与を開始する。患者の状態(症状、血圧、心拍数、血行動態等)を十分観察しながら15分以上の間隔をおいて1~2ng/kg/分ずつ増量し、10ng/kg/分までの範囲で最適投与速度を決定する。
        最適投与速度の決定にあたっては、増量時における潮紅(軽微なものを除く)、頭痛、嘔気等の副作用の発現が重要な指標となる。このような症状が軽度でも認められた場合にはその後の増量を中止し、それらの症状が消失しない場合には15分以上の間隔をおいて2ng/kg/分ずつ減量すること。
    • 継続投与

      • その後は最適投与速度で維持し、定期的に患者を観察し症状に応じて投与速度を適宜調節するが、その場合も患者の状態(症状、血圧、心拍数、血行動態等)を観察しながら15分以上の間隔をおいて1~2ng/kg/分ずつ増減する。
  • 静注用フローラン1.5mg

    • 用量設定(投与開始時)

      • 本剤は専用溶解液を用いて溶解し、通常、成人にはエポプロステノールとして1分間当り2ng/kgの投与速度で精密持続点滴装置(シリンジポンプ又は輸液ポンプ)により、持続静脈内投与を開始する。患者の状態(症状、血圧、心拍数、血行動態等)を十分観察しながら15分以上の間隔をおいて1~2ng/kg/分ずつ増量し、10ng/kg/分までの範囲で最適投与速度を決定する。
        最適投与速度の決定にあたっては、増量時における潮紅(軽微なものを除く)、頭痛、嘔気等の副作用の発現が重要な指標となる。このような症状が軽度でも認められた場合にはその後の増量を中止し、それらの症状が消失しない場合には15分以上の間隔をおいて2ng/kg/分ずつ減量すること。
    • 継続投与

      • その後は最適投与速度で維持し、定期的に患者を観察し症状に応じて投与速度を適宜調節するが、その場合も患者の状態(症状、血圧、心拍数、血行動態等)を観察しながら15分以上の間隔をおいて1~2ng/kg/分ずつ増減する。
  • 静注用フローラン1.5mg(溶解液付)

    • 用量設定(投与開始時)

      • 本剤は専用溶解液を用いて溶解し、通常、成人にはエポプロステノールとして1分間当り2ng/kgの投与速度で精密持続点滴装置(シリンジポンプ又は輸液ポンプ)により、持続静脈内投与を開始する。患者の状態(症状、血圧、心拍数、血行動態等)を十分観察しながら15分以上の間隔をおいて1~2ng/kg/分ずつ増量し、10ng/kg/分までの範囲で最適投与速度を決定する。
        最適投与速度の決定にあたっては、増量時における潮紅(軽微なものを除く)、頭痛、嘔気等の副作用の発現が重要な指標となる。このような症状が軽度でも認められた場合にはその後の増量を中止し、それらの症状が消失しない場合には15分以上の間隔をおいて2ng/kg/分ずつ減量すること。
    • 継続投与

      • その後は最適投与速度で維持し、定期的に患者を観察し症状に応じて投与速度を適宜調節するが、その場合も患者の状態(症状、血圧、心拍数、血行動態等)を観察しながら15分以上の間隔をおいて1~2ng/kg/分ずつ増減する。

禁忌 

【警告】

  • 1.1 過度の血圧低下、低血圧性ショック、徐脈、意識喪失・意識障害等の重大な副作用が認められているので、本剤の投与は患者の状態を十分観察しながら行うこと。
  • 1.2 本剤の使用にあたっては、6.用法及び用量、7.用法及び用量に関連する注意を遵守すること。
    • 1.2.1 本剤は常に静注用フローラン専用溶解液のみで溶解し、他の注射剤等と配合しないこと。また、他の注射剤、輸液等を併用投与する場合は、混合せず別の静脈ラインから投与すること。pHが低下し、安定性が損なわれ、本剤の有効成分の含量低下により投与量が不足する可能性がある。投与量の不足により十分な臨床効果が得られず、肺高血圧症状の悪化又は再発を来すおそれがある。[14.1.1、14.2.1参照]
    • 1.2.2 外国で長期投与後の急激な中止により死亡に至った症例が報告されているので、本剤を休薬又は投与中止する場合は、徐々に減量すること。[11.参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 右心不全の急性増悪時の患者[本剤の血管拡張作用によりその病態をさらに悪化させるので、カテコールアミンの投与等の処置を行い、状態が安定するまでは投与しないこと。]
  • 2.3 重篤な左心機能障害のある患者[本剤の血管拡張作用により、その病態をさらに悪化させるおそれがある。]
  • 2.4 重篤な低血圧の患者[本剤の血管拡張作用により、その病態をさらに悪化させるおそれがある。][9.1.2参照]
  • 2.5 用量設定期(投与開始時)に肺水腫が増悪した患者[9.1.3、11.1.2参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 高度に全肺血管抵抗が上昇(40mmHg・分/L以上)している患者
全肺血管抵抗が40mmHg・分/L以上を示し特発性又は遺伝性肺動脈性肺高血圧症の末期と考えられる症例で、重大な副作用(血圧低下及び徐脈)を発現し死亡に至った報告がある。[11.1.1参照]
9.1.2 低血圧(収縮期血圧100mmHg以下)の患者
本剤の血管拡張作用により、血圧をさらに低下させるおそれがある。[2.4参照]
9.1.3 肺静脈閉塞を有する患者
特に用量設定期(投与開始時)に肺静脈閉塞に由来する肺水腫を増悪させることがある。[2.5、11.1.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。類薬の動物試験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に、生理機能が低下していることが多い。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の投与は、病状の変化への適切な対応が重要なので、緊急時に十分措置できる医療施設及び肺高血圧症及び心不全の治療に十分な知識と経験をもつ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例にのみ行うこと。
8.2 長期間にわたって持続注入する際には注射部位からの感染、敗血症があらわれることがあるので、注射部位を常に清潔に保つこと。
8.3 甲状腺機能亢進症があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.3参照]
8.4 血小板減少があらわれることがあるので、定期的に臨床検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.4参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 本剤は、常に静注用フローラン専用溶解液のみで溶解し、他の注射剤等と配合しないこと。他の注射剤、輸液等との配合あるいは混合によりpHが低下し、安定性が損なわれ、本剤の有効成分の含量低下により投与量が不足する可能性がある。投与量の不足により十分な臨床効果が得られず、肺高血圧症状の悪化又は再発を来すおそれがある。[1.2.1、14.2.1参照]
14.1.2 調製濃度と必要バイアル数
静注用フローラン専用溶解液を用い、下表を参考に調製する。
調製する注射液の濃度(ng/mL)凍結乾燥品
(エポプロステノール0.5mg)
バイアル数(本)
凍結乾燥品
(エポプロステノール1.5mg)
バイアル数(本)
静注用フローラン専用溶解液
(50mL)
バイアル数(本)
5,00012
10,0001
2
1
2
15,00012
20,000112
30,0001
2
1
2
40,000222
50,000132
14.1.3 注射液の調製手順
(1)アルコール綿を用いてバイアルのゴム栓を消毒する。
(2)静注用フローラン専用溶解液に添付された専用ベンティッドアダプターを、静注用フローラン専用溶解液のバイアルに取り付ける。
(3)専用ベンティッドアダプターに注射筒を接続する。
(4)注射筒内に静注用フローラン専用溶解液を全て吸引する。
(5)注射筒から専用ベンティッドアダプターを取り外し、注射針を取り付ける。
(6)凍結乾燥品のバイアルのゴム栓を消毒した後に、注射筒内の静注用フローラン専用溶解液を本バイアルに注入し、溶解させる。
(7) (6)の薬液をもとの注射筒に全て吸引する。
(8)複数の凍結乾燥品のバイアルを用いる必要がある場合は(6)、(7)の手順を繰り返し、注射液の濃度が適切となるよう薬液を調製する。
14.1.4 無色澄明に溶解しなかったものは、使用しないこと。
14.1.5 静注用フローラン専用溶解液は保存剤を含まないため、専用溶解液の残液は廃棄すること。
14.1.6 調製後は溶液中の有効成分が徐々に分解するため、調製後すぐに投与開始しない場合は溶液を冷蔵保存(2~8℃)すること。
14.1.7 調製後、冷蔵保存する場合は8日間(192時間)を超えないこと。
14.1.8 静注用フローラン専用溶解液及び調製後溶液を凍結させないこと。凍結した場合には、溶解後も使用しないこと。
14.1.9 調製後溶液は投与開始前の冷蔵保存の有無に関わらず、以下の設定温度毎に規定された時間内で投与を終了すること。また、投与中も遮光することが望ましい。
設定温度投与終了までの時間
25℃以下72時間以内
30℃以下48時間以内
35℃以下24時間以内
40℃以下12時間以内
14.1.10 一旦投与を開始した溶液の残液は使用しないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 本剤は静脈内投与にのみ使用すること。また、他の注射剤、輸液等を併用投与する場合は、混合せず別の静脈ラインから投与すること。[1.2.1、14.1.1参照]
14.2.2 本剤は末梢又は中心静脈内にカテーテルを留置し、無菌のフィルター(0.20又は0.22μm)を接続した精密持続点滴装置を用いて、下表に示す注射液流量に従い持続投与する。ただし、精密持続点滴装置は以下に示す機能・精度を有するものを使用する。
体重別の注射液流量(mL/時)
5,000ng/mLの濃度に調製した場合
エポプロステノール投与速度(ng/kg/分)
246810
注射液の流量(mL/時)
体重1kg当り0.0240.0480.0720.0960.12
体重(kg)100.240.480.720.961.20
150.360.721.081.441.80
200.480.961.441.922.40
250.601.201.802.403.00
300.721.442.162.883.60
350.841.682.523.364.20
400.961.922.883.844.80
451.082.163.244.325.40
501.202.403.604.806.00
551.322.643.965.286.60
601.442.884.325.767.20
651.563.124.686.247.80
701.683.365.046.728.40
751.803.605.407.209.00
801.923.845.767.689.60
注射液流量の計算式
注射液の流量(mL/時)=投与速度(ng/kg/分)×体重(kg)×60(分)/注射液の濃度(ng/mL)
精密持続点滴装置にセットする注射液量は小数点以下1桁に四捨五入する。
精密持続点滴装置注)の仕様
流量ステップ流量精度警報機能
0.1mL/時以下±6%以下残量、過負荷、バッテリー
注)間欠作動型の場合は駆動間隔が3分を超えないものとする。
14.2.3 調製後溶液のpHは高く、薬液が血管外に漏れると組織障害を起こすおそれがあるので、薬液が血管外へ漏れないように慎重に投与すること。
14.2.4 継続投与により、注射部炎症反応(静脈炎、血管痛)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には注射部位を変更する等の処置を行うこと。
14.2.5 本剤の血漿中半減期は非常に短いため、精密持続点滴装置の注射液を新たにセットする場合又は注射部位を変更する場合は、速やかに行うこと。
14.2.6 精密持続点滴装置の誤操作により、過量投与となる可能性があるので、本剤の投与前に精密持続点滴装置の操作を十分習得し、流量の設定には十分注意すること。
また、精密持続点滴装置の故障や誤作動等により、本剤の投与量が過多若しくは不足となる可能性があるので、注射液と精密持続点滴装置は常に予備を用意しておくこと。投与量の過多又は不足により、本剤の血管拡張作用に関連する副作用が発現したり、肺高血圧症状の悪化又は再発を来すおそれがある。
14.2.7 カテーテルの閉塞により、本剤の投与量が不足し、肺高血圧症状の悪化又は再発を来すおそれがあるので、カテーテルの閉塞が疑われた場合(精密持続点滴装置のアラームが作動、薬液容器内の残量が通常より多い等)には、至急適切な処置を行うこと。

7.用法及び用量に関連する注意

静注用フローラン0.5mg
7.1 本剤による重篤な副作用は、投与開始時の最小の投与速度である2ng/kg/分でも発現するおそれがあり、また本剤による副作用の多くが最適投与速度を決定するまでの間に発現しているので、その間は患者の症状、血圧、心拍数、血行動態等を十分観察すること。[11.参照]
7.2 最適投与速度を決定する際に、肺動脈圧の低下のみを目安にしないこと。臨床試験において、用量設定期(投与開始時)には心拍出量は増加するが、肺動脈圧は低下しないことが認められており、過量投与となる可能性がある。
7.3 投与開始後1日間は、血圧低下等血行動態の変化による副作用の発現を防ぐため患者の安静を保つこと。
7.4 投与中及び投与中止の際の急激な減量により肺高血圧症状が増悪するおそれがあるので、本剤を休薬又は投与中止する場合は、1日当り2ng/kg/分以下で徐々に減量すること。また、重篤な副作用の発現等、本剤を直ちに中止すべきと判断した場合でも、可能な限り徐々に減量し、急に中止しないこと。[11.参照]
7.5 本剤の減量中又は投与中止後に症状の悪化又は再発が認められることがあるので、患者の状態に注意し、このような場合には、適宜増量又は再投与する等の適切な処置を行うこと。[11.参照]

7.用法及び用量に関連する注意

静注用フローラン0.5mg(溶解液付)
7.1 本剤による重篤な副作用は、投与開始時の最小の投与速度である2ng/kg/分でも発現するおそれがあり、また本剤による副作用の多くが最適投与速度を決定するまでの間に発現しているので、その間は患者の症状、血圧、心拍数、血行動態等を十分観察すること。[11.参照]
7.2 最適投与速度を決定する際に、肺動脈圧の低下のみを目安にしないこと。臨床試験において、用量設定期(投与開始時)には心拍出量は増加するが、肺動脈圧は低下しないことが認められており、過量投与となる可能性がある。
7.3 投与開始後1日間は、血圧低下等血行動態の変化による副作用の発現を防ぐため患者の安静を保つこと。
7.4 投与中及び投与中止の際の急激な減量により肺高血圧症状が増悪するおそれがあるので、本剤を休薬又は投与中止する場合は、1日当り2ng/kg/分以下で徐々に減量すること。また、重篤な副作用の発現等、本剤を直ちに中止すべきと判断した場合でも、可能な限り徐々に減量し、急に中止しないこと。[11.参照]
7.5 本剤の減量中又は投与中止後に症状の悪化又は再発が認められることがあるので、患者の状態に注意し、このような場合には、適宜増量又は再投与する等の適切な処置を行うこと。[11.参照]

7.用法及び用量に関連する注意

静注用フローラン1.5mg
7.1 本剤による重篤な副作用は、投与開始時の最小の投与速度である2ng/kg/分でも発現するおそれがあり、また本剤による副作用の多くが最適投与速度を決定するまでの間に発現しているので、その間は患者の症状、血圧、心拍数、血行動態等を十分観察すること。[11.参照]
7.2 最適投与速度を決定する際に、肺動脈圧の低下のみを目安にしないこと。臨床試験において、用量設定期(投与開始時)には心拍出量は増加するが、肺動脈圧は低下しないことが認められており、過量投与となる可能性がある。
7.3 投与開始後1日間は、血圧低下等血行動態の変化による副作用の発現を防ぐため患者の安静を保つこと。
7.4 投与中及び投与中止の際の急激な減量により肺高血圧症状が増悪するおそれがあるので、本剤を休薬又は投与中止する場合は、1日当り2ng/kg/分以下で徐々に減量すること。また、重篤な副作用の発現等、本剤を直ちに中止すべきと判断した場合でも、可能な限り徐々に減量し、急に中止しないこと。[11.参照]
7.5 本剤の減量中又は投与中止後に症状の悪化又は再発が認められることがあるので、患者の状態に注意し、このような場合には、適宜増量又は再投与する等の適切な処置を行うこと。[11.参照]

7.用法及び用量に関連する注意

静注用フローラン1.5mg(溶解液付)
7.1 本剤による重篤な副作用は、投与開始時の最小の投与速度である2ng/kg/分でも発現するおそれがあり、また本剤による副作用の多くが最適投与速度を決定するまでの間に発現しているので、その間は患者の症状、血圧、心拍数、血行動態等を十分観察すること。[11.参照]
7.2 最適投与速度を決定する際に、肺動脈圧の低下のみを目安にしないこと。臨床試験において、用量設定期(投与開始時)には心拍出量は増加するが、肺動脈圧は低下しないことが認められており、過量投与となる可能性がある。
7.3 投与開始後1日間は、血圧低下等血行動態の変化による副作用の発現を防ぐため患者の安静を保つこと。
7.4 投与中及び投与中止の際の急激な減量により肺高血圧症状が増悪するおそれがあるので、本剤を休薬又は投与中止する場合は、1日当り2ng/kg/分以下で徐々に減量すること。また、重篤な副作用の発現等、本剤を直ちに中止すべきと判断した場合でも、可能な限り徐々に減量し、急に中止しないこと。[11.参照]
7.5 本剤の減量中又は投与中止後に症状の悪化又は再発が認められることがあるので、患者の状態に注意し、このような場合には、適宜増量又は再投与する等の適切な処置を行うこと。[11.参照]

5.効能又は効果に関連する注意

静注用フローラン0.5mg
5.1 本剤は肺動脈性肺高血圧症と診断された患者にのみ使用すること。
5.2 本剤の使用にあたっては、最新の治療ガイドラインを参考に投与の要否を検討すること。
5.3 先天性心疾患に伴う肺動脈性肺高血圧症については、Eisenmenger症候群あるいは術後に肺高血圧の残存している患者にのみ使用すること。
5.4 本剤は他の血管拡張薬で十分な治療効果が得られない場合に適用を考慮すること。
5.5 特発性又は遺伝性肺動脈性肺高血圧症及び結合組織病に伴う肺動脈性肺高血圧症以外の肺動脈性肺高血圧症における安全性・有効性は確立していない。

5.効能又は効果に関連する注意

静注用フローラン0.5mg(溶解液付)
5.1 本剤は肺動脈性肺高血圧症と診断された患者にのみ使用すること。
5.2 本剤の使用にあたっては、最新の治療ガイドラインを参考に投与の要否を検討すること。
5.3 先天性心疾患に伴う肺動脈性肺高血圧症については、Eisenmenger症候群あるいは術後に肺高血圧の残存している患者にのみ使用すること。
5.4 本剤は他の血管拡張薬で十分な治療効果が得られない場合に適用を考慮すること。
5.5 特発性又は遺伝性肺動脈性肺高血圧症及び結合組織病に伴う肺動脈性肺高血圧症以外の肺動脈性肺高血圧症における安全性・有効性は確立していない。

5.効能又は効果に関連する注意

静注用フローラン1.5mg
5.1 本剤は肺動脈性肺高血圧症と診断された患者にのみ使用すること。
5.2 本剤の使用にあたっては、最新の治療ガイドラインを参考に投与の要否を検討すること。
5.3 先天性心疾患に伴う肺動脈性肺高血圧症については、Eisenmenger症候群あるいは術後に肺高血圧の残存している患者にのみ使用すること。
5.4 本剤は他の血管拡張薬で十分な治療効果が得られない場合に適用を考慮すること。
5.5 特発性又は遺伝性肺動脈性肺高血圧症及び結合組織病に伴う肺動脈性肺高血圧症以外の肺動脈性肺高血圧症における安全性・有効性は確立していない。

5.効能又は効果に関連する注意

静注用フローラン1.5mg(溶解液付)
5.1 本剤は肺動脈性肺高血圧症と診断された患者にのみ使用すること。
5.2 本剤の使用にあたっては、最新の治療ガイドラインを参考に投与の要否を検討すること。
5.3 先天性心疾患に伴う肺動脈性肺高血圧症については、Eisenmenger症候群あるいは術後に肺高血圧の残存している患者にのみ使用すること。
5.4 本剤は他の血管拡張薬で十分な治療効果が得られない場合に適用を考慮すること。
5.5 特発性又は遺伝性肺動脈性肺高血圧症及び結合組織病に伴う肺動脈性肺高血圧症以外の肺動脈性肺高血圧症における安全性・有効性は確立していない。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
ウサギに3H-PGI2(107ng/kg)を急速静脈内投与した場合、血漿中未変化体濃度は二相性の消失を示し、消失半減期はα相0.49分、β相2.7分であった。また3H-PGI2を4.2ng/kg/分で持続静脈内投与した場合、血漿中未変化体濃度は15分以内に定常状態に到達し、定常状態における血漿中濃度は投与量に比例して増加した。
16.3 分布
ラットに3H-PGI2(48μg)を静脈内投与した場合、投与15分後の臓器・組織内分布は肝で最も高く(投与量の31.3%)、小腸、腎でも比較的高く、それぞれ8.9%、3.9%であり、その他の臓器では1%以下であった。
16.4 代謝
健康成人より採取した静脈血の全血及び血漿に3H-PGI2(最終濃度:約4ng/mL)を添加したin vitro試験で、未変化体の消失半減期はそれぞれ6.3、10.7分であった(外国人データ)。
イヌに3H-PGI2(5.1μg/kg)を静脈内投与した場合、7種の血漿中代謝物が認められ、投与直後では血漿中放射能の約60%は6-keto-PGFであった。
16.5 排泄
健康成人男子3例に3H-PGI2(約4ng/kg/分)を24時間静脈内持続投与した場合、標識体投与後7日間の累積尿中排泄率は投与量の81.7%、累積糞中排泄率は3.7%で、尿中排泄の97%は投与開始後2日以内にみられた(外国人データ)。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
降圧作用を有する薬剤
カルシウム拮抗剤
アンジオテンシン変換酵素阻害剤
利尿剤
プロスタグランジンE1、E2、I2誘導体製剤等
過度の血圧低下が起こることがある。併用薬若しくは本剤を増量する場合は血圧を十分観察すること。相互に降圧作用を増強することが考えられる。
抗凝血剤
ワルファリン等
血栓溶解剤
ウロキナーゼ等
血小板凝集抑制作用を有する薬剤
アスピリン
チクロピジン
プロスタグランジンE1、E2、I2誘導体製剤
非ステロイド性抗炎症剤等
出血の危険性を増大させるおそれがある。定期的にプロトロンビン時間等の血液検査を行い、必要に応じてこれらの併用薬を減量又は投与を中止すること。相互に抗凝血作用を増強することが考えられる。
ジゴキシン一過性であるが、ジゴキシンの血中濃度が上昇することが報告されているので注意すること。機序不明

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[1.2.2、7.1、7.4、7.5参照]
11.1.1 ショック状態(2.9%)
過度の血圧低下や過度の徐脈に引き続き、意識喪失等のショック状態、尿量減少があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は投与中止に加え輸液、カテコールアミン、アトロピン硫酸塩水和物の投与等の適切な処置を行うこと。[9.1.1参照]
11.1.2 肺水腫(頻度不明)[2.5、9.1.3参照]
11.1.3 甲状腺機能亢進症(頻度不明)[8.3参照]
11.1.4 血小板減少(8.6%)[8.4参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[1.2.2、7.1、7.4、7.5参照]

10%以上10%未満頻度不明
循環器潮紅(45.7%)、動悸、低血圧徐脈、頻脈蒼白、腹水
消化器悪心・嘔吐、心窩部不快感、下痢腹痛、消化不良口内乾燥
筋骨格顎痛、関節痛胸痛骨痛、背痛、筋肉痛
精神神経系頭痛(40%)、感覚鈍麻めまい、振戦手のしびれ、異常感覚、不安、神経過敏、激越、感覚過敏
呼吸器呼吸困難
血液出血(肺出血、消化管出血、鼻出血等)
皮膚発疹、発汗
全身症状胸部絞扼感、疼痛、全身倦怠感、悪寒発熱、インフルエンザ様症状
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