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チオラ錠100

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○慢性肝疾患における肝機能の改善
  • ○初期老人性皮質白内障
  • ○水銀中毒時の水銀排泄増加
  • ○シスチン尿症

用法・用量

  • <慢性肝疾患における肝機能の改善>

    • チオプロニンとして、通常成人1回100mgを1日3回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
  • <初期老人性皮質白内障>

    • チオプロニンとして1回100~200mgを1日1~2回経口投与する。なお、症状に応じて適宜増減してもよい。
  • <水銀中毒時の水銀排泄増加>

    • チオプロニンとして1回100~200mgを1日3回経口投与する。なお、症状に応じて適宜増減してもよい。
  • <シスチン尿症>

    • チオプロニンとして、通常、成人には1回100mgから開始し、1日4回(食後および就寝前)経口投与する。最大量は1回500mg(1日2,000mg)とする。通常、小児には1日量として100mgから開始し、最大量として1日40mg/kgとする。ただし、成人最大量(1日2,000mg)を超えないものとする。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
<シスチン尿症>
9.7.1 日本で報告されている小児患者の最低使用年齢は1歳である。また、国内外で報告されている使用年齢は1~14歳(平均7.4歳)で、開始用量は1日量として9.3~28.6mg/kg(平均17.6mg/kg)である。
9.7.2 小児患者に1日40mg/kg以上投与した場合、ネフローゼ症候群や蛋白尿などの副作用があらわれるとの報告がある。
9.7.3 米国の添付文書には9歳未満の小児に対する安全性と有効性は確立されていない、及び小児の開始用量は1日量として15mg/kgを目安に設定することと記載されている。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に肝・腎機能が低下していることが多い。

8.重要な基本的注意

<効能共通>
8.1 黄疸等の重篤な副作用があらわれることがあるので、投与中は定期的に肝機能検査(とくに投与後2、4、6週の検査)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、上記の異常には、発疹、そう痒感等の皮膚症状、食欲不振、悪心等の消化器症状、あるいは発熱、倦怠感等が先行してあらわれることがあるので、これらの症状についても観察を十分に行うこと。[11.1.2参照]
8.2 まれに無顆粒球症があらわれることがあるので、投与中は咽頭痛、発熱等の風邪様症状の発現に十分注意すること。[11.1.3参照]
8.3 ネフローゼ症候群があらわれることがあるので、定期的に尿蛋白の検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.5参照]
<シスチン尿症>
8.4 他の疾患での用法及び用量に比べて高用量になり、また、長期投与される場合が多いので、重篤な副作用(ネフローゼ症候群や無顆粒球症など)の発現に注意すること。なお、顆粒球減少は低用量での副作用としても報告されている。[11.1.3、11.1.5参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

<シスチン尿症>
7.1 用量(漸増)は、尿中シスチン排泄量に基づき設定すること。
7.2 成人では1日尿量が2.5L以上になるよう飲水することが望ましい。また、小児では、尿量が多くなるよう飲水することが望ましい。

5.効能又は効果に関連する注意

<シスチン尿症>
飲水療法及び尿アルカリ化療法で、尿中シスチン濃度の飽和溶解度(一般に250mg/L)未満に保てない場合に、本剤の使用を検討すること。1日尿量2.5Lの場合、1日尿中シスチン排泄量の目安は600mgである。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
健常成人男性5例にチオプロニン400mgを単回経口投与したときの薬物動態パラメータは下表のとおりであった。24時間後には定量限界(10ng/mL)未満となった。
チオプロニン400mg単回経口投与時の薬物動態パラメータ
Cmax(ng/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)AUC0-∞(ng・hr/mL)
2605.5±845.81.1±0.41.2±0.14008.2±366.2
平均値±標準偏差、n=5
16.3 分布
ラットに35S-チオプロニンを腹腔内投与すると、腎臓、横隔膜、膵臓、副腎、精巣上体脂肪組織、肝臓、脾臓への移行率が高かった。また、投与24時間後の組織残留量は、腎臓、小腸を除き、無視し得る程度であった。
16.5 排泄
健常成人男性5例にチオプロニン400mgを単回経口投与したとき、投与後24時間までに投与量の約50%がチオプロニン及びチオプロニンを含有するジスルフィドとして尿中へ排泄された。
ラットに35S-チオプロニン50mg/kgを経口投与したとき、72時間後までに尿中に78%、糞中に13%が排泄され、尿中には酸化型チオプロニンを含めて5個の代謝産物が検出された。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、天疱瘡様症状(いずれも頻度不明)
11.1.2 黄疸(0.1%未満)
AST・ALT・ALP・ビリルビン等の異常があらわれることがある。[8.1参照]
11.1.3 無顆粒球症(0.1%未満)[8.2、8.4参照]
11.1.4 間質性肺炎(頻度不明)
11.1.5 ネフローゼ症候群(頻度不明)[8.3、8.4参照]
11.1.6 重症筋無力症、多発性筋炎(いずれも頻度不明)
関節リウマチ患者等に大量投与した場合、重症筋無力症、多発性筋炎があらわれたとの報告がある。
注)副作用の発現頻度は使用成績調査を含む

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
過敏症そう痒感、発疹発熱、皮膚の発赤
皮膚麻疹様皮疹扁平苔癬
血液汎血球減少、白血球減少、血小板減少等の血液障害
消化器食欲不振、悪心・嘔吐腹痛、下痢
肝臓AST・ALT・ALP上昇等の肝機能障害
その他倦怠感味覚異常、インスリン自己免疫症候群、手足のしびれ感

注)副作用の発現頻度は使用成績調査を含む

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