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マイトマイシン注用10mg

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他剤形 薬剤一覧

効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 下記疾患の自覚的並びに他覚的症状の緩解

    • 慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、胃癌、結腸・直腸癌、肺癌、膵癌、肝癌、子宮頸癌、子宮体癌、乳癌、頭頸部腫瘍

用法・用量

  • 1)間歇投与法

    • マイトマイシンCとして、通常成人1日4~6mg(力価)を週1~2回静脈内に注射する。
  • 2)連日投与法

    • マイトマイシンCとして、通常成人1日2mg(力価)を連日静脈内に注射する。
  • 3)大量間歇投与法

    • マイトマイシンCとして、通常成人1日10~30mg(力価)を1~3週間以上の間隔で静脈内に注射する。
  • 4)他の抗悪性腫瘍剤との併用

    • マイトマイシンCとして、通常成人1日2~4mg(力価)を週1~2回他の抗悪性腫瘍剤と併用して静脈内に注射する。
  • なお、年齢、症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 骨髄機能抑制のある患者
骨髄機能をより強く抑制するおそれがある。[8.1、11.1.3参照]
9.1.2 感染症を合併している患者
骨髄機能抑制により感染症が悪化するおそれがある。[8.1、8.2参照]
9.1.3 水痘患者
致命的な全身障害があらわれるおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
副作用が強くあらわれるおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
副作用が強くあらわれるおそれがある。
9.4 生殖能を有する者
小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。動物実験(マウス)で発育抑制、口蓋裂、矮小尾、小顎症、欠趾症等の催奇形作用が認められている。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。
9.7 小児等
副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。生理機能が低下していることが多く、特に骨髄機能抑制があらわれやすく遷延化するおそれがあり、また腎障害があらわれやすい。

8.重要な基本的注意

8.1 骨髄機能抑制等の重篤な副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。また、使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行うこと。[9.1.1、9.1.2、11.1.1-11.1.3参照]
8.2 感染症、出血傾向の発現又は悪化に十分注意すること。[9.1.2、11.1.3参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
pHの低い溶解液を使用する場合には力価の低下を来すおそれがあるので、溶解後速やかに使用することが望ましい。また、pHの低い注射剤との配合は避けることが望ましい。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 血管痛、静脈炎、血栓を起こすおそれがあるので、注射部位、注射方法等に十分注意し、注射速度をできるだけ遅くすること。
14.2.2 薬液が血管外に漏れると、注射部位に硬結、壊死を起こすことがあるので、薬液が血管外に漏れないよう慎重に投与すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
癌患者にマイトマイシンC(MMC)2~30mg/bodyを静脈内投与したときの血中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
静脈内投与したときの血中濃度推移
静脈内投与したときの薬物動態パラメータ
投与量AUC0-∞(μg/mL・min)半減期(min)
t1/2αt1/2β
10mg/body10.01.332.9
20mg/body42.84.741.2
30mg/body98.96.250.2
(参考:米国での試験成績)
投与量(mg/m2nCL(mL/min/m2V1(L/m2V2(L/m2
6~89314.79.023.0
10~129320.89.632.2
15~2012355.610.123.6
16.3 分布
16.3.1 体組織への分布
担癌マウスにMMC 8mg/kgを静脈内投与したとき、5分後の主要組織への分布は肺>皮膚>腎臓>筋肉>心臓>小腸>脾臓>腫瘍>胃>肝臓の順であった。
16.3.2 血漿蛋白結合率
血漿蛋白結合率は以下のとおりであった(in vitro、平衡透析法)。
添加濃度(μg/mL)0.11.010.0
血漿蛋白結合率(%)12.89.48.4
16.4 代謝
主として肝臓で代謝され、還元型(OH体)を経て活性化、若しくは不活性化されると推定されている(in vitro)。
16.5 排泄
癌患者にMMC10~30mg/bodyを静脈内投与後4時間までに尿中へ排泄された未変化体は4.3~8.8%であった。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
他の抗悪性腫瘍剤骨髄機能抑制等の副作用が増強することがある。また、急性白血病、骨髄異形成症候群(MDS)が発現することがある。副作用が相互に増強される。
放射線照射骨髄機能抑制等の副作用が増強することがある。副作用が相互に増強される。
ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍剤
ビンデシン硫酸塩等
息切れ及び気管支痙攣が起こることがある。作用機序は不明。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 溶血性尿毒症症候群、微小血管症性溶血性貧血(いずれも頻度不明)
破砕赤血球を伴う貧血・血小板減少・腎機能低下等の症状が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[8.1参照]
11.1.2 重篤な腎障害(頻度不明)
急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、BUN、クレアチニン、クレアチニン・クリアランス値等の異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[8.1参照]
11.1.3 骨髄機能抑制(頻度不明)
汎血球減少、白血球減少、好中球減少、血小板減少、出血、貧血等の骨髄機能抑制があらわれることがある。[8.1、8.2、9.1.1参照]
11.1.4 間質性肺炎、肺線維症等(いずれも頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多を伴う間質性肺炎、肺線維症等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.5 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
そう痒感、発疹、顔面潮紅、発汗、呼吸困難、血圧低下等の症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注)発現頻度は再評価時の文献調査及び承認投与経路以外の報告を含む。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上0.1~5%未満頻度不明
腎臓蛋白尿血尿、浮腫、高血圧
肝臓肝障害
消化器食欲不振、悪心・嘔吐口内炎下痢、便秘、腹部不快感
過敏症発疹
その他倦怠感脱毛発熱

注)発現頻度は再評価時の文献調査及び承認投与経路以外の報告を含む。

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