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ペリンドプリル錠2mg「日医工」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 高血圧症

用法・用量

  • 通常,成人にはペリンドプリルエルブミンとして2~4mgを1日1回経口投与する。
    なお,年齢,症状により適宜増減するが,1日最大量は8mgまでとする。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物)を投与中の患者又は投与中止から36時間以内の患者(「相互作用」の項参照)
  • 血管浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮腫,遺伝性血管浮腫,後天性血管浮腫,特発性血管浮腫等)[高度の呼吸困難を伴う血管浮腫を発現することがある。]
  • デキストラン硫酸固定化セルロース,トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者(「相互作用」の項参照)
  • アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中の患者(「相互作用」の項参照)
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照)
  • アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし,他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[非致死性脳卒中,腎機能障害,高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。](「重要な基本的注意」の項参照)

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)
高カリウム血症の患者(「重要な基本的注意」の項参照)
重篤な腎機能障害のある患者(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)
高齢者[過度の血圧低下により病態を悪化させるおそれがある。](「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者においては,腎血流量の減少や糸球体濾過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので,治療上やむを得ないと判断される場合を除き,使用は避けること。
高カリウム血症の患者においては,高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので,治療上やむを得ないと判断される場合を除き,使用は避けること。
また,腎機能障害,コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では,高カリウム血症が発現するおそれがあるので,血清カリウム値に注意すること。
アリスキレンフマル酸塩を併用する場合,腎機能障害,高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため,患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお,eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については,治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
本剤の投与により,特に次の患者では,初回投与後一過性の急激な血圧低下を起こす場合があるので,投与は少量より開始し,増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。
重症の高血圧症患者
血液透析中の患者
利尿降圧剤投与中の患者
厳重な減塩療法中の患者
降圧作用に基づくめまい,ふらつきがあらわれることがあるので,高所作業,自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
手術前24時間は投与しないことが望ましい。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

用法用量に関連する使用上の注意

重篤な腎機能障害のある患者では,本剤の活性代謝物の血中濃度が上昇し,過度の血圧低下,腎機能の悪化が起こるおそれがあるので,クレアチニンクリアランスが30mL/分以下又は血清クレアチニンが3mg/dL以上の場合には,投与量を減らすか,若しくは投与間隔をのばすなど,経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。

高齢者への投与

高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)ので低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
一般に高齢者では,生理機能が低下しているので,BUN,クレアチニンの上昇等,腎機能の低下に注意すること。

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また,投与中に妊娠が判明した場合には,直ちに投与を中止すること。[妊娠中期及び末期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンII受容体拮抗剤を投与された患者で羊水過少症,胎児・新生児の死亡,新生児の低血圧,腎不全,高カリウム血症,頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮,頭蓋顔面の変形,肺の低形成等があらわれたとの報告がある。また,海外で実施されたレトロスペクティブな疫学調査で,妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において,胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある。]
妊娠する可能性のある女性に投与する場合には,本剤の投与に先立ち,代替薬の有無等も考慮して本剤投与の必要性を慎重に検討し,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また,投与が必要な場合には次の注意事項に留意すること。
本剤投与開始前に妊娠していないことを確認すること。本剤投与中も,妊娠していないことを定期的に確認すること。投与中に妊娠が判明した場合には,直ちに投与を中止すること。
次の事項について,本剤投与開始時に患者に説明すること。また,投与中も必要に応じ説明すること。
妊娠中に本剤を使用した場合,胎児・新生児に影響を及ぼすリスクがあること。
妊娠が判明した又は疑われる場合は,速やかに担当医に相談すること。
妊娠を計画する場合は,担当医に相談すること。
[妊娠していることが把握されずアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンII受容体拮抗剤を使用し,胎児・新生児への影響(腎不全,頭蓋・肺・腎の形成不全,死亡等)が認められた例が報告されている。]
授乳中の婦人に投与することを避け,やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが認められている。]

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

薬物動態

生物学的同等性試験
ペリンドプリル錠2mg「日医工」及び標準製剤を,クロスオーバー法によりそれぞれ2錠(ペリンドプリルエルブミンとして4mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中ペリンドプリル濃度を測定し,得られた薬物動態パラメータ(AUC,Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果,両剤の生物学的同等性が確認された。
また,ペリンドプリル錠4mg「日医工」及び標準製剤をそれぞれ1錠(ペリンドプリルエルブミンとして4mg)投与した場合においても,同様に両剤の生物学的同等性が確認された。
<ペリンドプリル錠2mg「日医工」>
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→8
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
t1/2
(hr)
ペリンドプリル錠2mg「日医工」35.10±7.4129.75±9.220.918±0.4840.616±0.094
標準製剤
(錠剤,2mg)
36.15±6.8228.38±8.040.904±0.4340.663±0.102
(2錠投与,Mean±S.D.,n=12)
<ペリンドプリル錠4mg「日医工」>
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→6
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
t1/2
(hr)
ペリンドプリル錠4mg「日医工」54.68±11.6743.33±13.930.921±0.4970.660±0.154
標準製剤
(錠剤、4mg)
55.41±13.1148.32±14.150.860±0.6541.259±3.481
(1錠投与,Mean±S.D.,n=32)
血漿中濃度並びにAUC,Cmax等のパラメータは,被験者の選択,体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
溶出挙動
ペリンドプリル錠2mg「日医工」及びペリンドプリル錠4mg「日医工」は,日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたペリンドプリルエルブミン錠(2mg錠,4mg錠)の溶出規格に適合していることが確認されている。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬
サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物
エンレスト
血管浮腫があらわれるおそれがある。左記薬剤が投与されている場合は,少なくとも本剤投与開始36時間前に中止すること。また,本剤投与終了後に左記薬剤を投与する場合は,本剤の最終投与から36時間後までは投与しないこと。併用により相加的にブラジキニンの分解を抑制し,血管浮腫のリスクを増加させる可能性がある。
デキストラン硫酸固定化セルロース,トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスの施行
リポソーバー
イムソーバTR
セルソーバ
ショックを起こすことがある。陰性に荷電したデキストラン硫酸固定化セルロース,トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートにより血中キニン系の代謝が亢進し,本剤によりブラジキニンの代謝が妨げられ蓄積すると考えられている。
アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜を用いた透析
AN69
アナフィラキシーを発現することがある。多価イオン体であるAN69により血中キニン系の代謝が亢進し,本剤によりブラジキニンの代謝が妨げられ蓄積すると考えられている。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
カリウム保持性利尿剤
スピロノラクトン,
トリアムテレン等
カリウム補給剤
血清カリウム値の上昇(高カリウム血症)があらわれるおそれがある。
定期的に血清カリウム値の検査を行う。
本剤はアルドステロン分泌抑制に基づく尿中へのカリウム排泄抑制作用を有するため,併用によりカリウム貯留作用が増強する。
特に腎機能障害のある患者には注意する。
アリスキレンフマル酸塩腎機能障害,高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため,腎機能,血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。なお,eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については,治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
アンジオテンシンII受容体拮抗剤腎機能障害,高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため,腎機能,血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
利尿降圧剤
ヒドロクロロチアジド等
利尿降圧剤で治療を受けている患者に本剤を初めて投与する場合,降圧作用が増強されるおそれがある。
少量から投与を開始する(「重要な基本的注意」の項参照)。
利尿降圧剤服用中の患者では,ナトリウム利尿により血中レニン活性が上昇し,本剤の降圧効果が増強することがある。
本剤より先に利尿降圧剤を投与中の患者(特に最近投与を開始した患者)には特に注意する。
リチウム製剤
炭酸リチウム
リチウム中毒(症状:振戦,消化器愁訴等)があらわれるおそれがある。
併用する場合は,リチウムの血中濃度に注意する。
本剤のナトリウム排泄増加作用により,リチウムの蓄積がおこると考えられている。
非ステロイド性消炎鎮痛剤
インドメタシン等
降圧作用が減弱するおそれがある。プロスタグランジンの合成阻害作用により,本剤の降圧作用を減弱させる可能性がある。
非ステロイド性消炎鎮痛剤
インドメタシン等
腎機能を悪化させるおそれがある。プロスタグランジンの合成阻害作用により,腎血流量が低下するためと考えられる。
カリジノゲナーゼ製剤本剤との併用により過度の血圧低下が引き起こされる可能性がある。本剤のキニン分解抑制作用とカリジノゲナーゼのキニン産生作用により,血中キニン濃度が増大し血管平滑筋弛緩が増強される可能性があると考えられている。

重大な副作用 

(頻度不明)
血管浮腫
呼吸困難を伴う顔面,舌,声門,喉頭の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれることがあるので,このような場合には直ちに投与を中止し,アドレナリン注射,気道確保等適切な処置を行うこと。
急性腎障害
急性腎障害があらわれることがあるので,腎機能に異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
高カリウム血症
重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,直ちに適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

下記の副作用があらわれることがあるので,異常が認められた場合には必要に応じ投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

頻度不明
過敏症発疹,そう痒感
腎臓BUN上昇,血清クレアチニン上昇
血液赤血球減少,ヘモグロビン減少,ヘマトクリット低下,白血球減少,血小板減少
精神神経系めまい・ふらつき,頭痛・頭重感,眠気,感覚減退(四肢のしびれ感等),耳鳴,いらいら感
循環器低血圧,動悸,期外収縮,頻脈
消化器悪心,胃部不快感,便秘,食欲不振,腹痛,下痢
代謝総コレステロール上昇,トリグリセリド上昇,尿酸上昇,血清カリウム上昇,血清ナトリウム低下,低血糖
肝臓AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,Al‐P上昇,LDH上昇等
呼吸器咳嗽注),喉頭異和感,喀痰増加
その他ほてり,CK(CPK)上昇,倦怠感,胸痛・胸部不快感,四肢冷感,浮腫,口渇,味覚異常(苦味等),悪寒,熱感

注)晩発性の咳を含む。

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