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アスパラギン酸カリウム注10mEqキット「テルモ」

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 下記疾患又は状態におけるカリウム補給

    • ○降圧利尿剤、副腎皮質ホルモン、強心配糖体、インスリン、ある種の抗生物質などの連用時
    • ○低カリウム血症型周期性四肢麻痺
    • ○心疾患時の低カリウム状態
    • ○重症嘔吐、下痢、カリウム摂取不足及び手術後

用法・用量

  • L-アスパラギン酸カリウムとして、通常成人1回1.71~5.14g(カリウムとして10~30mEq)を日本薬局方注射用水、5%ブドウ糖注射液、生理食塩液または他の適当な希釈剤で希釈する。その液の濃度は0.68w/v%(カリウムとして40mEq/L)以下として、1分間8mLを超えない速度で点滴静脈内注射する。
    1日の投与量は17.1g(カリウムとして100mEq)を超えない量とする。なお、年齢、症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 重篤な腎機能障害(前日の尿量が500mL以下あるいは投与直前の排尿が1時間当たり20mL以下)のある患者[9.2.1参照]
  • 2.2 副腎機能障害(アジソン病)のある患者[アジソン病ではアルドステロン分泌低下により、カリウム排泄障害を来しているので、高カリウム血症を呈するおそれがある。]
  • 2.3 高カリウム血症の患者[高カリウム血症を増悪させるおそれがある。][9.1.2参照]
  • 2.4 高カリウム血性周期性四肢麻痺の患者[発作を誘発するおそれがある。]
  • 2.5 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.6 エプレレノン(高血圧症)、エサキセレノンを投与中の患者[10.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 急性脱水症、広範囲の組織損傷(熱傷、外傷等)のある患者
細胞外へカリウムが移行する状態であり、高カリウム血症を呈するおそれがある。
9.1.2 高カリウム血症があらわれやすい疾患(低レニン性低アルドステロン症等)を有する患者[2.3参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎機能障害(前日の尿量が500mL以下あるいは投与直前の排尿が1時間当たり20mL以下)のある患者
投与しないこと。カリウムの排泄低下により、高カリウム血症を呈するおそれがある。[2.1、9.2.2参照]
9.2.2 腎機能低下あるいは腎機能障害のある患者(重篤な腎機能障害のある患者を除く)
カリウムの排泄低下により、高カリウム血症を呈するおそれがある。[9.2.1参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
低出生体重児、新生児、乳児には投与しないことが望ましい。動物実験(3週齢以下の幼若マウス及びラット:アスパラギン酸として250mg/kg以上を投与)で、視床下部弓状核に病理組織学的変化を認めたという報告がある。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。カリウムは腎臓から排泄されるが、腎機能が低下していることが多く高い血中濃度が持続するおそれがある。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の投与に際しては、患者の血清電解質及び心電図の変化に注意すること。特に、長期投与する場合には、血中又は尿中のカリウム値、腎機能、心電図等を定期的に検査することが望ましい。また、高カリウム血症があらわれた場合には、投与を中止すること。

14.適用上の注意

14.1 全般的な注意
使用時には、以下の点に注意すること。
・感染に対する配慮をすること。
・シリンジ及び専用針が破損するおそれがあるので、強い衝撃を与えないこと。
・押子(プランジャー)が外れたり、ガスケットが変形し薬液が漏出したりするおそれがあるので押子のみを持たないこと。
・押子を引かないこと。
14.2 薬剤調製時の注意
14.2.1 使用に際しては、ブリスター包装を開封口からゆっくり開け、外筒(バレル)を持って取り出すこと。
14.2.2 必ず、専用針を用いて輸液剤に混ぜること。
14.2.3 着色剤として含有するリボフラビンリン酸エステルナトリウムは光に対して不安定で、分解すると退色あるいは沈殿を起こすので、外観に変化が見られた場合は使用しないこと。
14.2.4 リボフラビンリン酸エステルナトリウムの着色が均一になるように十分に混合して使用すること。
14.3 薬剤投与時の注意
14.3.1 シリンジポンプでは使用しないこと。
14.3.2 輸液セットの三方活栓や側管(ト字管等)から直接静注しないこと。
14.3.3 透析回路等の体外循環回路の高圧条件下で使用しないこと。高圧条件下では押子を斜めに押すおそれがある。押子を斜めに押すとガスケットが変形し薬液及び血液がガスケットの部分から漏出するおそれがある。
14.3.4 点滴静脈内注射にのみ使用すること。
14.3.5 大量投与時、又は総合アミノ酸製剤を併用する場合には電解質バランスに注意すること。
14.4 薬剤投与後の注意
開封後の使用は1回限りとし、使用後の残液はシリンジとともに速やかに廃棄すること。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 製剤換算
L-アスパラギン酸カリウムとして製剤としてカリウムとして
1回投与量1.71~5.14g1~3本10~30mEq
1日投与量(最大)17.1gまで10本まで100mEqまで
7.2 カリウム剤を急速静注すると、不整脈、場合によっては心停止を起こすので、点滴静脈内注射のみに使用すること。
7.3 低クロール血症性アルカローシスを伴う低カリウム血症の場合は、本剤とともにクロールを補給することが望ましい。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
エプレレノン(高血圧症)
セララ
エサキセレノン
ミネブロ
[2.6参照]
血清カリウム値が上昇するおそれがある。併用によりカリウム貯留作用が増強するおそれがある。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
エプレレノン(慢性心不全)
フィネレノン
血清カリウム値が上昇する可能性があるので、血清カリウム値を定期的に観察するなど十分に注意すること。カリウム貯留作用が増強するおそれがある。
カリウム保持性利尿剤
スピロノラクトン、トリアムテレン等
アンジオテンシン変換酵素阻害剤
イミダプリル塩酸塩、カプトプリル、エナラプリルマレイン酸塩等
アンジオテンシンII受容体拮抗剤
ロサルタンカリウム、カンデサルタンシレキセチル、バルサルタン等
非ステロイド性消炎鎮痛剤
インドメタシン等
β遮断剤
プロプラノロール、アテノロール、ピンドロール等
シクロスポリン
ヘパリン
ジゴキシン
トルバプタン
高カリウム血症があらわれることがある。
定期的に血清カリウム値を観察し、異常が認められた場合には、本剤を減量するなど適切な処置を行う。
カリウム保持性利尿剤はナトリウム、水の排泄を促進し、カリウムの排泄を抑制する。
アンジオテンシン変換酵素阻害剤、アンジオテンシンII受容体拮抗剤は、アルドステロンの分泌を低下させ、カリウムの排泄を減少させるため、併用により高カリウム血症があらわれやすくなると考えられる。
非ステロイド性消炎鎮痛剤、β遮断剤、シクロスポリン、ヘパリン、ジゴキシン、トルバプタンは、血中のカリウムを上昇させる可能性があり、併用により高カリウム血症があらわれやすくなると考えられる。
腎機能障害のある患者。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められる場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 心臓伝導障害(頻度不明)
一時に大量を投与すると心臓伝導障害があらわれることがある。高カリウム血症の治療にはカルシウム剤、重炭酸ナトリウム、高張食塩液、ブドウ糖・インスリン、陽イオン交換樹脂、透析が緊急度に応じて選択される。
注:再評価結果を含む

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められる場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満
投与部位血管痛
その他悪寒

注:再評価結果を含む

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