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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 磁気共鳴コンピューター断層撮影における下記造影。
    • 脳・脊髄造影
    • 躯幹部・四肢造影

用法・用量

  • 通常、成人には本剤0.2mL/kgを静脈内注射する。
  • 腎臓を対象とする場合は、本剤0.1mL/kgを静脈内注射する。

禁忌 

【警告】

  • 本剤を髄腔内に投与すると重篤な副作用を発現するおそれがあるので、髄腔内には投与しないこと。
  • 重篤な腎障害のある患者では、ガドリニウム造影剤による腎性全身性線維症の発現のリスクが上昇することが報告されているので、腎障害のある患者又は腎機能が低下しているおそれのある患者では、十分留意すること(「重要な基本的注意」の項参照)。
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分又はガドリニウム造影剤に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 重篤な腎障害のある患者[腎性全身性線維症を起こすことがある(「重要な基本的注意」及び「副作用」の項参照)。また、本剤の主たる排泄経路は腎臓であり、腎機能低下患者では、排泄遅延から急性腎障害等の症状が悪化するおそれがある。]
原則禁忌

次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること

  • 一般状態の極度に悪い患者
  • 気管支喘息のある患者[ショック、アナフィラキシーがあらわれることがある。また、喘息発作を誘発することがある。]
  • 重篤な肝障害のある患者[肝機能に影響を及ぼすおそれがある。]

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

アレルギー性鼻炎、発疹、蕁麻疹等を起こしやすいアレルギー体質を有する患者
両親、兄弟に気管支喘息、アレルギー性鼻炎、発疹、蕁麻疹等を起こしやすいアレルギー体質を有する患者
薬物過敏症の既往歴のある患者
既往歴を含めて、痙攣、てんかん及びその素質のある患者[海外で痙攣が報告されている。]
腎障害のある患者又は腎機能が低下しているおそれのある患者(「重要な基本的注意」の項参照)
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
幼児又は小児(「小児等への投与」の項参照)

重要な基本的注意

過敏反応に備え、使用に際しては十分な問診を行うこと。
ショック、アナフィラキシー等の重篤な副作用があらわれることがあるので、投与に際しては必ず救急処置の準備を行うこと。また、本剤投与開始より1時間~数日後にも遅発性副作用(発熱、発疹、悪心、血圧低下、呼吸困難等)があらわれることがあるので、投与後も患者の状態を十分に観察すること。患者に対して、上記の症状があらわれた場合には速やかに主治医等に連絡するよう指導するなど適切な対応をとること。
腎障害のある患者又は腎機能が低下しているおそれのある患者に本剤を投与する場合には、患者の腎機能を十分に評価した上で慎重に投与すること。
長期透析が行われている終末期腎障害、eGFR(estimated glomerular filtration rate:推算糸球体ろ過値)が30mL/min/1.73m2未満の慢性腎障害、急性腎障害の患者では、ガドリニウム造影剤による腎性全身性線維症の発現のリスクが上昇することが報告されているので、本剤の投与を避けること。

適用上の注意

投与経路
髄腔内投与は行わないこと。
投与時
静脈内投与により血管痛、血栓性静脈炎があらわれることがある。
通常、コントラストは本剤投与直後から約45分後まで持続する。追加投与によってコントラストの向上が得られるとは限らないので、コントラストが持続している場合は漫然と追加投与しないこと。
誤って血管外に造影剤を漏出させてしまった場合には、発赤、腫脹、水疱、血管痛等があらわれることがあるので、注入時に十分注意すること。
開封後
1回の検査にのみ使用し、余剰の溶液は廃棄すること。

用法用量に関連する使用上の注意

20mLを超えて投与しないこと。[承認前の調査で、20mLを超えて投与すると臨床検査値異常の発現の増加がみられている。]
投与量換算表
体重当たりの投与量は下表を参照すること。
体重(kg)投与量(mL)
0.2mL/kg0.1mL/kg(腎)
408.04.0
5010.05.0
6012.06.0
7014.07.0
8016.08.0
9018.09.0
≧10020.010.0

効能効果に関連する使用上の注意

ガドリニウム造影剤を複数回投与した患者において、非造影T1強調MR画像上、小脳歯状核、淡蒼球等に高信号が認められたとの報告や脳の剖検組織からガドリニウムが検出されたとの報告があるので、ガドリニウム造影剤を用いた検査の必要性を慎重に判断すること。
本剤を含む線状型ガドリニウム造影剤は、環状型ガドリニウム造影剤より脳にガドリニウムが多く残存するとの報告があるので、本剤は環状型ガドリニウム造影剤の使用が適切でない場合に投与すること。

高齢者への投与

本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがあるので、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。また、動物(ウサギ)における妊娠中期投与試験において、0.5mmol/kg/日の投与(妊娠6日から18日まで)で胎児に骨格異常が報告されている。]
投与後24時間は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット静脈内投与)で乳汁中に移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児又は乳児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
幼児又は小児に投与する場合は、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。

薬物動態

血中濃度
健康成人に本剤0.05、0.10mmol/kgを静脈内単回投与した時の血漿中濃度はほぼ2相性で推移し、投与後12~24時間には検出限界以下まで低下した。半減期(t1/2β)は約60~74分であり、投与量により変化しなかった。AUCは投与量に比例して増加し、明らかな用量相関性が認められた。
静脈内単回投与後の血漿中濃度
オムニスキャンの半減期
投与量0.05mmol/kg0.10mmol/kg
t1/2α(min)7.8±2.92.8±1.2
t1/2β(min)74.0±4.059.6±6.9
分布
参考(動物実験)
ラットに14C-ガドジアミド水和物注0.3mmol/kgを静脈内単回投与したところ、放射能は速やかに各組織に分布し、特に投与後初期に排泄臓器である腎臓及び膀胱に高濃度に認められた。組織からの放射能の減衰は腎臓を除き、血中濃度の推移と同様に速やかであり、腎臓を除き顕著な貯留を示す組織はなかった。
腎臓においては、投与後168時間での分布量は投与量の0.1%以下であった。
代謝
静脈内単回投与後の代謝についてHPLC法にて検討したところ、尿中及び血漿中とも未変化体のみが検出され、代謝物は存在しなかった。
排泄
健康成人に本剤0.05、0.10mmol/kgを静脈内単回投与した時の尿中排泄は速やかであり、いずれも6時間までに投与量の90%以上が、24時間までに98%以上が排泄された。
静脈内単回投与後の尿中排泄率
腎機能障害患者での体内動態
参考(海外データ)
腎機能障害(腎移植)患者(血清クレアチニン194~362μmol/L)に本剤0.10mmol/kgを静脈内投与したところ、血清中濃度の半減期(t1/2β)は350分で、健康成人と比べ約5倍長い値を示した。尿中排泄速度は健康成人と比して低下したが、投与後24時間までに約83%、120時間までに約92%が排泄された。

重大な副作用 

(頻度不明注)
ショック、アナフィラキシー
ショックを起こし、呼吸困難、意識消失、顔面蒼白等の症状があらわれることがある。また、呼吸困難、咽・喉頭浮腫、顔面浮腫等のアナフィラキシーがあらわれることがあるので、投与後も観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
痙攣発作
痙攣発作があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合はフェノバルビタール等バルビツール酸誘導体又はジアゼパム等を投与すること。
腎性全身性線維症(Nephrogenic Systemic Fibrosis,NSF)
重篤な腎障害のある患者において、腎性全身性線維症があらわれることがあるので、投与後も観察を十分に行い、皮膚のそう痒、腫脹、硬化、関節の硬直、筋力低下等の異常の発生には十分留意すること。
注)自発報告又は海外において認められている副作用のため頻度不明。

その他の副作用 

下記の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には必要に応じ適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満0.1%未満頻度不明注)
過敏症発赤、発疹、蕁麻疹、そう痒感、顔面潮紅等
循環器血圧低下、血圧上昇、動悸、頻脈
血液赤血球減少、白血球変動、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少、血小板減少
呼吸器咳嗽、くしゃみ、鼻閉喘息
精神神経系頭痛、めまい
消化器悪心下痢、嘔吐
肝臓肝機能障害[AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇等]総ビリルビン上昇
その他ALP上昇気分不快感、発汗、温熱感、発熱、悪寒、冷汗、冷感、結膜充血、LDH上昇、カリウム値変動、クロール値上昇、血清鉄変動、尿蛋白増加、尿沈渣増加

注)自発報告又は海外において認められている副作用のため頻度不明。

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