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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○麻酔後の腸管麻痺、消化管機能低下のみられる急性胃拡張
  • ○円形脱毛症
  • ○冠動脈造影検査時の冠攣縮薬物誘発試験における冠攣縮の誘発

用法・用量

  • <麻酔後の腸管麻痺、消化管機能低下のみられる急性胃拡張>

    • アセチルコリン塩化物として、通常成人1回0.1gを1~2mLの日本薬局方注射用水に使用のたびごとに溶解し、1日1~2回皮下又は筋肉内に注射する。
  • <円形脱毛症>

    • アセチルコリン塩化物として、通常成人1回0.1gを5mLの日本薬局方注射用水に使用のたびごとに溶解し、局所皮内の数カ所に毎週1回ずつ注射する。
  • <冠動脈造影検査時の冠攣縮薬物誘発試験における冠攣縮の誘発>

    • アセチルコリン塩化物を日本薬局方生理食塩液で溶解及び希釈し、1回5mLを冠動脈内に注入する。左冠動脈への注入から開始し、アセチルコリン塩化物として通常、20、50、100μgを冠攣縮が誘発されるまで5分間隔で段階的に各20秒間かけて注入する。また、右冠動脈には通常、20、50μgを冠攣縮が誘発されるまで5分間隔で段階的に各20秒間かけて注入する。

禁忌 

【警告】

  • <冠動脈造影検査時の冠攣縮薬物誘発試験における冠攣縮の誘発>

    • 1.1 本剤の冠動脈内への投与は、緊急時に十分措置できる医療施設において、冠攣縮性狭心症の診断及び治療に十分な知識と経験をもつ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例にのみ行うこと。
    • 1.2 冠攣縮の誘発により、血圧低下や心原性ショック、重症不整脈(心室頻拍、心室細動、心房細動、房室ブロック、徐脈等)、心筋梗塞、心停止等が生じる可能性があるため、蘇生処置ができる準備をしておくこと。冠攣縮薬物誘発試験中は血圧及び心電図等の継続した監視を行い、注意深く患者を観察すること。また、検査の継続が困難と判断した場合には検査を中断すること。[8.2、11.1.2参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • <効能共通>

    • 2.1 気管支喘息の患者[気管支痙攣を起こし、また気管支粘液分泌を亢進するので、症状が悪化するおそれがある。]
    • 2.2 甲状腺機能亢進症の患者[心血管系に作用して不整脈を起こすおそれがある。]
    • 2.3 消化性潰瘍のある患者[消化管運動の促進及び胃酸分泌作用により、症状が悪化するおそれがある。]
    • 2.4 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
    • 2.5 アジソン病の患者[副腎皮質機能低下による症状が悪化するおそれがある。]
    • 2.6 消化管又は膀胱頸部に閉塞のある患者[消化管又は排尿筋を収縮、緊張させ、閉塞状態が悪化するおそれがある。]
    • 2.7 てんかんの患者[痙攣を起こし、症状が悪化するおそれがある。]
    • 2.8 パーキンソニズムの患者[ドパミン作動性神経系とコリン作動性神経系に不均衡を生じ、症状が悪化するおそれがある。]
    • 2.9 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
  • <麻酔後の腸管麻痺、消化管機能低下のみられる急性胃拡張、円形脱毛症>

    • 2.10 重篤な心疾患のある患者[心拍数、心拍出量の減少により、症状が悪化するおそれがある。]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 高血圧の患者
高度の血圧下降があらわれるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。[2.9参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤の作用に対する感受性が高いことがある。

8.重要な基本的注意

<効能共通>
8.1 アセチルコリンに過敏な反応を予測するため十分な問診を行うこと。
<冠動脈造影検査時の冠攣縮薬物誘発試験における冠攣縮の誘発>
8.2 血圧低下や心原性ショック、重症不整脈(心室頻拍、心室細動、心房細動、房室ブロック、徐脈等)、心筋梗塞、心停止等が生じる可能性があるため、使用に際して次の点に留意すること。[1.2、11.1.2参照]
・冠攣縮薬物誘発試験中は、バックアップペーシングを行い、血圧、心拍数、心電図及び自他覚所見等の観察を注意深く行うこと。
・これらの事象が生じた際に、適切な処置(冠攣縮の寛解に対するニトログリセリン等の硝酸薬の投与、血圧低下に対するドパミン塩酸塩等の昇圧薬の投与、重症不整脈に対する電気的除細動等)を速やかに行うことができるよう十分な準備をすること。
・検査の継続が困難と判断した場合には検査を中断すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
<効能共通>
14.1.1 投与経路
静脈内には投与しないこと。
<麻酔後の腸管麻痺、消化管機能低下のみられる急性胃拡張>
14.1.2 皮下・筋肉内注射時
組織・神経等への影響を避けるため次の点に注意すること。
・注射部位については、神経走行部位を避けて慎重に投与すること。
・くりかえし注射する場合には、左右交互に注射するなど同一部位を避けること。なお、小児等には特に注意すること。
・注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。

7.用法及び用量に関連する注意

<冠動脈造影検査時の冠攣縮薬物誘発試験における冠攣縮の誘発>
本剤の希釈は次の表を参考にし、投与には投与液1から3を用いること。
希釈液操作アセチルコリン塩化物濃度
A本剤0.1g(1アンプル)に日局生理食塩液1mLを加え、溶解する。アンプル中の溶解液をとり、日局生理食塩液100mLに希釈する。1000μg/mL
B希釈液A 2mLをとり、日局生理食塩液100mLに希釈する。20μg/mL
投与液操作アセチルコリン塩化物濃度
1注射器で日局生理食塩液4mLをとり、希釈液B 1mLを加え、20μg投与用として用いる。20μg/5mL
2注射器で日局生理食塩液2.5mLをとり、希釈液B 2.5mLを加え、50μg投与用として用いる。50μg/5mL
3注射器で希釈液B 5mLをとり、100μg投与用として用いる。100μg/5mL

5.効能又は効果に関連する注意

<冠動脈造影検査時の冠攣縮薬物誘発試験における冠攣縮の誘発>
最新の関連するガイドラインを参考に投与の適否を検討すること。特に左冠動脈主幹部病変例、閉塞病変を含む多枝冠動脈病変例、高度心機能低下例及び未治療のうっ血性心不全例等では、誘発された冠攣縮により致死的となりうる重症の合併症の発現が強く予測されるため、本剤を用いた冠攣縮誘発試験の適応の可否の判断は慎重に行うこと。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
コリン作動薬
ベタネコール塩化物等
アセチルコリンの作用が増強されることがある。併用によりムスカリン様作用及びニコチン様作用が増強されると考えられている。
コリンエステラーゼ阻害薬
ネオスチグミンメチル硫酸塩等
アセチルコリンの作用が増強されることがある。アセチルコリンの分解を抑制し、シナプス間隙でのアセチルコリン濃度を間接的に高めると考えられている。
アドレナリン作動薬
アドレナリン、イソプレナリン塩酸塩等
アセチルコリンの作用が減弱されることがある。アドレナリン作動薬は、自律神経系の支配臓器においてアセチルコリンと拮抗的に作用すると考えられている。
抗コリン作動薬
アトロピン等
アセチルコリンの作用が減弱されることがある。ムスカリン受容体で競合的に拮抗すると考えられている。
亜硝酸・硝酸塩系の血管拡張薬
ニトログリセリン等
アセチルコリンの作用が減弱されることがある。平滑筋において拮抗的に作用すると考えられている。
プロカインアミド塩酸塩アセチルコリンの作用が減弱されることがある。Naチャンネルを抑制し、アセチルコリンの脱分極作用に拮抗すると考えられている。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
<効能共通>
11.1.1 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)
蕁麻疹、チアノーゼ、不快感、口内異常感、喘鳴、めまい、便意、耳鳴、発汗等の異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
<冠動脈造影検査時の冠攣縮薬物誘発試験における冠攣縮の誘発>
11.1.2 血圧低下(頻度不明)、心原性ショック(頻度不明)、重症不整脈(心室頻拍、心室細動、心房細動、房室ブロック、徐脈等)(頻度不明)、心筋梗塞(頻度不明)、心停止(頻度不明)[1.2、8.2参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

頻度不明
消化器悪心、嘔吐、唾液分泌過多、便失禁、腸痙攣
過敏症蕁麻疹
その他痙攣、流涙、尿失禁
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