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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○分化型甲状腺癌で甲状腺全摘又は準全摘術を施行された患者における、放射性ヨウ素シンチグラフィと血清サイログロブリン(Tg)試験の併用又はTg試験単独による診断の補助。
  • ○分化型甲状腺癌で甲状腺全摘又は準全摘術を施行された遠隔転移を認めない患者における残存甲状腺組織の放射性ヨウ素によるアブレーションの補助。

用法・用量

  • 本品1バイアルに日局注射用水1.2mLを加えて溶解し、その1mL(ヒトチロトロピン アルファ(遺伝子組換え)として0.9mg)を臀部筋肉内に24時間間隔で2回投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分又は甲状腺刺激ホルモン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 妊婦、妊娠している可能性のある女性及び授乳婦[9.5、9.6参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 転移癌のある甲状腺癌患者
腫瘍の増大による局所的な浮腫や出血の可能性がある。(局所的な腫瘍の拡大が患者の生死に関わる場合には、本剤の投与に先立ち、副腎皮質ステロイド剤を前もって投与することを推奨する。)
9.1.2 心疾患を有する又は既往歴のある患者、多量の残存甲状腺組織がある患者
血清中の甲状腺ホルモン濃度が上昇することがある。また、ごく稀に甲状腺機能亢進症や心房細動を発現するとの報告がある。
9.1.3 ウシ甲状腺刺激ホルモンの投与を受けたことのある患者
過敏症状発現の可能性を上昇させるおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
放射性ヨウ素の服用量は、核医学医師によって注意深く使用すること。透析を必要とする末期腎不全患者では、本剤の排泄が遅くなり、高い血中濃度の延長をもたらす。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 肝機能が低下している患者
投与経験が少なく安全性が確立していない。
9.5 妊婦
投与しないこと。動物での生殖試験は実施されていない。[2.2参照]
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。ヒトの母乳中へ移行するかは不明である。[2.2参照]
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤は、甲状腺癌患者の管理に精通した医師の監督下に使用すること。
8.2 本剤投与後のTg濃度は、一般に、甲状腺ホルモン投与中止後のTg濃度よりも低く、両処置間でのTg濃度は必ずしも相関しない。
8.3 本剤はたん白質製剤であるため、重篤な過敏症状が発現する可能性は否定できないので、観察を十分に行い、過敏症状等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8.4 本剤の投与後に、残存甲状腺組織又は転移癌の増大が起きることがあり、これにより、腫瘍部位によっては、急性症状を示すことがある。例えば、中枢神経系転移癌患者で、片麻痺、不全片麻痺又は視力喪失が生じた。本剤投与後に、転移部位での喉頭浮腫痛や気管切開を要する呼吸困難も認められている。局所的な腫瘍の拡大が患者の生死に関わる場合には、副腎皮質ステロイド剤を前もって投与することを推奨する。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 バイアルに日本薬局方注射用水1.2mLを加え溶解する。異物や変色の見られたバイアルは使用しないこと。
14.1.2 各バイアルは1回限りの使用とすること。
14.1.3 本剤は溶解後、速やかに使用すること。なお、やむを得ず溶解後に保存する場合は、2~8℃で保存し、24時間以内に使用すること。
14.2 薬剤投与時の注意
本剤は筋肉内注射にのみ使用すること。

7.用法及び用量に関連する注意

放射性ヨウ素の投与は、本剤最終投与24時間後とする。スキャニングは、放射性ヨウ素投与48時間~72時間後に行う。ただし術後アブレーションの際のスキャニングは、放射線量の減衰を考慮して適切な時期に行うこと。Tg試験を実施する時の血清検体の採取は、本剤最終投与72時間後とする。

5.効能又は効果に関連する注意

本剤は甲状腺全摘又は準全摘術を施行された患者以外の患者には有効性及び安全性は確立していないのでそれらの患者には投与しないこと。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
分化型甲状腺癌により甲状腺全摘術を施行された患者(日本人9例)及び全摘又は準全摘術を施行された患者(外国人3例)に本剤を24時間間隔で2回投与した国内及び海外臨床試験における血中濃度パラメータ(平均値±標準偏差)を表に、国内臨床試験における血清中TSH濃度の推移(平均値±標準偏差)を図に示した。
Tmax(時間)Cmax(μIU/mL)
日本人(9例)28.75±14.21240.8±65.9
外国人(3例)28.0(3例とも28.0)220.3±45.6
日本人における血清中TSH濃度の推移(n=9、平均値±標準偏差)

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

10%以上1~10%1%未満頻度不明
消化器悪心嘔吐食欲不振、消化不良、腹痛、下痢、口渇腹部不快感
精神神経系頭痛、浮動性めまい、異常感覚錯感覚、情動不安定
血液白血球減少
血管系血管拡張
循環器高血圧
筋・骨格系骨痛、頸痛
呼吸器呼吸困難発声障害
泌尿器頻尿
皮膚発疹注1)、蕁麻疹、脱毛症、発汗、紅斑性丘疹
眼球炎
その他無力症、疲労、悪寒インフルエンザ様症状注2)、味覚消失、疼痛、発熱、投与部位反応、味覚異常、浮腫、高コレステロール血症倦怠感、異常感、胸部不快感

注1)本剤投与時の過敏症については、臨床試験、市販後調査、進行性疾患の患者に対する一般臨床試験において、蕁麻疹、発疹、そう痒症、潮紅、呼吸器徴候及び症状が報告されている。
注2)本剤の投与は、発熱(38℃以上)、悪寒、戦慄、筋肉痛、関節痛、疲労、無力症、倦怠感、頭痛(限局性ではない)を伴う一過性(48時間以内)のインフルエンザ様症状(FLSとも呼ばれる)の原因となることがある。

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