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コランチル配合顆粒

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 下記疾患における自覚症状及び他覚所見の改善

    • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎

用法・用量

  • 通常、成人には1回1~2gを1日3~4回経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 閉塞隅角緑内障の患者[本剤中のジサイクロミン塩酸塩の抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
  • 2.2 前立腺肥大による排尿障害のある患者[本剤中のジサイクロミン塩酸塩の抗コリン作用により排尿障害を悪化させるおそれがある。]
  • 2.3 重篤な心疾患のある患者[本剤中のジサイクロミン塩酸塩の抗コリン作用により心悸亢進、頻脈等を起こし、症状を悪化させるおそれがある。]
  • 2.4 麻痺性イレウスの患者[本剤中のジサイクロミン塩酸塩の腸管運動抑制作用により腸閉塞状態が強められ、症状を悪化させるおそれがある。]
  • 2.5 透析療法を受けている患者[9.2.1、11.1.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 開放隅角緑内障の患者
本剤中のジサイクロミン塩酸塩の抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。
9.1.2 前立腺肥大のある患者
本剤中のジサイクロミン塩酸塩の抗コリン作用により排尿障害を起こすおそれがある。
9.1.3 甲状腺機能亢進症の患者
本剤中のジサイクロミン塩酸塩の抗コリン作用により甲状腺機能亢進症に伴う心悸亢進、頻脈等を悪化させるおそれがある。
9.1.4 潰瘍性大腸炎の患者
本剤中のジサイクロミン塩酸塩の腸管運動抑制作用により中毒性巨大結腸があらわれることがある。
9.1.5 心機能障害(うっ血性心不全、不整脈等)のある患者
本剤中のジサイクロミン塩酸塩は心悸亢進、頻脈等を、また、酸化マグネシウムは徐脈を起こし、症状を悪化させるおそれがある。
9.1.6 下痢のある患者
本剤中の酸化マグネシウムは下痢を助長するおそれがある。
9.1.7 高マグネシウム血症の患者
本剤中の酸化マグネシウムは高マグネシウム血症を悪化させるおそれがある。
9.1.8 リン酸塩の欠乏している患者
本剤中の乾燥水酸化アルミニウムゲルはリン酸塩の吸収を阻害するおそれがある。
9.1.9 高温環境にある患者
本剤中のジサイクロミン塩酸塩の抗コリン作用により発汗が抑制されるおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 透析を受けている患者
投与しないこと。長期投与によりアルミニウム脳症、アルミニウム骨症、貧血等があらわれることがある。[2.5、11.1.1参照]
9.2.2 腎障害のある患者
長期投与によりアルミニウム脳症、アルミニウム骨症、貧血等があらわれるおそれがあるので、定期的に血中アルミニウム、リン、カルシウム、アルカリフォスファターゼ等の測定を行うこと。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤中のジサイクロミン塩酸塩はヒト母乳中に移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
抗コリン作用による口渇、排尿障害、便秘、眼圧亢進等があらわれやすい。

8.重要な基本的注意

視調節障害、眠気を起こすことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に注意させること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
症状が起こりやすい時間に合わせて食後又は食間に(必要なら更に就寝前にも)経口投与する。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
健康成人男性にコランチル配合顆粒2gを空腹時単回経口投与したときのジサイクロミンの血漿中濃度及び薬物動態パラメータを図16-1・表16-1に示す。
図16-1 ジサイクロミンの血漿中濃度
表16-1 ジサイクロミンのパラメータ
nCmax(ng/mL)Tmax(hr)AUC0-9(ng・hr/mL)T1/2(hr)
1019.36±7.661.70±0.6888.16±29.483.12±0.89
(測定法:GC-MS)(mean±S.D.)
16.5 排泄
健康成人男性4例に14C-標識ジサイクロミン塩酸塩30mg/日を7日間連続経口投与したとき、ジサイクロミン塩酸塩及びその代謝物の主な排泄経路は腎で、1時間以内に尿中に認められ、7日間で尿中排泄率は79.5%、糞中排泄率は8.4%以下であった(外国人データ)。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
抗コリン作用を有する薬剤
三環系抗うつ剤
フェノチアジン系薬剤
MAO阻害剤等
臨床症状:抗コリン作用増強による散瞳、排尿障害、心悸亢進、頻脈、便秘、口内乾燥等を起こすことがある。本剤中のジサイクロミン塩酸塩の抗コリン作用が増強されることがある。
クエン酸製剤
クエン酸ナトリウム等
血中アルミニウム濃度が上昇することがある。機序:キレートを形成し、アルミニウムの吸収を促進させる。
危険因子:腎障害のある患者
テトラサイクリン系抗生物質
テトラサイクリン
ドキシサイクリン等
テトラサイクリン系抗生物質(TC)の効果が減弱されるおそれがあるので、本剤をTC投与後3~4時間後に投与すること。本剤中のAl3+、Mg2+と不溶性のキレートを形成してTC、キノロン系抗菌剤の吸収が阻害される。
キノロン系抗菌剤
レボフロキサシン
ロメフロキサシン等
キノロン系抗菌剤の効果が減弱されるおそれがあるので、本剤をキノロン投与後2時間後に投与すること。本剤中のAl3+、Mg2+と不溶性のキレートを形成してTC、キノロン系抗菌剤の吸収が阻害される。
甲状腺ホルモン剤
レボチロキシンナトリウム等
甲状腺ホルモン剤の効果を減弱させるおそれがある。本剤と吸着することにより、甲状腺ホルモン剤の吸収が阻害される。
ポリスチレンスルホン酸ナトリウムアルカローシスがあらわれることがあるので電解質の観察を十分に行うこと。本剤の金属カチオンとイオン交換樹脂が結合することにより、腸管内に分泌された重炭酸ナトリウムが再吸収される。
ペニシラミンペニシラミンの効果を減弱させるおそれがある。ペニシラミンの吸収率が低下するとの報告がある。
大量の牛乳
カルシウム製剤
臨床症状:ミルク・アルカリ症候群(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)があらわれることがある。
措置方法:症状があらわれた場合には投与を中止すること。
代謝性アルカローシスが持続することにより、尿細管でのカルシウム再吸収が増加する。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 アルミニウム脳症、アルミニウム骨症、貧血(いずれも頻度不明)
本剤中の乾燥水酸化アルミニウムゲルの長期投与によりアルミニウム脳症、アルミニウム骨症、貧血等があらわれるおそれがある。[2.5、9.2.1参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
過敏症発疹・そう痒感
視調節障害、眼圧亢進
精神神経系頭痛・頭重、眩暈、眠気
消化器口渇、便秘下痢・軟便、悪心・嘔吐、腹部膨満・不快感、鼓腸、食欲不振
循環器心悸亢進
泌尿器排尿障害
代謝異常高マグネシウム血症(配合成分酸化マグネシウムの長期大量投与時)
その他倦怠感、脱力感
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