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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○HBs抗原陽性血液の汚染事故後のB型肝炎発症予防
  • ○HBs抗原陽性のレシピエントにおける肝移植後のB型肝炎再発抑制
  • ○HBc抗体陽性ドナーからの肝移植後のレシピエントにおけるB型肝炎発症抑制

用法・用量

  • <効能共通>

    • 本剤は直接静注するか、又は日本薬局方生理食塩液など中性に近い補液に混じて点滴静注する。直接静注する場合は、きわめて徐々に行うこと。
  • <HBs抗原陽性血液の汚染事故後のB型肝炎発症予防>

    • 通常、成人に対して、1回1,000~2,000国際単位(5~10mL)を使用する。
      小児には1回32~48国際単位(0.16~0.24mL)/kg体重を使用する。
      投与の時期は事故発生後7日以内とする。なお、48時間以内が望ましい。
  • <HBs抗原陽性のレシピエントにおける肝移植後のB型肝炎再発抑制>

    • 通常、成人には、無肝期に5,000~10,000国際単位(25~50mL)、術後初期に1日当たり2,000~10,000国際単位(10~50mL)を投与する。小児には、無肝期に100~200国際単位(0.5~1mL)/kg体重、術後初期に1日当たり40~200国際単位(0.2~1mL)/kg体重を投与する。術後初期の投与は7日間以内とする。その後、患者の状態に応じ血中HBs抗体価200~1,000国際単位/L以上を維持するように投与する。
  • <HBc抗体陽性ドナーからの肝移植後のレシピエントにおけるB型肝炎発症抑制>

    • 通常、成人には、無肝期に10,000国際単位(50mL)、術後初期に1日当たり10,000国際単位(50mL)を投与する。小児には、無肝期に200国際単位(1mL)/kg体重、術後初期に1日当たり200国際単位(1mL)/kg体重を投与する。術後初期の投与は7日間以内とする。その後、患者の状態に応じ血中HBs抗体価200国際単位/L以上を維持するように投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者
  • 2.2 HBs抗原陽性者(肝移植施行患者を除く。)

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
9.1.2 IgA欠損症の患者
抗IgA抗体を保有する患者では過敏反応を起こすおそれがある。
9.1.3 溶血性・失血性貧血の患者
ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある。[8.2.1参照]
9.1.4 免疫不全患者・免疫抑制状態の患者
ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、持続性の貧血を起こすことがある。[8.2.1参照]
9.1.5 遺伝性果糖不耐症の患者
本剤の添加剤D-ソルビトールが体内で代謝されて生成した果糖が正常に代謝されず、低血糖、肝不全、腎不全等が誘発されるおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
腎機能を悪化させるおそれがある。[11.1.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤の投与によりヒトパルボウイルスB19の感染の可能性を否定できない。感染した場合には胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性がある。[8.2.1参照]
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の使用にあたっては、疾病の治療における本剤の必要性とともに、本剤の製造に際し感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているが、血液を原料としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないことを、患者に対して説明し、理解を得るよう努めること。
8.2 本剤の原材料となる血液については、HBs抗原、抗HCV抗体、抗HIV-1抗体、抗HIV-2抗体陰性であることを確認している。更に、プールした試験血漿については、HIV-1、HBV及びHCVについて核酸増幅検査(NAT)を実施し、適合した血漿を本剤の製造に使用しているが、当該NATの検出限界以下のウイルスが混入している可能性が常に存在する。本剤は、以上の検査に適合した高力価の抗HBs抗体を含有する血漿を原料として、Cohnの低温エタノール分画で得た画分からポリエチレングリコール4000処理、DEAEセファデックス処理等により抗HBs人免疫グロブリンを濃縮・精製した製剤であり、ウイルス不活化・除去を目的として、製造工程において60℃、10時間の液状加熱処理及びウイルス除去膜によるろ過処理を施しているが、投与に際しては、次の点に十分注意すること。
8.2.1 血漿分画製剤の現在の製造工程では、ヒトパルボウイルスB19等のウイルスを完全に不活化・除去することが困難であるため、本剤の投与によりその感染の可能性を否定できないので、投与後の経過を十分に観察すること。[9.1.3、9.1.4、9.5参照]
8.2.2 現在までに本剤の投与により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等が伝播したとの報告はない。しかしながら、製造工程において異常プリオンを低減し得るとの報告があるものの、理論的なvCJD等の伝播のリスクを完全には排除できないので、投与の際には患者への説明を十分行い、治療上の必要性を十分検討の上投与すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 生理食塩液、ソルビトール加電解質液等の中性に近い輸液・補液剤以外の他剤との混合注射を避けること。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 不溶物の認められるもの又は混濁しているものは使用してはならない。
14.2.2 使用後の残液は細菌汚染のおそれがあるので使用しないこと。本剤は細菌の増殖に好適なたん白であり、しかも保存剤が含有されていない。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 点滴静注により投与することが望ましい。直接静注する場合はきわめて徐々に行うこと。特に低並びに無ガンマグロブリン血症の患者には注意すること。
7.2 肝移植患者に対して本剤を大量投与する場合、必要投与量を直接又は生理食塩液等中性に近い補液に混じ、30分~60分以上かけてシリンジポンプ等を用いて静注するか又は点滴静注し、経過を十分に観察すること。
7.3 肝移植患者に使用する場合、血中HBs抗体価の低下によるB型肝炎再発又は発症を防ぐため患者の状態に応じて適宜血中HBs抗体価を測定し、本剤の投与量及び血中HBs抗体価の測定間隔を調節すること。特に、血中HBs抗体価に影響を与える因子(術前のHBV-DNA量、術中の出血量、術後の腹水貯留・ドレナージ等)が患者毎に異なっている術後早期並びに患者の肝機能に変化が生じた際には頻回に血中HBs抗体価を測定することが望ましい。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
半減期22.3±3.2日(健康成人男性、n=9)

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
非経口用生ワクチン
麻疹ワクチン
おたふくかぜワクチン
風疹ワクチン
これら混合ワクチン
水痘ワクチン等
本剤の投与を受けた者は、生ワクチンの効果が得られないおそれがあるので、生ワクチンの接種は本剤投与後3カ月以上延期すること。また、生ワクチン接種後14日以内に本剤を投与した場合は、投与後3カ月以上経過した後に生ワクチンを再接種することが望ましい。本剤の主成分は免疫抗体であるため、中和反応により生ワクチンの効果が減弱されるおそれがある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(頻度不明)
呼吸困難、喘鳴、胸内苦悶、血圧低下、脈拍微弱、チアノーゼ等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2 急性腎障害(頻度不明)
尿量減少、クレアチニンの上昇、BUNの上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[9.2参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

頻度不明
過敏症発疹、そう痒感、顔面潮紅、局所性浮腫等
循環器血圧降下
肝臓AST、ALT等の上昇
消化器悪心、嘔吐、下痢
血液好中球減少
その他倦怠感、発熱、頭痛
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