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オーグメンチン配合錠125SS、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • <適応菌種>

    • 本剤に感性のブドウ球菌属、淋菌、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス属、インフルエンザ菌、バクテロイデス属、プレボテラ属(プレボテラ・ビビアを除く)
  • <適応症>

    • 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、淋菌感染症、子宮内感染、子宮付属器炎、中耳炎

用法・用量

  • <オーグメンチン配合錠125SS>

    • 通常成人は、1回2錠、1日3~4回を6~8時間毎に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
  • <オーグメンチン配合錠250RS>

    • 通常成人は、1回1錠、1日3~4回を6~8時間毎に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者[8.2、9.1.1、11.1.1-11.1.3参照]
  • 2.2 伝染性単核症のある患者[発疹の発現頻度を高めるおそれがある。]
  • 2.3 本剤の成分による黄疸又は肝機能障害の既往歴のある患者[再発するおそれがある。]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 ペニシリン系又はセフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者(ただし、本剤に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)[2.1、8.2、11.1.1-11.1.3参照]
9.1.2 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー反応を起こしやすい体質を有する患者
9.1.3 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者
観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。[9.8.2参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 高度の腎障害のある患者
投与間隔をあけて使用すること。血中濃度が持続する。[8.4、11.1.6参照]
9.3 肝機能障害患者
肝機能障害が悪化するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[15.1参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。
9.8.1 生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。
9.8.2 ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。[9.1.3参照]

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、β-ラクタマーゼ産生菌、かつアモキシシリン耐性菌を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
8.2 ショック、アナフィラキシー、アレルギー反応に伴う急性冠症候群、薬剤により誘発される胃腸炎症候群の発生を確実に予知できる方法はないが、事前に当該事象の既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質によるアレルギー歴は必ず確認すること。[2.1、9.1.1、11.1.1-11.1.3参照]
8.3 無顆粒球症、顆粒球減少、血小板減少があらわれることがあるので、血液検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.5参照]
8.4 急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[9.2.1、11.1.6参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

5.効能又は効果に関連する注意

<咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、中耳炎>
「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人にオーグメンチン配合錠250RS 1錠(クラブラン酸カリウム・アモキシシリン水和物125・250mg)を空腹時に単回経口投与すると、図1のように、アモキシシリン(AMPC)、クラブラン酸(CVA)の平均血中濃度は、ピーク時(投与後約1.5時間)、AMPC 4.88μg/mL、CVA 2.86μg/mLに達し推移した。オーグメンチン配合錠125SS 2錠投与の場合は、オーグメンチン配合錠250RS 1錠投与時とほぼ同等の血中濃度が得られた。AMPC、CVAとも、薬物動態学的パラメータがほぼ一致しており、血中濃度半減期は約1時間であった。
図1 健康成人にオーグメンチン配合錠125SS又は250RSを空腹時に単回経口投与した時のAMPC及びCVAの平均血中濃度(10例)
16.1.2 反復投与
健康成人に、オーグメンチン配合錠250RS 1錠を1日3回、7日間反復投与した場合、第1回投与時と最終回投与時の血中濃度のパターンに顕著な相違はみられず、蓄積傾向もみられなかった。
16.3 分布
16.3.1 血漿蛋白結合率
In vitroでの血漿蛋白結合率は、AMPCが10.6~30.0%、CVAが13.0%であった。
16.3.2 体液・組織内移行
ヒト体液・組織内移行は良好で、喀痰、口蓋扁桃組織、女性性器(子宮動静脈血、子宮各部、卵管、卵巣)、胆汁、歯肉・上顎洞粘膜等へ移行した。
16.5 排泄
16.5.1 単回投与
健康成人にオーグメンチン配合錠250RS 1錠(クラブラン酸カリウム・アモキシシリン水和物125mg・250mg)を空腹時に単回経口投与すると、AMPC、CVAの平均尿中排泄の推移は図2のとおりであった。尿中排泄では、投与後8時間迄にAMPC約67%、CVA約35%が排泄された。オーグメンチン配合錠125SS 2錠投与の場合も、投与後8時間迄にほぼ同等の尿中排泄率が得られた。
図2 健康成人にオーグメンチン配合錠125SS又は250RSを空腹時に単回経口投与した時のAMPC及びCVAの平均尿中排泄の推移(10例)
16.5.2 反復投与
健康成人に、オーグメンチン配合錠250RS 1錠を1日3回、7日間反復投与した場合、第1回投与時と最終回投与時の尿中排泄のパターンに顕著な相違はみられず、蓄積傾向もみられなかった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
腎機能障害を有する患者(9例)にオーグメンチン配合錠250RSを単回経口投与した時、腎機能が正常に近い場合に比べ、AMPCは腎障害の程度に応じて、血中濃度が持続し、半減期も延長するが、CVAへの影響はわずかであった。なお、血液浄化中の血中濃度低下は両剤とも促進された。また、腎機能障害患者にオーグメンチン配合錠250RSを投与した時、AMPCは腎障害の程度に応じて、尿中排泄が持続するが、CVAへの影響はわずかであった。ヒト尿中にはAMPC、CVA以外の抗菌活性代謝物は認められなかった。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
プロベネシドアモキシシリンの血中濃度は維持できるが、クラブラン酸の血中濃度は維持できない。プロベネシドは、尿細管でのアモキシシリンの分泌を減少させる。
ワルファリンカリウムプロトロンビン時間延長(INR上昇)が報告されている。ワルファリン投与中に本剤を投与開始又は投与中止する場合には、血液凝固能検査値等に注意し、ワルファリンの投与量を調節するなど適切な処置を行うこと。本剤は腸内細菌によるビタミンKの産生を抑制し、ワルファリンの作用が増強される可能性があると考えられているが、機序は不明である。
経口避妊薬経口避妊薬の効果が減弱するおそれがある。腸内細菌叢を変化させ、経口避妊薬の腸肝循環による再吸収を抑制すると考えられている。
ミコフェノール酸モフェチルミコフェノール酸モフェチルの効果が減弱するおそれがある。併用により、ミコフェノール酸モフェチルの活性代謝物であるミコフェノール酸のトラフ値が約50%低下したとの報告がある。本剤は、ミコフェノール酸の腸肝循環による再吸収を抑制する可能性があると考えられる。
メトトレキサートメトトレキサートのクリアランスが減少するおそれがある。メトトレキサートの尿細管分泌が阻害され、体内からの消失が遅延し、メトトレキサートの毒性が増強する可能性がある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(各0.1%未満)
不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗、顔面浮腫、眼瞼浮腫等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[2.1、8.2、9.1.1参照]
11.1.2 アレルギー反応に伴う急性冠症候群(頻度不明)[2.1、8.2、9.1.1参照]
11.1.3 薬剤により誘発される胃腸炎症候群(頻度不明)
投与から数時間以内の反復性嘔吐を主症状とし、下痢、嗜眠、顔面蒼白、低血圧、腹痛、好中球増加等を伴う、食物蛋白誘発性胃腸炎に類似したアレルギー性の胃腸炎(Drug-induced enterocolitis syndrome)があらわれることがある。主に小児で報告されている。[2.1、8.2、9.1.1参照]
11.1.4 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、急性汎発性発疹性膿疱症(各0.1%未満)、多形紅斑、紅皮症(剥脱性皮膚炎)(いずれも頻度不明)
発熱、頭痛、関節痛、皮膚や粘膜の紅斑・水疱、膿疱、皮膚の緊張感・灼熱感・疼痛等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.5 無顆粒球症、顆粒球減少(いずれも頻度不明)、血小板減少(0.1%未満)[8.3参照]
11.1.6 急性腎障害(0.1%未満)[8.4、9.2.1参照]
11.1.7 偽膜性大腸炎、出血性大腸炎(各0.1%未満)
偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.8 肝障害
肝炎、黄疸(各0.1%未満)、また、AST、ALT、Al-Pの上昇(各0.1~5%未満)等の肝障害があらわれることがある。肝障害は、主に男性と高齢患者で報告されており、また、長期投与と関連する可能性もある。兆候や症状は、通常、本剤投与中又は投与直後に発現するが、投与終了後、数週間発現しない可能性もある。これらの症状は通常可逆的であるが、重篤になる可能性もあり、極めてまれな状況では死亡例が報告されている。
11.1.9 間質性肺炎、好酸球性肺炎(いずれも頻度不明)
咳嗽、呼吸困難、発熱等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺炎、好酸球性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.10 無菌性髄膜炎(頻度不明)
項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐あるいは意識混濁等を伴う無菌性髄膜炎があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
過敏症発疹発熱、蕁麻疹、そう痒、血管神経性浮腫、血清病様症候群注1)、過敏性血管炎
血液好酸球増多貧血、白血球減少、好中球減少、溶血性貧血
消化器悪心、嘔吐、下痢、食欲不振歯牙変色注2)、黒毛舌、変色便
菌交代症口内炎、カンジダ症
ビタミン欠乏症ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)
中枢神経頭痛、痙攣注3)
腎臓結晶尿
皮膚線状IgA水疱症

注1)発熱、発疹(蕁麻疹・麻疹様皮疹)、関節痛、浮腫、リンパ節症を特徴とする。
注2)通常これは歯磨き又は歯科医による処置によって除去することができる。
注3)腎障害患者において、又は高投与量時に発現することがある。

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