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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○血液凝固第VIII因子欠乏患者に対し、血漿中の血液凝固第VIII因子を補い、その出血傾向を抑制する。
  • ○von Willebrand病患者に対し、血漿中のvon Willebrand因子を補い、その出血傾向を抑制する。

用法・用量

  • <効能共通>

    • 本剤250国際単位あたり添付の溶剤(日局注射用水)10mLで溶解し、緩徐に静脈内に注射又は点滴注入する。
      なお、1分間に5mLをこえる注射速度は避けること。
  • <血友病A>

    • 通常1回に血液凝固第VIII因子活性(FVIII:C)で250~2,000国際単位を投与するが、年齢、症状に応じて適宜増減する。
  • <von Willebrand病>

    • 通常1回にリストセチンコファクター活性(RCof)で750~6,000国際単位を投与するが、年齢、症状に応じて適宜増減する。

禁忌 

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 IgA欠損症の患者
抗IgA抗体を保有する患者では過敏反応を起こすおそれがある。
9.1.2 溶血性・失血性貧血の患者
ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある。[8.2.1参照]
9.1.3 免疫不全患者・免疫抑制状態の患者
ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、持続性の貧血を起こすことがある。[8.2.1参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤の投与によりヒトパルボウイルスB19の感染の可能性を否定できない。感染した場合には胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性がある。[8.2.1参照]
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の使用にあたっては、疾病の治療における本剤の必要性とともに、本剤の製造に際しては感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているものの、ヒトの血液を原材料としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないことを患者又はその家族等に対して説明し、その理解を得るよう努めること。
8.2 本剤の原材料となる献血者の血液については、HBs抗原、抗HCV抗体、抗HIV-1抗体、抗HIV-2抗体及び抗HTLV-1抗体陰性で、かつALT値でスクリーニングを実施している。さらに、HBV、HCV及びHIVについては個別の試験血漿で、HAV及びヒトパルボウイルスB19についてはプールした試験血漿で核酸増幅検査(NAT)を実施し、適合した血漿を本剤の製造に使用しているが、当該NATの検出限界以下のウイルスが混入している可能性が常に存在する。その後の製造工程であるウイルス除去膜処理により原材料由来のウイルスを除去し、さらに65℃96時間の乾燥加熱処理を施した製剤であるが、投与に際しては、次の点に十分注意すること。
8.2.1 血漿分画製剤の現在の製造工程では、ヒトパルボウイルスB19等のウイルスを完全に不活化・除去することが困難であるため、本剤の投与によりその感染の可能性を否定できないので、投与後の経過を十分に観察すること。[9.1.2、9.1.3、9.5参照]
8.2.2 肝炎ウイルス等のウイルス感染の危険性を完全には否定できないので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
8.2.3 現在までに本剤の投与により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等が伝播したとの報告はない。しかしながら、製造工程において異常プリオンを低減し得るとの報告があるものの、理論的なvCJD等の伝播のリスクを完全には排除できないので、投与の際には患者への説明を十分行い、治療上の必要性を十分検討の上投与すること。
8.3 大量投与により血管内に凝固による栓塞を起こすおそれがあるので、慎重に投与すること。
8.4 患者の血中に血液凝固第VIII因子に対するインヒビターが発生するおそれがある。特に、血液凝固第VIII因子製剤による補充療法開始後、投与回数が少ない時期(補充療法開始後の比較的早期)や短期間に集中して補充療法を受けた時期にインヒビターが発生しやすいことが知られている。本剤を投与しても予想した止血効果が得られない場合には、インヒビターの発生を疑い、回収率やインヒビターの検査を行うなど注意深く対応し、適切な処置を行うこと。
8.5 本剤は、抗A抗B血液型抗体を有する。したがって血液型がO型でない患者に大量投与したとき、まれに溶血性貧血を起こすことがある。
8.6 本剤にはフィブリノゲンが含まれているので、投与により血中のフィブリノゲン濃度が過度に上昇するおそれがある。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 【溶解方法】に従い、溶解すること。
14.1.2 製剤を溶解する際は、振り子を振るように左右にゆっくりと振とうし、できるだけ泡立てないように注意すること。
14.1.3 他の製剤と混注しないこと。
14.1.4 溶解時に浮遊物が認められることがあるので、溶解した液を注射器に移す場合、フィルターの付いたセットを用いること。
14.1.5 一度溶解したものは1時間以内に使用すること。
14.1.6 使用後の残液は再使用しないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 ろ過後に沈殿、浮遊物の認められるものは使用しないこと。
14.2.2 点滴注入する場合は、フィルターの付いた輸液セットを用いること。
14.2.3 輸注速度が速すぎるとチアノーゼ、動悸を起こすことがあるので、1分間に5mLをこえない速度でゆっくり注入すること。
14.3 薬剤交付時の注意
14.3.1 子供の手の届かない所へ保管すること。
14.3.2 使用済の医療用具等の処理については、主治医の指示に従うこと。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
血友病A患者36症例及びvon Willebrand病患者16症例を対象とした単回静注投与の臨床試験において、本剤の生体内回収率、血中半減期は次のとおりであった。
病型症例数パラメーター生体内回収率(%)血中半減期(時間)
血友病A36F VIII:C77.411.6
von Willebrand病16RCof121.317.0
I型2114.525.6
IIA型9132.116.1
IIB型2101.516.4
III型3106.614.8

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(頻度不明)

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

頻度不明
過敏症発熱、蕁麻疹、顔面潮紅等
消化器悪心、嘔吐、腹痛等
精神神経系倦怠感、違和感、頭痛等
注射部位血管痛
その他溶血性貧血、血圧上昇、悪寒、腰痛、結膜の充血
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