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タンドスピロンクエン酸塩錠5mg「日医工」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 神経症における抑うつ,恐怖
  • 心身症(自律神経失調症,本態性高血圧症,消化性潰瘍)における身体症候ならびに抑うつ,不安,焦躁,睡眠障害

用法・用量

  • 通常,成人にはタンドスピロンクエン酸塩として1日30mgを3回に分け経口投与する。
    なお,年齢・症状により適宜増減するが,1日60mgまでとする。

禁忌 

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

脳に器質的障害のある患者[本剤の作用が強くあらわれるおそれがある。]
中等度又は重篤な呼吸不全のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
心障害のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
肝障害,腎障害のある患者[高い血中濃度が持続するおそれがある。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者[悪性症候群が起こりやすい。]

重要な基本的注意

神経症においては,罹病期間が長い(3年以上)例や重症例あるいは他剤(ベンゾジアゼピン系誘導体)での治療効果が不十分な例等の治療抵抗性の患者に対しては効果があらわれにくい。1日60mgを投与しても効果が認められないときは,漫然と投与することなく,中止すること
本剤の使用に当たっては,高度の不安症状を伴う患者の場合効果があらわれにくいので,慎重に症状を観察する等注意すること。
眠気・めまい等が起こることがあるので,本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
ベンゾジアゼピン系誘導体とは交差依存性がないため,ベンゾジアゼピン系誘導体から直ちに本剤に切り替えると,ベンゾジアゼピン系誘導体の退薬症候が引き起こされ,症状が悪化することがあるので,前薬を中止する場合は徐々に減量する等注意すること。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

高齢者への投与

外国における高用量(90mg/日)を用いた体内薬物動態試験で高齢者では若年者に比べ高い血中濃度を示したので,高齢者では低用量(例えば1日15mg)から投与を開始するなど注意すること。

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験(ラット)において,母獣に死亡が認められる投与量(200mg/kg)で胎児に波状肋骨の増加が報告されている。]
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが,やむを得ず投与する場合は,授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)において,乳汁中へ移行することが認められている。]

小児等への投与

低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験が少ない。)

薬物動態

生物学的同等性試験
タンドスピロンクエン酸塩錠10mg「日医工」及び標準製剤を,クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(タンドスピロンクエン酸塩として10mg)をタンドスピロンクエン酸塩安定同位体10mgと共に健康成人男子に絶食単回経口投与し,血漿中未変化体(12C-タンドスピロン)濃度及び血漿中安定同位体未変化体(13C-タンドスピロン)濃度を測定し,これらの値より得られた薬物動態パラメータ(r-AUC,r-Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果,log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり,両剤の生物学的同等性が確認された。
また,タンドスピロンクエン酸塩錠5mg「日医工」及びタンドスピロンクエン酸塩錠20mg「日医工」は,「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日 医食審査発第1124004号)」に基づき,タンドスピロンクエン酸塩錠10mg「日医工」を標準製剤としたとき,溶出挙動が等しく,生物学的に同等とみなされた。
判定パラメータ
r-AUC0→12※1)r-Cmax※2)
タンドスピロンクエン酸塩錠10mg「日医工」0.6721±0.19350.6346±0.2367
標準製剤
(錠剤,10mg)
0.6260±0.17800.6329±0.2247
(1錠+10mg投与,Mean±S.D.,n=15)※1:r-AUC0→12
12C-タンドスピロンのAUC0→1213C-タンドスピロンのAUC0→12※2:r-Cmax
12C-タンドスピロンのCmax/13C-タンドスピロンのCmax
<未変化体(12C-タンドスピロン)血中薬物濃度推移>
<安定同位体未変化体(13C-タンドスピロン)血中薬物濃度推移>
血漿中濃度並びにr-AUC,r-Cmax等のパラメータは,被験者の選択,体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
溶出挙動
タンドスピロンクエン酸塩錠5mg「日医工」及びタンドスピロンクエン酸塩錠10mg「日医工」は,日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたタンドスピロンクエン酸塩錠の溶出規格に適合することが確認されている。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ブチロフェノン系薬剤
ハロペリドール,
ブロムペリドール,
スピペロン等
錐体外路症状を増強することがある。本剤の弱い抗ドパミン作用が,ブチロフェノン系薬剤の作用を増強する。
カルシウム拮抗剤
ニカルジピン,
アムロジピン,
ニフェジピン等
降圧作用を増強することがある。本剤のセロトニン受容体を介した中枢性の血圧降下作用が降圧作用を増強する。
セロトニン再取り込み阻害作用を有する薬剤
フルボキサミン,
パロキセチン,
ミルナシプラン,
トラゾドン等
セロトニン症候群があらわれることがある。(「重大な副作用」の項参照)併用により,セロトニン作用が増強するおそれがある。

重大な副作用 

(頻度不明)
肝機能障害,黄疸
AST(GOT),ALT(GPT),Al-P,γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど,適切な処置を行うこと。
セロトニン症候群
興奮,ミオクロヌス,発汗,振戦,発熱等を主症状とするセロトニン症候群があらわれることがあるので,これらの症状が出現した場合には,投与を中止し,水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。
悪性症候群
抗精神病薬,抗うつ薬等との併用,あるいは本剤の急激な減量・中止により,悪性症候群があらわれることがある。発熱,意識障害,強度の筋強剛,不随意運動,発汗,頻脈等があらわれた場合には,体冷却,水分補給等の適切な処置を行うこと。本症発症時には,白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く,また,ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。

その他の副作用 

次のような副作用が認められた場合には,必要に応じ,減量,投与中止等の適切な処置を行うこと。

頻度不明
精神神経系眠気,めまい,ふらつき,頭痛,頭重,不眠,振戦,パーキンソン様症状,悪夢
肝臓AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTP,Al-Pの上昇
循環器系動悸,頻脈,胸内苦悶
消化器系悪心,食欲不振,口渇,腹部不快感,便秘,嘔吐,胃痛,胃のもたれ,腹部膨満感,下痢
過敏症注)発疹,蕁麻疹,そう痒感
その他倦怠感,脱力感,気分不快,四肢のしびれ,目のかすみ,悪寒,ほてり(顔面紅潮,灼熱感等),多汗(発汗,寝汗等),BUNの上昇,尿中NAGの上昇,好酸球増加,CK(CPK)の上昇,浮腫

注:このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

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