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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ヒトパピローマウイルス(HPV)16型及び18型感染に起因する子宮頸癌(扁平上皮癌、腺癌)及びその前駆病変(子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)2及び3)の予防

用法・用量

  • 10歳以上の女性に、通常、1回0.5mLを0、1、6ヵ月後に3回、上腕の三角筋部に筋肉内接種する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 明らかな発熱を呈している者
  • 2.2 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
  • 2.3 本剤の成分に対して過敏症を呈したことがある者
  • 2.4 上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 接種要注意者
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
9.1.1 血小板減少症や凝固障害を有する者
本剤接種後に出血があらわれるおそれがある。
9.1.2 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者[9.2、9.3参照]
9.1.3 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者
9.1.4 過去に痙攣の既往のある者
9.1.5 過去に免疫不全の診断がされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者[10.2参照]
9.1.6 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
9.2 腎機能障害を有する者
接種要注意者である。[9.1.2参照]
9.3 肝機能障害を有する者
接種要注意者である。[9.1.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、妊娠終了まで接種を延期することが望ましい。[9.1.6参照]
9.6 授乳婦
予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト乳汁への移行性については不明であるが、ラットにおいて、抗HPV-16抗体あるいは抗HPV-18抗体が乳汁中に移行することが報告されている。
9.7 小児等
10歳未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
接種に当たっては、予診等を十分に行い、被接種者の健康状態を観察すること。一般に、生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤は、「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用すること。
8.2 被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察(視診、聴診等)によって健康状態を調べること。
8.3 被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応や体調の変化、さらに高熱、痙攣等の異常な症状を呈した場合には、速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。
8.4 ワクチン接種直後又は接種後に注射による心因性反応を含む血管迷走神経反射として失神があらわれることがある。失神による転倒を避けるため、接種後30分程度は座らせるなどした上で被接種者の状態を観察することが望ましい。
8.5 発生機序は不明であるが、ワクチン接種後に、注射部位に限局しない激しい疼痛(筋肉痛、関節痛、皮膚の痛み等)、しびれ、脱力等があらわれ、長期間症状が持続する例が報告されているため、異常が認められた場合には、神経学的・免疫学的な鑑別診断を含めた適切な診療が可能な医療機関を受診させるなどの対応を行うこと。
8.6 本剤と他のHPVワクチンの互換性に関する安全性、免疫原性、有効性のデータはない。

14.適用上の注意

14.1 薬剤接種時の注意
14.1.1 接種時
(1)室温に戻してから注射針を取り付けること。
(2)注射針を装着する際には、ルアーロックアダプター部を持たずに適度な力で装着すること。
(3)使用前によく振り混ぜること。振り混ぜの前後で異物の混入、その他異常を認めたものは使用せず、廃棄すること。
(4)本剤を他のワクチンと混合して接種しないこと。[7.2参照]
(5)接種後、残液がある場合でも残液はすみやかに処分すること。
14.1.2 接種部位
(1)本剤は筋肉内注射のみに使用し、皮下注射又は静脈内注射はしないこと。
(2)接種部位は、通常、上腕三角筋とし、アルコールで消毒すること。同一接種部位に反復して接種することは避けること。
(3)筋肉内注射に当たっては、組織・神経等への影響を避けるため下記の点に注意すること。
・神経走行部位を避けること。
・注射針を刺入したとき、激痛の訴えや血液の逆流がみられた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 接種間隔
本剤の接種上、やむを得ず接種間隔の変更が必要な場合は、2回目の接種は1回目の接種から1~2.5ヵ月の間で、3回目の接種は1回目の接種から5~12ヵ月の間で調整すること。
7.2 同時接種
医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる。[14.1.1参照]

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 HPV-16型及び18型以外の癌原性HPV感染に起因する子宮頸癌及びその前駆病変の予防効果は確認されていない。
5.2 接種時に感染が成立しているHPVの排除及び既に生じているHPV関連の病変の進行予防効果は期待できない。
5.3 本剤の接種は定期的な子宮頸癌検診の代わりとなるものではない。本剤接種に加え、子宮頸癌検診の受診やHPVへの曝露、性感染症に対し注意することが重要である。
5.4 本剤の予防効果の持続期間は確立していない。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
免疫抑制剤
[9.1.5参照]
本剤を接種しても十分な抗体産生が得られない可能性がある。免疫抑制剤の投与を受けている者は免疫機能が低下しているため、本剤の効果が十分得られないおそれがある。

重大な副作用 

次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
アレルギー反応、血管性浮腫等があらわれることがある。
11.1.2 急性散在性脳脊髄炎(ADEM)(頻度不明)
接種後数日から2週間程度で発熱、頭痛、痙攣、運動障害、意識障害等があらわれることがある。本症が疑われる場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行うこと。
11.1.3 ギラン・バレー症候群(頻度不明)
四肢遠位から始まる弛緩性麻痺、腱反射の減弱ないし消失等の症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

次の副反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

10%以上1~10%未満0.1~1%未満頻度不明
過敏症そう痒発疹、蕁麻疹
局所症状
(注射部位)
疼痛、発赤、腫脹硬結知覚異常
消化器胃腸症状(悪心、嘔吐、下痢、腹痛等)
筋骨格筋痛、関節痛四肢痛
精神神経系頭痛めまい感覚鈍麻(しびれ感)失神・血管迷走神経反応注1),注2)
肝臓AST、ALTの増加等
ぶどう膜炎、角膜炎
その他疲労発熱(38℃以上を含む)、上気道感染全身脱力リンパ節症

注1)血管迷走神経反応としてふらふら感、冷や汗、血圧低下、悪寒、気分不良、耳鳴り、徐脈、頻脈等の症状が発現する。
注2)失神・血管迷走神経反応は強直間代性運動を伴うことがある。

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