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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • リンパ系撮影、子宮卵管撮影、医薬品又は医療機器の調製

用法・用量

  • <リンパ系撮影>

    • 本剤を皮膚直下の末梢リンパ管内に注入する。用量はヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステルとして、通常、上腕片側5~6mL、下肢片側10mLである。注入速度は毎分0.3~0.5mL程度が望ましい。
  • <子宮卵管撮影>

    • 用時医師が定める。ただしヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステルとして、通常、5~8mLを200mmHg以下の圧で注入することを原則とし、症状により適宜増減する。
  • <医薬品又は医療機器の調製>

    • 本剤を適量とり、医薬品又は医療機器の調製に用いる。

禁忌 

【警告】

  • <効能共通>

    • 1.1 ショック等の重篤な副作用があらわれることがある。[8.1-8.3、9.1.3、11.1.1参照]
  • <医薬品又は医療機器の調製>

    • 1.2 標的とする部位以外への流入により、重篤な胃穿孔、消化管出血、胃・十二指腸潰瘍、脳塞栓、肺塞栓、急性呼吸窮迫症候群、脊髄梗塞等が起こるおそれがあるため、投与に際しては標的とする部位以外への流入に注意するとともに、投与後は患者の状態を十分に観察すること。[8.6-8.9、9.1.7、11.1.8、11.1.10参照]
  • <注射用エピルビシン塩酸塩の調製>

    • 1.3 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法及び肝細胞癌に対する局所療法(経皮的エタノール注入療法、ラジオ波熱凝固療法、マイクロ波凝固療法、肝動脈塞栓療法・肝動脈化学塞栓療法、放射線療法等)に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤が適切と判断される症例にのみ使用すること。適応患者の選択にあたっては、併用薬剤の電子添文を参照して十分注意すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
  • <ヒストアクリルの調製>

    • 1.4 ヒストアクリルの調製

      • 1.4.1 緊急時に十分な措置が可能な医療機関において、ヒストアクリルを用いた治療に対する専門知識と施行技術を有する医師のもとでヒストアクリルを用いた治療が適切と判断される症例についてのみ適用すること。[ヒストアクリルによる治療を適切かつ安全に行うため]
      • 1.4.2 胃静脈瘤の塞栓療法後に、壊死/潰瘍による出血、菌血症、発熱、慢性的瘢痕食道狭窄がまれに起こることがある。
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • <効能共通>

    • 2.1 本剤の成分又はヨウ素に対し過敏症の既往歴のある者[ヨード過敏症発症の確率が極めて高い][8.1参照]
    • 2.2 重篤な甲状腺疾患のある患者[本剤はヨード剤なので甲状腺に影響するおそれがある]
  • <子宮卵管撮影>

    • 2.3 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5.2参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
<効能共通>
9.1.1 一般状態の極度に悪い患者
診断上又は治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。副作用が重篤化するおそれがある。
9.1.2 重篤な心障害のある患者
診断上又は治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。副作用が重篤化するおそれがある。
9.1.3 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギーを起こしやすい体質を有する者
ヨード過敏症発症の確率が高い。[1.1、8.1、11.1.1参照]
9.1.4 甲状腺疾患のある患者(重篤な甲状腺疾患のある患者を除く)
本剤はヨード剤なので甲状腺に影響するおそれがある。
<リンパ系撮影>
9.1.5 呼吸機能の著しく低下している患者
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。副作用が重篤化するおそれがある。
9.1.6 リンパ管閉塞の明らかな患者、急性耳下腺炎又はリンパ系に炎症のある患者
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。副作用が重篤化するおそれがある。
<注射用エピルビシン塩酸塩の調製>
9.1.7 血管造影で明らかな肝内シャントがある患者
注射用エピルビシン塩酸塩を本剤で調製した液が肝内シャントを介して正常組織に流入し、血管塞栓による重篤な副作用を起こすおそれがある。[1.2参照]
9.1.8 血管造影で明らかな門脈腫瘍栓がある患者
門脈血が遮断されているため、注射用エピルビシン塩酸塩を本剤で調製した液の投与により投与部位の血流が低下し、肝不全を起こすおそれがある。[11.1.7参照]
<ヒストアクリルの調製>
9.1.9 下記の症状のある患者
治療効果が原疾患の自然経過を上回ると判断される場合以外は使用しないこと。治療に伴い、より全身状態の悪化を起こす可能性がある。
内視鏡的塞栓術に使用する場合には門脈圧亢進症の疾患の特性上ガイドラインに記載されている一般に内視鏡的塞栓術が禁忌とされる状態については、下記の臨床検査値や症状を考慮し、慎重に適用すること。
・高度黄疸例(総ビリルビン4.0mg/dL以上)
・高度の低アルブミン血症(2.5g/dL以下)
・高度の血小板減少(2万/μL以下)
・全身の出血傾向(DICなど)
・大量の腹水貯留
・高度の肝性脳症
・高度腎機能不良例
9.2 腎機能障害患者
<リンパ系撮影>
9.2.1 重篤な腎障害(無尿等)のある患者
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。本剤の代謝・排泄が障害されることにより副作用があらわれる可能性がある。
9.3 肝機能障害患者
<リンパ系撮影>
9.3.1 重篤な肝障害のある患者
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。本剤の代謝・排泄が障害されることにより副作用があらわれる可能性がある。
<注射用エピルビシン塩酸塩の調製>
9.3.2 総ビリルビン値が3mg/dL以上の患者又は重度の肝障害(Child-Pugh分類C)のある患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。肝不全を起こすことがある。[11.1.7参照]
9.5 妊婦
<リンパ系撮影>
9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
<子宮卵管撮影>
9.5.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。子宮卵管撮影は子宮腔内に注入する検査法であり、本剤投与の際にはX線照射を伴う。[2.3参照]
9.5.3 子宮卵管撮影後の妊娠例で新生児の甲状腺機能に注意すること。新生児に甲状腺機能低下症、甲状腺腫があらわれることがある。
<注射用エピルビシン塩酸塩の調製>
9.5.4 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
<ヒストアクリルの調製>
9.5.5 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
診断上又は治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

<効能共通>
8.1 ショック等の発現に備え、十分な問診を行うこと。[1.1、2.1、9.1.3、11.1.1参照]
8.2 投与量と投与方法の如何にかかわらずまれに過敏反応を示すことがある。本剤によるショック等の重篤な副作用は、ヨード過敏反応によるものとは限らず、それを確実に予知出来る方法はないので、投与に際しては必ず救急処置の準備を行うこと。なお、油性造影剤であるため本剤による皮内反応テストは行わないこと。[1.1、11.1.1参照]
8.3 投与にあたっては、開始時より患者の状態を観察しながら、過敏反応の発現に注意し、慎重に投与すること。また、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。[1.1、11.1.1参照]
<子宮卵管撮影>
8.4 子宮腔内の血管露出部等より血液中へ移行する可能性があり、重篤な副作用が発現するおそれがある。
<医薬品又は医療機器の調製>
8.5 調製用剤として用いる場合には、調製する医薬品又は医療機器の電子添文の警告、禁忌、使用上の注意等を必ず確認すること。
<注射用エピルビシン塩酸塩の調製>
8.6 注射用エピルビシン塩酸塩を本剤で調製した液は固有肝動脈より可能な限り末梢から投与すること。腫瘍の栄養血管が下横隔動脈、左胃動脈等肝動脈以外である場合は、それらの栄養血管の血管走行を十分検査し、投与すること。投与に際しては、注射用エピルビシン塩酸塩を本剤で調製した液の大動脈への逆流及び胃十二指腸動脈内への流入を回避するように十分注意して、カテーテルを挿入しX線透視下に少量ずつ投与すること。[1.2参照]
8.7 門脈本幹との著明なAPシャントのある患者に投与する場合には、シャントより肝側までカテーテルを挿入し、X線透視下で少量ずつ投与すること。[1.2参照]
8.8 肝内胆汁性嚢胞、胆管炎、胆管壊死、肝壊死、肝不全、胆嚢炎等があらわれることがあるので、造影剤等により薬剤の分布領域をよく確認すること。[1.2、11.1.7参照]
<ヒストアクリルの調製>
8.9 本剤によりヒストアクリルを希釈しすぎた場合、標的とする臓器以外の臓器における塞栓、梗塞を起こす可能性があるため注意すること。[1.2、11.1.10参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤投与前の注意
<リンパ系撮影>
皮膚切開部の局所感染を起こすことがあるので、局所及び器具の消毒を十分に行い、また、抗生物質、サルファ剤等の投与を行うこと。
14.2 薬剤調製時の注意
<効能共通>
14.2.1 アンプルカット時に、ガラス微小片の混入を避けるため、アンプルのカット部分をエタノール綿等で清拭しカットすること。
<注射用エピルビシン塩酸塩の調製>
14.2.2 注射用エピルビシン塩酸塩の乳濁液の調製にあたっては、注射用エピルビシン塩酸塩を生理食塩水、非イオン性造影剤等で溶解後に、本剤を加えること。
<ヒストアクリルの調製>
14.2.3 本剤とヒストアクリルを混合し、混合した時点で硬化していないこと等、性状を確認した上で投与すること。
14.3 薬剤投与時の注意
<効能共通>
14.3.1 可塑剤としてDEHP[di-(2-ethylhexyl)phthalate:フタル酸ジ-2-エチルヘキシル]を含むポリ塩化ビニル製のカテーテル、延長チューブ等を使用した場合、DEHPが製剤中に溶出するおそれがある。また、ポリカーボネート製の三方活栓は浸食によりコネクター部分が破損するおそれがあることより、DEHPを含むカテーテル、延長チューブ、及びポリカーボネート製の三方活栓等の使用を避けること。
<リンパ系撮影>
14.3.2 投与経路
静脈内に注入しないように注意すること。
14.3.3 リンパ管破裂、塞栓、造影剤の管外漏出、疼痛が発生することがあるので、本剤の注入量、注入速度等については十分注意すること。
<子宮卵管撮影>
14.3.4 投与経路
静脈内に注入しないように注意すること。
14.3.5 疼痛、卵管壁の損傷、造影剤の脈管内侵入、異物肉芽腫が発生することがあるので、本剤の注入量、注入速度等について十分注意すること。
14.4 薬剤投与後の注意
1回の検査又は調製にのみ使用し、余剰の溶液は廃棄すること。

7.用法及び用量に関連する注意

<医薬品又は医療機器の調製>
下記の医薬品又は医療機器の電子添文を必ず確認すること。
注射用エピルビシン塩酸塩
中心循環系血管内塞栓促進用補綴材 ヒストアクリル

5.効能又は効果に関連する注意

調製用剤として、下記の医薬品又は医療機器に用いる。
注射用エピルビシン塩酸塩
中心循環系血管内塞栓促進用補綴材 ヒストアクリル

16.薬物動態

16.3 分布
131Iで標識した本剤について、5匹のイヌを用いてリンパ管内注入を行い、各組織における投与24時間から2週間後までの平均131I分布状態を測定した結果、リンパ節及び胸管に多くの131Iが認められた。
16.5 排泄
イヌを用いたリンパ管投与の試験で平均排泄は約2%であった。ウサギ(n=3)の腹腔内へ本剤100mgI/kgを投与した試験では、投与後48時間以内の血漿中ヨウ素濃度はいずれの測定時間においても検出されず、投与後7日までの尿中排泄は13%であり、消失半減期は約50日と緩慢であったとしている。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
医薬品又は医療機器の調製における副作用又は有害事象については、最新の注射用エピルビシン塩酸塩、ヒストアクリルの電子添文を参照すること。
<効能共通>
11.1.1 ショック(頻度不明)[1.1、8.1-8.3、9.1.3参照]
<リンパ系撮影>
11.1.2 肺炎(頻度不明)
11.1.3 血栓塞栓症(頻度不明)
脳塞栓及び肺塞栓があらわれることがある。
<注射用エピルビシン塩酸塩の調製>
11.1.4 心筋障害(頻度不明)
心筋障害、更にうっ血性心不全等の症状があらわれることがある。特に他のアントラサイクリン系薬剤等心毒性を有する薬剤による前治療のある症例に投与する場合には十分注意すること。
11.1.5 骨髄抑制(頻度不明)
汎血球減少、白血球減少、好中球減少、血小板減少、貧血、出血傾向があらわれることがある。なお、高度な骨髄抑制により致命的な感染症(敗血症)や消化管出血があらわれることがある。
11.1.6 間質性肺炎(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.7 肝・胆道障害(頻度不明)
肝内胆汁性嚢胞、胆管炎、胆管壊死、肝壊死、肝不全、胆嚢炎等があらわれることがある。[8.8、9.1.8、9.3.2参照]
11.1.8 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、消化管出血(いずれも頻度不明)[1.2参照]
<ヒストアクリルの調製>
11.1.9 肺炎(頻度不明)
11.1.10 血栓塞栓症(頻度不明)
脳塞栓、肺塞栓、門脈塞栓、脾梗塞等があらわれることがある。[1.2、8.9参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
医薬品又は医療機器の調製における副作用又は有害事象については、最新の注射用エピルビシン塩酸塩、ヒストアクリルの電子添文を参照すること。
<リンパ系撮影・子宮卵管撮影>

5%以上0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
皮膚皮膚炎発疹
呼吸器せき、くしゃみ、喀痰等
循環器肺脂肪塞栓像チアノーゼ
消化器腹痛食欲不振、下痢等
適用部位疼痛
白血球・網内系リンパ管炎(一過性)
内分泌系甲状腺機能低下症
その他発熱油性剤の残留胸痛熱感等、異物肉芽腫注)

発現頻度は使用成績調査を含む
注)子宮卵管撮影に際して卵管通過性不良の場合、卵管内に造影剤が長期残留して生じることがある(特に、通過障害が炎症の場合には炎症を再燃させる危険性があるので注意すること)。

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
医薬品又は医療機器の調製における副作用又は有害事象については、最新の注射用エピルビシン塩酸塩、ヒストアクリルの電子添文を参照すること。
<注射用エピルビシン塩酸塩の調製>

頻度不明
心臓心電図異常、不整脈、頻脈、胸痛
過敏症発疹、紅斑、発赤、蕁麻疹
肝臓肝機能異常(AST(GOT)・ALT(GPT)上昇等)
腎臓腎機能異常(BUN上昇等)
消化器悪心・嘔吐、食欲不振、口内炎、下痢、腹痛、食道炎、胃炎
皮膚高度の脱毛、色素沈着、そう痒症、発赤、紅斑、びらん、潰瘍等の皮膚障害、皮膚壊死
精神神経系倦怠感、しびれ、疼痛、頭痛、耳痛・耳鳴、不眠、意識障害、知覚異常(口腔内異和感)
泌尿器頻尿、血尿
呼吸器呼吸困難
内分泌系甲状腺機能低下症
その他発熱、悪寒、顔面浮腫、血圧低下、ほてり

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
医薬品又は医療機器の調製における副作用又は有害事象については、最新の注射用エピルビシン塩酸塩、ヒストアクリルの電子添文を参照すること。
<ヒストアクリルの調製>

頻度不明
呼吸器せき、胸痛
消化器嚥下障害
精神神経系一過性の麻痺
適用部位潰瘍、粘膜の壊死、出血
内分泌系甲状腺機能低下症
その他発熱、腹痛、背部痛、感染症、菌血症、敗血症
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