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ジトリペンタートカル静注1000mg

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 超ウラン元素(プルトニウム,アメリシウム,キュリウム)による体内汚染の軽減

用法・用量

  • 通常,ペンテト酸カルシウム三ナトリウムとして1000mgを1日1回点滴静注,又は緩徐に静脈内投与する。
    なお,患者の状態,年齢,体重に応じて適宜減量する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者
本剤は腎排泄型であるため,腎障害が悪化するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,投与しないことが望ましい。重度の体内汚染の場合等を除き,妊婦又は妊娠している可能性のある女性にはペンテト酸亜鉛三ナトリウムの使用を考慮すること。動物実験(マウス,ラット)で催奇形性作用及び胚致死作用,動物実験(イヌ)で出生児の体重低値及び毛色異常が報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。[7.4参照]
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 腎機能に注意してモニタリングを行うこと。
8.2 本剤投与中は,亜鉛等の金属欠乏をおこすことがあるため,血中濃度の推移を注意深くモニタリングし,必要に応じて亜鉛等の補充を考慮すること。
8.3 プルトニウム,アメリシウム,キュリウム以外の超ウラン元素による体内汚染に対する有効性に関して,ネプツニウムについては,ラットにネプツニウムとペンテト酸のキレート体を投与した試験においてネプツニウムとペンテト酸のキレート体は生体内で不安定である旨,ウランについてはペンテト酸を含む複数のキレート剤による排泄促進効果は明確にされていない旨が報告されている。
8.4 体内汚染が吸入によって起こった場合,代替投与経路としてネブライザーを用いて本剤を吸入投与できることが報告されている。本剤を吸入投与する場合,本剤を同容量の注射用水又は生理食塩液で希釈すること。なお,喘息の既往歴のある患者では吸入投与により喘息の悪化を伴う可能性があるため,慎重に投与すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
14.1.1 本剤は静注用として用いるため,筋肉内には投与しないこと。また,本剤は独立したラインにて投与すること。他の注射剤,輸液(ブドウ糖注射液又は生理食塩液以外)と混合しないこと。キレート剤であるため配合変化が起きる可能性がある。
14.1.2 本剤は,100~250mLの5%ブドウ糖注射液又は生理食塩液で希釈して約15~60分かけて点滴静注する,又は3~4分間かけて緩徐に静脈内投与すること。
14.2 薬剤投与後の注意
排泄物等の取扱いについて,医療法その他の放射線防護に関する法令,関連する告示及び通知等を遵守し,適正に処理すること。超ウラン元素と結合した本剤は主に尿中に排泄されるため,本剤投与中の患者の尿中には超ウラン元素が高濃度に含まれる可能性がある。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 治療開始後は尿中の放射能を適宜測定し,本剤の投与継続の必要性を考慮すること。
7.2 超ウラン元素による体内汚染の軽減には,本剤又はペンテト酸亜鉛三ナトリウムのいずれかを投与することができるが,薬剤の選択に際しては,国内ガイドライン等を参考に,患者の状態等を考慮して判断すること。
7.3 本剤は体内の亜鉛を排泄させる作用があるため,長期投与時には亜鉛欠乏に注意する必要がある。長期間の治療が必要な場合には,ペンテト酸亜鉛三ナトリウムヘの切替えを考慮すること。
7.4 小児への投与に際しては,体重に応じて投与量を調節すること。参考として,成人の体重を60kgとした場合,体重当たりの1回投与量は約17mg/kgに相当し,体重10kgでは約167mg,体重20kgでは約333mg,体重30kgでは500mgとなる。[9.7参照]

5.効能又は効果に関連する注意

プルトニウム,アメリシウム,キュリウム以外の放射性核種による体内汚染に対する本剤の有効性及び安全性は確認されていない。

16.薬物動態

16.3 分布
14C標識ペンテト酸を健康成人男性2例に単回静脈内投与したとき,いずれの症例においても放射能は速やかに尿中に排泄され,投与された放射能に対する投与24時間までの累積尿中排泄率は99%以上であった。
また,14C標識ペンテト酸を健康成人男性に単回吸入投与したとき,総投与放射能の約35%が吸収され,血漿中からの放射能の消失半減期は140分であり,吸収された放射能のうち,約0.06%が投与5~10分後に呼気中へ,約26%が投与4日後までに糞便中へ,約74%が投与6日後までに尿中へ排泄された。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

頻度不明
精神・神経系頭痛,頭部ふらふら感,金属味,疲労感,手指のしびれ感
血液高カリウム血症,低血糖症,高尿酸血症,白血球数増加
循環器系片頭痛,胸痛,頻脈
呼吸器喘鳴,発作性咳嗽
消化器下痢,悪心,嘔吐
過敏症全身性アレルギー反応,皮膚炎,そう痒感,アレルギー性皮膚反応
泌尿器血尿,膿尿,糖尿,蛋白尿
その他毛髪成長減退,亜鉛欠乏

※吸入投与でのみ認められた副作用

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