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オザグレルNa注射用20mg「SW」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○クモ膜下出血術後の脳血管攣縮およびこれに伴う脳虚血症状の改善
  • ○脳血栓症(急性期)に伴う運動障害の改善

用法・用量

  • <クモ膜下出血術後の脳血管攣縮およびこれに伴う脳虚血症状の改善>

    • 通常成人に、オザグレルナトリウムとして1日量80mgを適当量の電解質液または糖液に溶解し、24時間かけて静脈内に持続投与する。投与はクモ膜下出血術後早期に開始し、2週間持続投与することが望ましい。なお、年齢、症状により適宜増減する。
  • <脳血栓症(急性期)に伴う運動障害の改善>

    • 通常成人に、オザグレルナトリウムとして1回量80mgを適当量の電解質液または糖液に溶解し、2時間かけて1日朝夕2回の持続静注を約2週間行う。なお、年齢、症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 出血している患者:出血性脳梗塞、硬膜外出血、脳内出血又は原発性脳室内出血を合併している患者[出血を助長する可能性がある。][8.、9.1.2、11.1.1参照]
  • 2.2 重篤な意識障害を伴う大梗塞の患者、脳塞栓症の患者[出血性脳梗塞が発現しやすい。]
  • 2.3 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 脳塞栓症のおそれのある患者:心房細動、心筋梗塞、心臓弁膜疾患、感染性心内膜炎及び瞬時完成型の神経症状を呈する患者
脳塞栓症の患者は出血性脳梗塞が発現しやすいため、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
9.1.2 出血している患者:消化管出血、皮下出血等
出血を助長する可能性がある。[2.1、11.1.1参照]
9.1.3 出血の可能性のある患者:脳出血の既往歴のある患者、重症高血圧患者、重症糖尿病患者、血小板の減少している患者等
出血を助長する可能性がある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

本剤の投与により出血性脳梗塞、硬膜外出血、脳内出血を助長する可能性があるので、救急処置のとれる準備を行い投与すること。また、臨床症状及びコンピュータ断層撮影による観察を十分に行い、出血が認められた場合には直ちに投与を中止し適切な処置を行うこと。[2.1、11.1.1参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
カルシウムを含む輸液での直接溶解は白濁するので避けること。なお、カルシウムを含む輸液(リンゲル液等)を希釈に用いるときは、カルシウムを含まない輸液又は注射用水であらかじめ溶解した後、本剤80mgあたり300mL以上の輸液で希釈すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 健康成人
健康成人にオザグレルナトリウムを1又は15μg/kg/分注)(それぞれ8例及び4例)で3時間静脈内持続投与した結果、血漿中濃度はそれぞれ2.1及び3.0時間で最高となり、その濃度は97.0及び1,657.3ng/mLであった。投与中止後の半減期は0.79及び0.66時間で、3時間後には6.7及び52.6ng/mLまで低下した。
投与量(μg/kg/分)Tmax(hr)Cmax(ng/mL)AUC(ng・hr/mL)T1/2(hr)
12.07±0.7997.0±22.2281.0±58.50.79±0.56
153.00±0.001657.3±274.44659.2±867.20.66±0.04
平均±標準偏差
16.1.2 脳血栓症患者
脳血栓症患者5例に80mgを2時間かけて(体重換算13μg/kg/分)静脈内持続投与した結果、投与終了時の血漿中濃度は1,000ng/mLであった。
16.5 排泄
健康成人に1又は15μg/kg/分注)(それぞれ8例及び4例)で3時間静脈内持続投与した結果、オザグレルナトリウムはアシル鎖のα位のオレフィンの還元反応及びβ酸化により代謝され、投与終了後24時間までにほとんどが尿中に排泄された。
注)本剤の承認用量は、クモ膜下出血術後の脳血管攣縮およびこれに伴う脳虚血症状に対しては1日量80mg、脳血栓症に対しては1回量80mgである。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
抗血小板剤
チクロピジン
アスピリン等
血栓溶解剤
ウロキナーゼ
アルテプラーゼ等
抗凝血剤
ヘパリン
ワルファリン
アルガトロバン等
これらの薬剤と併用することにより出血傾向の増強をきたすおそれがある。
観察を十分に行い、減量するなど用量を調節すること。
本剤は血小板凝集能を抑制するため、類似の作用を持つ薬剤を併用することにより作用を増強する可能性がある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 出血
<クモ膜下出血術後の脳血管攣縮およびこれに伴う脳虚血症状の改善>
出血性脳梗塞・硬膜外血腫・脳内出血(1.9%)、消化管出血(0.8%)、皮下出血(0.8%)、血尿(頻度不明)等があらわれることがある。本剤は血小板凝集能を抑制する。[2.1、8.、9.1.2参照]
<脳血栓症(急性期)に伴う運動障害の改善>
出血性脳梗塞・硬膜外血腫・脳内出血(0.3%)、消化管出血(頻度不明)、皮下出血(0.3%)、血尿(頻度不明)等があらわれることがある。血小板凝集能を抑制する。[2.1、8.、9.1.2参照]
11.1.2 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
血圧低下、呼吸困難、喉頭浮腫、冷感等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.3 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
著しいAST・ALTの上昇等を伴う重症な肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
11.1.4 血小板減少(頻度不明)
11.1.5 白血球減少、顆粒球減少(いずれも頻度不明)
発症時には発熱や悪寒等がみられることが多いので、これらの症状があらわれた時は本症を疑い血液検査を行うこと。
11.1.6 腎機能障害(頻度不明)
重篤な腎機能障害(急性腎障害等)があらわれることがある。腎機能障害時には血小板減少を伴うことが多い。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1%~3%未満頻度不明
過敏症発疹、蕁麻疹、紅斑喘息(様)発作、そう痒
循環器上室性期外収縮、血圧下降
血液貧血
肝臓AST・ALT、LDH、アルカリホスファターゼ、ビリルビンの上昇等
腎臓BUN、クレアチニン上昇
消化器嘔気、嘔吐、下痢、食欲不振、膨満感
その他発熱、頭痛、注射部の発赤・腫脹・疼痛CK上昇、胸内苦悶感、ほてり、悪寒・戦慄、関節炎、CRP上昇
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