薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ピルシカイニド塩酸塩水和物 | ピルシカイニドの血漿中濃度を増加させる可能性がある。併用により、ピルシカイニドで重大な副作用として報告されている心室頻拍、洞停止及び心室細動等の発現及び重篤化があらわれるおそれがあるので、併用中は注意深く観察すること。 | 本剤のOCT2及びMATE1の阻害作用により、ピルシカイニドの排出が阻害される可能性がある。 |
エトラビリン [7.1、7.2、16.7.3参照] | 本剤の血漿中濃度をCmaxで52%、Cτで88%低下させたとの報告がある。 | これらの薬剤がCYP3A4及びUGT1A1を誘導することにより、本剤の代謝が促進される。 |
エファビレンツ [7.1、7.3、16.7.3参照] | 本剤の血漿中濃度をCmaxで39%、Cτで75%低下させたとの報告がある。 | これらの薬剤がCYP3A4及びUGT1A1を誘導することにより、本剤の代謝が促進される。 |
ネビラピン [7.1、7.3参照] | 本剤の血漿中濃度を低下させる可能性がある。 | これらの薬剤がCYP3A4及びUGT1A1を誘導することにより、本剤の代謝が促進される。 |
ホスアンプレナビルカルシウム水和物+リトナビル [7.3、16.7.3参照] | 本剤の血漿中濃度をCmaxで24%、Cτで49%低下させたとの報告があるため、INSTIに対する耐性を有する患者では、本剤と併用しないこと。 | ホスアンプレナビルがCYP3A4及びUGT1A1を誘導することにより、本剤の代謝が促進される。 |
カルバマゼピン [7.1、7.3、16.7.3参照] | 本剤の血漿中濃度をCmaxで33%、Cτで73%低下させたとの報告がある。 | カルバマゼピンがCYP3A4及びUGT1A1を誘導することにより、本剤の代謝が促進される。 |
フェニトイン ホスフェニトイン フェノバルビタール セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort,セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 [7.1参照] | 本剤の血漿中濃度を低下させる可能性がある。 | これらの薬剤並びにセイヨウオトギリソウがCYP3A4及びUGT1A1を誘導することにより、本剤の代謝が促進される。 |
リファンピシン [7.1、7.3、16.7.3参照] | 本剤の血漿中濃度をCmaxで43%、Cτで72%低下させたとの報告がある。 | リファンピシンがCYP3A4及びUGT1A1を誘導することにより、本剤の代謝が促進される。 |
多価カチオン(Mg,Al等)含有製剤 [16.7.3参照] | 本剤の血漿中濃度をCmaxで72%、C24で74%低下させる。本剤は多価カチオン含有制酸剤の投与2時間前又は6時間後の投与が推奨される。 | これらの多価カチオンと錯体を形成することにより、本剤の吸収が阻害される。 |
鉄剤、カルシウム含有製剤(サプリメント等) [16.7.3参照] | 本剤の血漿中濃度をCmaxで35%、C24で32%低下させる。食事と同時に摂取する場合を除き、本剤は鉄剤、カルシウム含有製剤の投与2時間前又は6時間後の投与が推奨される。 | 鉄、カルシウムと錯体を形成することにより、本剤の吸収が阻害される。 |
メトホルミン塩酸塩 [16.7.2参照] | メトホルミンの血漿中濃度をドルテグラビル50mg1日1回投与時及び1日2回投与時にCmaxでそれぞれ66%及び111%上昇させる。注意深く観察し、必要に応じてメトホルミンを減量する等慎重に投与すること。 | 本剤のOCT2及びMATE1の阻害作用により、メトホルミンの排出が阻害される可能性がある。 |