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サイスタダン原末

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ホモシスチン尿症

用法・用量

  • 通常、ベタインとして11歳以上には1回3g、11歳未満には1回50mg/kgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態、血漿中総ホモシステイン値、血漿中メチオニン値等を参考に適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみ投与すること。本剤の動物での生殖発生毒性試験は実施されていない。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。経口投与後の乳汁中への移行については検討されていない。
9.7 小児等
慎重に投与すること。希少疾患のため、国内臨床試験および承認後の小児等の使用実績は少数である。
9.8 高齢者
副作用発現に留意し、慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 定期的に血漿中総ホモシステイン値及び血漿中メチオニン値を測定し、血漿中総ホモシステイン値については可能な限り低く抑えるよう注意し、血漿中メチオニン値については上昇に注意すること。
8.2 本剤投与後に血漿中メチオニン値の上昇(1000~3000μmol/L:mg/dL換算で約15~45mg/dLに相当)を伴う脳浮腫が報告されているため、本剤を投与する際には下記の点に注意すること。[11.1.1参照]
・脳浮腫が疑われる症状(頭痛、嘔吐、視覚異常等)の発現に十分注意し、これらの症状が発現した場合には速やかに診察を受けるように指導すること。
・投与再開により脳浮腫が再発した場合は、本剤の投与を決して行わないこと。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
グラシン紙等水分透過性の高い包材で分包して投薬する場合には、気密性の高い容器に入れるなどして湿気を避けて保存すること(グラシン紙を用いた分包を開放状態で保存した場合、吸湿及び潮解が認められている)。
14.2 薬剤投与時の注意
本剤を水に溶かして服用する場合は、溶解後速やかに服用すること。

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 臨床症状及び臨床検査値等により、ホモシスチン尿症(シスタチオニンβ合成酵素(CBS)欠損症、5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR)欠損症、コバラミン(cbl)補酵素代謝異常)と診断された患者に投与すること。
5.2 本剤は食事療法を含めた十分な栄養管理の下に投与すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.2 反復投与
日本人ホモシスチン尿症患者(6例)を対象にベタインを経口投与した時の定常状態における血漿中ベタイン濃度のトラフ値は、以下のとおりであった。
定常状態における血漿中ベタイン濃度のトラフ値
病型年齢(歳)性別体重(kg)評価時期用法・用量血漿中濃度(μmol/L)
CBS欠損42女性47.04週8g/日、分2152
8週645
CBS欠損19男性77.04週7.5g/日、分2343
8週366
CBS欠損17女性53.04週6g/日、分2259
8週138
MTHFR欠損38女性95.74週15g/日、分2544
8週460
CBS欠損4女性15.04週1.5g/日、分253.3
8週1.8g/日、分272.6
CBS欠損37女性63.44週6g/日、分276.8
8週104
各評価時期の治験薬投与前の血漿中濃度
外国人健康成人男性12例を対象に、ベタイン50mg/kgを空腹時に単回経口投与後及びベタイン50mg/kgを1日2回(100mg/kg/日)空腹時に5日間反復経口投与後の薬物動態パラメータ及び血漿中ベタイン濃度推移は、以下のとおりであった。
初回投与時及び最終投与時の薬物動態パラメータ
評価時期Cmax(mmol/L)Tmax(h)AUC0-24h(mmol・h/L)t1/2α(h)t1/2β(h)CLR(mL/h/kg)Xu0-24h(mg)
初回投与時0.939±0.1940.899±0.333.974±0.7320.59±0.2114.38±7.174.4±3.66156.5±130.1
最終投与時1.456±0.3080.90±0.2512.528±4.4981.77±0.7541.17±13.504.5±2.24510.2±246.3
平均値±標準偏差(n=12)Xu0-24h:投与後24時間までの尿中排泄量
単回経口投与時の血漿中ベタイン濃度推移(平均値±標準偏差)
反復経口投与時の血漿中ベタイン濃度推移(平均値±標準偏差):トラフ濃度及び最終投与後の実測値
16.4 代謝
ベタインは非可逆的に亜鉛金属酵素であるベタイン-ホモシステインメチル基転移酵素(BHMT)によって代謝される。
16.7 薬物相互作用
ヒト結腸腺癌由来Caco-2細胞を用いて、γ-アミノ酪酸(以下、「GABA」)の3H標識体(13nmol/L)の膜透過性に対する各種化合物の阻害作用がin vitroで検討された結果、グリシルサルコシン、ロイシン、ガボキサドール、サルコシン、リジン、5-ヒドロキシトリプトファン、プロリン及びグリシンはGABAの取り込みをコントロールに対して約44~70%(平均値)まで減少させ、ベタインはコントロールに対して54.6%(平均値)まで減少させた。[10.2参照]
(注)本剤の承認された用法・用量は、通常、11歳以上にはベタインとして1回3gを1日2回経口投与する。通常、11歳未満にはベタインとして1回50mg/kgを1日2回経口投与である。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アミノ酸配合剤
胎盤加水分解物
胎盤絨毛分解物
総合アミノ酸製剤[ESポリタミン顆粒]
[16.7参照]
左記の薬剤との併用時の安全性は検討されていないが、服用間隔は30分以上空けることが推奨される。本剤によるGABA取り込み阻害作用により、左記の薬剤のGABA作用が増強される可能性が考えられる。
催眠鎮静剤・抗不安剤
ベンゾジアゼピン系
バルビツール酸系
非ベンゾジアゼピン系
[16.7参照]
左記の薬剤との併用時の安全性は検討されていないが、服用間隔は30分以上空けることが推奨される。本剤によるGABA取り込み阻害作用により、左記の薬剤のGABA作用が増強される可能性が考えられる。
抗てんかん剤
バルビツール酸系
ヒダントイン系
ベンゾジアゼピン系
分岐脂肪酸系等
[16.7参照]
左記の薬剤との併用時の安全性は検討されていないが、服用間隔は30分以上空けることが推奨される。本剤によるGABA取り込み阻害作用により、左記の薬剤のGABA作用が増強される可能性が考えられる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
11.1.1 脳浮腫(頻度不明注)
血漿中メチオニン値の上昇を伴う脳浮腫があらわれることがある。[8.2参照]
注)自発報告等によるため

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

1%以上0.1~1%未満頻度不明
精神神経系激越、うつ病、易刺激性、人格障害、睡眠障害、嗜眠痙攣、頭痛、筋緊張亢進
消化器系悪心歯の障害、下痢、舌炎、腹部不快感、嘔吐、食欲減退、胃腸障害、変色歯腹痛、便秘、胃腸炎
皮膚毛髪脱落、蕁麻疹、皮膚異常臭発疹
呼吸器系鼻咽頭炎
循環器系高脂血症
腎臓尿失禁
臨床検査血中メチオニン値上昇体重増加
感染感染性腸炎インフルエンザ
その他発熱無力症、メラノサイト性母斑
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