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ビプリブ点滴静注用400単位

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ゴーシェ病の諸症状(貧血、血小板減少症、肝脾腫及び骨症状)の改善

用法・用量

  • 通常、ベラグルセラーゼ アルファ(遺伝子組換え)として、1回体重1kgあたり60単位を隔週点滴静脈内投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対しアナフィラキシーショックの既往歴のある患者[8.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 本剤の成分又は他の酵素補充療法に対し過敏症の既往歴のある患者[8.1参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。乳汁中への移行は不明である。
9.7 小児等
4歳未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
副作用の発現に留意し、十分な観察を行うこと。一般に生理機能が低下していることが多い。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤はたん白質製剤であり、アナフィラキシーショックが起こる可能性が否定できないため、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、このような症状の発現に備え、緊急処置を取れる準備をしておくこと。[2.、9.1.1、11.1.1参照]
8.2 臨床試験において本剤のIgG抗体の産生(1%)が報告されているため、定期的にベラグルセラーゼ アルファ(遺伝子組換え)に対するIgG抗体検査を行うことが望ましい。
8.3 貧血の十分な改善効果を得るために、鉄が不足している場合は鉄剤の補給を行うこと。
8.4 治療にあたっては、本剤のゴーシェ病II型及びIII型に対する効果については、必ずしも十分な検証がなされていないことを患者に十分に説明し、インフォームド・コンセントを得ること。[5.3参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 注射用水での溶解時
(1)投与に必要なバイアル数を冷蔵庫から取り出し、室温になるまで放置する。
(2)1バイアルにつき日局注射用水4.3mLで本剤を溶解し、1バイアルあたり4.0mL(400単位)を採取する。[7.1参照]
(3)溶解するときは静かに混和し、振盪は避けること。
(4)溶解したとき、目視で無色澄明又はわずかに白濁した液であることを確認し、変色や異物が認められる場合は使用しないこと。
14.1.2 生理食塩液での希釈時
(1)注射用シリンジで日局生理食塩液(100mL)バッグ内の空気を抜く。
(2)別の注射用シリンジを用いて、患者の体重あたりで計算した一回の投与に必要な容量をバイアルから採取する。
(3)採取した本剤を直接日局生理食塩液バッグに加え希釈し点滴液とする。[7.1参照]
(4)希釈するときは静かに混和し、振盪は避けること。
(5)わずかに浮遊物(白くふぞろいな形)を認めることがあるが、投与可能である。
14.1.3 凍結、振盪は避けること。本剤は保存剤を含まないため、溶解・希釈後は直ちに使用すること。直ちに使用できない場合は、溶解後又は希釈後2~8℃で保存し、かつ溶解後24時間以内に投与を終了すること。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 孔径0.2μmフィルターを使用して投与すること。
14.2.2 他剤との混注は避けること。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 投与速度が速いとinfusion reactionが発現しやすいため、患者の状態を観察しながら、60分以上かけて投与すること。なお、日局注射用水で溶解し日局生理食塩液で希釈した後に投与すること。[11.1.1、14.1.1、14.1.2参照]
7.2 イミグルセラーゼ(遺伝子組換え)から本剤に切替える場合は、目安としてイミグルセラーゼ(遺伝子組換え)と同一用量で本剤の投与を開始する。
7.3 患者の状態に応じて本剤の用量を調整することができる。なお、体重1kgあたり60単位を超える用量は臨床試験では検討されていない。[17.1.1-17.1.5参照]

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 本剤はゴーシェ病と確定診断された患者にのみ使用すること。
5.2 ゴーシェ病の神経症状に対する本剤の効果は期待できない。
5.3 ゴーシェ病II型及びIII型患者における諸症状(特に骨症状)に対する本剤の効果は必ずしも十分な有効性が示されていない。[8.4参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 イミグルセラーゼの治療を受けていた日本人ゴーシェ病患者6例(I型:成人2例及び小児2例及びIII型:小児2例、11~39歳)を対象に、本剤48.8~60単位/kgを60分かけて点滴静脈内投与したとき、血清中ベラグルセラーゼ アルファ濃度は点滴終了時又は終了時前に最大値までに到達し、消失は一相性を示した。初回、隔週投与25週及び51週時の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
例数TmaxCmaxAUC0-∞T1/2CLVss
μg/mL分・μg/mLmL/分/kgmL/kg
1647±107.4±3.3440±23610.6±3.24.0±1.454±17
(40-60)(4.4-13.3)(259-880)(7.3-14.8)(1.8-5.8)(34-72)
25648±177.4±4.1448±24910.1±2.34.0±1.563±9
(20-65)(3.5-14.8)(213-896)(7.8-14.0)(1.7-6.1)(47-71)
51648±128.0±4.3489±2889.6±2.03.9±1.751±9
(40-65)(3.7-16.0)(206-1,013)(7.3-12.4)(1.6-6.1)(38-61)
平均値±標準偏差(最小-最大)
16.3 分布
ラットにベラグルセラーゼ アルファ(遺伝子組換え)の125I標識体1.1mg/kgを単回静脈内投与したところ、投与20分後に肝臓で最も高い放射能濃度が認められ、投与放射能のうち約70%が肝臓で認められた。次いで投与放射能の3.0%が腎臓、1.5%が脾臓、0.5%が骨・骨髄に認められた。
16.5 排泄
ラットにベラグルセラーゼ アルファ(遺伝子組換え)の125I標識体1.1及び11.1mg/kgを単回静脈内投与したとき、肝臓及び脾臓における組織内放射能濃度は二相性を示し、初期相の消失半減期(T1/2α)は両組織ともに約1時間、終末相の消失半減期(T1/2β)はそれぞれ約17及び13時間であった。また、投与48時間後までの投与放射能に対する尿中の累積排泄率は90.79~96.52%であった。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 Infusion reaction(本剤投与中又は投与開始24時間以内に発現する本剤投与と関連する反応)(頻度不明)
重篤なinfusion reactionとして、アナフィラキシーをおこすことがあるので、投与中及び投与後も観察を十分に行い、重篤なinfusion reactionが認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
また、本剤の投与中にinfusion reaction(頭痛、浮動性めまい、低血圧、高血圧、悪心、疲労、無力症、発熱等)があらわれた場合には、重症度に応じて投与速度を下げるか、一旦投与を中止し、適切な薬剤治療(抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛剤又は副腎皮質ホルモン剤の投与)や緊急措置を行うこと。[7.1、8.1参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上1~5%未満頻度不明
神経系障害頭痛、浮動性めまい
胃腸障害悪心腹痛/上腹部痛
筋骨格系及び結合組織障害関節痛、背部痛骨痛
臨床検査活性化部分トロンボプラスチン時間延長中和抗体陽性
全身障害疲労、無力症、体温上昇、胸部不快感
血管障害潮紅、高血圧、低血圧
心臓障害頻脈
皮膚及び皮下組織障害発疹、じん麻疹、アレルギー性皮膚炎、そう痒症
呼吸器、胸郭及び縦隔障害呼吸困難
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