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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 高血圧症

用法・用量

  • 通常、成人にはシラザプリル(無水物)として1日1回0.5mgより経口投与し漸次増量するが、最大1日1回2mgまでとする。ただし、重症又は腎障害を伴う患者にはシラザプリル(無水物)として1日1回0.25mgから投与を開始する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 血管浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮腫、遺伝性血管浮腫、後天性血管浮腫、特発性血管浮腫等)〔高度の呼吸困難を伴う血管浮腫を発現することがある。〕
  • デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者〔ショックを起こすことがある(「相互作用」の項参照)。〕
  • アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中の患者〔アナフィラキシーを発現することがある(「相互作用」の項参照)。〕
  • 腹水を伴う肝硬変のある患者〔本剤の活性代謝物の血中濃度が上昇し、重篤な低血圧を起こすことがある。〕
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
  • アリスキレンを投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)〔非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている(「重要な基本的注意」の項参照)。〕

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)
高カリウム血症の患者(「重要な基本的注意」の項参照)
重篤な腎機能障害のある患者(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
肝硬変のある患者〔過度の血圧低下を起こすことがある。〕

重要な基本的注意

両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者においては、腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
高カリウム血症の患者においては、高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。
本剤の投与により、初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがあるので、特に次の患者に投与する場合は、少量より開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。
重症の高血圧症患者
血液透析中の患者
厳重な減塩療法中の患者
利尿降圧剤投与中の患者(特に最近利尿降圧剤投与を開始した患者)
アリスキレンを併用する場合、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
手術前24時間は投与しないことが望ましい。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
重篤な腎機能障害のある患者では、本剤の活性代謝物の血中濃度が上昇し、過度の血圧低下、腎機能の悪化を起こすことがあるので、血清クレアチニン値が3mg/dL以上の場合には、投与量を減らすか、又は投与間隔をのばすなど慎重に投与すること。(「慎重投与」の項参照)

高齢者への投与

高齢者では低用量から投与を開始するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。〔非高齢者と比較して血漿濃度が高く、クリアランスの低下が認められており、高い血中濃度が持続するおそれがある。また、高齢者では一般に過度の降圧により脳梗塞等が起こるおそれがある。〕

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。〔妊娠中期及び末期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された高血圧症の患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の変形等があらわれたとの報告がある。また、海外で実施されたレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において、胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある。〕
授乳婦に投与する場合には、授乳を避けさせること。〔動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが認められている。〕

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

薬物動態

生物学的同等性試験
シラザプリル錠1mg「サワイ」と標準製剤を健康成人男子にそれぞれ1錠(シラザプリル水和物を無水物として1mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中シラザプリル濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
各製剤1錠投与時の薬物動態パラメータ
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
AUC0-8hr
(ng・hr/mL)
シラザプリル錠1mg「サワイ」19.08±8.251.3±0.51.1±0.240.09±14.88
標準製剤
(錠剤、1mg)
20.05±7.741.1±0.41.0±0.242.23±14.90
(Mean±S.D.)
血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
溶出挙動
本製剤は、日本薬局方に定められた溶出規格に適合していることが確認されている。

併用禁忌 

デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスの施行
リポソーバー
イムソーバTR
セルソーバ
血圧低下、潮紅、嘔気、嘔吐、腹痛、しびれ、熱感、呼吸困難、頻脈等の症状があらわれショックを起こすことがある。
陰性に荷電したデキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートにより血中キニン系の代謝が亢進し、ブラジキニン産生が増大する。更に本剤によりブラジキニンの代謝が妨げられ蓄積すると考えられている。
アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜を用いた血液透析の施行
AN69
アナフィラキシーを発現することがある。
多価イオン体であるAN69により血中キニン系の代謝が亢進し、本剤によりブラジキニンの代謝が妨げられ蓄積すると考えられている。

併用注意 

カリウム保持性利尿剤
スピロノラクトン
トリアムテレン

カリウム補給剤
塩化カリウム等
トリメトプリム含有製剤
スルファメトキサゾール・トリメトプリム
血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム値に注意すること。
本剤は、アンジオテンシンII産生を抑制し、アルドステロンの分泌を低下させ、カリウム排泄を減少させる。腎機能障害のある患者は特に注意する。
シクロスポリン
血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム値に注意すること。
高カリウム血症の副作用が相互に増強されると考えられる。
利尿降圧剤
ヒドロクロロチアジド
フロセミド
初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こす場合があるので、少量より投与を開始すること。
利尿剤の長期投与により血漿レニン活性が上昇している状態では、本剤の投与により急激な血圧低下を起こすおそれがある。
アリスキレン
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。
なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
アンジオテンシンII受容体拮抗剤
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。
併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
リチウム製剤
炭酸リチウム
外国において、他のアンジオテンシン変換酵素阻害剤(カプトプリル、エナラプリルマレイン酸塩、リシノプリル)との併用により、リチウム中毒が報告されているので血中のリチウム濃度に注意すること。
腎尿細管におけるリチウムの再吸収を促進する。
非ステロイド性消炎鎮痛剤
インドメタシン等
降圧作用が減弱することがある。
プロスタグランジンの合成阻害作用により、本剤の降圧効果を減弱させる。
非ステロイド性消炎鎮痛剤
インドメタシン等
腎機能を悪化させるおそれがある。
プロスタグランジンの合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。
カリジノゲナーゼ製剤
本剤との併用により過度の血圧低下が引き起こされる可能性がある。
本剤のキニン分解抑制作用とカリジノゲナーゼ製剤のキニン産生作用により、血中キニン濃度が増大し血管平滑筋の弛緩が増強される可能性がある。

重大な副作用 

(頻度不明)
血管浮腫
呼吸困難を伴う顔面、舌、声門、喉頭の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれることがあるので、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、アドレナリン注射、気道確保等の適切な処置を行うこと。
他のアンジオテンシン変換酵素阻害剤で、腸管の血管浮腫(症状:腹痛、嘔気、嘔吐、下痢等)があらわれることが報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性腎障害
急性腎障害があらわれることがあるので、特に腎障害、脱水症状等を有する患者に投与する場合には、定期的に検査を行い、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
高カリウム血症
重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
膵炎
膵炎があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。

頻度不明
過敏症注1)発疹、そう痒
腎臓BUN、クレアチニンの上昇、蛋白尿
血液注2)白血球減少、貧血
精神神経系めまい、頭痛、ふらつき、不眠、眠気、しびれ感、口内しびれ感、耳鳴
循環器低血圧、動悸、心室性期外収縮
消化器下痢、嘔気・嘔吐、食欲不振、心窩部痛、胸やけ
肝臓AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、LDHの上昇
呼吸器咳、咽頭痛、痰
その他低血糖、総コレステロール、尿酸、血清カリウムの上昇、倦怠感、疲労、胸痛、口内異物感、味覚異常、ほてり、肩こり、浮腫、発赤

注1)観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注2)観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

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