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チアプリド細粒10%「日医工」

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 脳梗塞後遺症に伴う攻撃的行為,精神興奮,徘徊,せん妄の改善
  • 特発性ジスキネジア及びパーキンソニズムに伴うジスキネジア

用法・用量

  • チアプリドとして,通常成人1日75mg~150mgを3回に分割経口投与する。
    なお,年齢,症状により適宜増減する。
    パーキンソニズムに伴うジスキネジアの患者では,1日1回,25mgから投与を開始することが望ましい。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • プロラクチン分泌性の下垂体腫瘍(プロラクチノーマ)の患者[抗ドパミン作用によりプロラクチン分泌が促進し,病態を悪化させるおそれがある。]

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

重篤な循環器障害のある患者[血圧低下があらわれやすい。]
QT延長のある患者[QT延長が悪化するおそれがある。]
QT延長を起こしやすい患者[QT延長が発現するおそれがある。]
著明な徐脈のある患者
低カリウム血症のある患者 等
腎障害のある患者[高い血中濃度が持続するおそれがある。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
褐色細胞腫の疑いのある患者[類似化合物であるスルピリドの投与により急激な昇圧発作があらわれたとの報告がある。]
脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者[悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすい。]

重要な基本的注意

眠気,めまい・ふらつき等があらわれることがあるので,本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
制吐作用を有するため,他の薬剤に基づく中毒,腸閉塞,脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること。

用法用量に関連する使用上の注意

脳梗塞後遺症の場合
本剤の投与期間は,臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定するが,投与6週で効果が認められない場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

本剤は,主として腎臓から排泄されるが,高齢者では腎機能が低下していることが多く,高い血中濃度が持続するおそれがあるので,副作用(錐体外路症状等)の発現に注意し,低用量(例えば1回25mg,1日1~2回)から投与を開始するなど慎重に投与すること。

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦等
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
授乳婦
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが,やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。]

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)

薬物動態

生物学的同等性試験
チアプリド細粒10%「日医工」及び標準製剤を,クロスオーバー法によりそれぞれ1g(チアプリドとして100mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中チアプリド濃度(塩酸塩換算値)を測定し,得られた薬物動態パラメータ(AUC,Cmax)について統計解析を行った結果,両剤の生物学的同等性が確認された。
判定パラメータ参考パラメータ
AUC∞
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
t1/2
(hr)
チアプリド細粒10%「日医工」3935±729721±1001.07±0.433.15±0.42
標準製剤
(細粒,10%)
3881±751718±1451.25±0.803.14±0.46
(1g投与,Mean±S.D.,n=14)
血漿中濃度並びにAUC,Cmax等のパラメータは,被験者の選択,体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
溶出挙動
チアプリド細粒10%「日医工」は,日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたチアプリド塩酸塩細粒の溶出規格に適合していることが確認されている。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
QT延長を起こすことが知られている薬剤
ハロペリドール等
QT延長,心室性不整脈等の重篤な副作用を起こすおそれがある。本剤及びこれらの薬剤はいずれもQT間隔を延長させるおそれがあるため,併用により作用が増強するおそれがある。
ベンザミド系薬剤
メトクロプラミド,
スルピリド等
フェノチアジン系薬剤
クロルプロマジン等
ブチロフェノン系薬剤
ハロペリドール等
内分泌機能異常,錐体外路症状が発現しやすくなる。本剤及びこれらの薬剤は抗ドパミン作用を有するため,併用により抗ドパミン作用が強くあらわれる。
ドパミン作動薬
レボドパ等
相互に作用を減弱させることがある。本剤は抗ドパミン作用を有するため,作用が拮抗する。
中枢神経抑制剤
バルビツール酸誘導体,
麻酔剤等
相互に中枢神経抑制作用を増強させることがある。本剤及びこれらの薬剤は中枢神経抑制作用を有する。
アルコール
飲酒
相互に中枢神経抑制作用を増強させることがある。ともに中枢神経抑制作用を有する。

重大な副作用 

(頻度不明)
悪性症候群(Syndrome malin)
悪性症候群があらわれることがあるので,無動緘黙,強度の筋強剛,嚥下困難,頻脈,血圧の変動,発汗等が発現し,それに引き続き発熱がみられる場合は,投与を中止し,体冷却,水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には,白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く,また,ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
なお,高熱が持続し,意識障害,呼吸困難,循環虚脱,脱水症状,急性腎障害へと移行し,死亡した例が報告されている。
昏睡
昏睡があらわれることがある。このような症状が発現した場合には投与を中止すること。
痙攣
痙攣があらわれることがある。このような症状が発現した場合には投与を中止すること。
QT延長,心室頻拍
QT延長,心室頻拍(Torsades de pointesを含む)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

頻度不明
循環器注1)不整脈,頻脈,胸内苦悶,血圧上昇,血圧低下
錐体外路症状注2)パーキンソン症候群(振戦,筋強剛,運動減少,流涎,姿勢・歩行障害等),ジスキネジア,言語障害,咬痙,アカシジア,ジストニア,嚥下障害
内分泌注1)乳汁分泌,女性化乳房,月経異常
精神神経系眠気,不眠,不安・焦燥,抑うつ,ぼんやり,性欲亢進
自律神経系めまい・ふらつき,口渇,頭痛・頭重,脱力・倦怠感,しびれ,排尿障害,尿失禁,耳鳴
消化器悪心・嘔吐,腹痛・胃部不快感,食欲不振,便秘,口内炎,下痢,食欲亢進,腹部膨満感
肝臓AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,Al-P上昇,黄疸
過敏症注3)発疹,そう痒感
その他発熱,眼調節障害,ほてり,貧血

注1:このような症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,慎重に投与すること。
注2:このような症状があらわれた場合には,減量又は抗パーキンソン剤の併用等適切な処置をとること。
注3:このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

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