今日の臨床サポート

ベクロニウム静注用4mg「F」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 麻酔時の筋弛緩、気管内挿管時の筋弛緩

用法・用量

  • 通常、成人には初回量ベクロニウム臭化物として0.08~0.1mg/kgを静脈内投与し、術中必要に応じて0.02~0.04mg/kgを追加投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

禁忌 

【警告】

  • 本剤は、その作用及び使用法について熟知した医師によってのみ使用すること。
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分又は臭化物に対して過敏症の既往歴のある患者
  • 重症筋無力症、筋無力症候群の患者のうち、スガマデクスナトリウムに対して過敏症の既往歴のある患者[筋弛緩回復剤であるスガマデクスナトリウムを使用できないため、筋弛緩作用が遷延しやすい。]
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある患者(「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

呼吸困難及び気道閉塞のある患者[換気不全により、患者の自発呼吸の再開が遅れるおそれがある。]
肝疾患、胆道疾患又は腎疾患の患者[本剤の排泄が遅れるため作用が遷延することがある。]
気管支喘息の患者[喘息発作、気管支けいれんを起こすおそれがある。]
電解質異常(低カリウム血症、低カルシウム血症、高マグネシウム血症等)、低蛋白血症、脱水症、アシドーシス、高炭酸ガス血症の患者[本剤の作用が増強されるおそれがある。]
高血圧症の患者[血圧上昇を起こすおそれがある。]
低体温麻酔及び低体温灌流法による人工心肺使用の患者[作用の遷延を起こすおそれがある。]
重症筋無力症、筋無力症候群の患者[これらの患者では非脱分極性筋弛緩剤に対する感受性が極めて高い。](「2.重要な基本的注意」の項参照)
重症筋無力症、筋無力症候群の患者を除く神経筋疾患の患者(筋ジストロフィー、筋緊張症候群、先天性ミオパチー、脊髄性筋萎縮症、ギラン・バレー症候群等)又はポリオ罹患後の患者[本剤の作用の増強又は減弱が生じることがある。]
心拍出量の低下が認められる患者[作用発現時間が遅延し、また作用が遷延することがある。]
肥満の患者[実体重で投与量を算出した場合、作用持続時間が延長し回復が遅延することがある。]
熱傷の患者[筋弛緩剤の作用が抑制されることが知られている。]
高齢者(「5.高齢者への投与」の項参照)
新生児及び乳児(「7.小児等への投与」の項参照)

重要な基本的注意

本剤は呼吸抑制を起こすので自発呼吸が回復するまで必ず調節呼吸を行うこと(ガス麻酔器又は人工呼吸器を使用すること)。
重症筋無力症、筋無力症候群の患者では、非脱分極性筋弛緩剤に対する感受性が極めて高く、筋弛緩作用が増強・遷延しやすいため、筋弛緩モニターによる確認を必ず行うとともに、患者の呼吸状態等に十分注意し、必要に応じてスガマデクスナトリウムによる筋弛緩状態からの回復を行うこと。また、これらの患者では筋弛緩状態からの回復に抗コリンエステラーゼ剤を使用しないこと。
重症筋無力症、筋無力症候群以外の患者では、本剤による筋弛緩状態から回復させるには、スガマデクスナトリウム又は抗コリンエステラーゼ剤並びにアトロピン硫酸塩水和物(抗コリンエステラーゼ剤の副作用防止のため)を静脈内投与すること。抗コリンエステラーゼ剤を投与する場合、筋弛緩モニターによる回復又は自発呼吸の発現を確認した後に投与すること。
なお、それぞれの薬剤の添付文書の用法・用量、使用上の注意を必ず確認すること。
麻酔導入後、本剤にさきがけて気管内挿管の目的でスキサメトニウム塩化物水和物を投与した場合には、スキサメトニウム塩化物水和物の効果の消失(患者の自発呼吸の発現)を確認した後、本剤を投与すること。
本剤による筋弛緩の程度を客観的に評価し、本剤を安全かつ適切に使用するために、筋弛緩モニターを必要に応じて行うこと
スキサメトニウム塩化物水和物で過去にアナフィラキシー反応が生じた患者では、同様にアナフィラキシー反応が生じる可能性があるので、注意すること。
筋弛緩作用の残存による呼吸抑制、誤嚥等の合併症を防止するため、患者の筋弛緩が十分に回復したことを確認した後に抜管すること。
スガマデクスナトリウム投与後に本剤を再投与する必要が生じた場合、本剤の作用発現時間の遅延が認められるおそれがあるので、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。

適用上の注意

調製方法
溶解後は速やかに使用すること。なお、保存を必要とする場合でも24時間以内に使用すること。
使用時
本剤はワンポイントカットアンプルであるが、アンプルのカット部分をエタノール綿等で清拭してから、カットすることが望ましい。(ベクロニウム静注用4mg「F」)
配合変化
静注用全身麻酔薬であるチオペンタールナトリウム、チアミラールナトリウム等の塩基性薬剤と混合すると塩基性薬剤の沈殿を生じるので、別々の投与経路で使用するか、又は同一点滴回路を使用する場合は回路内を生理食塩水等の中性溶液を用いて洗浄するなど、混合しないようにすること。

高齢者への投与

患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。[一般に高齢者では生理機能が低下している。]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

小児等への投与

新生児及び乳児では慎重に投与すること。[本剤に対し成人よりもやや高い感受性を示すことがある。]

併用注意 

スキサメトニウム塩化物水和物
スキサメトニウム投与後に本剤を投与すると、本剤の筋弛緩作用が増強されることがある。また本剤投与後、スキサメトニウムを投与すると本剤の作用が増強又は減弱される。
脱分極性の筋弛緩剤との併用により本剤の作用が増強されると考えられるが、減弱の機序については不明である。
他の非脱分極性筋弛緩剤
本剤と他の非脱分極性筋弛緩剤との投与順により、本剤の筋弛緩作用が減弱あるいは、増強することがある。
作用持続時間の異なる非脱分極性筋弛緩剤を逐次使用した場合、最初に使用した筋弛緩剤の作用が影響する。
吸入麻酔剤
イソフルラン、セボフルラン、エンフルラン、ハロタン、エーテル等
リチウム塩製剤
本剤の筋弛緩作用が増強されることがあるので、併用する場合には減量するなど注意すること。
筋弛緩作用を有する。
カリウム排泄型利尿剤
フロセミド、チアジド系
本剤の筋弛緩作用が増強されることがあるので、併用する場合には減量するなど注意すること。
低カリウム血症により本剤の作用が増強されることがある。
MAO阻害剤
プロタミン製剤
不整脈用剤
β-遮断剤等
メトロニダゾール
カルシウム拮抗剤
シメチジン
ブピバカイン
本剤の筋弛緩作用が増強されることがあるので、併用する場合には減量するなど注意すること。
機序不明
抗生物質
アミノグリコシド系、リンコマイシン系、ポリペプチド系、アシルアミノペニシリン系
マグネシウム塩製剤
キニジン
キニーネ
本剤の筋弛緩作用が増強されることがあるので、併用する場合には減量するなど注意すること。また、これらの薬剤を術後に投与した場合、本剤の筋弛緩作用が再発現(再クラーレ化)することがある。
これらの薬剤は筋弛緩作用を有するため作用が増強されると考えられている。再クラーレ化については機序不明である。
フェニトイン
術中の静脈内投与により本剤の筋弛緩作用が増強されることがあるので、併用する場合には注意すること。
機序不明
塩化カルシウム製剤
塩化カリウム製剤
本剤の筋弛緩作用が減弱されることがある。
Ca2+及びKは骨格筋の収縮に関与している。
プロテアーゼ阻害剤
ガベキサート、ウリナスタチン
本剤の筋弛緩作用が減弱されることがある。
機序不明
副腎皮質ホルモン剤
抗てんかん剤
カルバマゼピン、フェニトイン
長期前投与により、本剤の筋弛緩作用が減弱されることがある。
機序不明
リドカイン
本剤の筋弛緩作用が増強されることがあるので、併用する場合には減量するなど注意すること。また、リドカインの作用発現が早まることがある。
機序不明

重大な副作用 

ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー様症状(気道内圧上昇、血圧低下、頻脈、全身発赤等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し適切な処置を行うこと。
遷延性呼吸抑制(頻度不明)
遷延性呼吸抑制があらわれることがある。このような場合には、自発呼吸が回復するまで呼吸管理を行うこと。
横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には本剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
気管支けいれん(頻度不明)
気管支けいれんを起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

頻度不明
循環器徐脈、頻脈、低血圧
呼吸器吃逆
過敏症発赤、発疹
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