薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ワルファリン [8.2、9.1.2、16.7.3参照] | ワルファリンの血中濃度が低下することがある。そのため、ワルファリンを併用する際には、凝血能の変動に十分注意しながら、必要に応じ用量を調整すること。 | 本剤のCYP2C9及びCYP3A4誘導作用により、ワルファリンの血中濃度を低下させる。 |
ケトコナゾール注)、フルコナゾール [16.7.4参照] | 本剤の血中濃度が上昇し、本剤の副作用が発現しやすくなるおそれがある。 | ケトコナゾールのCYP3A4阻害作用により、本剤の血中濃度を上昇させる。 フルコナゾールのCYP2C9及びCYP3A4阻害作用により、本剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。 |
HMG-CoA還元酵素阻害薬(シンバスタチン等) [8.2、16.7.5参照] | シンバスタチンの血中濃度が低下し、シンバスタチンの効果が減弱する。 また、CYP3A4又はCYP2C9により代謝されるスタチン製剤及びその活性水酸化物の血中濃度を低下させ、効果を減弱させる可能性がある。 そのため、これらの薬剤を併用する場合には、血清コレステロール濃度を測定し、必要に応じ用量を調整すること。 | 本剤のCYP3A4又はCYP2C9誘導作用により、シンバスタチン及びこれらの酵素により代謝されるスタチン製剤の血中濃度を低下させる。 |
リファンピシン [16.7.6参照] | 本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 | リファンピシンのCYP2C9及びCYP3A4誘導作用により、本剤の血中濃度を低下させる。 |
Ca拮抗薬(アムロジピン、ニフェジピン、ジルチアゼム等) | (1)血圧低下を助長するおそれがある。 (2)Ca拮抗薬の血中濃度が低下する可能性がある。 | (1)両剤の薬理学的な相加作用等が考えられる。 (2)本剤のCYP3A4誘導作用により、Ca拮抗薬の血中濃度を低下させる可能性がある。 |
経口避妊薬 [16.7.7参照] | 経口避妊薬の血中濃度が低下し、避妊効果が得られないおそれがある。 | 本剤のCYP3A4誘導作用により、経口避妊薬の血中濃度を低下させる。 |
グレープフルーツジュース | 本剤の血中濃度が上昇し、本剤の副作用が発現しやすくなるおそれがあるので、本剤投与時はグレープフルーツジュースを摂取しないようにすること。 | グレープフルーツジュースに含まれる成分のCYP3A4阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 |
セイヨウオトギリソウ(セントジョーンズワート)含有食品 | 本剤の血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないようにすること。 | セイヨウオトギリソウに含まれる成分のCYP3A4誘導作用により、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
プロスタグランジン系薬物(ベラプロストナトリウム、エポプロステノールナトリウム) | 血圧低下を助長するおそれがある。 | 両剤の薬理学的な相加作用等が考えられる。 |
PDE5阻害薬(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル) [16.7.8参照] | (1)血圧低下を助長するおそれがある。 (2)PDE5阻害薬の血中濃度が低下する可能性がある。 (3)シルデナフィルの血中濃度が低下し、本剤の血中濃度が上昇する。 | (1)両剤の薬理学的な相加作用等が考えられる。 (2)本剤のCYP3A4誘導作用により、この酵素で代謝されるPDE5阻害薬の血中濃度を低下させる可能性がある。 (3)本剤のCYP3A4誘導作用により、シルデナフィルの血中濃度を低下させる。また、機序は不明であるが、シルデナフィルは本剤の血中濃度を上昇させる。 |
HIV感染症治療薬(リトナビル等) | 本剤の血中濃度が上昇し、本剤の副作用が発現しやすくなるおそれがある。 | これらの薬剤のCYP3A4阻害作用により、本剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。 |