今日の臨床サポート 今日の臨床サポート
一部のコンテンツを閲覧になるにはご契約が必要となります。

他剤形 薬剤一覧

効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 肺動脈性肺高血圧症

用法・用量

  • 通常、乳児、幼児又は小児には、ボセンタンとして1回2mg/kgを1日2回朝夕、用時、少量の水に分散させ経口投与する。ただし、最大投与量は1回120mg、1日240mgとする。

禁忌 

【警告】

  • 本剤投与により肝機能障害が発現するため、肝機能検査を必ず投与前に行い、投与中においても、少なくとも1ヵ月に1回実施すること。なお、投与開始3ヵ月間は2週に1回の検査が望ましい。肝機能検査値の異常が認められた場合はその程度及び臨床症状に応じて、減量及び投与中止など適切な処置をとること。[「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
  • 中等度あるいは重度の肝障害のある患者[肝障害を増悪させるおそれがある]
  • シクロスポリン又はタクロリムスを投与中の患者[「相互作用」の項参照]
  • グリベンクラミドを投与中の患者[「相互作用」の項参照]
  • 本剤及び本剤の成分に過敏症の既往歴のある患者

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

投与開始前のAST(GOT)、ALT(GPT)値のいずれか又は両方が基準値上限の3倍を超える患者[肝機能障害を増悪させるおそれがある]
低血圧の患者[血圧を一層低下させるおそれがある]
ワルファリンを投与中の患者[本剤との併用によりワルファリンの効果が減弱することがあるので、本剤投与開始時、増量・減量時及び中止時には必ずINR値の確認を行い、ワルファリン投与量の調節を行うこと。適切なINR値になるまでは2週に1回の検査が望ましい。「相互作用」及び「薬物動態」の項参照]
フェニルケトン尿症の患者[症状を増悪させるおそれがある。本剤は1錠中3.7mgのアスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)を含有する。]

重要な基本的注意

妊娠可能な女性においては、避妊薬単独での避妊をさけ、本剤投与開始前及び投与期間中は、毎月妊娠検査を実施すること。[「禁忌」、「相互作用」及び「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
肝機能検査を必ず投与前に行い、投与中においても、少なくとも1ヵ月に1回実施すること。なお投与開始3ヵ月間は2週に1回の検査が望ましい。[「警告」、「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「慎重投与」の項参照]
副作用又は妊娠の判明などにより本剤の投与を中止する場合は、直ちに中止し、適切な処置をとること。なお、本剤投与を中止する場合には、併用薬(ワルファリンなど)の使用状況などにより、必要に応じ漸減を考慮すること。[「慎重投与」、「相互作用」及び「薬物動態」の項参照]
本剤の投与を少なくとも8週間行ったにも拘らず、臨床症状の悪化がみられた場合には、他の治療法を検討すること。
本剤の投与によりヘモグロビン減少、血小板減少等が起こる可能性があるので、投与開始時及び投与開始後4ヵ月間は毎月、その後は3ヵ月に1回の頻度で血液検査を行うこと。
本剤の投与により肺水腫の徴候が見られた時は、肺静脈閉塞性疾患の可能性を考慮すること。
重度の左心室機能不全を合併症にもつ患者に本剤を投与する場合、体液貯留の徴候(例えば体重の増加)に対して経過観察を行うこと。徴候が認められた場合には、利尿剤の投与開始、又は投与中の利尿剤の増量などを考慮すること。本剤投与開始前に体液貯留が認められた患者には利尿剤の投与を検討すること。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている]
本剤は小児が容易に中身を取り出せないように包装に工夫が施されているため、PTPシートから取り出す際には、裏面の目印箇所から保護フィルムを剥がした後、ゆっくりと指の腹で錠剤を押し出すようにして取り出すよう指導すること。
分割後
本剤を分割後は、密閉容器にて室温で保管の上、3ヵ月以内に使用すること。
服用時
スプーン等に少量の水(錠剤を覆う程度の量)を入れ、これに本剤を加えて分散してから服用すること。さらに、使用したスプーン等に再度少量の水を加え服用すること。可能な場合には、服用後にコップ一杯程度の水を飲むこと。本剤の分散には、水以外を使用しないこと。

用法用量に関連する使用上の注意

1歳未満の小児に対する有効性及び安全性は確立していない。
本剤投与中に、AST(GOT)又はALT(GPT)値が基準値上限の3倍を超えた場合、用量調節と肝機能検査を以下の基準を参考に行うこと。
AST(GOT)/ALT(GPT)値投与法と肝機能検査の実施時期
>3及び≦5×ULN減量又は投与を中止する。その後少なくとも2週間毎にAST、ALT値を測定し、それらが治療前値に回復した場合は、適宜投与を継続又は再開する。
>5及び≦8×ULN投与を中止する。その後少なくとも2週間毎にAST、ALT値を測定し、それらが治療前値に回復した場合は、投与の再開を考慮する。
>8×ULN投与を中止し再投与してはならない。
ULN:基準値上限*:再投与する場合は、開始用量から始めること。AST、ALT値は3日以内に確認し、2週間後に再度確認後、上記の投与法と肝機能検査の実施時期を参考にして投与する。
AST、ALT値の上昇が肝障害の臨床症状、例えば、嘔気、嘔吐、発熱、腹痛、黄疸、嗜眠又は疲労、インフルエンザ様症状(関節痛、筋痛、発熱)などを伴う場合、又はビリルビン値が基準値上限の2倍以上の場合は投与を中止すること。
本剤とボセンタン水和物普通錠は生物学的に同等ではなく、本剤はボセンタン水和物普通錠と比較してバイオアベイラビリティが低いため、互換使用を行わないこと(本剤64mgのボセンタン水和物普通錠62.5mgに対するCmax比及びAUC比の平均値はそれぞれ0.82及び0.87)[「薬物動態」の項参照]。
ボセンタン水和物普通錠から本剤への切り替えや本剤からボセンタン水和物普通錠への切り替えを行う場合、曝露量が変動することがあるため、切り替え後は患者の状態に留意し、十分な観察を行うこと。

効能効果に関連する使用上の注意

特発性又は遺伝性肺動脈性肺高血圧症及び先天性心疾患に伴う肺動脈性肺高血圧症以外の肺動脈性肺高血圧症における有効性及び安全性は確立していない。
小児の肺動脈性肺高血圧症の治療に十分な知識及び経験を有する医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される患者に対して適用を考慮すること。
本剤の使用にあたっては、最新の治療ガイドラインを参考に投与の要否を検討すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[動物実験で催奇形性が報告されている]
授乳中の婦人には投与しないことが望ましい。[授乳中の投与に関する安全性は確立していない]

小児等への投与

低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない。[低出生体重児及び新生児に対する使用経験がない]

薬物動態

血漿中濃度
単回投与(外国人成人データ)
健康成人16例に本剤64mg(32mg錠を2錠)又はボセンタン水和物普通錠62.5mgを空腹時に単回経口投与した時の血漿中ボセンタン濃度の推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりである。また、本剤の薬物動態パラメータのボセンタン水和物普通錠に対する幾何平均比は、Cmaxでは0.82(90%信頼区間:0.65~1.04)、AUC0-∞では0.87(90%信頼区間:0.78~0.97)であり、生物学的同等性の基準範囲(90%信頼区間:0.8~1.25)から外れていた。
図 健康成人に本剤又はボセンタン水和物普通錠を単回投与したときの血漿中濃度推移(平均±SD,n=16)
表 健康成人に本剤又はボセンタン水和物普通錠を単回投与したときの薬物動態パラメータ
投与量nCmax(ng/mL)tmax(h)AUC0-∞(ng・h/mL)t1/2(h)
64mg(本剤)16496(395,623)4.0(3.0-5.0)3118(2524,3852)9.3(7.4,11.5)
62.5mg(普通錠)16592(453,774)4.0(2.0-5.0)3494(2809,4345)8.3(6.5,10.4)
数値は幾何平均値(95%信頼区間)、tmaxは中央値(最小値-最大値)
反復投与(日本人小児データ)
小児肺動脈性肺高血圧症患者5例に本剤を1回2mg/kg、1日2回12週間反復経口投与した時の血漿中ボセンタン濃度の推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりである。
図 小児肺動脈性肺高血圧症患者の血漿中濃度推移(平均±SD,n=5)
表 小児肺動脈性肺高血圧症患者の薬物動態パラメータ
投与量nCmax(ng/mL)AUCτ(ng・h/mL)tmax(h)
2mg/kg1日2回5493.75(187.4-1301.1)2299.74(886.9-5963.2)2.00(1.0-7.5)
数値は幾何平均値(95%信頼区間)、tmaxは中央値(最小値-最大値)
全血中のボセンタン濃度をヘマトクリット値で補正し、血漿中ボセンタン濃度を算出した。
代謝・排泄(外国人データ)
健康成人4例に14C-ボセンタン経口用懸濁液500mgを単回経口投与した時、尿及び糞中の回収率は平均97%で、投与量の90%以上が糞中に排泄され、3%が尿中への排泄であった。
蛋白結合率
ボセンタンの平衡透析法によるin vitroにおける血漿蛋白との結合率(n=8)は、0.214~21.9μg/mLの濃度範囲で約98%であった。
肝機能障害患者における体内動態(外国人データ)
成人肝機能障害患者(Child-Pugh分類でA)8例にボセンタン水和物普通錠(ボセンタンとして125mg)を単回又は反復経口投与した時の薬物動態を健康成人と比較したが、体内動態に差はみられなかった。なお、忍容性は良好であった。
腎機能障害患者における体内動態(外国人データ)
成人重度腎機能障害患者(15<クレアチニンクリアランス≦30mL/min)8例にボセンタン水和物普通錠(ボセンタンとして125mg)を単回投与した時の薬物動態を健康成人と比較した。両群ともに投与後約4時間でCmaxに達した。ボセンタンのCmaxは、健康成人に比し重度腎機能障害患者で約37%低かったが、AUC0-∞は、類似した数値を示した。なお、忍容性は良好であった。
食事の影響(外国人データ)
健康成人16例を対象にクロスオーバー法により、ボセンタン水和物普通錠(ボセンタンとして125mg)を空腹時又は食後に単回経口投与した時、空腹時に比べ食後投与時のAUC0-∞、Cmaxはそれぞれ10%、22%上昇したが、臨床的影響はないと考えられた。
薬物相互作用(外国人データ)
シクロスポリン
健康成人にボセンタン500mg含有懸濁液を1日2回7.5日間反復投与し、さらにシクロスポリンを血漿中トラフ濃度が200~250ng/mLで安定するように1日2回7.0日間併用投与した時、ボセンタン単独投与時に比較して、シクロスポリン併用での単回投与後のボセンタンのトラフ濃度は約30倍、定常状態では約3~4倍に上昇した(各n=8)。また、シクロスポリンのAUC0-12はシクロスポリン単独投与時(n=9)と比較してボセンタン併用時(n=8)には平均49%減少した。
グリベンクラミド
健康成人12例にボセンタン水和物普通錠(ボセンタンとして125mg)を1日2回9.5日間反復投与し、6~10日目の4.5日間についてグリベンクラミドとして2.5mgを1日2回で併用投与した時、グリベンクラミドのCmax及びAUC0-12は単独投与時に比較してそれぞれ22%及び40%有意に減少した。また、ボセンタンのCmax、AUC0-12は単独投与時に比べ、それぞれ24%及び29%減少した。
ワルファリン
健康成人12例にボセンタン水和物普通錠(ボセンタンとして500mg)又はプラセボを1日2回10日間投与し、6日目の朝のみ、ワルファリン26mgを単回投与した時、ワルファリン単独投与時に比較して(ボセンタン併用時は)R-ワルファリンとS-ワルファリンのAUC0-∞はそれぞれ平均38%及び29%減少した。また、国内臨床試験において、ワルファリン併用14例中1例にINR値の低下が認められ、本剤中止時にINR値の上昇が認められた。
ケトコナゾール
健康成人10例にボセンタン水和物普通錠(ボセンタンとして62.5mg)を1日2回及びケトコナゾール200mg1日1回を5.5日間併用にて反復投与した時、ボセンタンのAUC0-12及びCmaxはボセンタン単独投与時に比較して、約2倍に増加した。
シンバスタチン
健康成人9例にボセンタン水和物普通錠(ボセンタンとして125mg)を1日2回5.5日間とシンバスタチンとして40mgを1日1回6日間併用投与した時、シンバスタチン単独投与時に比較して、シンバスタチンとその代謝物β-ヒドロキシ酸シンバスタチンのAUC0-12をそれぞれ34%及び46%減少させた。シンバスタチンとの併用により、ボセンタンとその代謝物の薬物動態に対する影響は見られなかった。
リファンピシン
健康成人9例にボセンタン水和物普通錠(ボセンタンとして1回125mg)を1日2回6.5日間及びリファンピシンとして1回600mgを1日1回6日間併用にて反復投与した。併用開始後6日目のボセンタンの平均AUCτは、単独投与時に比較して58%低下した。
経口避妊薬
健康成人19例にボセンタン水和物普通錠(ボセンタンとして125mg)を1日2回及び経口避妊薬(1mgノルエチステロン及び35μgエチニルエストラジオール含有)をボセンタン投与後7日目に併用にて単回投与した時、経口避妊薬単独投与時に比較して、ノルエチステロンとエチニルエストラジオールのAUC0-∞はそれぞれ14%及び31%減少した。
クエン酸シルデナフィル
健康成人19例にボセンタン水和物普通錠(ボセンタンとして1回125mg)を1日2回6日間及びシルデナフィルとして最初の3日間は1回20mgを1日3回、引き続き2日間は1回80mgを1日3回、最終日は1回80mgを計6日間併用投与した。併用開始後6日目のシルデナフィルのAUCτ及びCmaxはそれぞれ63%及び55%低下し、ボセンタンのAUCτ及びCmaxは、それぞれ50%及び42%増加した。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
シクロスポリン(サンディミュン、ネオーラル)、タクロリムス(プログラフ)(1)本剤の血中濃度が急激に上昇し、本剤の副作用が発現するおそれがある。
(2)本剤との併用により、シクロスポリン、タクロリムスの血中濃度が低下し、効果が減弱するおそれがある。
(1)シクロスポリンのCYP3A4活性阻害作用及び輸送タンパク質阻害による肝細胞への取込み阻害により、本剤の血中濃度を上昇させる。
タクロリムスは主にCYP3A4で代謝され、シクロスポリンと同等以上に本剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。
(2)本剤のCYP3A4誘導作用により、シクロスポリン、タクロリムスの血中濃度を低下させる。
グリベンクラミド(オイグルコン、ダオニール)本剤との併用により、肝酵素値上昇の発現率が2倍に増加した。本剤との併用により、胆汁酸塩の排泄を競合的に阻害し、肝細胞内に胆汁酸塩の蓄積をもたらす。
一部の胆汁酸塩の肝毒性作用により、二次的にトランスアミナーゼの上昇をもたらす可能性がある。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ワルファリン本剤との併用により、ワルファリンの血中濃度が低下することがある。
そのため、ワルファリンを併用する際には、凝血能の変動に十分注意しながら、必要に応じ用量を調整すること。
本剤のCYP2C9及びCYP3A4誘導作用により、ワルファリンの血中濃度を低下させる。
ケトコナゾール、フルコナゾール本剤の血中濃度が上昇し、本剤の副作用が発現しやすくなるおそれがある。ケトコナゾールのCYP3A4阻害作用により、本剤の血中濃度を上昇させる。
フルコナゾールのCYP2C9及びCYP3A4阻害作用により、本剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。
HMG-CoA還元酵素阻害薬(シンバスタチン等)本剤との併用により、シンバスタチンの血中濃度が低下し、シンバスタチンの効果が減弱する。
また、CYP3A4又はCYP2C9により代謝されるスタチン製剤及びその活性水酸化物の血中濃度を低下させ、効果を減弱させる可能性がある。
そのため、これらの薬剤を併用する場合には、血清コレステロール濃度を測定し、必要に応じ用量を調整すること。
本剤のCYP3A4又はCYP2C9誘導作用により、シンバスタチン及びこれらの酵素により代謝されるスタチン製剤の血中濃度を低下させる。
リファンピシン本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。リファンピシンのCYP2C9及びCYP3A4誘導作用により、本剤の血中濃度を低下させる。
Ca拮抗薬(1)本剤との併用により、血圧低下を助長するおそれがある。
(2)本剤との併用により、Ca拮抗薬の血中濃度が低下する可能性がある。
(1)両剤の薬理学的な相加作用等が考えられる。
(2)本剤のCYP3A4誘導作用により、Ca拮抗薬の血中濃度を低下させる可能性がある。
経口避妊薬本剤との併用により、経口避妊薬の血中濃度が低下し、避妊効果が得られないおそれがある。本剤のCYP3A4誘導作用により、経口避妊薬の血中濃度を低下させる。
グレープフルーツジュース本剤の血中濃度が上昇し、本剤の副作用が発現しやすくなるおそれがあるので、本剤投与時はグレープフルーツジュースを摂取しないようにすること。グレープフルーツジュースに含まれる成分のCYP3A4阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
セイヨウオトギリソウ(セントジョーンズワート)含有食品本剤の血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないようにすること。セイヨウオトギリソウに含まれる成分のCYP3A4誘導作用により、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
プロスタグランジン系薬物(ベラプロストナトリウム、エポプロステノールナトリウム)本剤との併用により、血圧低下を助長するおそれがある。両剤の薬理学的な相加作用等が考えられる。
PDE5阻害薬(クエン酸シルデナフィル、塩酸バルデナフィル、タダラフィル)(1)本剤との併用により、血圧低下を助長するおそれがある。
(2)本剤との併用により、PDE5阻害薬の血中濃度が低下する可能性がある。
(3)本剤との併用により、シルデナフィルの血中濃度が低下し、本剤の血中濃度が上昇する。
(1)両剤の薬理学的な相加作用等が考えられる。
(2)本剤のCYP3A4誘導作用により、この酵素で代謝されるPDE5阻害薬の血中濃度を低下させる可能性がある。
(3)本剤のCYP3A4誘導作用により、シルデナフィルの血中濃度を低下させる。また、機序は不明であるが、シルデナフィルは本剤の血中濃度を上昇させる。
HIV感染症治療薬(リトナビル等)本剤の血中濃度が上昇し、本剤の副作用が発現しやすくなるおそれがある。これらの薬剤のCYP3A4阻害作用により、本剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。

重大な副作用 

重篤な肝機能障害(1.3%注1)
AST(GOT)、ALT(GPT)等の上昇を伴う重篤な肝機能障害があらわれることがあるので、定期的な検査及び十分な観察を行い、肝機能検査値の異常が認められた場合はその程度及び臨床症状に応じて、減量及び投与中止など適切な処置をとること。[「警告」、「用法・用量に関連する使用上の注意」、「慎重投与」及び「重要な基本的注意」の項参照]
汎血球減少、白血球減少、好中球減少、血小板減少、貧血(頻度不明注2)
汎血球減少、白血球減少、好中球減少、血小板減少、貧血(ヘモグロビン減少)があらわれることがあるので、定期的な検査及び十分な観察を行い、異常が認められた場合には減量及び投与中止など適切な処置をとること。[「重要な基本的注意」の項参照]
心不全、うっ血性心不全(頻度不明注2)
心不全が増悪することがあるので、投与中は観察を十分に行い、体液貯留、急激な体重増加、心不全症状・徴候(息切れ、動悸、心胸比増大、胸水等)が増悪あるいは発現した場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注1)成人及び小児肺動脈性肺高血圧症患者を対象とした国内及び海外臨床試験成績より算出した。
注2)自発報告等の頻度の算出できない副作用については頻度不明とした。

その他の副作用 

次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量及び投与中止など適切な処置をとること。

10%以上注1)10%未満注1)頻度不明注2)
神経系障害頭痛体位性めまい浮動性めまい
心臓障害動悸
血管障害ほてり、潮紅、血圧低下
呼吸器、胸郭及び縦隔障害呼吸困難
胃腸障害悪心、嘔吐、下痢
肝胆道系障害肝機能異常
皮膚及び皮下組織障害皮膚炎、そう痒症、発疹
筋骨格系及び結合組織障害筋痛背部痛
全身障害及び投与局所様態倦怠感下肢浮腫、疲労発熱、浮腫
臨床検査AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ-GT(GTP)上昇、白血球数減少、ヘモグロビン減少Al-P上昇、赤血球数減少、好酸球数増加、ヘマトクリット減少血小板数減少、ビリルビン上昇
代謝及び栄養障害体液貯留

注1)成人及び小児肺動脈性肺高血圧症患者を対象とした国内及び海外臨床試験成績より算出した。
注2)自発報告等の頻度の算出できない副作用については頻度不明とした。

戻る

さらなるご利用にはご登録が必要です。

こちらよりご契約または優待日間無料トライアルお申込みをお願いします。

(※トライアルご登録は1名様につき、一度となります)


ご契約の場合はご招待された方だけのご優待特典があります。

以下の優待コードを入力いただくと、

契約期間が通常12ヵ月のところ、14ヵ月ご利用いただけます。

優待コード: (利用期限:まで)

ご契約はこちらから