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プリズバインド静注液2.5g

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 以下の状況におけるダビガトランの抗凝固作用の中和

    • ○生命を脅かす出血又は止血困難な出血の発現時
    • ○重大な出血が予想される緊急を要する手術又は処置の施行時

用法・用量

  • 通常、成人にはイダルシズマブ(遺伝子組換え)として1回5g(1バイアル2.5g/50mLを2バイアル)を点滴静注又は急速静注する。ただし、点滴静注の場合は1バイアルにつき5~10分かけて投与すること。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 遺伝性フルクトース不耐症の患者
本剤投与による治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ投与すること。
本剤は添加物としてソルビトールを含有する。[15.1.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤は、医学的に適切と判断される標準的対症療法の実施とともに使用すること。
8.2 ダビガトランの抗凝固作用を中和することにより血栓症のリスクが増加するため、止血後は、速やかに適切な抗凝固療法の再開を考慮すること。なお、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の投与は本剤の投与から24時間後に再開可能であり、他の抗凝固剤の投与は本剤投与後いつでも再開可能である。

14.適用上の注意

14.1 薬剤投与前の注意
14.1.1 目視による確認を行い、注射液に微粒子又は変色が認められる場合には使用しないこと。
14.1.2 本剤は防腐剤を含有していないため、バイアルは1回限りの使用とし、開封後は速やかに使用すること。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 本剤を他の薬剤と混合しないこと。
14.2.2 本剤投与時に既存の静脈ラインを使用する場合は、他の薬剤との混合を避けるため、本剤の注入前後にラインを日局生理食塩液でフラッシュすること。
14.2.3 同じ点滴ルートを介して、同時に他の薬剤の投与を行わないこと。

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 本剤は、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩の最終投与からの経過時間、患者背景(ダビガトランの薬物動態に影響する可能性がある腎機能及びP-糖タンパク阻害剤の併用等)等から、ダビガトランによる抗凝固作用が発現している期間であることが推定される患者にのみ使用すること。
5.2 手術又は処置に対して本剤を使用する場合、ダビガトランによる抗凝固作用の消失を待たずに緊急で行う必要があり、かつ、手技に伴う出血のリスクが高く、止血困難な場合に致死的あるいは重篤な経過になるおそれがある手術又は処置に対してのみ使用すること。
5.3 本剤はダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩以外の抗凝固剤による抗凝固作用の中和には使用しないこと。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 健康被験者
ダビガトランの定常状態(ダビガトランエテキシラートとして220mgを1日2回投与)にある日本人健康成人男性9例に本剤5gを15分間隔で2回に分けて5分間静脈内投与したときのイダルシズマブの血漿中濃度時間推移及び薬物動態パラメータを以下に示す。イダルシズマブの血漿中濃度は約4時間でCmaxの5%未満に低下した。ダビガトラン非存在下で本剤1~8gを単回投与したとき、AUC0-∞は用量に比例して増加した。
血漿中イダルシズマブ濃度時間推移(算術平均+SD)
イダルシズマブの薬物動態パラメータ
イダルシズマブ5g(N=9)幾何平均値(% gCV)a)
AUC0-∞[nmol・h/L]43300(8.25)
Cmax[nmol/L]30100(11.5)
t1/2[h]7.91(9.33)
Vss[L]6.53(10.2)
CL[mL/min]40.2(8.25)
a)gCVは幾何変動係数を表す。
16.1.2 母集団薬物動態解析
母集団薬物動態解析の結果、イダルシズマブの薬物動態は、年齢及び性別による有意な影響を受けなかった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
441例の患者から得られた結果より、正常の腎機能患者(クレアチニンクリアランス(CrCL)80mL/min以上、CmaxはN=89、AUC0-24はN=76)に比べて、軽度の腎機能障害患者(CrCL50mL/min以上80mL/min未満)、中等度の腎機能障害患者(CrCL30mL/min以上50mL/min未満)、高度の腎機能障害患者(CrCL30mL/min未満)のCmax及びAUC0-24は、それぞれ20%、29%、33%(N=136、109、77)及び38%、90%、146%(N=116、96、59)上昇した。
16.6.2 肝機能障害患者
390例の患者から得られた結果より、肝機能正常患者(CmaxはN=322、AUC0-24は=272)に比べて、軽度の肝機能障害患者(ASTあるいはALTの上昇が基準値上限の2倍未満)、中等度の肝機能障害患者(ASTあるいはALTの上昇が基準値上限の2倍以上3倍未満)、高度の肝機能障害患者(ASTあるいはALTの上昇が基準値上限の3倍以上)のCmax及びAUC0-24の変化は、+1%、+4%、-2%(N=40、4、24)及び-3%、+36%、+17%(N=34、3、21)であった。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(0.2%)
ショック、アナフィラキシーを含む過敏症状があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1%未満
血液及びリンパ系障害血小板減少症
神経系障害脳血管発作、頭痛
心臓障害心停止、心房血栓症、徐脈、上室性頻脈
血管障害深部静脈血栓症、低血圧
呼吸器、胸郭及び縦隔障害肺塞栓症
胃腸障害下痢、びらん性胃炎
皮膚及び皮下組織障害発疹
筋骨格系及び結合組織障害四肢痛
一般・全身障害及び投与部位の状態溢出、注入部位疼痛
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