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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 軽症から中等症の活動期クローン病

用法・用量

  • 通常、成人にはブデソニドとして9mgを1日1回朝経口投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者[症状が増悪するおそれがある。]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 結核性疾患の患者
症状が増悪するおそれがある。
9.1.2 感染症の患者
症状が増悪するおそれがある。
9.1.3 高血圧症の患者
症状が増悪するおそれがある。
9.1.4 糖尿病の患者
症状が増悪するおそれがある。
9.1.5 骨粗鬆症の患者
症状が増悪するおそれがある。
9.1.6 消化性潰瘍の患者
症状が増悪するおそれがある。
9.1.7 緑内障の患者
症状が増悪するおそれがある。
9.1.8 後嚢白内障の患者
症状が増悪するおそれがある。
9.1.9 B型肝炎ウイルスキャリアの患者
本剤の投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意すること。異常が認められた場合には、本剤の減量を考慮し、抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと。B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。なお、投与開始前にHBs抗原陰性の患者において、他の副腎皮質ステロイド剤投与後にB型肝炎ウイルスによる肝炎を発症した症例が報告されている。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝機能障害のある患者
本剤は主に肝臓で代謝されるため血中濃度が上昇する可能性がある。[16.6.1参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
動物実験(ラット)で催奇形作用が報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の必要性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中へ移行するとの報告がある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の回腸及び上行結腸以外の病変に対する有効性は確立していない。[17.1.1参照]
8.2 本剤を長期間投与した場合に、クッシング様症状や副腎皮質機能抑制等の全身作用があらわれることがあるため、漫然と投与せず、本剤を中止する場合には徐々に減量すること。[7.1、7.2参照]
8.3 本剤は副腎皮質ステロイドであるため、ストレスに対する視床下部-下垂体-副腎系の反応を減弱させる可能性があるので、事故、手術等の強いストレスが生じた場合には全身作用の強いステロイド剤を投与するなど適切な処置を行うこと。
8.4 本剤中止時に、筋肉痛、関節痛等の症状があらわれることがある。まれに、疲労、頭痛、悪心、嘔吐等の症状があらわれることがあり、このような症状があらわれた場合には、副腎皮質機能抑制を疑い、必要に応じて一時的に全身作用の強いステロイド剤の投与を行うこと。
8.5 全身作用の強いステロイド剤から本剤に変更する場合に、副腎皮質機能抑制に伴う症状があらわれることがあるので、副腎皮質機能検査の実施を考慮するなど全身作用の強いステロイド剤の減量は慎重に行うこと。
8.6 全身作用の強いステロイド剤から本剤に変更する場合に、鼻炎、湿疹等のアレルギー症状が顕在化することがあるので、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
8.7 副腎皮質ステロイド剤を服用中の患者が水痘又は麻疹に感染すると、重篤な経過をたどる可能性がある。水痘又は麻疹の既往がないもしくは予防接種を受けたことがない患者においては、水痘又は麻疹への感染を避けるよう注意すること。感染した場合には、直ちに受診するよう指導し、適切な処置を行うこと。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤投与中は患者の病態を十分観察し、投与開始8週間を目安に本剤の必要性を検討し、漫然と投与を継続しないこと。[8.2、17.1.1参照]
7.2 本剤を中止する場合は、用量を徐々に減量すること。[8.2、17.1.1参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人健康成人男性に本剤9mgを単回経口投与したとき、血漿中ブデソニド濃度は投与後6時間で最高濃度1.86±0.68nmol/Lに達した後、9.8±4.1時間の消失半減期で消失した。
単回経口投与時の薬物動態パラメータ
Cmax(nmol/L)Tmax(hr)AUC(nmol・hr/L)t1/2(hr)
1.86±0.686.025.1±9.59.8±4.1
(平均値±標準偏差、但しTmaxは中央値、n=13)
本剤9mg単回経口投与時の血漿中濃度推移(平均値±標準偏差、n=13)
16.1.2 反復投与
日本人健康成人男性に本剤9mgを1日1回、5日間反復経口投与したとき、血漿中ブデソニド濃度は2~3日以内に定常状態に達した。
反復経口投与時の薬物動態パラメータ
Cmax(nmol/L)Tmax(hr)AUC(nmol・hr/L)t1/2(hr)
投与初日2.39±1.946.030.4±21.511.7±8.2
投与5日2.71±1.834.026.0±14.57.5±2.9
(平均値±標準偏差、但しTmaxは中央値、n=7)
16.1.3 活動期クローン病患者
日本人活動期クローン病患者の血漿中濃度を母集団薬物動態解析により評価した。患者における全身曝露量は初回投与時には健康成人よりも高値にあったが、本剤の反復投与による治療に伴い低下がみられた。
16.2 吸収
16.2.1 バイオアベイラビリティ
単回経口投与後のバイオアベイラビリティは約10~20%であった(外国人データ)。
16.3 分布
16.3.1 蛋白結合率
ヒト血漿蛋白質との結合率は、1~100nmol/Lの濃度範囲で約90%であった(In vitro)。
16.4 代謝
ブデソニドの肝初回通過効果は大きく、糖質コルチコイド活性の低い代謝物に代謝される。主代謝物である6β-ヒドロキシブデソニド及び16α-ヒドロキシプレドニゾロンの糖質コルチコイド活性はブデソニドの1%以下である。ブデソニドは主としてチトクロームP450の分子種であるCYP3A4によって代謝される。[10.参照]
16.5 排泄
健康成人男性に3H標識ブデソニド100μgを静脈内投与したとき、96時間までに投与量の57%が尿中に、34%が糞中に排泄された(外国人データ)。
注)本剤の承認用量は、1回9mgである。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 肝機能障害患者
軽度~中等度の肝硬変を有する外国人男女8名に微細化ブデソニド4mgを単回経口投与したとき、バイオアベイラビリティ及びCmaxは健康成人のそれぞれ2.5倍及び約3倍であった(外国人データ)。[9.3.1参照]
注)本剤の承認用量は、1回9mgである。
肝硬変患者の薬物動態パラメータ
健康成人(n=8)肝硬変患者(n=8)
バイオアベイラビリティ(%)7.4±2.418.6±11.2
Cmax(nmol/L)1.7±0.35.1±3.4
(平均値±標準偏差)
16.7 薬物相互作用
健康成人に本剤3mgとケトコナゾール200mgを併用経口投与したとき、ブデソニドの平均AUCはブデソニドを単独投与したときに比べて約7倍に上昇した。グレープフルーツジュースの摂取により、健康成人に本剤3mgを投与したときの全身曝露量は本剤を単独投与したときに比べ、約2倍に上昇した(外国人データ)。[10.2参照]
注)本剤の承認用量は、1回9mgである。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
CYP3A4阻害剤
イトラコナゾール等
[16.7参照]
本剤による副作用の発現リスクが高くなる可能性があるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。CYP3A4による本剤の代謝が阻害されることにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
グレープフルーツ、グレープフルーツジュース
[16.7参照]
本剤の服用中は摂取しないよう注意すること。小腸のCYP3A4による本剤の代謝が阻害されることにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1~10%未満0.1~1%未満頻度不明
皮膚発疹、蕁麻疹注1)
内分泌系クッシング様症状(ざ瘡、満月様顔貌等)、月経異常注1)
精神神経系神経過敏注1)、不眠注1)、気分動揺注1)振戦注1)
霧視注1)
循環器動悸注1)
消化器便秘、消化不良
筋・骨格系筋痙攣注1)
肝臓肝機能異常
その他低カリウム血症注1)アナフィラキシー注2)

注1)海外臨床試験で認められた副作用
注2)海外製造販売後情報で認められた副作用

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