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カーバグル分散錠200mg

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 下記疾患による高アンモニア血症

    • ○N-アセチルグルタミン酸合成酵素欠損症
    • ○イソ吉草酸血症
    • ○メチルマロン酸血症
    • ○プロピオン酸血症

用法・用量

  • 通常、1日に体重kgあたり100mg~250mgより開始し、1日2~4回に分けて、用時、水に分散して経口投与する。その後は患者の状態に応じて適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者
9.2.1 中等度以上(eGFR<60mL/min/1.73m2)の腎機能障害患者
開始用量を減量すること。腎排泄の遅延により本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。[7.4、16.6.1参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に、生理機能が低下している。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 外箱等で光を避けた状態で、ボトルごと交付すること。
14.1.2 以下の注意点を患者に指導すること。
(1)服用時
・本剤を噛み砕いたり、丸ごと飲み込んだりせず、水に分散させて服用すること。分散に際しては、水以外の液体は使用しないこと。
・コップや経口用シリンジ等の容器に本剤1錠あたり2.5mL以上の水を加え、静かに振盪して、速やかに分散させること。経口投与が困難な場合は経鼻胃管等による投与を考慮すること。
・分散後は速やかに服用すること。
・本剤は完全には水に溶けないことから、本剤が容器に残った場合は、再度水に分散させて服用すること。経鼻胃管等の場合は再度水で流して投与すること。
(2)保存時
・開封前は2~8℃で冷蔵保存し、開封時には室温に戻してから使用すること。開封後はボトルの蓋をしっかりと閉め、湿気を避けて30℃以下の室温で保存すること。
・未使用の錠剤及び分割錠はボトルの中で保存すること。

7.用法及び用量に関連する注意

<効能共通>
7.1 投与開始時及び投与中も定期的に、血中アンモニア濃度等の臨床検査値、臨床症状等を確認し、患者の状態に応じて投与量を決定すること。
7.2 食事による血中アンモニア濃度の上昇を抑制するため、可能な限り食前に投与することが望ましい。
7.3 風邪、過激な運動、食事又は便秘等により高アンモニア血症が悪化した場合は適宜増量すること。また、高アンモニア血症の急性増悪が認められた場合には他の治療法も検討すること。
7.4 中等度以上の腎機能障害患者では、開始用量を減量すること。中等度(30≦eGFR<60mL/min/1.73m2)の腎機能障害患者では1日に体重kgあたり50mg~125mg、重度(eGFR<30mL/min/1.73m2)の腎機能障害患者では1日に体重kgあたり15mg~40mgを目安に投与を開始することが望ましい。[9.2.1、16.6.1参照]
<イソ吉草酸血症、メチルマロン酸血症、プロピオン酸血症による高アンモニア血症>
7.5 高アンモニア血症が間欠的に生じることから、投与中は定期的に血中アンモニア濃度等の臨床検査値、臨床症状等を確認し、継続投与の必要性を検討すること。[17.1.1、17.1.2参照]

5.効能又は効果に関連する注意

適切な食事指導を行った上で、本剤を投与すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
外国人健康成人男性12例にカルグルミン酸100mg/kgを空腹時に単回経口投与したときの薬物動態パラメータは、下表のとおりであった(外国人データ)。
外国人健康成人男性にカルグルミン酸100mg/kgを空腹時に単回経口投与したときの薬物動態パラメータ
Cmax(ng/mL)AUC0-t(ng・h/mL)tmax(h)t1/2(h)Vd/F(L)CLr(mL/min)
2708±81821126±65803.00
[2.00,4.00](*1)
6.00±1.50(*2)2783±1107295±73
n=12、平均値±標準偏差(1)中央値[最小値,最大値](2)n=11
16.1.2 反復投与
日本人のイソ吉草酸血症、メチルマロン酸血症及びプロピオン酸血症による高アンモニア血症患者(男性4例、6~16歳)に本剤を反復経口投与したときの各被験者の血漿中未変化体濃度は、下表のとおりであった。
日本人患者における血漿中未変化体濃度
病型1日用量(mg/kg)採血直前の用量(mg/kg)評価時期血漿中未変化体濃度(ng/mL)(*1)
イソ吉草酸血症11858.8投与1日目924
投与4日目1850
メチルマロン酸血症11538.5投与1日目2680
投与3日目5350
プロピオン酸血症10332.6投与1日目1940
投与5日目2900
プロピオン酸血症11036.6投与1日目1380
投与5日目2880
1)投与1日目における血漿中未変化体濃度は本剤初回投与約2時間後、投与3~5日目における血漿中未変化体濃度は本剤投与約2~5時間後の範囲で測定された。
16.4 代謝
外国人健康成人男性3例に14C標識化したカルグルミン酸100mg/kgを空腹時に単回経口投与したとき、主な代謝物は確認されなかった(外国人データ)。
カルグルミン酸はCYP1A1/2、2B6、3A4/5及び2Cに対して誘導作用を示さず、CYP1A2、2A6、2B6、2C8、2C9、2C19、2D6、2E1及び3A4/5に対して阻害作用を示さなかった(in vitroデータ)。
16.5 排泄
外国人健康成人男性3例に14C標識化したカルグルミン酸100mg/kgを空腹時に単回経口投与したとき、投与168時間後までに投与量の約9%が尿中に、最大60%が糞中に排泄された。大部分が未変化体として排泄された。投与24時間後までの総放射能に対する呼気中累積排泄率は0.53~3.8%であった(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
腎機能正常者(eGFR≧90mL/min/1.73m2)、軽度(60≦eGFR<90mL/min/1.73m2)、中等度(30≦eGFR<60mL/min/1.73m2)及び重度(eGFR<30mL/min/1.73m2)の腎機能障害者にカルグルミン酸80mg/kg又は40mg/kgを空腹時に単回経口投与したときの薬物動態パラメータは、下表のとおりであった(外国人データ)。[7.4、9.2.1参照]
腎機能正常者及び腎機能障害者にカルグルミン酸80mg/kg又は40mg/kgを空腹時に単回経口投与したときの薬物動態パラメータ
腎機能正常軽度中等度正常重度
投与量80mg/kg40mg/kg
被験者数88888
t1/2β(h)28.3±5.035.3±9.545.5±7.028.3±4.759.6±19.5
Cmax(ng/mL)2983±5524310±19376129±18541890±9018377±3815
AUC0-t(ng・h/mL)28313±620439545±1210979766±1970820212±6186143075±55910
被験者数76887
CLr(L/h)16.41±3.8516.36±3.709.53±2.4919.32±3.763.45±1.12
平均値±標準偏差

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

2%以上2%未満頻度不明
精神障害高揚状態注)
神経系障害神経系障害、味覚異常頭痛
皮膚および皮下組織障害多汗症発疹
胃腸障害下痢、嘔吐
一般・全身障害および投与部位の状態発熱
心臓障害徐脈
臨床検査トランスアミナーゼ増加

頻度は、N-アセチルグルタミン酸合成酵素欠損症患者又はイソ吉草酸血症、メチルマロン酸血症及びプロピオン酸血症による高アンモニア血症患者を対象とした外国のレトロスペクティブ研究で報告された副作用を併合した結果を記載した。
注)外国のレトロスペクティブ研究で報告されていないため、国内第III相試験における頻度を記載した。

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