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フルデオキシグルコース(18F)静注「FRI」

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○悪性腫瘍の診断

    • ・肺癌、乳癌、膵癌(他の検査、画像診断により癌の存在を疑うが、病理診断により確定診断が得られない場合、あるいは、他の検査、画像診断により病期診断、転移・再発の診断が確定できない場合)の診断
    • ・頭頸部癌、胸膜中皮腫、食道癌、胃癌、大腸癌、消化管間質腫瘍、肝癌、胆道癌、膀胱癌、腎盂・尿管癌、子宮癌、卵巣癌、骨軟部腫瘍、皮膚癌、悪性リンパ腫、悪性黒色腫(他の検査、画像診断により病期診断、転移・再発の診断が確定できない場合)の診断
    • ・脳腫瘍、胸腺腫瘍、腎癌、精巣腫瘍、甲状腺癌(他の検査、画像診断により転移・再発の診断が確定できない場合)の診断
    • ・多発性骨髄腫が疑われる又は多発性骨髄腫患者における骨病変又は髄外病変の可視化(他の検査、画像診断により骨病変又は髄外病変の存在が疑われる場合)
    • ・原発不明癌(リンパ節生検、CT等で転移巣が疑われ、かつ、腫瘍マーカーが高値を示す等、悪性腫瘍の存在を疑うが、原発巣の不明な場合)の診断
  • ○虚血性心疾患(左室機能が低下している虚血性心疾患による心不全患者で、心筋組織のバイアビリティ診断が必要とされ、かつ、通常の心筋血流シンチグラフィで判定困難な場合)の診断
  • ○難治性部分てんかんで外科切除が必要とされる場合の脳グルコース代謝異常領域の診断
  • ○大型血管炎の診断における炎症部位の可視化
  • ○心サルコイドーシスが疑われる又は心サルコイドーシス患者における炎症部位の可視化

用法・用量

  • 通常、成人には本剤1バイアルを静脈内に投与し撮像する。投与量(放射能)は、年齢、体重により適宜増減するが、最小74MBq、最大370MBqまでとする。

禁忌 

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。動物試験において胎児移行性が報告されている。
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。授乳婦に投与した場合、24時間授乳を中止し投与後12時間は乳幼児との密接な接触を避けるよう指導すること。
9.7 小児等
9.7.1 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2 低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意すること。外国において、ベンジルアルコールの静脈内大量投与(99~234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある。本剤は添加剤としてベンジルアルコールを含有している。
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし、投与量は最小限度にとどめること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
本剤は、患者ごとに適切な投与量となるように製造された製剤であることから、本剤の取違え防止のため、投与にあたっては、本剤の製剤ラベルの表示を確認し、意図した患者へ確実に投与すること。
14.2 薬剤投与時の注意
<効能共通>
14.2.1 本剤の生理的集積の増加を避けるため、本剤投与前から撮像前は安静にして、投与後も激しい運動等は行わないこと。
14.2.2 本剤の集積は血糖値の影響を受ける可能性があるため、糖尿病患者では血糖をコントロールするなど、本剤投与時には適切に血糖値を安定化させること。
なお、血糖値200mg/dL以上では、本剤の患部への集積の低下により偽陰性所見を呈する可能性が高いため、投与しないことが望ましい。
<心サルコイドーシスが疑われる又は心サルコイドーシス患者における炎症部位の可視化以外の効能共通>
14.2.3 本剤投与前4時間以上は絶食すること。
<心サルコイドーシスが疑われる又は心サルコイドーシス患者における炎症部位の可視化>
14.2.4 本剤投与前、少なくとも12時間は絶食すること。可能な場合は18時間絶食すること。絶食前は低炭水化物糖質制限食が望ましい。
14.3 薬剤投与後の注意
膀胱部の被曝を軽減させるため及び骨盤部読影の妨げとなる膀胱の描出を避けるため、撮像前後にできるだけ排尿させること。
14.4 診断上の注意
<効能共通>
14.4.1 本剤の生理的集積及び病変部位の解剖学的位置を正確に把握するためには、他の画像検査所見を参考にすること。
14.4.2 確定診断が必要な場合、生検等を実施することが望ましい。
<悪性腫瘍の診断>
14.4.3 本剤は炎症等に集積し偽陽性所見を呈する可能性があるため、注意すること。
14.4.4 悪性腫瘍の種類によっては糖代謝の活性や解剖学的な位置等により病変を検出できない可能性があるため、注意すること。
14.4.5 微小な腫瘍を検出できない可能性があるため、注意すること。
14.4.6 悪性黒色腫の診断において、所属リンパ節転移に対する本剤の感度は低いため、所属リンパ節転移の見落としに注意すること。
<虚血性心疾患の診断>
14.4.7 心筋バイアビリティ診断において絶食する場合、健常部心筋への本剤の集積が抑制されない例があり、虚血心筋(糖代謝が亢進している)との鑑別に注意を要することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

撮像開始時間は検査目的に応じて設定すること。連続的な動態イメージングを行う場合は本剤投与直後より、静止画像を得る場合は本剤投与後30~40分以降に撮像する。

16.薬物動態

16.3 分布
16.3.1 フルデオキシグルコース(18F)注射液は血中から速やかに消失して主に脳へ分布し、その分布率は投与量の約25%(25%ID)、単位重量(g)あたりで約0.015%ID/gであった。心臓への分布は被験者ごとに傾向が異なり、最も多く分布した例では約5%ID、単位重量(g)あたりで約0.014%ID/gであった。肺、肝臓、腎臓、脾臓、腸管、精巣及び全身筋肉への放射能の滞留はほとんどみられなかった。
16.3.2 吸収線量
MIRD法により算出した吸収線量は次のとおりである。
臓器吸収線量(mGy/185MBq)
19.0
心臓8.3
2.0
肝臓3.7
脾臓2.6
小腸1.6
大腸上部壁1.6
大腸下部壁1.9
腎臓4.4
赤色骨髄1.7
甲状腺1.6
精巣1.5
卵巣1.9
膀胱壁19.0
全身1.9
2時間ごとに排尿した場合
16.4 代謝
フルデオキシグルコース(18F)注射液は血漿中でほとんど代謝されずに存在し、未変化体のまま尿中に排泄されることが示された。
16.5 排泄
尿中放射能累積排泄率は経時的に増加し、投与後6時間で約32%IDであった。主たる排泄経路は腎・尿路系であることが示された。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
膵臓ホルモン
インスリン
本剤投与前4時間以内のインスリンの投与は避けること。本剤の腫瘍への集積とバックグラウンドとのコントラストが低下する可能性がある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1~2%未満0.1~1%未満頻度不明
血液好中球百分率増加、リンパ球百分率減少
腎臓尿蛋白陽性、尿潜血陽性、尿糖陽性血中尿素窒素増加
肝臓血中ビリルビン増加
皮膚そう痒感、蕁麻疹発疹、紅斑、発赤
消化器嘔気、嘔吐
その他血圧上昇、血圧低下、気分不良、発熱、血中カリウム増加、血中カリウム減少、血中アルブミン減少

頻度は製造販売後臨床試験を含む

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