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リナセートF輸液

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 循環血液量及び組織間液の減少時における細胞外液の補給・補正、代謝性アシドーシスの補正

用法・用量

  • 通常、成人1回500mL~1,000mLを点滴静注する。投与速度は1時間あたり10mL/kg体重以下とする。なお、年齢、症状、体重に応じて適宜増減する。

禁忌 

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 心不全の患者
循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。
9.1.2 高張性脱水症の患者
水分補給が必要であり、電解質を含む本剤の投与により症状が悪化するおそれがある。
9.1.3 閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者
水分、電解質等の排泄が障害されているため、症状が悪化するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
低出生体重児、新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

14.適用上の注意

14.1 全般的な注意
14.1.1 使用時には、感染に対する配慮をすること。
14.1.2 注射針や輸液セットのびん針は、ゴム栓の刻印部(凹部)に垂直にゆっくりと刺すこと。斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある。また、針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。
14.2 薬剤調製時の注意
薬剤を配合する場合には、配合変化に注意すること。
14.3 薬剤投与時の注意
14.3.1 原則として、連結管を用いたタンデム方式による投与は行わないこと。輸液セット内に空気が流入するおそれがある。
14.3.2 容器の目盛りは目安として使用すること。
14.3.3 残液は使用しないこと。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
全身麻酔下手術待機症例11例に1mmol/mL酢酸ナトリウム液10mLを投与した結果、酢酸の半減期(t1/2)は2.20±0.74分、分布容積(Vd)は53.4±12.6mL/kgであった。
16.3 分布
無麻酔ラットの尾静脈内に非絶食下で〔1-14C〕-酢酸Na1mEq/kgを急速投与した結果、6時間後の14Cの臓器分布では肝・副腎に多く、DL-乳酸Na群と比べて脂肪組織、脳、肺への取込みが多かった。また、肝ホモジネート分画の検討では14Cは比較的脂質に多く取込まれた。
16.5 排泄
無麻酔ラットの尾静脈内に非絶食下で〔1-14C〕-酢酸Na1mEq/kgを急速投与した結果、14C投与総量に対する累積呼気14CO2排出率は30分で35%、1時間で59%、2時間で66%、6時間で69%であった。この累積呼気排出率と比較して、低投与量の1μEq/kg投与群では1時間までは高いが、6時間では71%とほぼ同値となった。また、実験前24時間絶食の1mEq/kg群では2時間以降わずかに高く、6時間では74%と高値となった。これに対し、非絶食のDL-〔1-14C〕-乳酸Na1mEq/kg投与群では15分まで高く、また、L-〔1-14C〕-乳酸Na1mEq/kg投与群では全経過を通じて高く、6時間では72%と高値となった。14Cの尿中排泄は各群2%以下で有意差はなかった。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

頻度不明
大量・急速投与脳浮腫、肺水腫、末梢の浮腫
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