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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • インスリン非依存型糖尿病
    (ただし、食事療法・運動療法のみで十分な効果が得られない場合に限る。)

用法・用量

  • 通常、1日量アセトヘキサミドとして250mgを経口投与し、必要に応じ適宜増量して維持量を決定する。ただし、1日最高投与量は1000mgとする。
  • 投与方法は、1回投与の場合は朝食前又は後、2回投与の場合は朝夕それぞれ食前又は後に経口投与する。

禁忌 

【警告】

  • 重篤かつ遷延性の低血糖を起こすことがある。
    用法及び用量、使用上の注意に特に留意すること。[8.3、11.1.1参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、インスリン依存型糖尿病(若年型糖尿病、ブリットル型糖尿病等)の患者[インスリンの適用である。]
  • 2.2 重篤な肝又は腎機能障害のある患者[低血糖を起こすおそれがある。][9.2.1、9.3.1、11.1.1参照]
  • 2.3 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリンの適用である。]
  • 2.4 下痢、嘔吐等の胃腸障害のある患者[低血糖を起こすおそれがある。][11.1.1参照]
  • 2.5 本剤の成分又はスルホンアミド系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.6 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 低血糖を起こすおそれがある以下の患者又は状態
・脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
・栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
・激しい筋肉運動
・過度のアルコール摂取者
[8.3、11.1.1参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
投与しないこと。低血糖を起こすおそれがある。[2.2、11.1.1参照]
9.2.2 腎機能障害のある患者(重篤な腎機能障害のある患者を除く)
低血糖を起こすおそれがある。[11.1.1参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者
投与しないこと。低血糖を起こすおそれがある。[2.2、11.1.1参照]
9.3.2 肝機能障害のある患者(重篤な肝機能障害のある患者を除く)
低血糖を起こすおそれがある。[11.1.1参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。スルホニルウレア系薬剤は胎盤を通過することが報告されており、新生児の低血糖、巨大児が認められている。また、動物試験(ラット)で催奇形作用が報告されている。[2.6参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。他のスルホニルウレア系薬剤で母乳中に移行することが報告されている。
9.8 高齢者
少量から投与を開始し、定期的に検査を行うなど慎重に投与すること。本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続し、血糖降下作用が強く発現するおそれがある。[11.1.1参照]

8.重要な基本的注意

8.1 投与する場合には、少量より開始し、血糖、尿糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、効果が不十分な場合には、速やかに他の治療法への切り替えを行うこと。
8.2 重篤かつ遷延性の低血糖を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。[11.1.1参照]
8.3 低血糖に関する注意について、患者及びその家族に十分徹底させること。[1.、9.1.1、11.1.1参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
糖尿病患者(n=4)にアセトヘキサミド錠250mgを朝食前30分に単回経口投与したときの血清中アセトヘキサミド及び主代謝物ヒドロキシヘキサミドの総和濃度は、約1時間後に最高値に達し、半減期は約3時間であった。薬物動態パラメータは表16-1のとおりであった。
表16-1 薬物動態パラメータ
Tmax(hr)Cmax(μg/mL)T1/2(hr)AUC0-∞(μg・hr/mL)
1.11±0.2433.2±8.73.17±1.47162.4±75.5
mean±S.D.
16.3 分布
16.3.1 分布容積Vd(L)
7.1±2.1(n=4、mean±S.D.)
16.3.2 血清蛋白結合率
平衡透析法にて測定されたアルブミンとの結合率はpH6.5、7.4、8.4のとき、それぞれ85.1%、88.1%、85.0%であった(外国人データ)。
16.4 代謝
経口投与にてほとんど吸収され、肝臓で代謝されて、主としてL-(-)-ヒドロキシヘキサミドになる。L-(-)-ヒドロキシヘキサミドはアセトヘキサミドとほぼ同等の血糖降下作用を有する。
16.5 排泄
16.5.1 排泄部位
主に尿中、一部胆汁中に排泄される。
16.5.2 排泄率
糖尿病患者6例に14C-標識アセトヘキサミド1000mgを経口投与したとき、尿中総放射能排泄率は24時間で投与量の71.6%、48時間で77.2%であった(外国人データ)。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
糖尿病用薬
インスリン製剤
ビグアナイド系薬剤
チアゾリジン系薬剤
α-グルコシダーゼ阻害剤
DPP-4阻害剤
GLP-1受容体作動薬
SGLT2阻害剤
血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。特にβ遮断剤と併用する場合はプロプラノロール塩酸塩等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。
血糖降下作用が増強される。
ケトフェニルブタゾン血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。特にβ遮断剤と併用する場合はプロプラノロール塩酸塩等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。
血中蛋白との結合抑制、肝代謝抑制、腎排泄抑制
プロベネシド血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。特にβ遮断剤と併用する場合はプロプラノロール塩酸塩等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。
腎排泄抑制
クマリン系薬剤
ワルファリンカリウム
血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。特にβ遮断剤と併用する場合はプロプラノロール塩酸塩等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。
肝代謝抑制
サリチル酸剤
アスピリン、アスピリン・ダイアルミネート、サザピリン等
血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。特にβ遮断剤と併用する場合はプロプラノロール塩酸塩等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。
血中蛋白との結合抑制、インスリン分泌促進、インスリン代謝抑制
β遮断剤
プロプラノロール塩酸塩、アテノロール、ピンドロール等
血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。特にβ遮断剤と併用する場合はプロプラノロール塩酸塩等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。
糖新生抑制、アドレナリンによる低血糖からの回復反応を抑制、低血糖に対する交感神経症状抑制
MAO阻害剤血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。特にβ遮断剤と併用する場合はプロプラノロール塩酸塩等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。
インスリン分泌促進、糖新生抑制
サルファ剤
スルファメトキサゾール、スルファモノメトキシン、スルファメチゾール等
血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。特にβ遮断剤と併用する場合はプロプラノロール塩酸塩等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。
血中蛋白との結合抑制、肝代謝抑制、腎排泄抑制
クロラムフェニコール血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。特にβ遮断剤と併用する場合はプロプラノロール塩酸塩等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。
肝代謝抑制
テトラサイクリン系抗生物質
ドキシサイクリン塩酸塩、テトラサイクリン塩酸塩、ミノサイクリン塩酸塩等
血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。特にβ遮断剤と併用する場合はプロプラノロール塩酸塩等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。
インスリン感受性促進
クロフィブラート血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。特にβ遮断剤と併用する場合はプロプラノロール塩酸塩等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。
血中蛋白との結合抑制、肝代謝抑制、腎排泄抑制
ビンポセチン血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。特にβ遮断剤と併用する場合はプロプラノロール塩酸塩等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。
ビンポセチンの血糖降下作用は小さいが、併用によりアセトヘキサミドの作用を増強させる。
グアネチジン硫酸塩血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。特にβ遮断剤と併用する場合はプロプラノロール塩酸塩等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。
機序は明確ではないが、ノルアドレナリンの遊離阻害、組織のカテコールアミンの枯渇、インスリン感受性促進等の報告がある。
ミコナゾール血糖降下作用の増強による低血糖症状が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察し、必要に応じて本剤又は併用薬剤の投与量を調節するなど慎重に投与すること。特にβ遮断剤と併用する場合はプロプラノロール塩酸塩等の非選択性薬剤は避けることが望ましい。
肝代謝抑制
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アドレナリン血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。
糖新生促進、末梢での糖利用抑制、インスリン分泌抑制、グルカゴン分泌促進
副腎皮質ホルモン血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。
糖新生促進、末梢でのインスリン感受性低下、末梢での糖利用抑制、脂肪分解促進
甲状腺ホルモン血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。
糖新生促進、末梢での糖利用抑制、腸管からの糖吸収促進、グルカゴン分泌促進
卵胞ホルモン血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。
コルチゾール分泌の変化、組織での糖利用の変化、成長ホルモンの過剰産生、肝機能の変化、末梢でのインスリン感受性低下
利尿剤
チアジド系、クロルタリドン、フロセミド等
血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。
低カリウム血症によるインスリン分泌抑制、末梢でのインスリン感受性低下
ピラジナミド血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。
機序は不明。血糖値のコントロールが難しいとの報告がある。
イソニアジド血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。
炭水化物代謝の障害による血中ブドウ糖濃度上昇
リファンピシン血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。
肝代謝促進
ニコチン酸血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。
肝臓でのブドウ糖の同化抑制
フェノチアジン系薬剤血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。
インスリン分泌抑制、副腎からのアドレナリン遊離
フェニトイン血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。
併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。
インスリン分泌抑制

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 低血糖(頻度不明)
脱力感、高度の空腹感、発汗、動悸、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙攣等があらわれることがある。なお、徐々に進行する低血糖では、精神障害、意識障害等が主である場合があるので注意すること。また、本剤の投与により低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース等)との併用により低血糖症状が認められた場合には、ブドウ糖を投与すること。[1.、2.2、2.4、8.2、8.3、9.1.1、9.2.1、9.2.2、9.3.1、9.3.2、9.8、10.2、13.1、15.1.2参照]
11.1.2 再生不良性貧血、溶血性貧血、無顆粒球症(0.1%未満)
注)発現頻度は使用成績調査を含む。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満0.1%未満
過敏症発疹光線過敏症等
血液血小板減少
肝臓肝機能障害肝性ポルフィリン症
消化器悪心、食欲不振、腹部膨満感、腹痛、下痢等
その他頭痛、倦怠感アルコール耐性低下、関節痛、脱毛、甲状腺機能異常、晩発性皮膚ポルフィリン症

注)発現頻度は使用成績調査を含む。

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