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テセントリク点滴静注840mg、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • <テセントリク点滴静注840mg>

    • ○PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌
      • HER2:Human Epidermal Growth Factor Receptor Type 2(ヒト上皮増殖因子受容体2型、別称:c-erbB-2)
  • <テセントリク点滴静注1200mg>

    • ○切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
    • ○PD-L1陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法
    • ○進展型小細胞肺癌
    • ○切除不能な肝細胞癌

用法・用量

  • テセントリク点滴静注840mg

    効能又は効果用法及び用量
    PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌パクリタキセル(アルブミン懸濁型)との併用において、通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回840mgを60分かけて2週間間隔で点滴静注する。なお、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。
  • テセントリク点滴静注1200mg

    効能又は効果用法及び用量
    切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌化学療法未治療の扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
    他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを60分かけて3週間間隔で点滴静注する。なお、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。
    化学療法未治療のPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
    通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを60分かけて3週間間隔で点滴静注する。なお、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。
    化学療法既治療の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
    通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを60分かけて3週間間隔で点滴静注する。なお、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。
    PD-L1陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを60分かけて3週間間隔で点滴静注する。投与期間は12カ月間までとする。なお、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。
    進展型小細胞肺癌カルボプラチン及びエトポシドとの併用において、通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを60分かけて3週間間隔で点滴静注する。なお、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。
    切除不能な肝細胞癌ベバシズマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを60分かけて3週間間隔で点滴静注する。なお、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。

禁忌 

【警告】

  • 1.1 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
  • 1.2 間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例も報告されているので、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部X線検査の実施等、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.2、9.1.2、11.1.1参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 自己免疫疾患の合併又は慢性的若しくは再発性の自己免疫疾患の既往歴のある患者
免疫関連の副作用が発現又は増悪するおそれがある。
9.1.2 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者
間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある。[1.2、8.2、11.1.1参照]
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後5カ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていない。本剤を投与すると、胎児に対する免疫寛容が妨害され、流産率又は死産率が増加する可能性がある。また、ヒトIgGは胎盤を通過することが知られており、本剤は母体から胎児へ移行する可能性がある。[9.4参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁中への移行性については不明であるが、ヒトIgGはヒト乳汁中に排出されることが知られている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

8.重要な基本的注意

<効能共通>
8.1 本剤のT細胞活性化作用により、過度の免疫反応に起因すると考えられる様々な疾患や病態があらわれることがある。患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、過度の免疫反応による副作用の発現を考慮し、適切な鑑別診断を行うこと。過度の免疫反応による副作用が疑われた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等を考慮すること。また、本剤投与終了後に重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤投与終了後も患者の状態を十分に観察すること。
8.2 間質性肺疾患があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部X線検査の実施等、患者の状態を十分に観察すること。また、必要に応じて、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。[1.2、9.1.2、11.1.1参照]
8.3 肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.2参照]
8.4 1型糖尿病があらわれることがあるので、口渇、悪心、嘔吐等の症状の発現や血糖値の上昇に十分注意すること。[11.1.5参照]
8.5 甲状腺機能障害、副腎機能障害及び下垂体機能障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に内分泌機能検査(TSH、遊離T3、遊離T4、ACTH、血中コルチゾール等の測定)等を行うこと。また、必要に応じて、画像検査等の実施も考慮すること。[11.1.6-11.1.8参照]
8.6 重症筋無力症があらわれることがあるので、筋力低下、眼瞼下垂、呼吸困難、嚥下障害等の観察を十分に行うこと。[11.1.11参照]
8.7 腎機能障害があらわれることがあるので、定期的に腎機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.13参照]
8.8 筋炎、横紋筋融解症があらわれることがあるので、筋力低下、筋肉痛、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等の観察を十分に行うこと。[11.1.14参照]
8.9 心筋炎があらわれることがあるので、胸痛、CK上昇、心電図異常等の観察を十分に行うこと。[11.1.15参照]
<化学療法未治療の扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌>
8.10 本剤とカルボプラチン、パクリタキセル及びベバシズマブ(遺伝子組換え)を併用投与する際には、発熱性好中球減少症があらわれることがあるので、投与中は定期的に血液検査を行う等、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.18参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 調製時には、日局生理食塩液以外は使用しないこと。
14.1.2 調製時は静かに転倒混和すること。
14.1.3 用時調製し、調製後は速やかに使用すること。
14.1.4 投与時には本剤を注射筒で抜き取り、日局生理食塩液に添加し、最終濃度を3.2~12.0mg/mLとした上で点滴静注する。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 0.2又は0.22μmのインラインフィルターを使用すること。
14.2.2 他剤との混注をしないこと。

7.用法及び用量に関連する注意

テセントリク点滴静注840mg
<効能共通>
7.1 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を目安に、本剤の休薬等を考慮すること。
副作用程度処置
間質性肺疾患等の呼吸器障害Grade 2の場合Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
Grade 3以上又は再発性の場合本剤を中止する。
肝機能障害(切除不能な肝細胞癌を除く)Grade 2(AST若しくはALTが基準値上限の3倍超かつ5倍以下又は総ビリルビンが基準値上限の1.5倍超かつ3倍以下の増加)が5日を超えて継続する場合Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
Grade 3以上(AST若しくはALTが基準値上限の5倍超又は総ビリルビンが基準値上限の3倍超に増加)の場合本剤を中止する。
肝機能障害(切除不能な肝細胞癌の場合)・ベースラインのAST又はALTが基準値内の患者では、AST又はALTが基準値上限の3倍超かつ10倍以下に増加した場合
・ベースラインのAST又はALTが基準値上限の1倍超かつ3倍以下の患者では、AST又はALTが基準値上限の5倍超かつ10倍以下に増加した場合
・ベースラインのAST又はALTが基準値上限の3倍超かつ5倍以下の患者では、AST又はALTが基準値上限の8倍超かつ10倍以下に増加した場合
Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
AST若しくはALTが基準値上限の10倍超又は総ビリルビンが基準値上限の3倍超に増加した場合本剤を中止する。
大腸炎/下痢Grade 2又は3の場合Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
Grade 4の場合本剤を中止する。
膵炎・Grade 3以上のアミラーゼ又はリパーゼ高値
・Grade 2又は3の膵炎
Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
Grade 4又は再発性の膵炎本剤を中止する。
内分泌障害Grade 3以上の高血糖血糖値が安定するまで、本剤を休薬する。
・症候性の甲状腺機能低下症
・症候性の甲状腺機能亢進症、又は甲状腺刺激ホルモン値0.1mU/L未満の無症候性の甲状腺機能亢進症
左記の状態が回復するまで、本剤を休薬する。
Grade 2以上の副腎機能不全Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
・Grade 2又は3の下垂体炎
・Grade 2又は3の下垂体機能低下症
Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
・Grade 4又は再発性の下垂体炎
・Grade 4又は再発性の下垂体機能低下症
本剤を中止する。
脳炎、髄膜炎全Grade本剤を中止する。
神経障害Grade 2の場合Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
Grade 3以上の場合本剤を中止する。
全Gradeのギラン・バレー症候群本剤を中止する。
重症筋無力症全Grade本剤を中止する。
皮膚障害Grade 3の場合Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
Grade 4の場合本剤を中止する。
腎炎Grade 2の場合Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
Grade 3以上の場合本剤を中止する。
筋炎Grade 2又は3の場合Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
Grade 3の再発又はGrade 4の場合本剤を中止する。
心筋炎Grade 2以上の場合本剤を中止する。
血球貪食症候群全Grade本剤を中止する。
眼障害Grade 2の場合Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
Grade 3以上の場合本剤を中止する。
Infusion reactionGrade 1の場合投与速度を50%に減速する。なお、軽快した後30分間経過観察し、再発しない場合には投与速度を元に戻すことができる。
Grade 2の場合投与を中断し、軽快後に投与速度を50%に減速し再開する。
Grade 3以上の場合本剤を直ちに中止する。
GradeはNCI-CTCAE(National Cancer Institute-Common Terminology Criteria for Adverse Events)v4.0に準じる。

7.用法及び用量に関連する注意

テセントリク点滴静注1200mg
<効能共通>
7.1 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を目安に、本剤の休薬等を考慮すること。
副作用程度処置
間質性肺疾患等の呼吸器障害Grade 2の場合Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
Grade 3以上又は再発性の場合本剤を中止する。
肝機能障害(切除不能な肝細胞癌を除く)Grade 2(AST若しくはALTが基準値上限の3倍超かつ5倍以下又は総ビリルビンが基準値上限の1.5倍超かつ3倍以下の増加)が5日を超えて継続する場合Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
Grade 3以上(AST若しくはALTが基準値上限の5倍超又は総ビリルビンが基準値上限の3倍超に増加)の場合本剤を中止する。
肝機能障害(切除不能な肝細胞癌の場合)・ベースラインのAST又はALTが基準値内の患者では、AST又はALTが基準値上限の3倍超かつ10倍以下に増加した場合
・ベースラインのAST又はALTが基準値上限の1倍超かつ3倍以下の患者では、AST又はALTが基準値上限の5倍超かつ10倍以下に増加した場合
・ベースラインのAST又はALTが基準値上限の3倍超かつ5倍以下の患者では、AST又はALTが基準値上限の8倍超かつ10倍以下に増加した場合
Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
AST若しくはALTが基準値上限の10倍超又は総ビリルビンが基準値上限の3倍超に増加した場合本剤を中止する。
大腸炎/下痢Grade 2又は3の場合Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
Grade 4の場合本剤を中止する。
膵炎・Grade 3以上のアミラーゼ又はリパーゼ高値
・Grade 2又は3の膵炎
Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
Grade 4又は再発性の膵炎本剤を中止する。
内分泌障害Grade 3以上の高血糖血糖値が安定するまで、本剤を休薬する。
・症候性の甲状腺機能低下症
・症候性の甲状腺機能亢進症、又は甲状腺刺激ホルモン値0.1mU/L未満の無症候性の甲状腺機能亢進症
左記の状態が回復するまで、本剤を休薬する。
Grade 2以上の副腎機能不全Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
・Grade 2又は3の下垂体炎
・Grade 2又は3の下垂体機能低下症
Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
・Grade 4又は再発性の下垂体炎
・Grade 4又は再発性の下垂体機能低下症
本剤を中止する。
脳炎、髄膜炎全Grade本剤を中止する。
神経障害Grade 2の場合Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
Grade 3以上の場合本剤を中止する。
全Gradeのギラン・バレー症候群本剤を中止する。
重症筋無力症全Grade本剤を中止する。
皮膚障害Grade 3の場合Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
Grade 4の場合本剤を中止する。
腎炎Grade 2の場合Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
Grade 3以上の場合本剤を中止する。
筋炎Grade 2又は3の場合Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
Grade 3の再発又はGrade 4の場合本剤を中止する。
心筋炎Grade 2以上の場合本剤を中止する。
血球貪食症候群全Grade本剤を中止する。
眼障害Grade 2の場合Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。
Grade 3以上の場合本剤を中止する。
Infusion reactionGrade 1の場合投与速度を50%に減速する。なお、軽快した後30分間経過観察し、再発しない場合には投与速度を元に戻すことができる。
Grade 2の場合投与を中断し、軽快後に投与速度を50%に減速し再開する。
Grade 3以上の場合本剤を直ちに中止する。
GradeはNCI-CTCAE(National Cancer Institute-Common Terminology Criteria for Adverse Events)v4.0に準じる。
<化学療法未治療の扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌>
7.2 併用する他の抗悪性腫瘍剤は「17.臨床成績」の項の内容を熟知し選択すること。[17.1.3、17.1.4、17.1.5参照]
<化学療法未治療のPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌>
7.3 扁平上皮癌の場合、他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
<化学療法既治療の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、PD-L1陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法>
7.4 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
<進展型小細胞肺癌>
7.5 カルボプラチン及びエトポシドとの併用に際しては「17.臨床成績」の項の内容、特に、併用する抗悪性腫瘍剤の用法及び用量を十分に理解した上で投与すること。[17.1.7参照]

5.効能又は効果に関連する注意

テセントリク点滴静注840mg
<PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌>
5.9 本剤の術前・術後薬物療法としての有効性及び安全性は確立していない。
5.10 PD-L1を発現した腫瘍浸潤免疫細胞の占める割合について、十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、PD-L1の発現が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html
HER2:Human Epidermal Growth Factor Receptor Type 2(ヒト上皮増殖因子受容体2型、別称:c-erbB-2)

5.効能又は効果に関連する注意

テセントリク点滴静注1200mg
<切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌>
5.1 化学療法未治療のPD-L1陰性の扁平上皮癌患者における本剤の有効性及び安全性は確立していない。
5.2 化学療法未治療の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌に対して本剤を単独で投与する場合には、腫瘍細胞及び腫瘍浸潤免疫細胞におけるPD-L1発現率について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、PD-L1の発現が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html
5.3 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴、EGFR遺伝子変異又はALK融合遺伝子の有無等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1、17.1.2、17.1.3、17.1.4、17.1.5参照]
<PD-L1陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法>
5.4 腫瘍細胞におけるPD-L1発現率について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、PD-L1の発現が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html
[17.1.6参照]
5.5 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴、病期等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。また、本剤の延命効果は、PD-L1発現率(TC)により異なる傾向が示唆されていることから、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.6参照]
<進展型小細胞肺癌>
5.6 臨床試験に組み入れられた患者の進展型の基準等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.7参照]
<切除不能な肝細胞癌>
5.7 局所療法(経皮的エタノール注入療法、ラジオ波焼灼療法、マイクロ波凝固療法、肝動脈塞栓療法/肝動脈化学塞栓療法、放射線療法等)の適応となる肝細胞癌患者に対する本剤の有効性及び安全性は確立していない。
5.8 臨床試験に組み入れられた患者の肝機能障害の程度等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.8参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人の進行固形癌患者3例ずつに本剤10又は20mg/kg注1)を90分(±15分)間点滴静注したときの血清中アテゾリズマブ濃度推移は以下のとおりであった。両用量群の全身クリアランスは同程度の値を示し、分布容積はほぼ血漿容量に相当した。
注1)承認された用法及び用量:1200mgを3週間間隔又は840mgを2週間間隔で60分かけて点滴静注
単回投与時の血清中濃度推移(各用量N=3、平均値±標準偏差)
単回投与時の薬物動態パラメータ(各用量N=3、平均値±標準偏差)
投与量(mg/kg)Cmax(μg/mL)AUCinf(μg・day/mL)Vd,ss(L)CL(L/day)t1/2(day)
10220±21.92290±1013.72±1.140.236±0.057211.7±0.969
20536±49.46630±6683.82±0.7180.213±0.060913.0±1.32
Cmax:初回投与時(Cycle1 Day1)の投与後30分の採血
16.1.2 反復投与
(1)日本人の進行固形癌患者3例ずつに本剤10又は20mg/kg注2)を3週間間隔で90分(±15分、初回投与における忍容性が確認された場合、2回目以降30分(±10分)に短縮可能)間点滴静注したときの血清中アテゾリズマブ濃度推移は以下のとおりであった。蓄積係数の平均値は1.25~3.06であった。
注2)承認された用法及び用量:1200mgを3週間間隔又は840mgを2週間間隔で60分かけて点滴静注
反復投与時の血清中濃度推移(各用量N=1~3、平均値±標準偏差)
(2)非小細胞肺癌患者613例(日本人患者56例)を対象に本剤1200mgを3週間間隔で60分(±15分、初回投与における忍容性が確認された場合、2回目以降30分(±10分)に短縮可能)間点滴静注したときの日本人における血清中アテゾリズマブ濃度は以下のとおりであった。(1サイクル:21日)
反復投与時の日本人における血清中アテゾリズマブ濃度(平均値±標準偏差(例数))
サイクル採血時点血清中濃度(μg/mL)
Cycle1 Day1投与30分後452±107(N=56)
Cycle2 Day1投与前98.2±32.4(N=46)
Cycle3 Day1投与前162±40.8(N=40)
Cycle4 Day1投与前188±55.6(N=35)
Cycle8 Day1投与前224±99.1(N=18)
(3)乳癌患者451例(日本人患者34例)を対象に本剤840mgを2週間間隔で60分(±15分、初回投与における忍容性が確認された場合、2回目以降30分(±10分)に短縮可能)間点滴静注したときの日本人における血清中アテゾリズマブ濃度は以下のとおりであった。(1サイクル:28日)
反復投与時の日本人における血清中アテゾリズマブ濃度(平均値±標準偏差(例数))
サイクル採血時点血清中濃度(μg/mL)
Cycle1 Day1投与30分後411±98.9(N=34)
Cycle2 Day1投与前178±67.5(N=32)
Cycle3 Day1投与前264±95.0(N=32)
Cycle4 Day1投与前293±116(N=29)
Cycle8 Day1投与前316±162(N=17)

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 間質性肺疾患(2.8%)[1.2、8.2、9.1.2参照]
11.1.2 肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎
AST増加(5.8%)、ALT増加(5.8%)、Al-P増加(1.8%)、γ-GTP増加(0.8%)、ビリルビン増加(1.4%)等を伴う肝機能障害、肝炎(0.8%)、硬化性胆管炎(頻度不明)があらわれることがある。[8.3参照]
11.1.3 大腸炎(1.2%)、重度の下痢(1.3%)
持続する下痢、腹痛、血便等の症状があらわれた場合には本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。
11.1.4 膵炎(0.1%)
11.1.5 1型糖尿病(0.1%)
糖尿病性ケトアシドーシスに至るおそれがある。1型糖尿病が疑われた場合には本剤の投与を中止し、インスリン製剤を投与する等の適切な処置を行うこと。[8.4参照]
11.1.6 甲状腺機能障害
甲状腺機能低下症(8.0%)、甲状腺機能亢進症(3.3%)、甲状腺炎(0.6%)等の甲状腺機能障害があらわれることがある。[8.5参照]
11.1.7 副腎機能障害
副腎機能不全(0.5%)、急性副腎皮質機能不全(0.1%未満)等の副腎機能障害があらわれることがある。[8.5参照]
11.1.8 下垂体機能障害
下垂体炎(0.2%)、下垂体機能低下症(0.1%)等の下垂体機能障害があらわれることがある。[8.5参照]
11.1.9 脳炎(0.2%)、髄膜炎(0.2%)、脊髄炎(頻度不明)
11.1.10 神経障害
末梢性ニューロパチー(3.3%)、多発ニューロパチー(0.3%)、ギラン・バレー症候群(0.1%)等の神経障害があらわれることがある。
11.1.11 重症筋無力症(頻度不明)
重症筋無力症によるクリーゼのため急速に呼吸不全が進行することがあるので、呼吸状態の悪化に十分注意すること。[8.6参照]
11.1.12 重度の皮膚障害
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、多形紅斑(0.2%)等の重度の皮膚障害があらわれることがある。
11.1.13 腎機能障害
急性腎障害(0.4%)、腎不全(0.4%)、尿細管間質性腎炎(0.2%)、腎炎(0.2%)等の腎機能障害があらわれることがある。[8.7参照]
11.1.14 筋炎(0.2%)、横紋筋融解症(0.1%)[8.8参照]
11.1.15 心筋炎(0.1%)[8.9参照]
11.1.16 血球貪食症候群(0.1%未満)
11.1.17 Infusion reaction(2.6%)
アナフィラキシーを含むInfusion reactionがあらわれることがある。重度のInfusion reactionがあらわれた場合には本剤の投与を直ちに中止し、適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。
11.1.18 発熱性好中球減少症(2.8%注)
本剤とカルボプラチン、パクリタキセル及びベバシズマブ(遺伝子組換え)との併用において、発熱性好中球減少症があらわれることがある。[8.10参照]
注)発現頻度は、IMpower150試験から集計した。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上1%以上~5%未満1%未満
精神神経系頭痛、味覚異常、浮動性めまい、錯感覚、不眠症意識レベルの低下、回転性めまい、感覚鈍麻、失神
結膜炎、霧視、眼乾燥、流涙増加
消化器下痢(11.2%)、悪心(10.2%)、食欲減退、便秘嘔吐、口内炎、腹痛、口内乾燥腹部膨満、消化不良、嚥下障害、リパーゼ増加、アミラーゼ増加
循環器高血圧低血圧、頻脈、ほてり、潮紅
呼吸器呼吸困難、咳嗽、気道感染、肺炎、鼻出血発声障害、鼻炎、胸水、口腔咽頭痛、しゃっくり、喀血、鼻閉、低酸素症
皮膚発疹、そう痒症脱毛症、斑状丘疹状皮疹、皮膚乾燥、紅斑ざ瘡様皮膚炎、蕁麻疹、皮膚炎、そう痒性皮疹、乾癬、紅斑性皮疹、寝汗
筋骨格系関節痛筋肉痛、筋骨格痛筋力低下、筋痙縮、関節炎
泌尿器高クレアチニン血症、蛋白尿尿路感染
血液貧血、血小板減少、好中球減少白血球減少、リンパ球減少
代謝低マグネシウム血症、低ナトリウム血症、低カリウム血症、血中甲状腺刺激ホルモン増加、低アルブミン血症、高血糖、脱水血中甲状腺刺激ホルモン減少、高カリウム血症、低カルシウム血症、低リン酸血症
その他疲労(14.5%)、無力症、発熱浮腫、体重減少、倦怠感、悪寒、粘膜の炎症、インフルエンザ様疾患腫脹、過敏症、疼痛、胸痛、血中乳酸脱水素酵素増加
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