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デエビゴ錠2.5mg、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 不眠症

用法・用量

  • 通常、成人にはレンボレキサントとして1日1回5mgを就寝直前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日1回10mgを超えないこととする。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 重度の肝機能障害のある患者[レンボレキサントの血漿中濃度を上昇させるおそれがある。][9.3.1、16.6.2参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 ナルコレプシー又はカタプレキシーのある患者
症状を悪化させるおそれがある。
9.1.2 脳に器質的障害のある患者
作用が強くあらわれるおそれがある。
9.1.3 中等度及び重度の呼吸機能障害を有する患者(閉塞性睡眠時無呼吸および慢性閉塞性肺疾患患者を除く)
これらの患者に対する使用経験がなく、安全性は確立していない。[17.1.2参照]
9.1.4 中等度及び重度の閉塞性睡眠時無呼吸および慢性閉塞性肺疾患患者
長期投与におけるこれらの患者に対する使用経験がなく、安全性は確立していない。[17.3.1参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重度の腎機能障害のある患者
レンボレキサントの血漿中濃度を上昇させるおそれがある。[16.6.1参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝機能障害のある患者
投与しないこと。レンボレキサントの血漿中濃度を上昇させるおそれがある。[2.2、16.6.2参照]
9.3.2 軽度及び中等度の肝機能障害のある患者
レンボレキサントの血漿中濃度を上昇させるおそれがある。[7.5、16.6.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。健康成人に10mgを経口投与した時に母乳中へ移行することが認められており、相対的乳児投与量(RID)は2%未満であった。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。高齢者での薬物動態試験において、非高齢者と比較して血漿中濃度が高くなる傾向が認められている。
また、一般に高齢者では生理機能が低下していることが多い。[16.6.3参照]

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の影響が服用の翌朝以後に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
8.2 症状が改善した場合は、本剤の投与継続の要否について検討し、本剤を漫然と投与しないよう注意すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 効果不十分により、やむを得ず通常用量を超えて増量する場合には、1日1回10mgまでとすること。なお、通常用量を超えて増量する場合には、傾眠等の副作用が増加することがあるので、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与することとし、症状の改善に伴って減量に努めること。
7.2 本剤は就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中で一時的に起床して仕事等で活動する可能性があるときは服用させないこと。
7.3 入眠効果の発現が遅れるおそれがあるため、本剤の食事と同時又は食直後の服用は避けること。
食後投与では、空腹時投与に比べ、投与直後のレンボレキサントの血漿中濃度が低下することがある。[16.2.1参照]
7.4 CYP3Aを阻害する薬剤との併用により、レンボレキサントの血漿中濃度が上昇し、傾眠等の副作用が増強されるおそれがある。CYP3Aを中程度又は強力に阻害する薬剤(フルコナゾール、エリスロマイシン、ベラパミル、イトラコナゾール、クラリスロマイシン等)との併用は、患者の状態を慎重に観察した上で、本剤投与の可否を判断すること。なお、併用する場合は1日1回2.5mgとすること。[10.2、16.7.1、16.7.2参照]
7.5 中等度肝機能障害患者では、レンボレキサントの血漿中濃度が上昇するため、1日1回5mgを超えないこととし、慎重に投与すること。[9.3.2、16.6.2参照]
7.6 他の不眠症治療薬と併用したときの有効性及び安全性は確立されていない。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
日本人健康成人男性に本剤2.5、10、25mg注)を1日1回14日間反復投与したときの本剤10mg投与時の投与後14日目の血漿中濃度推移を図1に、承認用量の範囲における初回投与時及び投与後14日目の薬物動態パラメータを表1に示した。レンボレキサントのCmax及びAUC(0-24h)は投与量の増加に伴い増加した。本剤10mg投与時の投与後14日目におけるCmaxは70.2ng/mLであり、投与後3時間及び8時間の血漿中レンボレキサント濃度はそれぞれ31.4及び17.9ng/mLであった。
図1 健康成人に本剤10mgを反復投与したときの投与後14日目の血漿中濃度推移(平均値+標準偏差)
表1 本剤を反復投与したときの薬物動態パラメータ
投与量(mg)投与時期Cmax(ng/mL)tmax(h)AUC(0-24h)(ng・h/mL)t1/2(h)
2.51日目10.0
(1.36)
1.5
(1.0-4.0)
54.8
(13.1)
-
14日目13.2
(3.40)
1.3
(0.5-2.0)
95.6
(21.4)
50.6
(11.4)
101日目46.5
(25.8)
1.0
(0.5-6.0)
231
(40.2)
-
14日目70.2
(30.2)
1.5
(0.5-2.0)
459
(110)
47.4
(13.9)
平均値(標準偏差)、ただしtmaxは中央値(最小値-最大値)2.5mg及び10mg:n=6
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人24例に本剤10mgを単回投与したときのレンボレキサントのCmax及びAUC(0-t)の幾何平均値の比(摂食下/絶食下)とその90%信頼区間は、0.771[0.687,0.866]及び1.18[1.09,1.28]であり、絶食下と比較して摂食下では、Cmaxは23%低下し、AUC(0-t)は18%増加した。また、tmax(中央値)は2時間遅延した。レンボレキサントの最終消失半減期(平均値)は、絶食下及び摂食下ではそれぞれ50.8時間及び53.8時間であった(外国人データ)。[7.3参照]
16.3 分布
血漿蛋白結合率(in vitro、ヒト血漿)は87.4~88.7%(検討濃度:100~1000ng/mL)であった。
16.4 代謝
レンボレキサントは主として代謝により消失し、M10(N-オキシド体)のみが薬物総関連曝露量の10%を超える(13%)代謝物であった。レンボレキサントと比較してM10の薬理作用の寄与は小さかった。
In vitro代謝実験により、レンボレキサントの代謝には主にCYP3Aが関与していることが示された。また、M10はCYP3Aを介した酸化代謝によって、レンボレキサントから生成することが示された。[10.参照]
16.5 排泄
健康成人男性8例に14C標識-レンボレキサント10mgを単回投与したとき、投与した放射能の総回収率は86.5%であり、57.4%が糞中、29.1%が尿中に排泄された(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
重度の腎障害患者(MDRD式に基づく推算糸球体濾過量[eGFR]が15~29mL/min/1.73m2)8例に本剤10mgを単回投与したとき、レンボレキサントのCmax及びAUC(0-inf)の幾何平均値の比(腎障害患者/健康成人)とその90%信頼区間は、1.05[0.774,1.42]及び1.50[1.13,1.99]であり、健康成人と比較して重度の腎障害患者では、Cmaxは5%上昇し、AUC(0-inf)は50%増加した。レンボレキサントの最終消失半減期(平均値)は、健康成人及び重度の腎障害患者ではそれぞれ70.0時間及び74.8時間であった。また、主代謝物であるM10のCmax及びAUC(0-inf)の幾何平均値の比(腎障害患者/健康成人)とその90%信頼区間は、0.725[0.481,1.09]及び1.36[0.982,1.90]であり、健康成人と比較して重度の腎障害患者では、Cmaxは28%低下し、AUC(0-inf)は36%増加した。M10の最終消失半減期(平均値)は、健康成人及び重度の腎障害患者ではそれぞれ64.0時間及び64.7時間であった(外国人データ)。[9.2.1参照]
16.6.2 肝機能障害患者
軽度及び中等度の肝障害患者(Child-Pughスコア5~6及び7~9)それぞれ8例に本剤10mgを単回投与したとき、レンボレキサントのCmax及びAUC(0-inf)の幾何平均値の比(肝障害患者/健康成人)とその90%信頼区間は、Cmaxは、それぞれ1.58[1.18,2.11]及び1.22[0.915,1.63]、AUC(0-inf)は、1.25[0.880,1.78]及び1.54[1.06,2.22]であり、健康成人と比較して軽度及び中等度の肝障害患者では、Cmaxは、それぞれ58%及び22%上昇し、AUC(0-inf)は、25%及び54%増加した。
レンボレキサントの最終消失半減期(平均値)は、健康成人、軽度及び中等度の肝障害患者ではそれぞれ69.0時間、78.7時間及び108時間であった。また、主代謝物であるM10のCmax及びAUC(0-inf)の幾何平均値の比(肝障害患者/健康成人)とその90%信頼区間は、Cmaxはそれぞれ0.947[0.684,1.31]及び0.766[0.552,1.06]、AUC(0-inf)は0.950[0.703,1.28]及び1.04[0.754,1.42]であり、健康成人と比較して軽度及び中等度の肝障害患者では、Cmaxはやや低い値を示したが、AUC(0-inf)は類似していた。M10の最終消失半減期(平均値)は、健康成人、軽度及び中等度の肝障害患者ではそれぞれ64.3時間、66.6時間及び91.2時間であった。重度肝障害患者(Child-Pughスコア10~15)での薬物動態は検討していない(外国人データ)。[2.2、7.5、9.3.1、9.3.2参照]
16.6.3 高齢者
健康高齢者5例(66~76歳)に本剤25mg注)を1日1回14日間反復投与したときのDay14のレンボレキサントのCmax及びAUC(0-24h)の幾何平均値の比(健康高齢者/健康成人)とその90%信頼区間は、1.18[0.770,1.79]及び1.12[0.762,1.64]であり、健康成人と比較して高齢者では、Cmaxは18%上昇し、AUC(0-24h)は12%増加した。レンボレキサントの最終消失半減期(平均値)は、健康成人及び健康高齢者ではそれぞれ49.6時間及び60.1時間であった(外国人データ)。
また、臨床第I~III相試験の健康成人及び不眠症患者を対象とした母集団薬物動態解析の結果、レンボレキサントのみかけのクリアランスは高齢者(65歳以上)において26%低値を示した(外国人データ)。[9.8参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 イトラコナゾール
健康成人15例にイトラコナゾール200mgを1日1回反復投与時に本剤10mgを単回投与したときのレンボレキサントのCmax及びAUC(0-inf)の幾何平均値の比(併用時/単独投与時)とその90%信頼区間は、1.36[1.18,1.57]及び3.70[3.18,4.31]であり、単独投与時と比較して併用時では、Cmaxは36%上昇し、AUC(0-inf)は270%増加した。レンボレキサントの最終消失半減期(平均値)は、単独投与時及び併用時ではそれぞれ54.4時間及び118時間であった。また、M10のCmax及びAUC(0-inf)の幾何平均値の比(併用時/単独投与時)とその90%信頼区間は、0.130[0.107,0.158]及び0.626[0.465,0.844]であった。M10の最終消失半減期(平均値)は、単独投与時及び併用時ではそれぞれ48.1時間及び150時間であった(外国人データ)。[7.4、10.2参照]
16.7.2 フルコナゾール
健康成人14例にフルコナゾール200mgを1日1回反復投与時に本剤10mgを単回投与したときのレンボレキサントのCmax及びAUC(0-inf)の幾何平均値の比(併用時/単独投与時)とその90%信頼区間は、1.62[1.34,1.97]及び4.17[3.83,4.55]であり、単独投与時と比較して併用時では、Cmaxは62%上昇し、AUC(0-inf)は317%増加した。レンボレキサントの最終消失半減期(平均値)は、単独投与時及び併用時ではそれぞれ55.4時間及び99.5時間であった。また、M10のCmax及びAUC(0-inf)の幾何平均値の比(併用時/単独投与時)とその90%信頼区間は、0.580[0.513,0.657]及び2.33[1.73,3.14]であった。M10の最終消失半減期(平均値)は、単独投与時及び併用時ではそれぞれ45.5時間及び78.6時間であった(外国人データ)。[7.4、10.2参照]
16.7.3 リファンピシン
健康成人15例にリファンピシン600mgを1日1回反復投与時に本剤10mgを単回投与したときのレンボレキサントのCmax及びAUC(0-inf)の幾何平均値の比(併用時/単独投与時)とその90%信頼区間は、0.085[0.067,0.107]及び0.034[0.026,0.045]であり、単独投与時と比較して併用時では、Cmaxは92%低下し、AUC(0-inf)は97%減少した。レンボレキサントの最終消失半減期(平均値)は、単独投与時及び併用時ではそれぞれ45.6時間及び10.8時間であった。また、M10のCmax及びAUC(0-inf)の幾何平均値の比(併用時/単独投与時)とその90%信頼区間は、1.00[0.884,1.13]及び0.127[0.112,0.145]であった。M10の最終消失半減期(平均値)は、単独投与時及び併用時ではそれぞれ39.4時間及び4.07時間であった(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.4 ミダゾラム
健康成人28例に本剤10mgを1日1回反復投与時にミダゾラム2mgを単回投与したときのミダゾラムのCmax及びAUC(0-inf)の幾何平均値の比(併用時/単独投与時)とその90%信頼区間は、1.13[1.03,1.24]及び1.13[1.02,1.25]であり、単独投与時と比較して併用時では、Cmaxは13%上昇し、AUC(0-inf)は13%増加した。ミダゾラムの最終消失半減期(平均値)は、単独投与時及び併用時ではそれぞれ4.00時間及び4.21時間であった(外国人データ)。
16.7.5 アルコール
健康成人21例に本剤10mgを単回投与時にアルコールを併用したとき、相加的な認知機能低下がみられた。また、アルコール併用によりレンボレキサントのCmax及びAUC(0-72h)の幾何平均値の比(併用時/単独投与時)とその90%信頼区間は、1.35[1.14,1.60]及び1.70[1.54,1.89]であり、単独投与時と比較して併用時では、Cmaxは35%上昇し、AUC(0-72h)は70%増加した。レンボレキサントの最終消失半減期(平均値)は、単独投与時及び併用時ではそれぞれ33.9時間及び29.9時間であった(外国人データ)。[10.2参照]
注)本剤の承認された用法及び用量は「通常、成人にはレンボレキサントとして1日1回5mgを就寝直前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日1回10mgを超えないこととする。」である。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
CYP3Aを阻害する薬剤
イトラコナゾール
クラリスロマイシン
エリスロマイシン
フルコナゾール
ベラパミル等
[7.4、16.7.1、16.7.2参照]
本剤の作用を増強させるおそれがある。レンボレキサントの代謝酵素であるCYP3Aを阻害し、レンボレキサントの血漿中濃度を上昇させるおそれがある。
CYP3Aを誘導する薬剤
リファンピシン
フェニトイン等
[16.7.3参照]
本剤の作用を減弱させるおそれがある。レンボレキサントの代謝酵素であるCYP3Aを誘導し、レンボレキサントの血漿中濃度を低下させるおそれがある。リファンピシンとの併用により、レンボレキサントのCmax及びAUC(0-inf)はそれぞれ92%及び97%減少した。
中枢神経抑制剤
フェノチアジン誘導体
バルビツール酸誘導体等
中枢神経系に対する抑制作用を増強させるおそれがあるため、慎重に投与すること。本剤及びこれらの薬剤は中枢神経系に対する抑制作用を有するため、相互に作用を増強させるおそれがある。
アルコール
(飲酒)
[16.7.5参照]
精神運動機能の相加的な低下を生じる可能性がある。本剤服用時には、飲酒を避けさせること。アルコールとの併用によりレンボレキサントの血漿中濃度が上昇するおそれがある。また、アルコールが中枢神経抑制作用を示すため、本剤との相加作用が考えられる。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

3%以上1~3%未満1%未満頻度不明
神経系障害傾眠(10.7%)、頭痛(4.2%)浮動性めまい、睡眠時麻痺注意力障害
精神障害異常な夢、悪夢幻覚、錯乱状態睡眠時随伴症
循環器動悸
消化器悪心口内乾燥、腹痛
肝臓ALT上昇
感覚器回転性めまい、耳鳴眼痛
その他倦怠感(3.1%)体重増加食欲亢進、多汗症、血中トリグリセリド上昇、異常感、転倒、筋肉痛
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