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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • <スミフェロン注DS300万IU>

    • ○腎癌、多発性骨髄腫、ヘアリー細胞白血病、慢性骨髄性白血病
    • ○HBe抗原陽性でかつDNAポリメラーゼ陽性のB型慢性活動性肝炎のウイルス血症の改善
    • ○C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善(血中HCV RNA量が高い場合を除く)
    • ○C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善(セログループ1の血中HCV RNA量が高い場合を除く)
    • ○亜急性硬化性全脳炎におけるイノシン プラノベクスとの併用による臨床症状の進展抑制
    • ○HTLV-I脊髄症(HAM)
  • <スミフェロン注DS600万IU>

    • ○腎癌、多発性骨髄腫、ヘアリー細胞白血病、慢性骨髄性白血病
    • ○HBe抗原陽性でかつDNAポリメラーゼ陽性のB型慢性活動性肝炎のウイルス血症の改善
    • ○C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善(血中HCV RNA量が高い場合を除く)
    • ○C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善(セログループ1の血中HCV RNA量が高い場合を除く)

用法・用量

  • スミフェロン注DS300万IU

    • <製剤共通>

      • 腎癌、多発性骨髄腫、ヘアリー細胞白血病、慢性骨髄性白血病

        • 通常、成人には1日1回300万~600万単位を皮下又は筋肉内に投与する。なお、年齢、症状により適宜増減又は隔日投与する。
      • HBe抗原陽性でかつDNAポリメラーゼ陽性のB型慢性活動性肝炎のウイルス血症の改善

        • 通常、成人には1日1回300万~600万単位を皮下又は筋肉内に投与する。
      • C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善(血中HCV RNA量が高い場合を除く)

        • 使用にあたっては、HCV RNAが陽性であることを確認したうえで行う。
          通常、成人には1日1回300万~900万単位を連日又は週3回皮下又は筋肉内に投与する。
      • C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善(セログループ1の血中HCV RNA量が高い場合を除く)

        • 使用にあたっては、HCV RNAが陽性であることを確認したうえで行う。
          通常、成人は1日1回600万単位で投与を開始し、投与後2週間までは連日、その後1日1回300万~600万単位を週3回皮下又は筋肉内に投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
    • <スミフェロン注DS300万IU>

      • 亜急性硬化性全脳炎におけるイノシン プラノベクスとの併用による臨床症状の進展抑制

        • イノシン プラノベクスと併用し、通常、1日1回100万~300万単位を週1~3回髄腔内(脳室内を含む)に投与する。なお、年齢、症状により適宜減量する。
      • HTLV-I脊髄症(HAM)

        • 通常、成人には1日1回300万単位を皮下又は筋肉内に投与する。
  • スミフェロン注DS600万IU

    • <製剤共通>

      • 腎癌、多発性骨髄腫、ヘアリー細胞白血病、慢性骨髄性白血病

        • 通常、成人には1日1回300万~600万単位を皮下又は筋肉内に投与する。なお、年齢、症状により適宜増減又は隔日投与する。
      • HBe抗原陽性でかつDNAポリメラーゼ陽性のB型慢性活動性肝炎のウイルス血症の改善

        • 通常、成人には1日1回300万~600万単位を皮下又は筋肉内に投与する。
      • C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善(血中HCV RNA量が高い場合を除く)

        • 使用にあたっては、HCV RNAが陽性であることを確認したうえで行う。
          通常、成人には1日1回300万~900万単位を連日又は週3回皮下又は筋肉内に投与する。
      • C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善(セログループ1の血中HCV RNA量が高い場合を除く)

        • 使用にあたっては、HCV RNAが陽性であることを確認したうえで行う。
          通常、成人は1日1回600万単位で投与を開始し、投与後2週間までは連日、その後1日1回300万~600万単位を週3回皮下又は筋肉内に投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

禁忌 

【警告】

  • 本剤の投与により間質性肺炎、自殺企図があらわれることがあるので、患者に対し副作用発現の可能性について十分説明すること。[11.1.1、11.1.2参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分又は他のインターフェロン製剤に対し、過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 ワクチン等生物学的製剤に対し、過敏症の既往歴のある患者
  • 2.3 小柴胡湯を投与中の患者[10.1参照]
  • 2.4 自己免疫性肝炎の患者[9.1.7参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 アレルギー素因のある患者
9.1.2 心疾患又はその既往歴のある患者
心疾患が増悪することがある。
9.1.3 高血圧症を有する患者
脳出血がみられたとの報告がある。
9.1.4 高度の白血球減少又は血小板減少のある患者
白血球減少又は血小板減少がさらに増悪することがあり、感染症又は出血傾向をきたしやすい。
9.1.5 中枢・精神神経障害又はその既往歴のある患者
中枢・精神神経症状が増悪することがある。
9.1.6 糖尿病又はその既往歴、家族歴のある患者、耐糖能障害のある患者
糖尿病が増悪又は発症しやすい。[8.7、11.1.3参照]
9.1.7 自己免疫疾患(ただし自己免疫性肝炎を除く)又はその素因のある患者
疾患が増悪又は発症することがある。[2.4参照]
9.1.8 喘息又はその既往歴のある患者
喘息が増悪又は再発することがある。
9.1.9 間質性肺炎の既往歴のある患者
間質性肺炎が増悪又は再発することがある。[8.2、11.1.1参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎障害のある患者
腎障害を起こすことがあり、より重篤な障害に至ることがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝障害のある患者
肝障害を起こすことがあり、より重篤な障害に至ることがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験で母乳中へ移行することが認められている。
9.7 小児等
9.7.1 小児(亜急性硬化性全脳炎患者を除く)を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2 低出生体重児、新生児、乳児、幼児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
9.8.1 患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。認知症様症状があらわれるおそれがある。
9.8.2 患者の状態を観察しながら慎重に投与し、必要に応じて減量、休薬、投与中止等を行うこと。一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

<効能共通>
8.1 骨髄機能抑制、肝機能障害、腎機能障害、溶血性尿毒症症候群、狭心症、心筋梗塞、心筋症、心不全、完全房室ブロック、心室頻拍等があらわれることがあるので、定期的に臨床検査(血液検査、肝機能検査、腎機能検査、心電図検査等)を行うなど患者の状態を十分に観察すること。[11.1.5-11.1.8、11.1.11参照]
8.2 間質性肺炎があらわれることがあるので、特に、間質性肺炎の既往歴のある患者に使用するにあたっては、定期的に聴診、胸部X線等の検査を行うなど、十分に注意すること。また、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には直ちに連絡するよう患者に対し注意を与えること。[9.1.9、11.1.1参照]
8.3 本剤の投与にあたっては、抑うつ、自殺企図をはじめ、躁状態、攻撃的行動、不眠、不安、焦燥、興奮、攻撃性、易刺激性等の精神神経症状発現の可能性について患者及びその家族に十分理解させ、これらの症状があらわれた場合には直ちに連絡するよう注意を与えること。[11.1.2参照]
8.4 本剤の投与初期において、一般に発熱がみられる。その程度は個人差が著しいが高熱を呈する場合もあるので、電解質を含む水分補給等発熱に対してあらかじめ十分配慮すること。
8.5 過敏症等の反応を予測するため、使用に際しては十分な問診を行うとともに、あらかじめ本剤によるプリック試験を行うことが望ましい。
8.6 本剤を自己投与させる場合、患者に投与法及び安全な廃棄方法の指導を行うこと。
8.6.1 自己投与の適用については、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。また、適用後、本剤による副作用が疑われる場合や自己投与の継続が困難な場合には、直ちに連絡するよう注意を与えること。
8.6.2 使用済みの注射針あるいは注射器を再使用しないように患者に注意を促し、安全な廃棄方法について指導を徹底すること。全ての器具の安全な廃棄方法に関する指導を行うと同時に、使用済みの針及び注射器を廃棄する容器を提供することが望ましい。
8.7 糖尿病が増悪又は発症することがあり、昏睡に至ることがあるので、定期的に検査(血糖値、尿糖等)を行うこと。[9.1.6、11.1.3参照]
8.8 網膜症があらわれることがあるので、網膜出血や糖尿病網膜症の増悪に注意し、定期的に眼底検査を行うこと。また、視力低下、視野中の暗点が出現した場合は速やかに医師の診察を受けるよう患者を指導すること。[11.1.17参照]
<C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善>
8.9 投与初期から白血球減少、血小板減少等があらわれるおそれがあるので、投与開始から2週間は入院により管理することが望ましい。
8.10 C型代償性肝硬変では、一般的にC型慢性肝炎患者に比べて白血球数及び血小板数が少なく、また、本剤の投与により白血球減少、血小板減少等があらわれるおそれがあるため、血液学的検査は投与開始後2週間の連日投与期間は少なくとも2~4日に1回、以後連日投与終了2週間後に1回、その後は4週間ごとに1回を目安として実施すること。
<亜急性硬化性全脳炎におけるイノシン プラノベクスとの併用による臨床症状の進展抑制>
8.11 患者又はそれに代わる適切な者に対し、本剤の効果は必ずしも十分な検証がなされていないことを含め、有効性及び安全性について十分なインフォームド・コンセントを行い、文書による同意を得ること。
8.12 著しい筋緊張亢進があらわれる場合もあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与継続の可否を検討すること。また、うつ様症状があらわれた場合には、病態の進行によるものか本剤の副作用によるものかを確認すること。[11.1.2参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
<製剤共通>
14.1.1 筋肉内注射時
組織・神経等への影響を避けるため、下記の点に注意すること。[11.1.19参照]
・同一部位への反復注射は行わないこと。また、低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児には特に注意すること。
・神経走行部位を避けること。
・注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
14.1.2 皮下注射時
注射部位を上腕、大腿、腹部、臀部等広範に求め、順序よく移動し、同一部位に短期間に繰り返し注射しないこと。[11.1.19参照]
<スミフェロン注DS300万IU>
14.1.3 髄腔内(脳室内を含む)注射時
投与部位からの感染に十分注意し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
<製剤共通>
14.1.4 ゴムキャップを外し、適当な注射針を取り付け投与すること。なお、投与量の調整が必要な場合は、適切に行うこと。(「スミフェロン注DS投与量調整の手引き」参照)
14.2 薬剤投与後の注意
使用後の残液は確実に廃棄すること。

7.用法及び用量に関連する注意

スミフェロン注DS300万IU
<製剤共通>
効能共通
7.1 本剤を長期投与する場合には、臨床効果及び副作用の程度を考慮し、投与を行うこと。なお、効果が認められない場合には投与を中止すること。[5.1、5.2、7.2-7.8参照]
HBe抗原陽性でかつDNAポリメラーゼ陽性のB型慢性活動性肝炎のウイルス血症の改善
7.2 本剤の使用にあたっては、4週間投与を目安とし、その後の継続投与については、臨床効果及び副作用の程度を考慮し、慎重に行うこと。[7.1参照]
C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
7.3 本剤の投与期間は、臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定するが、投与12週で効果が認められない場合には投与を中止すること。[7.1参照]
7.4 900万単位の投与にあたっては、臨床効果及び患者の状態を考慮し、慎重に行うこと。[7.1、17.1.6、17.2.1参照]
C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
7.5 本剤の使用にあたっては、300万単位を48週を超えて投与した場合、及び600万単位を25週を超えて投与した場合の有効性及び安全性は確立していない。[7.1、7.7参照]
7.6 本剤の投与期間は、臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定すること。[7.1、7.7参照]
7.7 C型代償性肝硬変では、一般的にC型慢性肝炎患者に比べて白血球数及び血小板数が少なく、また、本剤の投与により白血球減少、血小板減少等があらわれるおそれがあるため、減量又は投与間隔の延長及び投与の中止について下記を参考にして考慮すること。
・白血球数1500/mm3未満、血小板数30000/mm3未満等の著しい異常が認められた場合には投与を中止すること。
・血小板数30000/mm3以上50000/mm3未満等の異常が認められた場合には減量又は投与間隔を延長すること。[7.1、7.5、7.6、11.1.8参照]
<スミフェロン注DS300万IU>
亜急性硬化性全脳炎におけるイノシン プラノベクスとの併用による臨床症状の進展抑制
7.8 本剤の使用にあたっては、患者の状態を十分に勘案し、初回投与は100万単位から開始する等十分考慮すること。また、6ヵ月投与を目安とし、その後の継続投与については、臨床症状及び副作用の程度を考慮し、慎重に行うこと。[7.1参照]

7.用法及び用量に関連する注意

スミフェロン注DS600万IU
<製剤共通>
効能共通
7.1 本剤を長期投与する場合には、臨床効果及び副作用の程度を考慮し、投与を行うこと。なお、効果が認められない場合には投与を中止すること。[5.1、5.2、7.2-7.8参照]
HBe抗原陽性でかつDNAポリメラーゼ陽性のB型慢性活動性肝炎のウイルス血症の改善
7.2 本剤の使用にあたっては、4週間投与を目安とし、その後の継続投与については、臨床効果及び副作用の程度を考慮し、慎重に行うこと。[7.1参照]
C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
7.3 本剤の投与期間は、臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定するが、投与12週で効果が認められない場合には投与を中止すること。[7.1参照]
7.4 900万単位の投与にあたっては、臨床効果及び患者の状態を考慮し、慎重に行うこと。[7.1、17.1.6、17.2.1参照]
C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
7.5 本剤の使用にあたっては、300万単位を48週を超えて投与した場合、及び600万単位を25週を超えて投与した場合の有効性及び安全性は確立していない。[7.1、7.7参照]
7.6 本剤の投与期間は、臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定すること。[7.1、7.7参照]
7.7 C型代償性肝硬変では、一般的にC型慢性肝炎患者に比べて白血球数及び血小板数が少なく、また、本剤の投与により白血球減少、血小板減少等があらわれるおそれがあるため、減量又は投与間隔の延長及び投与の中止について下記を参考にして考慮すること。
・白血球数1500/mm3未満、血小板数30000/mm3未満等の著しい異常が認められた場合には投与を中止すること。
・血小板数30000/mm3以上50000/mm3未満等の異常が認められた場合には減量又は投与間隔を延長すること。[7.1、7.5、7.6、11.1.8参照]

5.効能又は効果に関連する注意

本剤の使用にあたっては、以下を確認すること。
<C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善>
5.1 HCV RNAが陽性であること、及び組織像又は肝予備能、血小板数等により、慢性肝炎であることを確認すること。また、ウイルス量、セログループ、ジェノタイプ等により有効性が異なるので、適切な症例及び用法・用量を選ぶこと。なお、HCV RNA量が高い場合は効果が低い。[7.、17.1.6、17.1.7、17.2.1参照]
<C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善>
5.2 HCV RNAが陽性であること、及び組織像又は肝予備能、血小板数等により、代償性肝硬変であることを確認すること。また、ウイルス量、セログループ、ジェノタイプ等により有効性が異なるので、適切な症例及び用法・用量を選ぶこと。なお、HCV RNA量が高い場合は効果が低い。[7.、17.1.8参照]
5.3 セログループ1の場合には、血中HCV RNA量がアンプリコアモニター法では500KIU/mL以上でないこと、又はDNAプローブ法では4Meq/mL以上でないこと。(臨床試験において、セログループ1で血中HCV RNA量がアンプリコアモニター法で500KIU/mL以上の患者のウイルス陰性化(投与終了24週後)は認められていない。)[17.1.8参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 筋肉内投与(癌患者において)
(1)1回投与したとき
パラメータ\投与量3×106単位6×106単位
Cmax(単位/mL)2542
Tmax(hr)69
T1/2(hr)9.6
(2)4週以上連続投与したとき
パラメータ\投与量3×106単位6×106単位
Cmax(単位/mL)110150
16.1.2 皮下投与(慢性骨髄性白血病において)
パラメータ\投与量3×106単位(n=3)6×106単位(n=2)
Cmax※1)(単位/mL)17.8±3.129.5±4.7
Tmax※1)(hr)8.0±1.06.0±1.0
AUC※2)(単位・hr/mL)203.5±44.1384.9±38.0
値は平均値±S.E.※1)各個人の最高血中濃度より算出※2)台形法により算出
16.1.3 脳室内投与
亜急性硬化性全脳炎患者(3名)に1.5又は3.0×106単位をオンマイヤ リザーバーから脳室内に単回投与した場合、髄液中濃度は投与3時間後に最大値6.3×103~1.0×104単位/mLとなり、その後減少したが、投与48時間後も定量下限値(4.00単位/mL)以上であった。
16.3 分布
SD系ラットに6×106単位/kgを筋肉内投与した場合、組織内濃度は腎で最も高く、次いで血漿、肺、脾及び肝で高かった。また、リンパ系へ移行することが認められた。
16.5 排泄
SD系ラットに6×106単位/kgを筋肉内投与した場合、投与6時間目までの尿及び胆汁中排泄率は投与量の0.1%以下であった。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
小柴胡湯
[2.3参照]
間質性肺炎があらわれることがある。機序不明であるが、間質性肺炎の発現例には小柴胡湯との併用例が多い。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
テオフィリン、アンチピリンテオフィリン、アンチピリンの血中濃度を高めることが報告されている。肝臓で各種医薬品の代謝を抑制する。
ワルファリンワルファリンの血中濃度を高めるおそれがあるので、用量を調節するなど注意すること。肝臓で各種医薬品の代謝を抑制する。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
<効能共通>
11.1.1 間質性肺炎(0.1~5%未満)
発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状に十分に注意し、異常が認められた場合には、速やかに胸部X線等の検査を実施すること。発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等の呼吸器症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[1.、8.2、9.1.9参照]
11.1.2 抑うつ(0.1~5%未満);自殺企図、躁状態(いずれも0.1%未満);攻撃的行動(頻度不明)
抑うつ、自殺企図があらわれることがある。また、躁状態、攻撃的行動があらわれ、他害行為に至ることがある。不眠、不安、焦燥、興奮、攻撃性、易刺激性等があらわれた場合には投与を中止するなど、投与継続の可否について慎重に検討すること。また、これらの症状が認められた場合には、投与終了後も観察を継続することが望ましい。[1.、8.3、8.12参照]
11.1.3 糖尿病[1型及び2型(0.1~5%未満)
糖尿病が増悪又は発症することがあり、昏睡に至ることがある。[8.7、9.1.6参照]
11.1.4 自己免疫現象によると思われる症状・徴候[甲状腺機能異常(0.1~5%未満);潰瘍性大腸炎、関節リウマチ、1型糖尿病、多発性筋炎、溶血性貧血、肝炎、SLE(いずれも0.1%未満);重症筋無力症(頻度不明)の増悪又は発症等]
11.1.5 重篤な肝障害(0.1~5%未満)
黄疸や著しいトランスアミナーゼの上昇を伴う肝障害があらわれた場合には速やかに投与を中止すること。
ALT値500U以上等の著しい異常が認められた場合には投与を中止すること。[8.1参照]
11.1.6 急性腎障害、ネフローゼ症候群等の重篤な腎障害(0.1%未満)[8.1参照]
11.1.7 溶血性尿毒症症候群(頻度不明)
血小板減少、溶血性貧血、腎不全を主徴とする溶血性尿毒症症候群があらわれることがある。[8.1参照]
11.1.8 汎血球減少、無顆粒球症(いずれも0.1%未満);白血球減少(2000/mm3未満)、血小板減少(50000/mm3未満)(いずれも5%以上);貧血(0.1~5%未満);赤芽球癆(頻度不明)
白血球数2000/mm3未満、血小板数50000/mm3未満等の著しい異常が認められた場合には投与を中止すること。[7.7、8.1参照]
11.1.9 敗血症、肺炎等の重篤な感染症(0.1~5%未満)
易感染性となり、敗血症、肺炎等の重篤な感染症があらわれることがある。
11.1.10 ショック(0.1%未満)
血圧低下、胸部圧迫感、吐気、チアノーゼ等の症状があらわれた場合には投与を直ちに中止すること。
11.1.11 狭心症、心筋梗塞、心筋症、心不全(いずれも0.1%未満);完全房室ブロック、心室頻拍(いずれも頻度不明)[8.1参照]
11.1.12 消化管出血(下血、血便等)(0.1~5%未満);消化性潰瘍(0.1%未満);虚血性大腸炎(頻度不明)
11.1.13 脳出血(0.1%未満)
11.1.14 脳梗塞(0.1%未満)
11.1.15 錯乱、痙攣、幻覚・妄想(いずれも0.1~5%未満);意識障害、興奮、見当識障害、失神、せん妄、認知症様症状(特に高齢者)(いずれも0.1%未満)
11.1.16 四肢の筋力低下、顔面神経麻痺、末梢神経障害(いずれも0.1%未満)
11.1.17 網膜症(0.1~5%未満)[8.8参照]
11.1.18 難聴(0.1%未満)
11.1.19 皮膚潰瘍(0.1%未満);皮膚壊死(頻度不明)
主に投与部位に皮膚潰瘍、皮膚壊死があらわれることがある。[14.1.1、14.1.2参照]
<亜急性硬化性全脳炎におけるイノシン プラノベクスとの併用による臨床症状の進展抑制>
11.1.20 無菌性髄膜炎(5~10%未満)
髄腔内(脳室内を含む)投与した場合、発熱、頭痛、悪心・嘔吐、意識混濁、髄液細胞増多、髄液蛋白量増加等が重度で遷延することがある。
発現頻度は使用成績調査を含む。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
全身症状発熱(10%以上)、全身倦怠感(10%以上)、インフルエンザ様症状(10%以上)悪寒・戦慄
精神神経系頭痛不眠、眠気、焦燥、めまい、知覚異常、冷感集中力障害、健忘、錐体外路症状(振戦、歩行障害等)、不安、神経症、脳波異常、構語障害
過敏症発疹、じん麻疹、そう痒
血液顆粒球減少(10%以上)、血小板減少(10%以上)赤血球減少、ヘモグロビン減少、貧血、好酸球増多、白血球増多リンパ節症、リンパ球減少、白血球分画異常出血傾向
肝臓AST、ALT、ALP、γ-GTP、LDHの上昇黄疸、ビリルビンの上昇
腎臓蛋白尿、BUN・クレアチニン上昇、血尿、排尿困難尿量減少、多尿、頻尿
循環器胸痛、顔面潮紅、心電図異常(洞性頻脈、期外収縮、心房細動等の不整脈、STの低下等)等の心筋障害、四肢・顔面浮腫、動悸頻脈、血圧上昇、血圧下降徐脈、末梢性虚血
呼吸器咳嗽、呼吸困難喀痰増多、喘息血痰
消化器食欲不振悪心・嘔吐、下痢、腹痛、口内炎、味覚異常、便秘、口渇、舌炎消化不良、腹部膨満感、イレウス、口唇炎、味覚低下、胃炎
膵臓急性膵炎※1)
皮膚脱毛湿疹、紅斑、皮膚炎、ヘルペス乾癬、爪疾患、紫斑、ざ瘡光線過敏症
神経・筋四肢のしびれ、筋肉痛、背部痛、関節痛、腰痛、脱力感、肩こり、こわばり感、CKの上昇神経痛
網膜出血、軟性白斑等の網膜の微小循環障害(10%以上)※2)眼痛、充血視神経炎、眼球乾燥、視野狭窄、複視網膜静脈血栓症※3)
投与部位(1)
筋肉内・皮下
疼痛発赤、硬結、皮膚潰瘍蜂窩織炎
投与部位(2)
髄腔内・脳室内
髄液細胞増多(10%以上)、髄液蛋白量の増加又は減少(10%以上)髄液中組織球の出現
その他体重減少、疲労、血清総蛋白量の増加又は減少、鼻出血、歯肉出血、アフタ性口内炎、咽頭炎、疼痛、尿糖陽性、耳鳴、感染症、カリウム・カルシウム・ナトリウム等の電解質異常、コレステロール値の異常、尿酸値上昇、血糖値上昇嗄声、多汗、口腔内出血、不正出血、月経異常、腹水、インポテンス、トリグリセライド値の上昇、血清アミラーゼ上昇、各種自己抗体の陽性化、グロブリン上昇、CRP上昇サルコイドーシス、移植後の拒絶反応又は移植片対宿主反応

発現頻度は使用成績調査を含む。
※1)腹痛、血清アミラーゼ値の上昇等が認められた場合には投与を中止すること。
※2)正確な発現頻度は不明。飛蚊視、視力低下感等を伴うことがある。
※3)視力低下等を伴う場合には投与を中止すること。

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