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メラトベル顆粒小児用0.2%

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 小児期の神経発達症に伴う入眠困難の改善

用法・用量

  • 通常、小児にはメラトニンとして1日1回1mgを就寝前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日1回4mgを超えないこと。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 フルボキサミンマレイン酸塩を投与中の患者[10.1、16.7.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者
腎機能障害患者では、腎機能正常者とは異なる内因性メラトニンの濃度推移が報告されていることから、本剤の効果が減弱する可能性がある。なお、腎機能障害患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。[16.6.1参照]
9.3 肝機能障害患者
本剤の血中濃度が上昇し、作用が強くあらわれるおそれがある。また、肝機能障害患者では、肝機能正常者とは異なる内因性メラトニンの濃度推移が報告されていることから、本剤の効果が減弱する可能性がある。なお、肝機能障害患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。[16.6.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ウサギ)で胎児の体重低値が、動物実験(ラット)で出生児の体重低値及び体重増加抑制傾向が認められている。
9.6 授乳婦
本剤投与中は治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で本剤の乳汁移行が認められている。
9.7 小児等
低出生体重児、新生児、乳児又は6歳未満の幼児を対象とした有効性及び安全性を評価する臨床試験は実施していない。[5.3参照]

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の連用中における投与中止により、神経発達症に伴う諸症状又は睡眠障害の悪化があらわれることがあるので、投与を中止する際には患者の状態を慎重に観察すること。
8.2 投与開始3ヵ月後を目途に入眠困難に対する有効性及び安全性を評価し、有効性を認めない場合には投与中止を考慮し、漫然と投与しないこと。また、その後も定期的に本剤の有効性及び安全性を評価した上で、投与継続の必要性について検討すること。[17.1.1、17.1.2参照]
8.3 眠気、めまい等があらわれることがあるので、患者又は保護者等に対し、機械操作などを行う際には十分に注意を与えること。ただし、危険を伴う機械操作に従事する高年齢の小児に対しては、本剤投与中には当該操作を行わないように十分に注意を与えること。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤は、就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中において一時的に起床して作業等をする可能性があるときには服用させないこと。
7.2 増量にあたっては患者ごとに睡眠状況を観察しながら行い、1週間以上の間隔を空けること。
7.3 最高血中濃度が低下するおそれがあるため、本剤は食事と同時又は食直後の服用は避けること。[16.2.1参照]

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 神経発達症の診断は、米国精神医学会の精神疾患の診断・統計マニュアル第5版(DSM-5注))に基づき慎重に実施し、基準を満たす場合にのみ投与すること。
5.2 入床を一定の時間帯にするなどの睡眠衛生指導や、可能な場合には行動療法的治療を実施し、入眠潜時の延長のある患者に投与すること。
5.3 6歳未満又は16歳以上の患者における有効性及び安全性は確立していない(当該年齢の患者を対象とした臨床試験は実施していない)。[9.7参照]
注)Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,Fifth Edition

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与(健康成人)
メラトニン0.2mg注1)を男性6例、1mgを男性6例、5mg注1)を男性及び女性各6例に空腹時に単回経口投与したとき、血清中メラトニン濃度の薬物動態パラメータ及び濃度推移は表1及び図1のとおりである。
表1 健康成人にメラトニンを空腹時に単回投与したときの薬物動態パラメータ
投与量注1)Cmax(pg/mL)tmax(hr)AUC0-10h(pg・h/mL)t1/2(hr)
0.2mg266
(142)
0.21
(0.05)
317
(232)
2.46
(1.73)
1mg1920
(1167)
0.32
(0.22)
2225
(1260)
1.41
(0.42)
5mg10315
(5286)
0.28
(0.11)
9810
(4057)
1.13
(0.34)
( )内は標準偏差
図1 健康成人にメラトニンを空腹時に単回投与したときの血清中濃度推移(平均±標準偏差)
16.1.2 単回投与(幼児及び小児)
メラトニン0.04mg/kg注1)を2~5歳の6例(投与量0.5~0.9mg/body注1))及び6~15歳の6例(投与量0.8~3.3mg/body注1))に単回経口投与したとき、血清中メラトニン濃度の薬物動態パラメータ及び濃度推移は表2及び図2のとおりである。
表2 幼児及び小児にメラトニンを単回投与したときの薬物動態パラメータ
年齢Cmax(pg/mL)tmax(hr)AUC0-3h(pg・h/mL)t1/2(hr)
全年齢2574
(982)
0.33
(0.12)
3819
(1064)
2.70
(5.11)
2~5歳2902
(1027)
0.33
(0.13)
4027
(993)
1.39
(1.46)
6~15歳2246
(900)
0.33
(0.13)
3612
(1183)
4.01
(7.16)
( )内は標準偏差
図2 幼児及び小児にメラトニンを単回投与したときの血清中濃度推移(平均±標準偏差)
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人6例を対象とした国内臨床試験(単回投与試験)において、メラトニン1mgを空腹時又は食後に単回経口投与したとき、空腹時に比べ食後投与時のCmaxは15.4%低下し、AUC0-10hは18.7%増加し、t1/2は11.9%増加した。[7.3参照]
16.2.2 バイオアベイラビリティ
海外で行われた臨床研究の結果より、メラトニン経口投与時のバイオアベイラビリティは2.5~33%であった。
16.3 分布
メラトニンのin vitroにおけるヒト血清蛋白結合率は、メラトニン0.0928~197ng/mLの濃度範囲で約53%であった。
メラトニンの静脈内投与から求めた分布容積は0.98~1.2L/kgであり、血漿容積と比べて大きかった。
16.4 代謝
本剤は主としてCYP1A2により代謝される。その他、CYP1A1、CYP1B1及びCYP2C19が代謝に関与している。[10参照]
16.5 排泄
主要代謝物である6-SMTは、腎臓から尿中排泄される。メラトニン0.2~5mg注1)を健康成人に投与したとき、投与後24時間までの尿中排泄量の約90%が投与後10時間までに排泄された。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
腎機能別に分けた4群(eGFR注2):>80mL/分、60-80mL/分、30-60mL/分、<30mL/分)で内因性メラトニン濃度を比較した結果、eGFRの悪化に伴い、内因性メラトニン濃度の日内変動幅が小さくなるとの報告がある。[9.2参照]
16.6.2 肝機能障害患者
肝硬変患者の内因性メラトニン濃度は肝硬変の進行に伴い上昇し、健康成人で10.6±1.7pg/mL、肝硬変患者(Child-Pugh分類Grade A:31.2±9.8pg/mL、Grade B:49.8±12.2pg/mL、Grade C:94.8±22.6pg/mL)と最大で約10倍の差があったとの報告がある。
また、肝硬変患者にメラトニンを静脈内注射したとき、健康成人と比較して血清中メラトニンのt1/2は2.1~2.2倍に延長したとの報告がある。[9.3参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 フルボキサミンマレイン酸塩
健康成人にメラトニン5mg注1)の経口投与の3時間前にフルボキサミン50mgを投与したとき、メラトニンのCmaxが1074±507%、AUCが1635±1023%に増加したとの報告がある。t1/2は単独投与時で9.4±2.5時間、併用投与時で13.4±10.7時間であった。[2.2、10.1参照]
16.7.2 カフェイン
健康成人にメラトニン6mg注1)の経口投与の1時間前、1時間後及び3時間後にカフェイン200mgを経口投与したとき、メラトニンのCmaxが137%、AUCが120%増加したとの報告がある。[10.2参照]
16.7.3 喫煙
喫煙者を7日間禁煙させメラトニン25mg注1)を経口投与したところ、禁煙前と比較し血清中濃度が約2.9倍と有意に上昇し、AUCも増加したとの報告がある。[10.2参照]
注1)本剤の承認された用法及び用量は、1日通常1mg、最大4mgの単回経口投与である。
注2)Cockcroft-Gault式による

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
フルボキサミンマレイン酸塩(ルボックス、デプロメール)
[2.2、16.7.1参照]
本剤の血中濃度が上昇し、作用が強くあらわれるおそれがある。本剤の主要代謝酵素CYP1A2及びCYP2C19を強力に阻害し、本剤の代謝が抑制される。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
CYP1A2阻害剤(キノロン系抗菌薬(シプロフロキサシン)等)本剤の血中濃度が上昇し、作用が強くあらわれるおそれがある。本剤の主要代謝酵素CYP1A2を阻害し、本剤の代謝が抑制される。
カフェイン
[16.7.2参照]
本剤の血中濃度が上昇し、作用が強くあらわれるおそれがある。本剤の主要代謝酵素CYP1A2の基質であり、本剤の代謝が抑制される。
喫煙
[16.7.3参照]
本剤の血中濃度が低下し、作用が減弱するおそれがある。本剤の主要代謝酵素CYP1A2を誘導し、本剤の代謝が促進される。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1%以上0.1~1%未満
代謝および栄養高カリウム血症
精神神経系傾眠(4.2%)、頭痛易刺激性、ねごと、激越、鎮静、落ち着きのなさ、睡眠障害
呼吸器いびき
消化器悪心、腹痛、口内炎
筋・骨格肩こり
腎・尿路蛋白尿、血尿
一般・全身疲労、倦怠感
臨床検査肝機能検査値上昇好酸球数増加、尿pH上昇、尿比重増加、尿中ウロビリノーゲン増加、AST増加
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